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- 中居:
- はい、こんばんは、中居正広です。間もなくゴールデンウィークに入るようですけど、皆さん予定のほうはもう組まれたんでしょうか? ゴールデンウィークね、休みですから。皆さん張り切ってどこかに遊びに行ったりする方がたくさんいらっしゃると思いますが、くれぐれも本当、事故にだけはですね、気を付けていただきたいなと。ゴールデンウィーク終わった後のニュースでね、そういう話って耳にしたりしますんで。けっこうね、寂しかったりしますんで、事故にだけは充分気を付けていただきたいと思います。
さあ。それでは今週のゲストの方を紹介したいんですが。久し振りですね、僕、テレビで見るの。まあ、こうやって間近で見るのもそうなんですけども、テレビは久し振りなんじゃないかなと思います。御紹介しましょう。奥居香さんです。- 奥居:
- こんばんは。
- 中居:
- どうも、こんばんは。
- 奥居:
- よろしくお願いします。
- 中居:
- テレビは?
- 奥居:
- 久し振りですよ。
- 中居:
- ね。
- 奥居:
- もう1年ちょっと。そうですね、トーク番組は特にもう、ものすごい出てないですから。
- 中居:
- どんな感じですか? 久し振りになんかスタジオの空気とか。
- 奥居:
- なんかでも、もっと緊張するかなとか思ってたんですけど、なんか意外と。「あぁ、今日は久し振りにテレビだな」って朝は思ってるんだけど、来ちゃうと「あ、そういえばこんな感じだったな」っていうのは何となくね。
- 中居:
- やっぱり蘇るじゃないですけども。
- 奥居:
- そうですね。この前、本当に久し振りに人前で、ファンの皆さんの前で歌ったんですよ。イントロ始まるまで、すごいちょっと緊張してて。
- 中居:
- 緊張しました?
- 奥居:
- 柄にもなくなんか緊張しちゃって。「なんか緊張してんな」とか思ったんだけど、やっぱりバァーンて始まると「これ、これ」みたいな感じでけっこう楽しかったですけどね。
- 中居:
- ああ、でも、そんなもんですかね?
- 奥居:
- ええ。
- 中居:
- 1年近く。
- 奥居:
- そうですね。あの、実際に解散したのが5月31日だったので、去年の。まあ、1年弱ですけど。もう半年ぐらいツアー回ってたので、その間あんまりテレビ出演とか無かったんで、実際そうですね、ちょうど1年ぐらい。
- 中居:
- でも、もう1年経つんですね。
- 奥居:
- 経ちますね。
- 中居:
- 1年経ちます?
- 奥居:
- 経ちますね。
- 中居:
- 早いですね。つい最近のような気しますよね、本当にね。
- 奥居:
- そうですよね。私もなんか「え? 私、1年間なにやってたんだろう?」っていう感じが。
- 中居:
- 何やってました? 1年。解散後。
- 奥居:
- 何してたんでしょうね? あの、いわゆるだからその、世間的に充電期間とかいう言葉はよく使いますよね、ちょっとお休みしてると。でもね、充電期間っていうような過ごし方じゃなかったんですよ。「なんか勉強しよう」とか「何かを吸収しよう」とか、そういうつもりはぜんぜんなくて。なんて言うんだろう? ずっとスイッチオンのままで十数年間バンド活動していたので。
- 中居:
- それはそうですよね。
- 奥居:
- なんかスイッチオンですよね。SMAPとかもきっと忙しいから、ものすごいオンでしょ。もうターボ効いちゃってる、みたいな感じでしょ。だから、それが長く続いたんで、一回電源切りたいっていうか、コンセント抜きたいっていう感じだったから。もう本当にコンサートとか行ったりとかCD聴いたりとかも。
- 中居:
- でも、ガラッと変わるんじゃないですか? コンセントなんか抜くと。
- 奥居:
- もう本当に抜いちゃいましたから、ガーッて。
- 中居:
- もちろん生活のリズムもそうですし。
- 奥居:
- そう。結婚したりもしちゃったんで。まるで環境が変わったので、一気に変化がやってきましたね。
- 中居:
- ぜんぜんなんか戸惑いみたいのありませんでした? 戸惑いとか、ある意味長い間休んでますと不安であったり、「どうしようか?」って先が見えなかったりするじゃないですか。
- 奥居:
- そうですね。あの、私は解散してから一番ボーッとしてて。他のメンバーはわりといろいろすぐ動いてたんで。「誰ちゃん何かやるからちょっと見に来て」とか言って電話がかかってきたりすると、「ええ!? もうやってんの?」みたいな。「香なにやってんの?」「いや、私、何にもしてない」みたいな感じの時もあったりしたんだけど。あんまり焦りはしなかったですね。なんか焦っちゃいけないっていうか、焦ったら嫌だなとかって思ってたし。もちろん好きでプリプリとかバンドとかやってたんですけど、やっぱり忙しくなっちゃうと責任とかプレッシャーとかいうのがきて。
- 中居:
- 追われるものがね。
- 奥居:
- そうそう。もともと本当に好きで始めたんだけど、とにかく「やんなきゃいけない、やんなきゃいけない」っていう気分になっちゃうでしょ。で、「そういう中で音楽をやるっていうのも、ちょっと疲れちゃったかな」とか思ってたんで、今度は「やりたくて私、もう我慢できない。もうダメだ」っていうとこまでやめようと思ってたんで、「やりたくなかったら2年でも3年でも休んでようかな」と思ってたんですよ。
- 中居:
- それで解散後1年ですか。1年弱で来ましたね、ここに。
- 奥居:
- ええ、やっぱりやりたくなっちゃいましたね。なんかあの、いろいろだから家のこととかいろんなこと、ぜんぜん今までと違う生活をしてて。で、そういうのって新しい生活だから、ピンとくるっていうか、ウワァーッて思うことがけっこうあって。
- 中居:
- そう、経験がないことですからね。
- 奥居:
- そうなんですよね。なんか、近ごろ銀行とかでお金おろしたことあります?
- 中居:
- キャッシュカードでですか?
- 奥居:
- ええ、キャッシングサービスっていうんですか?
- 中居:
- ええ、あります、あります。
- 奥居:
- あります? 自分で行って?
- 中居:
- え? 暗証番号、人になんか。
- 奥居:
- あ、そういうもんですか。男の子はそうなのかな? でも、「キャー!!」とか言われません? 銀行とかで。
- 中居:
- 言われないですよ。
- 奥居:
- あ、本当に?
- 中居:
- ええ。「中居さん、中居正広さん」「はい」って。
- 奥居:
- 本当に? そうですか。
- 中居:
- ドキッとしますけどもね。やっぱり入る時って、気付かれるとカッコ悪いじゃないですか。「SMAP銀行来てるよ、こいつ」って思われるのあれですから。いちおう帽子深めにかぶってちょっと下向いて。そうすると、「もしかして俺、怪しく思われてるのかな?」とか。
- 奥居:
- 銀行だけに。
- 中居:
- 銀行強盗と思われてたら嫌だなと思いながら。
- 奥居:
- そうですよね。
- 中居:
- でも、今までは?
- 奥居:
- 私はだからあの、恥ずかしいんですけど、あんまり。まあ、面倒臭かったっていうのもあるんですけど、ついでにメンバーが何人かマネージャーとかに「お金おろしてきて」とか言ってカード渡したりしてると「ああ、ついでに私も」とか言ってやってたから、久しく行ってなくて。そういうとこで私もなんか「ふむー」とか考えて、全部、説明はじからはじまで読んじゃったりとかしてね。そういうなんか、ごく一般的なことでけっこうね、楽しめたんですよね。「なるほど」みたいな。
- 中居:
- ああ、わかるような気がしますね。
- 奥居:
- 意外とそういうことって、こういう仕事してると多くないですか? なんか。
- 中居:
- そうですね。だからやっぱりツアーとか回ってね、何年てやってきてましたからね、そういういわゆる普通の生活のリズムっていうのはね。
- 奥居:
- そうそう。だから、なんかそういうところで「うわぁ」とか「面白い」とか、ちっちゃな感激みたいのがいっぱいあって。で、そんな時にやっぱり曲とかってフッと出てくるんですよね。
- 中居:
- あ、そうですか?
- 奥居:
- ぜんぜん作ろうと思ってなくても、いちばん心がプルプルっとした時に出てくるんでしょうね。で、なんとなくそういう時に思い付いたことを忘れないように五線紙とかにメモしといて。で、フッと気付いたら「ありゃ!? アルバム1枚出来ちゃうもーん」みたいな感じだったんですよ。
- 中居:
- そんなもんなんですかね、曲作るのって。今までは強制、強制っていっちゃおかしいですけど。
- 奥居:
- まあ、締切があってね。
- 中居:
- 期限があって、時間にも追われてっていう形だったでしょうけども。
- 奥居:
- そうなんですよ。だから、今までも私は比較的、宿題みたいに曲を書いたりするのが嫌だったんで、わりと年がら年中五線紙もって、特に外国行っちゃうなんていったら、もうチャンスとばかりに五線紙もっていって。で、なんかパッと思いつくと書いてたんですけど。でも、やっぱりだんだん締切まであと何日、みたいになってくると、「しまった。ここでは絶対書かなきゃな」みたいになっちゃうでしょ。だけど、今回は、そういう締切もなかったし。
- 中居:
- ぜんぜん変わりますね、本当に生活が。
- 奥居:
- もう、すごいなんか楽しかったですよね。
- 中居:
- 音楽に対する姿勢みたいなものも、やっぱり変わってくるわけですよね。
- 奥居:
- 「べつに今日書かなくったっていいんだもんね」みたいな気分になると、なんか余計書いちゃったりとかして。天の邪鬼なのかな? とか思ったんだけど。
- 中居:
- いや。本当もう解散後のね、解散後のここ一年ていうのが結婚して、また仕事の会社みたいのも変わって。この一年間で全てやっちゃったじゃないですけども。
- 奥居:
- そうですよね。
- 中居:
- 転機な、もう本当、転機じゃないですか。
- 奥居:
- ね。
- 中居:
- それってだから、自分自身がやりたくて、したくて望んでたものなのか、それともその時の思い付きじゃないですけども、勢いだったりでどんどんことが進行してったのかな? と。
- 奥居:
- どうでしょうね? 私、意外ともともと今の、今のっていうか、プリンセス・プリンセスに入ったっていうかオーディション受けたのも、自分で「私はプロになるんだ!」っていう気持ちがあってそういうのを勝ち取ったというよりは、何となく流れで「あ、あれ?」っていううちに、気が付いたらオーディションをなんか受けてて、なんか受かってて。「あ、なんかバンドやっちゃってる」みたいな感じだったんで。
- 中居:
- 強い気持ちで「やりたいんだ!!」っていうガムシャラな気持ちでは。
- 奥居:
- そういうわけでもなかったんですよ。で、今回の転機にあたっても、「よし! この際だから全部変えてやろう!!」とかいう気持ちでもなくて、「解散しちゃったし、どうしようかな?」みたいな、本当、そういう気分だったんですよ。で、「えーい! 結婚しちゃえ!!」みたいな、そんな感じで結婚しちゃって。「あ、大変だ。家のこと何にもわかんないな」とか言ってるうちに、「えい!」っていろいろ変わっていって。で、気が付いたらまたアルバム作ってるっていう感じですね。
- 中居:
- いや、でも、1年間て長いですよ。
- 奥居:
- そうですよね。
- 中居:
- 僕だってやっぱり2日3日空いただけでも、「さぁ、どうしようかな? 2日3日いきなり空いちゃったしな」とか思いますけど。
- 奥居:
- 今、幾つでしたっけ?
- 中居:
- 僕、今24です。
- 奥居:
- 4か。私もね、23、4、5ぐらいは、休みの使い方みたいのが上手じゃなくて、どうしていいかわかんなかったんですよ、私も。
- 中居:
- 急にだからね、本当いろんな人に会って、いろんな番組出たりしてましたから、ああいった時ってそうですよね。何やってました?
- 奥居:
- だから、その頃は例えば一週間とか10日とか続けて休みが入ると、みんな「やったー!!」とか言って「旅行いこう」とか言って、メンバーと旅行いったりとかもしてたんですけど、けっこう私はなんか、ここぞとばかりに他の人のプロデュースしたりとか。せっかくの休みだから休めばいいのにって、どっかで自分も言ってるんだけど、「いや、休むよりちょっと、これせっかくだからやりたい」みたいなんで。なんかね、休みの使い方がすごく上手じゃなくて。で、すごいだから、自分の気持ちの中ではオフの日の楽しい遊び、遊びっていっちゃあもっと真面目な遊びですけど。そういう気分で仕事が出来たのは良かったと思うんだけど。
- 中居:
- じゃあ、どこで気晴しを? 気晴しじゃないですけども、いつも音楽に追われたり仕事に追われたりすると、どっかでやっぱり離れたくなる時って?
- 奥居:
- そうですね。その頃はね、あんまり追われてる気分なかったんですよ。まだだから、そんなに頭の中の引き出しもいろいろわりと豊かだったんじゃないかと思うんですけどね。で、なんか25超えたぐらいから、「やっぱり休みは休みたいな」みたいに思ってきて。
- 中居:
- ずっと音楽、ずっとバンドに接して、時々はやっぱり。彼氏だってやっぱり、恋人だって四六時中ずっと一緒に手をつないでるわけじゃないですし。やっぱり時には一人になりたい時って、それはでてくるでしょうし。それと同じようにちょっと音楽から離れたい時っていうのはなかったのかな? って思いましたけどね。
- 奥居:
- どうなんでしょうね?
- 中居:
- その時はなかったんでしょうね、じゃあ。
- 奥居:
- 多分、なかったんでしょうね。なんかもう、楽しくてしょうがなくて。なんか「私、こんな楽しくていいのかな? もう倒れそう」って感じだったんですよ、若い頃。バンドやってて。
- 中居:
- いいなぁー。そうですか。ちょうど僕ぐらいの年は楽しくてしょうがなかったんですか。
- 奥居:
- 「もう私って、なんて楽しいの!」みたいな感じでね。
- 中居:
- いいなぁ、それって。
- 奥居:
- でも、何となくSMAPとか見てて、よく5人で「すごく仲良いよねぇ」とか言って、「みんなでコンサートみたくない?」とか言ってたんだけど、5人で。なんか5人の関係っていうのが、私たち5人の関係と、なんかSMAPの関係がちょっと似てるような気がちゃんだけして。わかんないんですけどね。客観的に見てなんですけど。
- 中居:
- プリプリはどんなでした? ちなみに。
- 奥居:
- 私たちは、わりと女の子同士なわりには、すごくクールな一面はあったと思うんですよ。でもね、すごく仲が良かったんですけど。まあ、なんか揉め事っていうか、スタジオで言い合ったりとか喧嘩とかしてても、あんまり「やってなさーい」って感じで他の人たちは関係ないっていうか、立ち合わないで、「二人でなんとかしてちょー」みたいな感じでね。で、何となく「やっぱりでも、この人好きだな」って最後には思っちゃうような関係なんですよ。
- 中居:
- ああ、似てるかもしれないですね。
- 奥居:
- ものすごく好きで、「大好きなんだよね」っていつも思ってるというよりは、ふとした時に「やっぱり好きだな、この人」って何となく思ってても「恥ずかしいから言ーわない」みたいな感じなんですよね。
- 中居:
- わかるような気がします。
- 奥居:
- なんか、そういう仲の良さとかいうのって、表に出ますよね。
- 中居:
- 僕らもやっぱり喧嘩もちろんありますしね。やっぱり物事を進めることによってね。
- 奥居:
- 意見がね、違う意見だったりとか。
- 中居:
- それはやっぱり揉めますし、男同士やっぱり手が出る時もありますし。でもね、やっぱり次の日は本当ね、面白いぐらい喋ったりするんですよね。「おまえ、昨日の痛かったべ」「痛かったよ」みたいな話も。で、ふとした時には、こいつらって言ったらあれですけども、このメンバーでずっとやってっても、決して損はないなって思いますよね。
- 奥居:
- あと、なんか例えば揉めたりとかしても、やっぱり好きだし、自分にとって必要なメンバーだから、大切じゃないですか。だから、「自分が悪かったな。ごめんなさい」って言えなくても、何とか仲を修復しようとお互い努力する。目に見えない努力みたいのするじゃないですか。それでなんか、言葉はなくても「この人は努力している」みたいのが見えるとまた。
- 中居:
- 優しくなれたりしますしね。でも今ね、グループ活動してる時は、揉める相手もいましたし、争う、ぶつかる人もいましたけど、今5人から一人になったわけじゃないですか。
- 奥居:
- そうですよね。
- 中居:
- ぶつかる人もいないですし。そういうのが生じる状況がないじゃないですか。
- 奥居:
- そうですよね。しかも、「どう思う?」とか言うのは、メンバーだといろいろ話し合えたんですけど、今一人だから。
- 中居:
- ぜんぜん違うんじゃないですか?
- 奥居:
- 違いますね。いちおうバンド形態みたいにはしてるんですけど。男の子でやってるんですけど、やっぱりね、ちょっとプリンセス・プリンセスのメンバーっていうのとは、少し付き合い方も違うから。
- 中居:
- ぜんぜん違うと思いますよ。
- 奥居:
- なんかメンバーとかと電話すると、「香、新しいの聴いたよ」とか言うと、「え? どう? どう?」とかいって聞いちゃったりとか、逆にして。なんか、今になって「どう?」なんて相談したりとかね、聞いてみたいりするんですけどね。
- 中居:
- それは僕ね、絶対に勝手が違うと思うんですけどもね。
- 奥居:
- そうですね。
- 中居:
- それによって、時間に追われるっていうのは、だいぶセーブされたと思うんですけども。作る時の、5人がいた時の詞を作る時、曲を作る時っていうのは、5人でいる時のイメージで作ったりするじゃないですか。やっぱり絵が浮かんできたりしますし。一人ってやっぱり経験もそんなにないでしょうし。
- 奥居:
- そうですね。だからその、プリプリの時は5人でやってて、ヴォーカル私がいて、ドラム、ベース、ギター、キーボードっていう編成だったんですけど。今度はだから、同じじゃないほうがいいなと思って。で、あえてキーボードなくして、ドラムとベースとギターの男の子と3人だけで。まあ、私もギター弾くからいいかな、みたいな感じで。だから、編成も違って、あとはまあ、プレイもやっぱり男の子と女の子じゃ違いますから。ぜんぜん、まったく違うもので始めたから良かったですけど。
- 中居:
- やっぱり気持ちはゼロからっていう気持ちが強いですか?
- 奥居:
- そうですね。うん、やっぱりゼロからですね。気分もやっぱり、一回リセットしたから、オフにしたからね、なんか新しいっていうか、ゼロからの気分は大きいですよ。
- 中居:
- いや、でもね、僕も今、解散してね、一人で何かやれって言われても、何やっていいかわかんないですし。
- 奥居:
- そうですよね。
- 中居:
- 1年間、充電するっていっても、充電は僕、1日あれば充分ですし。
- 奥居:
- 若い証拠ですよ。
- 中居:
- いやいや。そんな休みっていっても、2、3日あれば充分。1日寝ればいいかなと思いますしね。またあの、結婚なさるとまた環境変わると思うんですよね。
- 奥居:
- 変わりますよね。
- 中居:
- 全部変わるじゃないですか。
- 奥居:
- 全部変わっちゃったんですよ。
- 中居:
- かえったら人がいるんですもんね。
- 奥居:
- しかも私、ずっと自宅にいたので、自分のことすら自分でやったことがなかったので、それもけっこう楽しかったです。さっきの銀行の話じゃないですけど、「洗濯ものって?」みたいな、なんかそういうとこもけっこうね、楽しかったですよ。「こういうの、みんな当り前に出来るのに、なんで私はできないのかな?」とか思いながら。
- 中居:
- それでまた、家庭とって言ったらおかしいですけども、まあ両立ってよく言うじゃないですか。曲作る時も今まではね、自分の時間があったから良かったものの、家に帰ったら、もう自分のこと以上にね、やっぱりね、旦那さんもいらっしゃいますし。
- 奥居:
- そうですね。
- 中居:
- いろいろやることも出てきて。
- 奥居:
- でもね、意外とそういうふうでもないですけどね。やっぱり自分の時間は自分の時間ていう考えなので、もちろんその全てを放棄して、例えば「家のことは一切しません」って言って音楽やってるわけじゃないんで。もちろん時間があれば、朝ちょっと洗い物してったりとか、洗濯物ピッて回して寝たりとか、いろんなことはしますけど。ただ、それもなんか気分転換にもなるし。あとは多分、私は今ここで音楽また始めちゃったっていうことは、もう一生やるんだと思うんですよね。なんかの理由があってやめない限り。だから、そう考えると「いや、ちょっと今、音楽やってるから、そういう一般生活みたいなことは出来ないのよね」って言ってられないし。また、そういうことをしながら音楽をやるっていうのも、せっかく女だし。なんかそれなりの、私なりの、女の子なりの音楽が作れるんじゃいかなと思ってるんで。その両立するとかなんとか考えたことはないですけど、出来る時にやって。でも、やっぱり音楽、レコーディングとか始まっちゃうとね、ちょっと音楽のことで頭がいっぱいになっちゃいますけど。
- 中居:
- ずっとやってくでしょうね、じゃあ。結婚ってやめる最高のきっかけだったりするじゃないですか。
- 奥居:
- そうですよね。
- 中居:
- まあ、最高のきっかけって言ったらちょっとね。
- 奥居:
- でも、一般的には根、結婚して引退っていうのはありがちなケースですよね。
- 中居:
- 多いパターンだったり。多分、ずっとやってくんでしょうね。
- 奥居:
- ね。だからもう、80とか70とかになってもやってると思うんですよ、今始めちゃったってことは。だから、いろいろ考え方も変わったし。今できることをやればいいかなって思って。50や60になっても出来ることは、50や60になってからやればいいっていう。だから、逆に頭柔らかくなっちゃったんじゃないかなって思いますけどね。
- 中居:
- なるほど。でも、この1年、転機が多かったんでね。転機というか、今まで経験ないことがどんどん巻き起こってますから。それであの、音楽の接し方っていうのも、5人でやってた、バンドを組んでた時の歌を作ってる時と、一人で作ってる時と、あと、他のアーティストの人にも贈ったりするじゃないですか。その3つって自分の中で、ちゃんと分けて作ってます?
- 奥居:
- あの、分けてっていうよりは、最終的には責任持ってやるので、奥居香の携わった仕事だってことで「よし! マル!!」っていうとこまではやりますけど、最初とっかかる時は、やっぱりちょっと違いますよね。バンドの時は5人で演奏してる様が浮かぶような感じとかもあって曲作ったりもしてましたけども、今はまったくそうじゃないし。あと、他の人に書く時は、その子のイメージとか、「この人がこういうこと歌ったらいいだろうな」とか「この子がこんなの歌ったら似合うだろうな」とか、そういうふうに考えるから、ぜんぜん違って面白いですよね。
- 中居:
- やっぱり変わります?
- 奥居:
- うん。でも、どっか音楽やってる奥居香っていうのは、一つ一本同じ線が通ってて、その中でいろいろなんだと思いますけどね。
- 中居:
- だって、他の人でも疎かにしちゃいけない、それはもちろんそうでしょうし。
- 奥居:
- だから、毎回ね、他のアーティストに曲書くと、「ああ、もったいなかった。自分で歌えばよかったよぉ!」って。
- 中居:
- やっぱりあります?
- 奥居:
- 毎回思うんですけど。でも、思わないといけないと思うんですよ。
- 中居:
- ああ、逆にね。
- 奥居:
- だってね、「あ、いいや、これ上げちゃっても」って失礼じゃないですか。だから、毎回「ああ、自分で歌えばよかった。もったいなかった」って思うと、「あ、良かった。私はちゃんと仕事をキチッとやったな」って自分で思うバロメーターなんですけど。
- 中居:
- なるほど。わかります、わかります。そうですよね。「ああ、これはべつにいいや」って思っちゃったら、相手方にも失礼ですし。
- 奥居:
- そうそう。だから、必ず毎回「ああ、もったいなっかたな」って思うような仕事が出来ればいいかなって。
- 中居:
- これからはでも、音楽は人に提供もしますし、自分でも作るでしょうし。まあ、再結成じゃないですけど、またどっかで何かっていうの定かじゃないですよね。
- 奥居:
- そうですね。べつに予定はないですけど、また5人でやりたいねって言った時に、5人が同じ気持ちでやりたいって言ったらまたやると思うし。例えば一人でも「いや、ちょっとね、最近なんとかなのよね」とか言う話になったら、「じゃあ、やめよう。無理することないよ」っていうふうな感じではあると思いますけど。
- 中居:
- みんなが居心地のいいままやれるんならっていうことですよね。
- 奥居:
- そうでしょうね。
- 中居:
- 何ですかね? 奥居さんが1年たってまた音楽やりたくなった、音楽の魅力っていうんですか?
- 奥居:
- 魅力ですか? なんだろう?
- 中居:
- 奥居さんにとって。それぞれね、違うんですよ。音楽の好きになり方も違いますし。「私はこういうところ」「僕はこういうところ」ってあると思うんですけど。絶対なんか人となんかちょっと違う気もしなくもないんですけどね。逆にすごいオーソドックスなことなのかなとも思いますけども。
- 奥居:
- 私なんか、いちばん「私は音楽好きなんだな」って思う瞬間って、例えばスタジオとかでね、レコーディングのスタジオとかですごくある曲がみんなでやってて、自分のなかで考えてて「あ、予定よりもなんかカッコ良くなってきた、カッコ良くなってきた。そうそう、そう。カッコ良くなってきたよ」って、こういう時ってもう嬉しくて、もう倒れそうになっちゃうんですよ。もう焦っちゃって、なんかものとかこぼしちゃったりとか。もう、本当に耐えられないぐらい嬉しくなっちゃうんですよね。そういう気持ちが30にしてあったりとかね。あとはやっぱり歌ってる時に、いい歌を歌えたときに、たまんなく嬉しくなっちゃうんですよね。レコーディングとかでもライヴとかでも。「いやぁ、生きてて良かった」みたいなぐらい嬉しくなっちゃったりとか。あとやっぱり、なんかグダグダとかしてても、「なんかやろっか」とか言って、イントロ鳴るとやっぱりね、自然に身体がバッて音楽の身体になるし。
- 中居:
- その音楽、曲、作品を作っていく過程、行きさつがやっぱりいいんでしょうね。一個ずつ出来てゆくその過程に。
- 奥居:
- そうなんですよ。なんか雪ダルマ、雪が降って小さい丸いの作って、転がしていくうちに大きくなるじゃないですか。で、一個でかいの出来て、もう一個アタマのっけて、もうなんかわかんないけどバケツかぶす時には、「もう気絶しそう!!」みたいな「嬉しい!!」みたいなのはね、ありますね。
- 中居:
- なるほどね。そうですよね、いいものが出来た時の喜びっていうのは、もう忘れられないって言いますもんね、作る人っていうのは。
- 奥居:
- もうね、あれ一回味わっちゃうと、やっぱりやめられないですよ。
- 中居:
- また次にいいもの、いいものを。
- 奥居:
- そう。で、もっと嬉しい気持ちを味わいたいから。で、同じようなことやればいいのかっていうと、今度は同じことやっても自分が驚かないから。もうあれ以上嬉しい気持ちにはなれないんですよね。だから、この先どうやってその嬉しい気持ちとか、「もう楽しくて気絶しそう!」みたいな気持ちをキープするかと言ったら、やっぱり自分がいちばん驚くようなことをしなくちゃいけないと思うんですね。自分の曲とか自分の歌で、自分が驚いちゃうようなことを探してやっていかなきゃいけないなとは思っているんですけどね。
- 中居:
- 新しいものですよね。曲を書くのにしろ、詞を作るにしろ、自分で作ったんだけども自分で。
- 奥居:
- そう、びっくりしちゃう、みたいなね。それが新鮮で楽しく音楽をやる秘訣じゃないかなと私は思うんですけど。
- 中居:
- いや、でも、ずっとやってくんでしょうね。
- 奥居:
- ね。
- 中居:
- ね。今のお話だと。
- 奥居:
- そうですよね。なんか60とか50になっても、なんかギター持ってステージ立ったらいいなぁって思っちゃいますけどね。
- 中居:
- やっぱり、その過程だったり、出来た時の喜びみたいなのでしょうかね。
- 奥居:
- そうですね。あとやっぱり、聴いてくれるお客さんていうか、お客さんの前でいい歌を歌えた時って、やっぱ本当ね、満足っていうか嬉しいですよね、やっぱ。
- 中居:
- お客さんに何を求めます? ステージで。
- 奥居:
- そうですね、あんまり「こうしてほしい」とか「ああしてほしい」とか、そういうのはないですけど。やっぱり、帰りに「楽しかったな」とか、なんとなく聴いた一曲とかでもいいんだけど鼻歌でずっとうちまで歌いながら帰っちゃったとか。そういうことがあってくれればいいなって思いますけどね。
- 中居:
- なるほどね。でも、奥居さんが逆に誰かのステージ見に行って、「ああ、楽しかったな」とか、何か口ずさんで帰っちゃうような、そういうことって、お客さんの一員として経験したことってあります?
- 奥居:
- ありますよ。あの、私、いちばん最初に日本のっていうか、コンサートというものを初体験したのが高校1年生の時で、RCサクセションだったんですよ。
- 中居:
- はいはい、清志郎さん。
- 奥居:
- そうそう。で、中学の時からファンだったんですけど、なかなかコンサートというものに行かせてもらえなくて。で、チケットの取り方とかもわかんなくて。で、高1になって、やっとお友達がそういうのに長けてる子がいてね、「電話するんだよ」とか言われて「あ、じゃあ、電話しよう」とかいって、授業と授業の間とかに一生懸命電話して、発売日のその日のすぐだったんですけど、もうキャンセル待ちになっちゃって。「でも待とうよ」っていって待ったら、武道館の一番後ろから2列目だったんですよ。もう一番後ろの2列目で、しかもなんかはじっこのほうだったんですよ。本当に遠いんだけど、始めてのコンサートの経験だし。もうあの時は、本当にあっという間にコンサート始まって終わっちゃって。それで、帰りにぜんぜん声が出なかったんですよ。手のひらがすごく痛くて。で、その時はわかんなかったんだけど、次の日も声出なくて。多分、すごい歌ったりとか叫んだりとかしてたんでしょうね。でも、その時はウワァーッ!! ってなってるから。
- 中居:
- 自分の声しか聞こえないですもんね。
- 奥居:
- で、「楽しかった。また見たい。また見たい」って思いながら帰ったんですよ。だから、あの気分を見た人が味わってくれてるとしたら、こりゃ最高だと思いますよね。「なんで私、手が痛いんだろう?」みたいななんか。「なんで赤いのかな?」みたいなね。「なんで声出ないのかしら? 風邪ひいちゃったかしら?」とか、本当、わかんないんですよ。
- 中居:
- その時っていうのは、でも、全部忘れて楽しいだけだったんでしょうね。
- 奥居:
- 「うわぁ!! あの曲、生で聴けた!!」みたいな。もうね、「ギターソロ同じ、レコードと!!」みたいな、もう。そうだったんですよ。
- 中居:
- っていうことは、九段下の駅で降りて歩いて。
- 奥居:
- 友達と一緒に。
- 中居:
- 武道館まで距離あるんですよね。
- 奥居:
- ええ、てくてく歩いて。初めてだからわかんないし、「ワァー、でっかーい」なんて言いながら。「後ろから2列目だよ。見えないよぉ」とか友達と言いながらパンフレット買ったりとかして。
- 中居:
- でもね、武道館でライヴね、プリンセス・プリンセスでした時、自分がまさかその当時はこのステージに自分が立つなんていうのは。
- 奥居:
- ね。これっぽっちも思ってなかったですよね。もうぜんぜん思ってなかったし、立ちたいとも思ってなかったし。趣味でバンドはやってましたけど、まさか仕事になるとは思ってなかったし。だから、やっぱり初めて武道館でコンサートやった時、まだ私たちが初めてやった時は、ドームとかなかったのかな。だから、イメージの中では、バンドのコンサートっていうと、「やっぱり武道館は一番でかいとこ、すごいとこ」っていうんで、「渋公立ったらもうスター!!」みたいな。なんかね、そういう感じだったんですよ、バンドとして。だから、武道館に初めて立った時はね、しびれちゃいましたよ。もうすごい、「本当にここで歌ってんだな」ってびっくりしましたね。
- 中居:
- 武道館はね、広いですしね。
- 奥居:
- 広いけど、近いじゃないですか、お客さん。
- 中居:
- いつもね、プリプリの皆さんて1月の2日3日ってやってたんですよね。
- 奥居:
- ええ、2、3、4ってやってました。
- 中居:
- 毎年やってましたよね。
- 奥居:
- 毎年やってましたよ。今年だから、初めてコンサートのないお正月を。まあ、初めてじゃないけど、7年振りか8年振りぐらいに。お正月特番とか見ちゃって。「けっこうテレビ面白いんだな」とか思いながら。
- 中居:
- そうですよね。そういう忙しい中ってのは、テレビも見る機会ないですもんね。
- 奥居:
- そう。1日だけ休みだったんですけど、もう2日からのことで頭がいっぱいだから、テレビつけててもぜんぜん見てなかったから。初めてお正月のテレビとか見て。で、なんか意外とスポーツものとかやってるじゃないですか。なんか特集みたいの。けっこうなんか「わぁ、面白い」とか言って。
- 中居:
- 歌番組とかは見ませんでした?
- 奥居:
- 歌番組はね、見ましたけど、もうお正月に限らずなんとなく見ちゃうんですよね。そうすると、「あ、歌番組やってる」とか思ってつけて見てましたよ。
- 中居:
- 歌番組とか見てどんな感じなんですかね? 自分が今までずっと出てた番組とかで。
- 奥居:
- なんかね、ぜんぜんね、そういう気がなくて。で、ちょっとここんとこ1、2年で時代もいろいろ変わっているので、お友達だったアーティストの方とか、やっぱり少なくなってるんですよね、出演者のなかで。で、前はパッとテレビ見ても「あ、誰ちゃん出てる」とか「誰ちゃんなに? 新曲かな?」とかいって、友達が出てたりしてたんですけど。さすがに今ちょっとフッと見ても、「誰かな?」みたいな人がけっこう多くて。
- 中居:
- やっぱりそういうのあるんですか。
- 奥居:
- うん。それで「へぇー」なんて思いながら、すごいただのテレビ見てるオバさんでしたよ。まさかそこに出てたなんていう気がもう、とてもじゃないけど想像できないっていう感じでしたよ。
- 中居:
- コンセント抜いた時から、もう完璧に普通の人になっちゃったんですね。
- 奥居:
- もうなんか、終わっちゃったんですね。
- 中居:
- ゼロになっちゃったんですね。
- 奥居:
- そうですね。
- 中居:
- 真っ白になっちゃったんですね、その時に。
- 奥居:
- もう、本当、そうだと思いますよ。なんか「ああ、そうなんだ」って本当、普通に「へぇー、こんな歌を歌ってんだ」とかね、テレビ見てましたし。
- 中居:
- 他のアーティストが歌ってる曲とかって影響されたりします?
- 奥居:
- うーん? 意外とどうなんでしょうね? 日本のアーティストの方だと、友達とかだとね、「今度こういうのやってんだ、ふーん」とか見ますけど。やっぱり外国のアーティストとかだと、ちょっと影響っていうのは、多分、知らないうちにね、頭に入ってきてるから、知らないうちに影響されてるところあると思いますけど。でも、やっぱりちょっとカッコよかったこととか、「あれ、カッコよかったから自分でもやりたいな」とか思ったりはしますけどね。
- 中居:
- なるほどね。いや、でも、すごいっスね。すごいっていうか、全部変わってね。
- 奥居:
- 楽しいですよ、一回リセットするのも。
- 中居:
- 怖いですね。男と女って、また違うと思うんですよ。
- 奥居:
- ああ、そうでしょうね。
- 中居:
- 男は結婚しても、べつに仕事に対する姿勢は変わらないですし。もっとやっぱり欲も出てきますし、守らなきゃいけないものって出てきますから。余計にやらなけりゃいけないっていう気持ちが強いですけども。また女性と男性は違うと思うんですよね。
- 奥居:
- そうですよね。なんか、若い頃っていうか、プリプリやってる頃とか、「男の人はいいよな」とか言ってたんですよ。「結婚しても生活変わんないじゃない」とか言って。「女は変わるから大変よね」とか5人で言ってて。で、私、一番だったんで、結婚したんですけど、「あ、女で良かったな」とか思って。生活変わったほうが気分も変わるし、もう一回ゼロからっていう気分になれるなぁと思って。これで何にもね、変わらず仕事っていうのは、私はちょっとたまたまそういう転機だったかなと思うんだけど、変わった良かったなと思ったから、「女で良かったな」とか思っちゃいましたよ。
- 中居:
- 女の人で良かったですか。
- 奥居:
- 私はね、そう思いますけど。
- 中居:
- 僕は男で良かったなと思いますけどね。
- 奥居:
- それは良かったですね。逆じゃなくてね。だって、「女が良かったな」とか思いながら男で生きてるのはしんどいですからね。
- 中居:
- ええ、もう違う世界に行っちゃうでしょうね、そしたら。やっぱり女性と男性は違うんでしょうね。
- 奥居:
- きっとそうでしょうね。
- 中居:
- 子供生まれちゃったらどうします? これまた変わってきますよね。
- 奥居:
- そこがね、人生のじつは一番大きなポイントになるのではないかと私は想像しますけど。結婚してもね、まあいろいろ環境変わりますけど、さすがに子供できたらちょっと話が別だろうなと思うんで。
- 中居:
- 多分、作る詞とかも丸くなるかもしれないですね。
- 奥居:
- 変わっちゃうでしょうね。なんか、子供が、私、子供すごい好きなんですけど、他の友達とかで同じぐらいの子で子供いる子、いっぱいいるんですけど。たまに遊びに来て子供みてると、こういう存在が自分の子供だっていうふうにいたら、音楽はどうなるんだろう? ってやっぱり思いますよね。「この子を放っといて詞を書くだろうか? この子を放っといて曲を書くだろうか?」とか思っちゃうし。
- 中居:
- どっちをとれって言っても。
- 奥居:
- ね。
- 中居:
- ね。そういう選択ってすごい残酷な選択。
- 奥居:
- うん、すごい難しいでしょうね。でも、きっとね、私の勘だと、何となくウマいことやって音楽もやっていくんじゃないかなって思うし。子供が出来たりした時に、どんな歌を歌ってるかっていうのが、すごく自分でも楽しみだし。それって女の子にしかないですよね。
- 中居:
- その時に感じた、その時に思った、その時の奥居さんが描くんでしょうね。
- 奥居:
- そうなんですよ。なんかお腹が大きくなっちゃって。それも想像できないじゃないですか。でも、そこにもしも子供がいるとしたら、やっぱりそこに向かって歌を歌うだろうと思うんですよね。その時に何を歌うかっていうのがね。
- 中居:
- 自分でもやっぱり楽しみ?
- 奥居:
- うん。だから、その時歌ったのは、全部だから何かしら何でもいいから録音しといて、絶対にその後、作品として出したいと思うし。
- 中居:
- それでまた自分が驚いて「ああ、こんなのが出来た」って。
- 奥居:
- 「こんなの歌っちゃったよ」みたいなね。そういうのがきっと一生ワーッとか思いながら音楽やってくのが楽しいんだと思いますけどね。
- 中居:
- そうでしょうね。ずっとやってくんでしょうね。またでも、新しいものっていうのも、周りの人も期待しますし。まあ、変な話、一人になったから、悪い意味じゃなくいい意味で「変わったね」っていうのを言われたいっていう気持ちも多分。
- 奥居:
- そうですね。やっぱり変わってないと嘘だと思うし。環境とかいろんなことが変わったから。だから、これからまた年もとっていくし、いいふうにオバさんになっていければなぁと。カッコいいオバさんになりたいなぁとか思って。
- 中居:
- 本当、60、70だったりね。
- 奥居:
- なんかギター持っちゃって。
- 中居:
- 「ノってるかーい!?」。
- 奥居:
- 「ちょっと疲れたから休憩」とか言いながらもバッとシャウトしてるようなオバさんだったらいいかなぁ、なんて。
- 中居:
- なるほどね。まあ、どうなるかわかんないですね。
- 奥居:
- そうですね。本当にわからないですね。
- 中居:
- それは自分でもわかんないでしょうし、もちろん我々周りもわかんないでしょうけど。そのままずっと音楽続けていってもらいたいっていう気持ちは、周りにあると思うんで頑張っていただきたいと思います。
- 奥居:
- はい、ありがとうございます。
- 中居:
- 今日はどうもありがとうございました。
- 奥居:
- ありがとうございました。
- 中居:
- はい、今週のゲストは奥居香さんでした。どうもありがとうございました。
- 奥居:
- ありがとうございました。