![]() |
![]() |
![]() |
- 小室:
- こんばんは、小室哲哉です。
- マーク:
- マークです。
- 小室:
- どうも。
- マーク:
- どうも。
- 小室:
- 2ショットの時はですね、どういう時が2ショットかというのは、ちょっとみなさん疑問だと思うんですよね。
- マーク:
- そうですね。
- 小室:
- いたりいなかったりだからね。あの、今日はですね、えぇと、去年メンバーのなかの一人の方に単独で出演していただいて、その中でもう一方ですね。で、なんでマークと二人なのかちょっとわかんないんだけど。
- マーク:
- わかんないですね。いつもわかりませんね。
- 小室:
- あの、今日はお招きしています。SMAPの中居君です。どうも。
- 中居:
- こんばんは。
- 小室:
- こんばんは。はじめまして。
- 中居:
- はじめまして、どうも。
- 小室:
- はじめましてですよね、もうまったくね。
- 中居:
- 初めて…?
- 小室:
- あ、じゃないかな? どっかで…ラジオかなんかで。
- 中居:
- そう、ラジオかどっかでお会いしたことあるんですけどね。
- 小室:
- それもずいぶん前だよね。
- 中居:
- ずいぶん前です。あ! 知ってますよ、僕。
- マーク:
- 僕ですか?
- 中居:
- ♪JOY JOY〜
- マーク:
- そうです、その通りでございます。やっぱり♪JOY JOY〜ですね。
- 小室:
- ♪JOY JOY〜なんだよね。
- 中居:
- すごいですよね、態勢がね。
- マーク:
- 態勢、いつも反ってるんですよね、僕ね。
- 小室:
- 背がでかいからっていうのもある。
- マーク:
- 入らないんですよ、反らないと。こういうふうに。
- 小室:
- フレームに入らないっていうのもあるんですけどね。
- 中居:
- あの姿勢が非常に印象的で。
- 小室:
- 一応、ウチのマークなんですけど。
- 中居:
- カッコいい顔してますよね。
- マーク:
- ありがとうございます。でも、初めてじゃないんですよね。あの、歌番組とかで。
- 小室:
- では、何回もお会いしたことあると思うけどね。
- 中居:
- ええ、お会いしたことはあるんですけど、こうやって会話するのは初めてですね。
- マーク:
- そうですね。
- 小室:
- いや、僕なんかはね、一番やっぱり会話的に距離が遠いとこの人たちなのかなって感じで。
- 中居:
- え? 俺たちがですか?
- 小室:
- SMAPの。ほら、木村君の時は、かなり俺なんか背負ってたよ。プレッシャーを。
- 中居:
- そうですか? いや、そんなことないですよ。喋りかけてくださいよ、本当に。
- 小室:
- 木村君の時もやっぱりほら、日本全国のやっぱりSMAPファンも含めて、やっぱりなにをね、語り掛けたり質問したらいいのかな? って、正直いってね、すごくプレッシャーだった。
- 中居:
- それはでも、僕らもそうですし。でも、僕なんかもやっぱり小室さんに対してやっぱりね、ある意味でいろんなアーティストの人を見い出してきてる、プロデュースしている方にどういうレベルでお話しをしたらいいのかっていう。やっぱり、お互いがお互い手探るんじゃないですかね。
- 小室:
- そうだね。だからまあ、結局はある種だからすごいスタイルがそれぞれあるからね。だからまあ、共存できてるんだと思うけどね。だって、僕なんかがさ、プロデュースしたり曲作ったりしてる人たちって、もう9割以上女の人なわけですよ。女性に作ってるでしょ。だから、当然カラオケとかもそうだけど、女性のファンも含めて男の人がパフォーマンスしたりステージでやったりとか、カラオケで男の人が歌いたい曲とかそういうのって、絶対に必要なわけだよね。
- 中居:
- うん、それはありますよね。
- 小室:
- ポッカリ空いてるわけじゃない。その部分でまあ、SMAPとかそういうのって、すごい今大事な役目をしてると思うもんね、俺なんか。
- 中居:
- いや、そんな。あんま考えてないんですけどね。僕、小室さんにちょっと訊きたかったことあるんですけど、やっぱり小室さんがプロデュースしたアーティストの人っていうのは、まあ、変な言い方をすれば出せば売れるじゃないですけども。
- 小室:
- よくそういうこと言われます。
- 中居:
- だけど小室さん自身は「小室哲哉」っていう名前で売れているのか、それとも「小室哲哉が作った曲」で売れているのか、どっちなのかなって小室さん自身はどういうふうに思われているのかなって。
- 小室:
- いやもう、当然曲ですよ、それは。曲だったり、その本人たちのパワーだと思うけど。あのね、本当に僕のでやっぱり売れなかったものもあるからね。
- 中居:
- あ、今までの中で。
- 小室:
- それで、なにからなにまで絶対にウマくいってるわけじゃないから。やっぱりね、それは後で考えてみると、「やっぱりメロディがもう一歩人に届かなかったな」とか、詞が「ああ。そうだよね、そうだよね」って思えなかったりとか。あと、その歌ってる人のパワーがあとちょっとあればっていう時もあるし。あとはやっぱり周りのスタッフの人たちの力とかね。やっぱりその全部の要素が一個にならないと絶対にやっぱりいかないから。
- 中居:
- でも、小室さんとかになると多分、僕なんかから見れば、出せば、例えば自分が納得いかないものであっても「小室哲哉」っていうネーミングだけで売れてしまうんではないかっていう。だから逆にあの、小室さんの見方ではすごい嬉しい悲鳴なんでしょうけども、逆にこれはピンチでもあるんじゃないかなっていう。
- 小室:
- そうですよ。もうだから。
- 中居:
- 怖いですよね。
- 小室:
- それに一瞬でも自分が甘えたり乗っかっちゃったりしたら、もう多分ドドッとなっちゃうと思うね。
- 中居:
- これが例えばブームであったり、社会現象であったりと、そういうふうに捉えられるとブームっていうのはやっぱりいすれは去るものだし、社会現象もいずれかはやっぱりなくなるもんだし。だからまあ、今後やっぱりそれ以上のものを常に作っていかなきゃなんないんじゃないかなってうプレッシャーに駆られてるんじゃないかなって思うんですけどもね。
- 小室:
- あの、プレッシャーをわかっていただけると、もう非常にこれは代りに言って欲しいくらいですから。
- 中居:
- やっぱり頂点を極めた人っていうのは、僕なんかはまだやっぱりね、どのジャンルにしてもまあ、頂点ていうとこまできてませんのでね。だから小室さんみたいに頂点を極めた人っていうのは、うん。
- 小室:
- 俺なんかがでもここでね、いつもいつも「いや、もう、大変だ。大変だ。大変だ」っていってるわけにもいかないし。そんなに「大変だ」っていうとやっぱり、僕がプロデュースしてる人たちとか「大丈夫かな?」ってなっちゃうでしょ。そうなっちゃうしね。だからそうやって、べつにそれが良い悪い別でも、世の中にそういうのがなんかね、少しでも伝わってればそれだけでも俺、少しプレッシャーがなくなるっていうかね。「いや、小室さんだって大変なんだからさ」っていう一言でもね、あればいいっていう。
- 中居:
- そうですよね。
- 小室:
- すごい楽だよね、それだけでもね。
- 中居:
- 曲によってやっぱり売り上げが違って、例えば小室さんが納得いくものであっても売り上げがまあ、そういうふうに評価するのはアレですけど、数字的によくなかったり。そういうことっていうのはやっぱりあった方がいいと思うんですよね。なにを出しても売れるんじゃなく、やっぱり納得したものであっても数字は思わしくないとか。
- 小室:
- そうそう。それはね、やっぱり怖いよね、今はね。
- 中居:
- だから小室さん、もう本当に怖いと思いますよ。
- 小室:
- 本当、すごいことになっちゃってるからね。だって、なんていうの? 言い方がちょっとわかんないね、どういうふうに言っていいかね、そこらへんて自分の中で。だから本当はね、もう自分なんかはよく海外で仕事をしてて、なるべくあまり接点がないところで隠れてひっそりやろうとしてやってるんだけど。それで出来ることならもう音だけがスーッといって、で、音が僕の名前ではなくて、で、「いいね」「悪いね」で今、中居君が言ったように売れたり売れなかったりとか、それだけでちゃんとテストされてさ、っていうのがなんかわかればもっと楽だよね、きっとね。
- 中居:
- そうでしょうね。変な話し、もう小室さんの名前を使わずに、例えばこの音で、まあ、どこかのアーティストの方に歌っていただいて、そういう形で今までと同じように数字的にはいくんであろうか? っていう部分はやっぱりクエスチョンマークが出てきますよね。
- 小室:
- あの、TMの時とかはね、そういうことやったことがあるんだけどね。ワザと名前を変えたり出さなかったりして。まあでも、それでもやっぱりファンの人っていうのがあるから。SMAPなんかはそういうとこは? ファンのなんていうの? 量だったりさ、ファンの人の絶対的な力ってやっぱりすごい強いでしょ? きっと。どうなんですか?
- 中居:
- うーん、いろいろとやっぱり今までのSMAPも、まあどの曲っつっちゃあね、これを買ってくださる方に失礼かもしんないですけど、やっぱりちゃんと買ってくれる人が。
- 小室:
- コアのファンていうのがいるでしょ。で、あり、たまにそれを、まあぜんぜん違うかもしれないけど、「この人たち以外の人にどうやって届けようか?」って思うことない?
- 中居:
- やっぱり、それを僕なんかの今後のテーマでもありますし。
- 小室:
- 特にアレね、ステージとかそういうのって、まあ、俺たちはさ、見にいこうと思えばいけるかもしれないけど、もしも同じように音楽やってるやつが「見てみようかな」って思っても絶対に入れないわけじゃない。極端な話し、チケットとかっていうのを一般的に考えれば、どんなことしてもみんなの、その、女の子のパワーには負けちゃうわけだからさ。無理じゃない。そういう部分で、でも、見てくれてすごいなんかその子に影響与えるかもしれないし。でも、やっぱりそうガッチリと一つやっぱりコアがあるからね。そこらへんは考えるよね、やっぱりね。
- 中居:
- そうですね。だから、僕なんかのまあ、ライヴなんか特にそうなんですけども、やっぱりジャンルはとにかく問わず、まあ、ロックであったりダンスのハウス系であったり、普通の僕らでいういわゆるポップスであったり、いろいろとにかくジャンル問わずとにかくやると。で、いろんな面をSMAPとしてやっぱり見せていきたい。SMAP色にしたいなっていうはありますよね。
- 小室:
- で、やっぱりちゃんともちろんファンの人は大事だけど、その人じゃない、以外の人たちが見てくれても。
- 中居:
- うん、評価されるようなものを作りたいなと思いますね。
- 小室:
- そういう意識がないとやっぱりね、またそれはそれで。
- 中居:
- やっぱり甘えちゃうとね。
- 小室:
- ファンイベントになっちゃうよね、ただのね。
- マーク:
- でも、ものすごい根性っていうんですか?
- 小室:
- もう、あの回数だけでも信じられないよね。
- マーク:
- もうすごいですよ。一回、正月かなんかに番組見てて、あの、空手かなんかをやってたんですよ、みんなで。
- 中居:
- ああ、かくし芸かなんかですね。
- マーク:
- かなんかです。で、森君かなんかがバットかんなんかをスネかなんかで折るんですけど、コンでいって一回ハズしたんですよね。
- 中居:
- 一回、折れなかったんですね。
- マーク:
- 普通、僕だったら「冗談じゃない! もうカットして終わりにしましょう」ってなるのに、それをもう一回同じ足で折ったりとかして、「スゴいわ」とか思ったんですけどね。そういうのはやっぱ、ああやって一日に何回もライヴをファンのためにやるっていうことにつながってるのかなって。
- 中居:
- まあ、性格的にはやっぱりそうですね、自分は周りの人に動かされたくないっていうのかな? 自分たちのものは自分たちで作ると。自分でやりたいものは自分でやりたいっていうのはSMAPには 意識強いかもしんないですね。
- 小室:
- いや、あのね、彼らはやっぱり相当ななに? 気合いは入ってるよね、やっぱね。ちょっとそんじょそこらのね、やっぱ「ストリートの人と一緒にしないで」っていうところもあると思うよ、でも。
- 中居:
- いや、でも、ものの考え方であったり、例えば私生活であったり、ものに対する姿勢であったりっていうのは、あの、普通の、世間でいう普通の一般の人の考え方とかとは、あんまり代らないと思うんですけどね。特にべつに私生活で美味しい思いをしているわけでもないですし、逆に美味しいものを食べているわけでもないですし。ごく普通の生活っていうのは、絶対に僕だけじゃなくて他のメンバーも忘れてないんじゃないかな。
- 小室:
- まあ、それはね、あの、木村君とかと話してても、そこらへんはかなり思った。いかにだから自分の部分は守るっていうんじゃないんだけど、自然にするのかな。それをベースに考えて、仕事に対しても考えてるなとは思ったけどね。だから、一般的になっちゃうけど、でもそこがほら、今、「魅力だ」とかそういうふうに書かれるじゃない、SMAPの魅力の一つとしてさ。「そういう部分を失わない」みたいな感じで。それイコール「今までのジャニーズの流れのなかですごく、そこが違うんだ」みたいな言い方もされるじゃない。それもべつに、そんなに意識してそうしてるわけじゃないんでしょ?
- 中居:
- そうです。まあでも、最初出た時に、結成された時にはとにかく歌番組がなかったと。今までの先輩が敷いてくれたレールと同じようにはいかない状況で。
- 小室:
- あ、できなかった状況だったんですか、それは逆に。
- 中居:
- ええ。それからはやっぱり、与えられるものをやってるだけというまあ、ロボット的なことはできないみたいな。
- 小室:
- あ、そういう環境があったんだね。
- 中居:
- でもちょっと、まあべつに苦労話しじゃないですけども、「昔は俺たちも苦労したんだよ」っていうのはダサいですけど、やっぱり思わしくない状況でもあったのは間違いないですね。
- 小室:
- あ、そうかそうか。マニュアル通りにはいかなかったんだね、ジャニーズが作ってくた形っていうか。
- 中居:
- ええ。だから、もう本当にSMAPは自分でも実感できるようになったのは去年あたりからだんだん自分たちのSMAPの形っていうのが出てきたんでね。まあでも、SMAPも今年で9年目ですから。
- 小室:
- あ、そうなの?
- 中居:
- ええ。
- 小室:
- あ、本当。
- 中居:
- ようやくね、自分たちの形が出来てきたかなって気がしますけどね。
- 小室:
- あっという間にじゃあ、10周年とかになっちゃうんだね。
- 中居:
- そうですね。10周年…ああ、そうですね。
- 小室:
- そんなに長いんだ。あ、それはビックリ、ちょっと。
- マーク:
- デビューの時いくつだったんですか?
- 中居:
- 僕が15の時ですから、一番下の香取慎吾君とかが10歳。
- 小室:
- 10歳。
- 中居:
- 10歳。
- 小室:
- すごいよね、それはね。
- 中居:
- すごいことですよね、今考えると。
- 小室:
- ライフスタイルにもうなっちゃってるよね、きっと香取君とかって。
- 中居:
- だから、逆にまあ、「可哀想だな」と思う時もありますけどね。僕なんかは中学卒業まではもう普通の生活をしてきて、いろんな人を見てきたからね。普通の中学生を歩んできましたけれども。彼はその自分の、僕なんかが歩いてきたような、普通の人が歩いてきたよな中学生活を送れなかった。もうその時点でこの世界で仕事してましたから。
- 小室:
- うん、そうだね 。
- 中居:
- 逆にまあ、いい意味ではそんな早くからやって、いろいろと吸収してるんだろうなっていう言い方がありますけど、でも逆に可哀想だなって感じもしますよね。
- 小室:
- それはけっこう、僕は初耳でビックリしましたね。8年9年ていうのはね。
- 中居:
- あ、そうですか。
- マーク:
- でも、今もSMAPとかに留まらず、いろいろやってるじゃないですか。あの、昼のニュースかなんか見ると出てたりとか。
- 小室:
- あ、そうなの?
- マーク:
- すごいいろいろなことやってるんですよ。
- 小室:
- それはたまたまじゃないの?
- 中居:
- いや、僕、スポーツキャスターやってるんです。
- 小室:
- やってるの!? そうなの? ちょっとビックリばっかりさせないでよ。本当に?
- 中居:
- そういう意味では多岐ですけど。小室さんは音楽しかやらないんですか?
- 小室:
- 僕は音楽しか出来ないんですよ。
- マーク:
- 司会やってますよ。
- 小室:
- いや、司会はそうだけど、これ音楽の人だから話しできるだけで。
- マーク:
- あ、そうですよね。
- 小室:
- これ、別に普通の人とだったら。
- 中居:
- でも、役者とか、例えばちょっとお芝居の話しとかって?
- 小室:
- 思わないよ。
- 中居:
- 話しがきても?
- 小室:
- うん。話しはね、きたことあるよ。
- 中居:
- くるでしょ。
- 小室:
- TMの頃とか特にあったけど、やっぱないね、それはね。
- 中居:
- 興味がないんですかね?
- 小室:
- 怖がりだね、基本的にそういうのはすごく。いろんな言い方はありますけど、内弁慶とかね、人見知りとかいろいろあるけど。あの、人に対しての人見知りじゃなくて、そういったジャンルに。
- 中居:
- ものごとに対するですか?
- 小室:
- うん。ジャンルに対して。やっぱ怖がりなところがあるだろうね。
- 中居:
- いやぁ、でも、いろいろとやってみると面白いですよ。
- 小室:
- 面白いっていうね。それってね、本当にすごいと思う。もうバンジージャンプ状況だよね。本当に。
- 中居:
- だから、僕なんてもそうですけど、芝居をやってなんか音楽のなんかヒントになることもあるんですよ。
- 小室:
- ああ、当然お芝居もドラマもやってるよね。
- 中居:
- まあ、チョコチョコっとですけども。
- 小室:
- チョコチョコじゃないんじゃない? かなりやってるんじゃない? ちゃんと。ドラマをやってるわけでしょ? ちゃんと1クールとか2クールとかね。
- 中居:
- そうですね。
- 小室:
- やってるよね。
- 中居:
- まあ、だから、いろいろヒントは隠されていて。
- 小室:
- まあ、確かにそれはわかる。もう特にああいうお芝居とかドラマの世界とかの、ああいうクリエイターの人たちの集団ていうのはさ、やっぱり究極だもん。音も含まれるじゃない。音楽も含まれて、話しも含まれててね、映像もあるわけだから。いろんなスタッフいるわけで、ああいうとこでの吸収はそれはすごいでしょ。それで瞬間で終わって、また次のジャンルにポンと飛ぶわけでしょ。中居くんの場合は司会みたいなこともやってるわけでしょ、そしたらね。
- 中居:
- そうですね。
- マーク:
- あと、コリォグラファーもやってるんですよね。
- 小室:
- あ、それはそうでしょ。振り付けでしょ。
- 中居:
- いや、大したことはないんですよ。
- 小室:
- それはSMAPだけじゃなくて?
- 中居:
- ええ、このあいだたまたまあの、そのドラマの主題歌になる曲を振り付けして。でも、逆に作る側って僕あの、すごい好きですよ。
- 小室:
- だけじゃなくてね。
- 中居:
- あの、裏の仕事でもないですけども、コンサートなんかもやっぱり。
- 小室:
- あ、そう、チラッと聞いたけど、演出とかそういうのも好きっていうか、やってるんだっけ?
- 中居:
- そうですね。まあ、演出ってそういう、そこまでカッコいいものではないんですけど。やっぱりもう、頭から最後までの構成っていうのを。
- 小室:
- 流れをね。
- 中居:
- だから、自分でもやっぱり編集とかも自分でしないと気が済まないですし。
- 小室:
- あ、そうなんですか。
- 中居:
- 音を作るっつってもね、メロディは出来ないですけども、曲を作ることはできないですけども、まあ、どっかの音をCDなりなんなりから、「ここの4つをここに入れて」とかね。「ここの1枚のこれをここに入れて」とかね。そういうのを。
- 小室:
- それはアレでしょ? やっぱり頭に浮かぶからだよね、構成っていうか、絵がね。
- 中居:
- 絵ですね。
- 小室:
- 完成した、まあ理想としたっていうか、こういうふうになるであろうっていうのを浮かべてるんでしょ?
- 中居:
- ええ、そうですね。
- 小室:
- そこらへんはまあ、基本的に僕たちとかと一緒だからね。
- 中居:
- 最初にやっぱり絵が出てきますよね。
- 小室:
- ああ、それはまったく一緒ですね。
- マーク:
- そういう話しを聞いてると、なんか映画監督が話してるみたい。
- 小室:
- マルチだよね。
- マーク:
- 映画監督もできちゃうんじゃないいですか?
- 小室:
- SMAPとかの映像とかもたくさんあるもんね。
- 中居:
- ええ、そうですね。
- 小室:
- そういうのにもこだわっちゃうんだね、じゃあね、けっこうね。
- 中居:
- だから、6人がまず、僕がお客さんとして見て、で、6人がこの曲で踊ってる姿がまず曲で。
- 小室:
- わかるわかる。だから、そういうのは俺もTMネットワークとかglobeとかで自分も演奏してるけど、自分じゃない自分がさ。
- 中居:
- そうですね。もう一人の自分が。
- 小室:
- ステージじゃなくて、客席のPAのところとかにいるわけでしょ?
- 中居:
- ええ、そうですね。
- 小室:
- で、自分はあそこにいて見て。とりあえずコピーロボットとか欲しい時とかあるでしょ。
- 中居:
- ありますよね。それはわかりますよね。
- 小室:
- だから、俺なんかもだから、ワイヤレスのインカムとかついてるやつよくつけてさ、こっちで弾いて、ステージ見たりとかするようなことあるけど。あの気分とかにじゃあ、なるよね。
- 中居:
- だから、でも、逆に自分の思った通りにいかない時ももちろんありますし。
- 小室:
- あの、まあ、6人いるからそこらへんはちょっとわからないけど、中居くんが中居君を見てさ、6人のなかで自分の役割っていうのはもうしっかり、そのパフォーマーとしての時にはもうはっきりわかってる?
- 中居:
- そうですね。もうやっぱり6人6様のキャラクターがありますんで。それで、やっぱ昔とかとかになると、もうバラエティもそうですし、歌もね、例えばミュージカルとかもやってたんですけど、とにかく僕が10代の時はもちろんみんな10代でしたから、自分がもう出たくてしょうがないんですよ、6人が6人とも。バラエティやったら自分が美味しい笑いをとりたい。歌をやるんなら自分がヴォーカルをとりたい。踊るんだったら自分が真ん中で踊りたい。まだキャラクターとかそんなのぜんぜんなかったんでね。それからですからね、やっぱり引くところは引くっていうのかな。自分の出るところは出る、引くところは引くっていうのは個人個人でやっぱりみんな意識してきたんじゃないですかね。
- 小室:
- まあ、それの一番だから、さらにもう一歩、附敢という言葉あるじゃない、ねぇ? 附敢で見るっていう形のポジションを持ってるわけだよね、中居君の場合はね。
- 中居:
- 僕はそうですね。客観的になるべく見ようと。
- マーク:
- もう一人の自分が常に見ているわけですね。
- 小室:
- そういうものはね、常に必要だよね。こういう役目の人っていうのは。
- 中居:
- だからglobeの場合は小室さんは♪JOY JOY〜っていうのが絵に浮かんできたんですか?
- 小室:
- 浮かんでなかった、ぜんぜん。
- マーク:
- そうですね。♪JOY JOY〜あれ、なんで出てきたんでしょう。
- 小室:
- あれはマークが作ったから。だから、「こうきたか」っていう感じ。まあ、それはよくあるじゃない、そういうクリエイターのバトルみたいなのあるから。「あ、こうきたらじゃあ、こうだろ」みたいなのあるからね。そこらへんはある部分もう、なんていうの? さらにもう一歩、「これは投げてあげよう」で、「なんかやってみなさい」っていう感じで先に投げてあげるから。
- 中居:
- でも、小室さんそろそろ、そろそろっていったらあれですけども、だんだん自分の引き出しであったり、その出すものに対する武器っていう、そういうものがだんだん無くなってくる時期でもあるんじゃないですか?
- 小室:
- いや、もうとっくにないですよ、そんなものは。かなり前からもう出し切ってるところから。あのね、よくあるんだけど、デビューしたくてしたくて10年バンドで頑張ってきた人がね、デビューアルバム作るじゃない。1枚目って10年溜めてきたものを出せるじゃない。で、2枚目って1年後に出さなきゃいけなかったら、1年しかないじゃない。だから、そこからなんだよね、結局。その10年分足して1枚目をつくるのはね、もしかしたら誰でもってことはないけど、例えば詞の世界だったら10曲10年自分のことを書けるから、いろんな話しが思い出せるけどね。そこからが勝負なところあるよね。
- 中居:
- そうですね。短い時間制限のなかで。
- 小室:
- その制限時間のなかで1枚目と 同じぶん作らなきゃいけないっていう。
- 中居:
- まあ、それ以上のものをね。
- 小室:
- 以上だね。
- 中居:
- だから、小室さんなんて本当もう。
- 小室:
- そこからがもう。
- 中居:
- ねぇ、ぼちぼちどうするんだろうなと思いますよね。
- 小室:
- ぼちぼち考えててただいてありがとうございます。
- 中居:
- もうやっぱり苦しい時期だと思いますよ。こんだけやっぱり露出されると。あ、煙草、喫ってもいいですか?
- 小室:
- あ、ぜんぜん大丈夫ですよ。
- マーク:
- その時代時代を見るのがウマいですね。
- 小室:
- ウマいっちゅうかもう、見ないとやってけないっていう。
- マーク:
- よく一緒にいるけど、よく見てると「ああ、すごいよく見てるんだな」って。
- 小室:
- あのね、多分、中居君なんかはなんていうのかな? レール的にはどっちかっていうと俺なんてと近いところのレールの部分を今持ってるかもしれないね。乗っかる部分もあるかもしれないね。その、やっぱりすごく気が利く方でしょうね、当然。
- 中居:
- そうですね。吸収する方かもしれない。
- 小室:
- あの、宴会とか打ち上げで、やっぱりどうしても全部自分は飲んでられないようなところはあるんじゃないの? 会計の時間にはちゃんと自分がシッカリしてないとみたいな。
- 中居:
- そうですね。自分はもう、そう。それはあるかもしれないですね。
- 小室:
- あの、まあ、楽しませるとこは楽しませるかもしれないですけど、なんか中居君の場合とかはそういう気もするね。ちゃんと締めるとこ。いつの間にか会計済ませてるみたいなとこも。そんな気もするんだけど。
- 中居:
- 小室さんもそうなんですか?
- 小室:
- まあ、今はそういうのないけど、あの、もともとはそういう感じだよね。
- 中居:
- 周りに変な気を遣わせたくないっていうのはありますよね。
- 小室:
- うん。気を遣い過ぎるっていうのもあるかもしれないですけど。でも、それでみんなもしも酔っ払ってたらそのまま「帰るぞ」っつってすぐバァーッと帰れた方が俺は嬉しかったりするから。
- 中居:
- ええ、気持ちいいままでいて欲しいっていうのはありますね。
- 小室:
- それで、そこで急に「ちょっと待って、みんな割り勘だから」っていって計算してたらね。
- 中居:
- なんか引いちゃいますもんね。すごいわかります。
- 小室:
- 「千何百円ずつだ」とかいって、で「お釣がどうの」とかって言ってる間にバァーッと冷めちゃったりとかっていうのがね、嫌なのね。
- 中居:
- ああ、それ、わかりますね。
- 小室:
- 嫌だったわけ、そういうのがすごく。
- 中居:
- 僕なんかもそうなんですけど、やっぱいい人って言われるじゃないですか、「ああ、いい人ね」って。僕なんか逆にいい人っていわれるのがなんかまあ、プレッシャーであったり、こんなことでいい人って思われるのは逆に困ったりするんですよね。
- 小室:
- あ、でも、僕そうだよ。僕もそうで、ただそれがさらにまあ、でも、知らないウチにっていうのは出来ないからね、それはね。
- 中居:
- まあ、コソッとね、本当。で、気持ちいいまま帰ってるみんなの顔を見ると、やっぱり自分が気持ちよくなんったりするんですよね。
- 小室:
- あ、それはね、まさにそう。そこは俺もまったく一緒。そういうね、嬉しがってる顔を見ると、自分もなんかね、快感だったりするんだよね。怖いね、なんか。
- マーク:
- スゴいっスね。僕、ただいるだけですからからね。
- 小室:
- そういうキャラクターも必要なんだよ。
- 中居:
- 必要なんですよ。本当そうですよね。
- 小室:
- 本当、ないとダメなんだよね。
- 中居:
- ええ。成立しないですもんね。
- マーク:
- 僕がいちばん驚いたのは、ベロベロで階段上がってる時に、ドアがそこにあって「まだ暗いから」。で、まだ暗かったんですよね。僕はもう頭のなかでもう「明るくなってるのかな?」って。
- 小室:
- あ、まだ暗いからこのまま出ても。
- マーク:
- まだ大丈夫だよっていう。すごいですよ、離れても家に着くまで演出してくれている。
- 小室:
- それ、怖いよね。
- 中居:
- 逆に、小室さんみたいのがね、飲むところでたくさんいるのも困りますしね。
- 小室:
- そう、俺みたいなのがね。
- 中居:
- 「いや、俺が出すよ」「俺が出すよ」っていうのもなんかね。
- 小室:
- いつの間にかみんな会計済ませようとしちゃってね。
- マーク:
- みんな入った時に払っちゃうんじゃないですか?
- 小室:
- もう、そういうふうになっちゃうもんね。
- 中居:
- だから、お金まあ、例えば何万円ていう単位が出たとしてもね、それ以上の喜びっていうのはまあ、僕なんかにはありますもんね。
- 小室:
- いや、それはね、今いちばん自分のキャラクターにも合ってるポジションにだんだん行こうとしてるんだよね、中居君もきっとね。
- 中居:
- うん、そうですね。だから、コンサートなんかもそうですけども、今ステージでも、SMAPの6人が出ればまあ、大袈裟話し、なにをやっても喜ぶかもしんないんですよね、お客さんていうのは。ステージやってる時6人が出て元気よく踊って、で、面白い話しをすればなんとかなるんでしょうけども、でもやっぱりステージに立つ上で中途半端なものは作りたくない。もっと時間を掛けたい。納得するもの、自分のやりたいことをみんなに主張したいっていうのありますよね。
- 小室:
- やっぱそこらへんは考えてるよね。アレでしょ、吾朗ちゃんとか、わかんないけど僕のイメージでは放ったらかしたらなんにもやっぱり喋ったりしないんでしょ? そんなことないの?
- 中居:
- いや、でも絶対に放ったらかさないですね。
- 小室:
- でしょ? 放ったらかさないんでしょ?
- 中居:
- ええ。
- 小室:
- そこらへんはもう、ちゃんと頭で?
- 中居:
- いや、そんな偉いもんじゃないんですけどもね。
- 小室:
- 自然にか、やっぱ。自然にそういうふうになってっいっちゃったのかな?
- マーク:
- 9年ズーッと一緒にいるんですもんね。
- 小室:
- それは自然になるよね。
- マーク:
- まあ、なるでしょうね。
- 中居:
- 6人、だからライヴとかやっても、やっぱ6人が気持ちよくなきゃ多分嫌だ。会場のお客さんはもちろんそうだし、作る時にやっぱり6人がみんな美味しくなきゃ嫌ですよね。それはありますよね。
- 小室:
- それがあの、そうね。まあ、それぞれはやっと今の時期になっていろいろ回ってきて、それぞれがそういう意識は持ってるんだけど、まあそれをなんていうの? 仕事って言い方になっちゃうかもしんないけど、そういう役割としては中居くんが持ってる部分があるってことだね。意識はみんな持ってるんだよね。
- 中居:
- そうですね。みなさん、みなさんていうかみんなメンバー、美味しいところが違いますからね、それに。美味しさの違いっていうか、味が違いますからね。でも、逆に今とか、仕事をやってるっていうのは小室さんもそうですけども、逆にお金を稼ぐためにしてるっていう意識はないですよね、ぜんぜん。
- 小室:
- ないよ、ぜんぜん。
- 中居:
- ないですよね。
- 小室:
- あの、案外昔からそれはなかったんだけど。もう本当3人で大体、あの、TMの頃なんかは、3人で20万とかっていうお給料みたいな。
- 中居:
- 3人で20万ていうと、一人7万もいかないわけですね。
- 小室:
- いかない時も、そういう時代もあって。まあ、時代の流れっていうのもあるけど、昔っていうのもあるけど、もちろん。とかあったし。もう笑い話しにしかなんないけどね。ウチらはみんな三多摩ってさ、東京の郊外、府中市とか立川とか八王子とか、あっちの方にみんな住んでたから。だから、高速道路で帰っててわけ、車一台で。だから、まあハッキリいって高速代を節約するんで、「今日は下から」とか。で、「明日は急がなきゃならないから上で」とか。あともっと笑える話しは、高速道路で3人で走ってて、3人でお金の計算をしてたわけ。3人で今後の。お金の計算をしてたらみんなで夢中になっちゃって出口を忘れちゃって、先までいっちゃったことがあるの、ズーッと。で、結局損したりしてさ。
- マーク:
- 計算し直したわけですね、そっから。
- 小室:
- 「高速代、これでまた700円増えちゃった」みたいな、そういうこともあったから。で、そういう時代から、でもけっこう口にしてることは変わってなくて。あの、コンサートやステージの話しとか、そういう曲の話しとかっていうのはぜんぜん変わってないから。元々あんまりお金にはそんな執着っていうか、仕事に対しての執着はあったけど、お金に対しては執着心なかったと思うからね。
- 中居:
- でも、必要なことですよね。
- 小室:
- 全部、結果結果できちゃってるから。
- 中居:
- だから、お金以上のものをやっぱりね、お金に変えられないものをね。
- 小室:
- だからさっきのね、お酒じゃないや、宴会のあの話しに尽きるね、俺なんかはけっこう。それが宴会の場所が東京ドームだろうが、CDを買ってくれる人だろうが全部その顔になっちゃうっていうか。
- マーク:
- すごい大物的な考えですよね、やっぱり。
- 小室:
- 大物っていうか、いや、もともとのキャラクターだよね。
- 中居:
- もう、生まれ持った性格なんでしょうね。
- 小室:
- しょうがないんだと思う、それは。
- 中居:
- 人の喜ぶ顔が好きっていう。
- 小室:
- 俺、だって昔の小学校の学芸会とかでも同じこと思ってたもん。
- マーク:
- スゴいですね。
- 小室:
- 学芸会でも、あと父兄参観とかそういう時でもやっぱり、来る人のことを考えちゃったりして。そういうキャラクターだったと思うから。
- 中居:
- それはもう、小室さんの生まれ持ったものなんですね。例えば自分が貧乏ッタレでも、なんとかもう、ずっと溜めてたお金でも、来月分が惜しくても、そういう時は払うような。
- 小室:
- うん、なんか楽しむ方向にいくよね。
- マーク:
- 同じ様な?
- 小室:
- 楽しませることは、やっぱ好きだったんじゃないの?
- 中居:
- 人の喜ぶ顔がとにかく好きですね。
- 小室:
- それでなんかアレなんでよね、ここでなんかいい人ぶらないっていうか、ぶりたくないのはね、そういう「楽しむ顔を見たい」っていうじゃない。で、見て自分が本当にそれが楽しいっていうとこがあるから。そこ、大事だよね。
- 中居:
- そうなんですよね。
- 小室:
- それが楽しくないんだけど、「人のためにやってますよ」っていうんじゃないよね。
- 中居:
- それとはまた違うんですよね。
- 小室:
- ぜんぜん違うからね、そこは。
- 中居:
- 本当「いい人だから」って言われますけど、逆にね、「気を遣ってる」とか言われますけど、逆にその顔が見たいがために自分がお金なりなんなりするわけですから。逆にすごい自分勝手かもしれないですよね。
- 小室:
- ああ、そうかもしれないね。
- 中居:
- 自分がいちばん美味しいかもしれないですよ。
- 小室:
- それね、そこを指摘する人もいる。
- マーク:
- なるほどね。
- 小室:
- 「なんだよ、自分が」って。よく、その言葉で偽善者って代表する言葉があるじゃない。だから、そういう言い方をされることもあるよ、僕も。それをでもやり返すのは難しいよね、そこってね。
- 中居:
- 本当、だから、お金払った時なんか非常になんか苦労した時っていうのは、逆に見せたくないですしね、本当に。本当、見せたくないですよね。
- 小室:
- そこらへんはね。
- マーク:
- 偉いですね。
- 小室:
- いや、偉いんじゃないんだ、マーク。
- 中居:
- 偉いんじゃないんですよね。
- マーク:
- 僕みたいに自分のことだけ考えてちゃダメなんですね。
- 小室:
- いや、それが必要なの。そういう人たちがいないと、僕たちの欲求が満たされない。
- 中居:
- そうなんですよ。
- マーク:
- そうですか。
- 小室:
- そういう持ちつ持たれつの関係がSMAPにもあるんでしょ、それはきっとね。
- 中居:
- そうですね。
- 小室:
- SMAPだけじゃないかもしれない、中居くんの場合。
- マーク:
- みんなそういう立場があるんですね。
- 小室:
- 周りのスタッフ人とか、あとまあ、友人とかもそうなんじゃないの? きっと。
- 中居:
- だから、要求された以上のものをやっぱり与えたいっていうのがありますよ。例えばなんか、バラエティでもドラマでも、「これ、主演してくれ」とか「ここで笑いとってくれ」っていった時にそれ以上のものを与えたいっていう。
- 小室:
- あ、なるほどね。まあでも、俺よりも中居くんとかの方が幅が広いだろうね。歳がぜんぜん違うけどさ。だから、笑いをとるっていうことも出来るじゃない。俺なんて出来ないもん、そんなの。
- 中居:
- いや、そんな。
- 小室:
- これはちょっと賑やかしをしないと場がね、もたないよとか。
- マーク:
- いや、すごい面白いと思いますよ。絶対に面白いと思いますけど。
- 小室:
- それはよくよくもう知ってくれてるから笑ってくれてるのかもしれないけど。でも、そこらへんはぜんぜん得意じゃないから。基本的にはそんなに明るくてっていうタイプの人間じゃないから。
- 中居:
- まあ、僕なんかもやっぱり、そりゃやっぱり笑いをとるのが手段の一つであってね。
- 小室:
- よくタッタッタッていってコケたりとかして、そういうギャグもやれるわけでしょ、もしかしたら。
- 中居:
- タッタッタッて歩いてコケるのは誰でも出来ますよ。
- 小室:
- いや、俺はね、それが出来ないもん、やっぱり。やろうと思っても。
- 中居:
- だから、僕なんての術としてはそういう術であるだけで、小室さんなんかは音楽を作って人にやっぱり感動を与えたりした方が、やっぱり気持ち良く踊ってる姿を見ることが。やっぱり手段がそれぞれ違うんでしょうね。
- 小室:
- そうそう。だから、まさに今もそうで、「小室哲哉は踊らせて喜んでる」と。っていう言い方になっちゃうじゃない、詰めたら。すごく詰めたらそうでしょ。「喜んでるのを見てるのが好きだからさ」ってなっちゃったりするから。これを詰められちゃうとすごく辛いとこになっちゃうこともあるよね。
- 中居:
- そうですね。それはありますよね。
- 小室:
- そこらへんはね、なんかね、わかるよ。
- 中居:
- 以外なところで共通点ありましたね。
- 小室:
- なんか「気遣い」って本出します? 一緒に。
- 中居:
- 「気遣い」? なんか人の心境っていうか、読むの好きですよね。
- 小室:
- あ、そうだろうね。
- 中居:
- 今、相手は何を考えて、何が気持ちいいんだろうって。
- 小室:
- じゃあさ、例えばこの番組はそうじゃなくて、本当にあんまりないけど、タイムキーパーの人の気持ちになっちゃったりする時あるんじゃない?
- 中居:
- ええ、タイムキーパーって僕、一番まあ今これね、番組やってるカメラさんもそうですしね、やっぱり張り詰めた中でやってるわけじゃないですか。タイムキーパーの人っていうのはすっごい細かい神経をしてて、一番なんか辛いんじゃないかと。
- 小室:
- でしょ。
- 中居:
- 精神的にくるんじゃないかなと思うんですよね。
- 小室:
- 俺もだから、わかるもんね、そこらへんは。わかるっていうか、気にしちゃう。だから、生とかの番組とかでも、ぜんぜん俺なんか関係ないじゃない。その人たちはプロでさ、もう任せてればいいんだけど。もう、なんか「あと10秒」とか出てタイムキーパーの人がドキドキしてたらもう、言葉を凝縮に凝縮を重ねて。で、一応視聴率が下がらないようにっていうとこまで考える時とかあるもんね。
- 中居:
- だから、そういうのでも人間性だから、小室さんのそういう思いがやっぱりスタッフの方々にも絶対やっぱり伝わると思うんですよ。
- 小室:
- 伝わってくれたらまたそれはいいしね。なんかいい関係だよね、そしたらすごくね。
- 中居:
- やっぱりすごい喜んでくれるでしょうしね。
- 小室:
- なんかね、ちょっと、なんかだんだん変態の域に入ってきてるよね。怖い世界に入ってきてるよね。
- 中居:
- 考えられないんじゃないですか?
- 小室:
- 喜んで喜ぶみたいな。
- 中居:
- マークさんはどうですか? 喜怒哀楽の中でどれがやっぱり。
- マーク:
- 僕はやっぱり、なんですかね?
- 中居:
- 人の喜んでる顔とか、やっぱり。
- 小室:
- それはそうだよね。
- マーク:
- それはそうですね。
- 小室:
- もちろんそうだけど。
- マーク:
- 自分がすごい喜んでる時は何も考えてないですね。超マイペースになっちゃうのかも知れないですね。
- 小室:
- それがいいんだよね。
- 中居:
- いいことですよ。
- 小室:
- そうなんだよ、それが。
- マーク:
- ハッと気が付いて。
- 小室:
- 強いて言えばSMAPのメンバーの中では、こういうマーク的なのって、やっぱり木村君とかになるの? そういうわけでもないの? そこらへんが魅力でボンと出るっていう。
- 中居:
- うーん? どうでしょうかね?
- 小室:
- 他の5人、みんなそれぞれそうなのかな?
- 中居:
- みんな各々バラバラ。でも、僕みたいなタイプっていうか、もいますよ。僕なんかの6人ていうのはね、やっぱり基本的に優しい人間が6人集まってるなと。いろんなグループね、ウチの先輩なんかもそうですし、今、下からの後輩たちもいますし。でも、いつも「SMAPでよかったな」っていうのが。
- マーク:
- それ、すごいですね。
- 中居:
- やっぱり昔はけっこう「SMAPの中居」とか、SMAPっていう看板が恥ずかしいと思うメンバーもいるんじゃないかなとかいろいろ考えてたんですけども。僕なんか昔からそうですけど、SMAPっていうグループに対して、「ありがとう」ってていう気持ちっていうか。まあ、そんなネーミングなんて形にもないですし、目にも見えないものですけども、やっぱりここまでこれたっていうのはSMAPっていう名前やっぱり非常に感謝したいなと思いますね。
- 小室:
- まあ、みんなかなりそのメンバーの意識でそこらへんのそういうのはハッキリしてるんだね。みんなそれぞれちゃんとね。
- マーク:
- なんか9年とか、そのぐらいの年月が過ぎた後のメンバーがそういうふうに言うっていうのは、そんだけすごいことですよね。
- 小室:
- すごいことだよね。僕はやっぱりグループを10年やったっていう経験もあって、いろんなメンバー間の問題っていうのはなくても、やっぱり時代の流れとかいろんな意味で、すごいやっぱり続けることって大変だったもんね。そう思うもんね。だから、その8年9年で今のポジションに来てるっていうとこが、すごいいいよね、そこがね。やっぱり1年目、2年目の時で、それで9年目がっていうのたむと、ぜんぜん違うと思うけど。
- マーク:
- そうですよね。
- 中居:
- やっぱりよかったですよね。
- 小室:
- ステップアップが、そこらへんの年月でっていう。
- 中居:
- 最初の頃はもう「あれ? このままで終わっちゃうのかな?」っていう不安もやっぱりメンバーそれぞれあったんじゃないでしょうかね。危機感ていうのかな。
- 小室:
- それが最初の頃にあって、こういうのはあるの? 気持ち的に上がったり下がったりっていうのは。
- 中居:
- それはやっぱりありましたね。だから、どうすればいいのかわからないんですよ。手段がわかんないですから。まあ、とりあえずだから与えられたもので一生懸命やる、もうそれしかないんですよね。で、だから、まあコンサートで一回ね、まあ、ある意味でキッカケになったのが、まあとにかくコンサートでお客さんが入ってないコンサートっていうのを一回経験したんですよ。やっぱり大きい大阪城でやったり名古屋であったり。やっぱり半分も入ってなくてガラガラの時あったんですよね。その時、ちょうどデビューしてテングになってた時期でもあったんですよね。周りからやっぱりチヤホヤされて。で、初めてその自分たちの状況を現実に目の前に映し出された時に、メンバーがやっぱり考えたんじゃないのかね。
- マーク:
- そういうのがちゃんとあるんですね。
- 中居:
- だから、その頃はその頃でべつにね、やっぱ6人いたから楽しかったですよ。
- 小室:
- そういう時にグループってすごいいいんだよね。まあ、歌番組に出ててもそうだけど。一人は辛いよね。
- 中居:
- 小室さんなんんかだから、やっぱり3人から一人になったじゃないですか。で、3人のね、TMネットワークの時以上のものをやっぱり一人で生み出さなきゃならないでしょうし。
- 小室:
- うん、ならないといけないからね。
- 中居:
- まあ、結果的に今ね、非常にいい状況になってますけども。その時はやっぱり不安ていうのはやっぱり?
- 小室:
- もう…そうだね 。その前にも、いわゆる3人の形を終了するって決める前に、一年間曲とかほとんど作れなかった時期があったからね。
- 中居:
- え? どういう意味で?
- 小室:
- あの、自分がまあ、「作れ」っていわれたら作れたけど、納得するものが一曲もできなかった時期があったし。で、初登場で50位にも入んなかったようなのも、自分の名前で出しててもあったし。
- 中居:
- え? 「小室哲哉」でですか?
- 小室:
- うん。それは最近だよ。けっこうそんなに遠くじゃないよ。5年以内の。
- 中居:
- へぇー! あ、そうなんですか。
- 小室:
- そういうのもまああって。その一年間ほとんどなにも形に出来なかったっていう時もあったから。そこで一回だから、さっきのそのコンサートのお客さんの話しに近いかもしんないけど、もう一回そこでなんか、気付くようなのもあったと思うからね。
- 中居:
- そういうのがやっぱり必要なんでしょうね。
- 小室:
- そこで溜めたと思うよ。あらゆることをね。今はその頃の溜めてる貯金でなんとかやっていけてるのかもしれないね。引き出しって話し、さっきあったかもしれないけど。さすがにそういう時期がないとやっぱ無理だよね。
- 中居:
- 今後はどうなんでしょうね、小室哲哉ワールドは。
- 小室:
- どうなんですか? 今、自分でももうわからない。怖い世界だから。一人歩きしてる部分もあるから、これをどう自分の歩調にね、合わせられるかだろうね。だから、こういう部分ていうのは今、そういうのをなんか自分の頭で考えて話してるから、楽なんだけどね。今度知らないところで一人で動いてくこととかあるでしょ?
- 中居:
- そうですね。一人歩きっていうかね。名前だけが先行するっていうかね。
- 小室:
- まあ、それはきっとね、違うフィールドかもしれないけど、SMAPとかでもあると思うし、絶対。SMAPっていう言葉で知らない世界の方にいってる部分もあると思うからね。だから、そういうのは。
- 中居:
- そうですよね。それに着いていけないんですよね、自分たち本人は。
- 小室:
- そうそう。もう不可能だよ、それは。いくらなんでも。まあ、逆にそこらへんの話しができること自体はまあ幸せっちゃあ幸せだね。
- 中居:
- そうですね。まあ、贅沢な悩みでもあるんですよね。周りのね、これから歌いたい、これからプロデュースしたい人に対してはやっぱり「なにを贅沢な悩みをしてるんだ」って。でも、こういうどういう状況であっても、悩みであったり不安であったりっていうのは、常にやっぱり抱えていたいなっていうのはありますよね。
- 小室:
- あるよね。なんかいい話しですね。
- マーク:
- すごい話し聞きましたね。
- 小室:
- 新春なに対談ですか? わかんかないけど。
- 中居:
- どうしようかなって思ってたんですよ。もう本番の時にけっこう僕も見てるんですけども、やっぱりしっかりした音楽の話しをしてますんでね。音楽の話しをした方がいいのかな? と。
- 小室:
- いえいえ、ぜんぜんね、やっぱりこの番組のいいとこっていうのかわかんないけど、やっぱりその人の普段は口から発さない、ちょっとでもそういうキーワードがあればもうそれで充分だから。それは俺がね、俺が知ってる範囲ので、それだけでもすごい価値あると思いますよ。
- マーク:
- 自然体番組ですよね。
- 小室:
- 自然体だから、もう。
- 中居:
- そうですよね。僕も見ててそう思いますもん。
- 小室:
- ちょっと、あまりにも自然すぎて、チャンネルをチョコチョコ変えても動かないでしょ。「あれ? 静止画像かな?」って思うぐらい動かない時もあるから。ちょっとそこらへんはね、気にもするんだけど。それはいいっちゅうことだから、スタッフも。いいんだよね? それね。
- マーク:
- その通りです。
- 中居:
- それ、いいですよね。
- 小室:
- では、そういうわけで、あの、一応は司会なんで締めますが。
- 中居:
- はい、締めてください。
- 小室:
- どうも、いろいろいい話しを聞きましたね。
- 中居:
- いや、僕もあんまりこういう話しをしたことないんでね。
- 小室:
- あ、ない? そうだったらもっと嬉しいけどね。
- 中居:
- 「ああぁ、どうもぉ!」っていうのが多いんでね。
- マーク:
- なるほどね。きましたね。
- 小室:
- きましたね。っていうわけですけども。
- マーク:
- 先生はそういうのないですね。
- 小室:
- できないんだよね。恥ずかしいんだよね、そういうのね。
- 中居:
- 僕も恥ずかしい時ありますよ。
- 小室:
- 恥ずかしい時あるの? あ、あるよね。
- 中居:
- 照れ隠しだったりしますよね。「ああぁ、どうもぉ!」っていうのも。
- 小室:
- そこらへんはね、今さら身に付けろと言われても身に付かないところだからね。まあ、しょうがないんだけどね。どうもありがとうございました。
- 中居:
- 本当、期待してますよ、今後の小室さんのプレッシャーに負けないとこに。
- 小室:
- ええ、頑張ってみますが。あとは中居くんもきっとプロデュースっていう言葉かわかんないけど、でも、そういうの絶対に向いてると思いますよ、間違いなく。
- マーク:
- 向いてると思います。
- 小室:
- 言葉はちょっとわかんないですけど。
- 中居:
- 僕は影ながら見てますんで。
- 小室:
- わかりました。ありがとうございます。
- 中居:
- はい、どうも。