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NON-EDIT TALK : 宮沢和史(THE BOOM)*中居正広

中居:
こんばんは、中居正広です。僕はテレビが非常に好きです。出るのも好きです。見るのも好きです。出て喋ること、踊ること、お芝居すること、笑わせること、全てにおいて好きですが。今日、来て下さったゲストの方は、トーク番組はほとんどと言ってほど初めてとお聞きしております。御紹介しましょう。今週のゲストは、THE BOOMのヴォーカルの方ですね、宮沢和史さんです。どうも。

宮沢:
どうも、はじめまして。

中居:
はじめまして。よろしく。初めてに近いんですってね?

宮沢:
もうほとんど。まあ、あんまりテレビに出ることが少ないんですけどね。トークはないですね。

中居:
え? それ、自分から避けてるっちゃあアレですけど。

宮沢:
いやいや、そんなことないんですけど、得意じゃないんですよ。人と接するのが得意じゃなくて、家に帰っても自分でなんか書いたりしてるうちに、こういう仕事始めて今日に至ってるんですよ。

中居:
あ、じゃあ、そういう話があればあったで? 

宮沢:
うん、だから、なんかやっぱり一人でコチョコチョ物を作るのが好きなタイプですね、家にいて。もともとはね、本来は。

中居:
じゃあ、なんかテレビで割あい活発的に派手にやるんじゃなく、自分の中でコツコツ。それで、それの発表会みたいな感じですかね? テレビっていうのは。

宮沢:
うん、あの、音楽番組、歌が歌えるところは積極的に出たいんですけど、それ以外の活動としてテレビに出るっていうことは考えてないですね。

中居:
それは自分のこだわりでもあるんですかね? 

宮沢:
こだわりというか、僕はやっぱ歌を歌う人間ですから、自分が作った歌をね。だから、自分が作ったものが評価されるだけで嬉しいんですよ。あの、格好つけて言っちゃえば。だから、僕自身はどうでもいいっていうか。僕は歌を作ってねその歌自体が評価されて、みんなに愛してもらえれば、僕はべつに一番前に立ってなくてもいいっていうかね、無名でいいっていうか。

中居:
じゃあ、喋って伝えるより、宮沢さんの音楽、歌に伝えるものを伝えることが出来れば。

宮沢:
そうですね。歌が「いい歌ですね」って言ってくれる瞬間が、やっぱり一番幸せですよね。

中居:
ああ、やっぱりそうですか。

宮沢:
うん。

中居:
自分の音楽に、自分の歌にいい評価を得た時が一番? 

宮沢:
やっぱりね、子供みたいなものだから。自分が苦労して作ったものでしょ。「宮沢君、最近アレだね」なんて言われるよりも、僕が話題になるよりも、曲の話題になったほうが嬉しいかな。

中居:
へぇー。え? じゃあ、人間性っていうのは、まあ「どう思われてもいい」じゃないですけども。

宮沢:
僕がそいうふうに聴いてましたよね。あの、自分が好きだったミュージシャンとかいるわけでしょ。

中居:
ええ、ええ。

宮沢:
それも、いっぱいいて。だから、その人の歌が好きになると、その人本人はね、僕、けっこうどうでもいいんですよ。関心がないっていうか。すごい悪い人であっても、言い人であっても、弱い人であっても、じつは強い人であっても構わないんだけど。そういうことには関心がなくて。よく、ロックミュージシャンの自伝とかあるじゃないですか。ああいうの読まないんですよ、すごく好きな人でもね。

中居:
へぇー。

宮沢:
まあ、あまり関心ないっていうか、いい曲書く人が僕、好きっていうか。

中居:
その歌に、その作品に惚れるわけですね。

宮沢:
僕の場合はね、そうですね。

中居:
でも、その作品作って、どうしてどういうふうにこの作品が生まれて、どういう過程でこの音楽が生まれてきたっていう、興味本位でその人の人間性を覗いてみたいなっていう気持ちは? 

宮沢:
うん、子供の頃は想像しましたよ。想像したけども、本当のとこはどうでもいいっていうか。「こういう人だろうな」って思ってればそれでいいと。それ以上知りたくないっていうか。僕はそうかな。

中居:
でも、あのね、THE BOOMの曲を聴いてる人っていうのも、もちろん音楽が好きで、純粋に歌が好きで、THE BOOMの歌が好きで聴いてる方、ライヴに来てる方いらっしゃる思いますし。それ以上に宮沢さんのまあ、あんまり明かされてない人間性に。

宮沢:
あ、明かされてない人間性? 

中居:
まあ、こういう番組が少ないし。やっぱりあんまり多分、自分でも語ってないと思うんですよ。

宮沢:
はい。

中居:
そういうふうに惹かれる、人間的な面で惹かれてるっていう人も中には絶対いると思うんですよね。そういう人たちはやっぱり、知りたいですし。自分でもわかっていたいっていう気持ちあるでしょうし。

宮沢:
まあ、そうでしょうね。

中居:
そういう人にもやっぱりなんか、自分をあからさまに「僕はこういう人間なんだよ」っていうのは、語りたくないんでしょうかね? 

宮沢:
いや、でも、すごく今日、楽しみにしてたし。なんかね。あんまりこういうことないから緊張してますけど。

中居:
緊張してます? 

宮沢:
うん、緊張しますよ、それは。

中居:
緊張します? 

宮沢:
うん。

中居:
でも、僕じゃないですか。

宮沢:
いやいやいや、もうね。

中居:
あ、なんかあの、コンサートでSMAPの歌を歌って?

宮沢:
そう。あのね、5月の子供の日のあたりにいつも毎年、野外でイベントをやるんですよ、お祭みたいの。そこで僕らがやる曲でいつもね、真ん中に人の曲をメドレーにしてやるっていうコーナーがあって。それはコーナーじゃないんだけど、そういうふうになっててね。そこで「今年は何かな?」って話になって。いろんな去年とかヒットした歌とかあったでしょ。そういうのやろかなとか思ったんだけど、ヒットしてるのは知ってるんだけど、曲はわからなくて歌えないんですよ。で、SMAPの「がんばりましょう」が僕、好きで。

中居:
え? 好きなんですか? 

宮沢:
で「あれやろう」って言ったら、みんな盛り上がっちゃって。サックスの人とかね、管楽器の人も張り切っちゃって。音楽はあれ、すごくいいでしょ。いいプレイヤーがね。

中居:
はいはい、はい。わかります。

宮沢:
盛り上がりましたよ。すごく楽しかった。

中居:
え? 歌だけで踊りは? 

宮沢:
踊りもやりましたよ、もちろん。

中居:
またまたぁ。

宮沢:
僕の踊りはすごいですよ。

中居:
え? 踊ったんですか? 

宮沢:
そうですよ。

中居:
踊って歌ったんですか? 

宮沢:
ソックリじゃないですけど、SMAPが出たビデオを、テレビのビデオを観て出来る限りのところを。♪HEY! HEY! HEY! BOY!!〜とかね。

中居:
あ、そうですか。

宮沢:
やりましたよ。

中居:
え? それは…何故? だってあの、おかしいじゃないですか。

宮沢:
いやね、僕の奥さんがいるんですけど、彼女もSMAPすごく好きで。で、いつもね、聴かせてくれてたんですよ、CDとかね。で、ほら、テレビでよく一緒になったでしょ。

中居:
はいはい、はい。

宮沢:
その時のビデオなんかも奥さんが撮ってたりして。それで観たりして。

中居:
それを「コンサートでやろうか」って?

宮沢:
だって、前メドレーでやってたでしょ? 自分たちの曲を、テレビで。ありましたよね?

中居:
はい、ありました。

宮沢:
あれ僕、好きで。あれ観て研究して。

中居:
だって、音楽のその方向性っていうか、ジャンル違うじゃないですか。

宮沢:
うん。でも、僕、音楽が好きだから。あの、僕はロックが好きでロックをやってるわけじゃなくて。例えば映画が好きっていう人がいて、まあ、それはホラーしか観ない人もいますよね。アメリカのお金のかかった映画しか観ない人もいるだろうけど。僕は映画全部が好きだから、どれでもいいものはいいっていうふうに、音楽もそうです。

中居:
へぇー。じゃあ、あらゆるジャンルじゃないですけども、自分がまあやってない音楽でも好きなもの、自分がいいなぁって思う音楽っていうのは。

宮沢:
そう。だから、やっぱり最初はね、僕は若い頃ロックとか憧れるじゃないですか、やっぱり。

中居:
ええ。

宮沢:
イギリスのロックとかアメリカのロック。「ああなりたい」と思ってエレキギター買うわけでしょ。化粧したりなんかしてやるわけじゃないですか。で、最初はそうだったんだけど、だんだんもう「ロックが一番カッコいい」とかね、「欧米のポップスが一番カッコいいんだ」、そういう価値基準はもうなくなりましたね。だから、民謡の人でもカッコいい人はカッコいいでしょ。演歌の人だってすごい歌を歌われたら鳥肌たつし。だから、そういういいものはいい、悪いものは悪い。いいものもあれば、悪いものもあるっていう捉え方ですね、最近は。

中居:
なんか一つにこだわりたくないっていうことですかね? 

宮沢:
うん。だから、やっぱり憧れ、音楽を始めるっていうのは、だれかに憧れたりして始めるわけですよ。

中居:
え? それはお幾つの時でした? 

宮沢:
えぇとね、エレキギター買ったのが中学の2年。フォークギターを買ったのが小学校5年生の時ですかね。

中居:
へぇー。それはどなたに? どなたを見て? 

宮沢:
あのね、仲村雅俊さん。

中居:
ぜんぜんアメリカのロックじゃないじゃないですか。

宮沢:
そうですね。申し訳ないけど。すいませんけど。仲村雅俊さんがステージで白いギターを弾いてて。で、僕も欲しくなって、お年玉ためて白いギターを小学5年生だから11〜2歳の時に買ったのが最初ですね。

中居:
でも、それ、1000円や2000円じゃ買えないですよね。

宮沢:
うん、5500円でした。

中居:
え? 5500で買えました? 

宮沢:
うん。5500円。白いギターって安いんですよ、じつは。あれね、悪い材質だから白く塗ってるんですよ。じつはね。あんまりロマンなくなっちゃうけどな。

中居:
でも、5500円ていうのは、でも大金ですよね。小学生の5500円ていうのは。

宮沢:
大金でしたね。

中居:
それで一生懸命自分で弾いて? 

宮沢:
いや、でも、最初は弾けないから。ちょうどその頃ね、「キカイダー」っていうのがありましてね。「キカイダー01」っていう人が、ヒーローなんですけど。白いギターで相手をやっつけるんですよ。で、僕はそっちへ流れていってしまってね、ギター壊しちゃったんですよ。ちゃんとやりだしたのは中学からですね。

中居:
中学2年のエレキギターから。

宮沢:
そう。小学校の時はまあ。

中居:
お遊びで。

宮沢:
「キカイダー」。

中居:
「キカイダー」で終わっちゃったわけですね。その中学2年生の時は、また違うアーティストの方に? 

宮沢:
あん、あの、曲作りもね、中1ぐらいの時に僕は真似事で始めたんですよ。今見ると笑っちゃうようなものなんですけど。で、それで弾き語り、ちょっとフォークも入っててね。長淵剛さんとか、松山千春さんとか、かぐや姫とか。そういうことやりながら家ではいたんですけども、でも、テレビ見たらMTVみたいなのもだんだん出てきてね。で、イギリスなんかのニューウェィブっていう流れが、ムーブメントが起き上がってきまして。で、弾き語りやってフォークをやっているんだけど、「テレビじゃ面白いことやってるなぁ」って。それが最初のロックとの出会いでしょうかね。もちろんビートルズとかKISSが流行れば聴いたし。そういうことしてましたけど。直接今の音楽に影響を与えるとこまで遡ると、その80年代入ってからのイギリスからのニューウェィブが一番大きいかな。

中居:
へぇー。じゃあ、もしかして、その音楽を聴いたり、あるいは見たりしなかったら、もしかしたら今の自分が? 

宮沢:
うん。あの、美意識っていうんですか? 「これがカッコいい、カッコ悪い」物差しは、今でもやっぱり変わってないですね。その頃のセンスがね。やることはもう違ってるんだけど。ニューウェィブとかね、僕らがやってるのとは。でも、「これがカッコいい、カッコ悪い」っていう価値判断とか、そういうのはもう変わらないでしょうね、多分ね。

中居:
そういう判断ていうのはやっぱり、自分のほら、先週もあったんですけど、音楽っていうのは正解がないじゃないですか。「これがいい、これが悪い」っていうのは。境がないわけですし、自分がいいと思ったものがまわりにね、評価を得なかったっていう時もありますし。自分がちょっと自信のないものであったり、自分が「あれ?」って思ったものでも、みんなの評価がよかったり。まあ、数字で判断することじゃないんですけども、そういう場もあるじゃないですか。そういう時っていうのはもう、自分の感性であったり、自分を信じるしか。

宮沢:
そうですよね。まあ、たくさん売れるかどうかっていう、そういう成績みたいな結果はあるけれども、それが全てじゃないですからね。だから、自分が納得するかどうかですよね。それがまあ、なんと言うか一人よがりって言っちゃえばそれまでだけど、自分で「これでいいんだ」って決めなきゃなんない仕事ですね、確かに。

中居:
でも、そうするとでも本当、自分のやってることに自信が。

宮沢:
うん。で、いちばん恐いのは、自分がやってることに納得できないというか。そういう時はもう最低でしょうね。乗ってればさ、いくらその例えば成績っていうかね、たくさん売れなかったとしても、自分がこれでいいんだって信じられれば全然OKですよね。でも、それすらが揺るいできちゃったり、「これでいいんだろうか?」って、自分が燃えられるものがなくなったりしたら、いくら売れようが売れまいが、もう終わりですよね。

中居:
でも、不安であったり、そういうのはないんですか? 「俺は自分で『これだ』と思った音楽が、このままでいいものであろうか?」とか。

宮沢:
うん、やっぱり表裏一体ですよ。不安と自信ていうのはね、常に。

中居:
へぇー。

宮沢:
それはもう、しょうがないでしょ。宿命っていうか。

中居:
え? 宮沢さんとか、今でもやっぱり不安を感じるようなこっていうのは? 

宮沢:
うん、今はね、すごく非常に乗ってて、自分自身が。いろんな目標みたいのがいっぱいあってね。で、それに向かってやろうっていう時ですね。だから、非常に気は楽というか、いいんですけど。

中居:
自分で曲を作って、自分で詞を作って、で、歌になるわけじゃないですか。

宮沢:
ええ。

中居:
やっぱりCDとかになると、やっぱり時間に制限されたり、締切があったり。なんかにやっぱり追われてるわけですよね? 

宮沢:
うん。でもね、自分の場合、すごくまあ、周りに言ってくれる人が、理解のある人が多いんで、レコード作る時にね。で、非常にいっぱい理解をもらって時間をかけて、いいものが出来たら発表できるような環境を作ってもらえてるんで、そういう意味ではあんまり追われてっていうことは。

中居:
へぇー。

宮沢:
まあ、なるべく早く、間を開けずにファンの人に新しいものを届けたいっていう気持ちはあるから、それは締切がないと出来ないことだけど。そういうとこはね、けっこう自分はラッキーなんです。

中居:
じゃあ、今までの作品もそうですけども、自分の満足のいくもの、自分が自信を持って出してる作品て考えて? 

宮沢:
そうですね。いちばん新しいものが発売になるんですけど、それも4ヶ月間もらって作ることが出来て。で、かなり今までの中ではもう、いちばん自信が持てる作品になりましたね。どこに出しても恥ずかしくないっていう。

中居:
へぇー。それっていいですね。

宮沢:
「やっとなんか、一生聴けるCDが作れたな」っていう感じがしてます。

中居:
え? 今度出される? 

宮沢:
ええ。ぜひ聴いて下さい。

中居:
え? そんなに自信があるんですか? 

宮沢:
うん。今度のはね、すごくいいと思う。

中居:
一生って簡単に言えることじゃないですよね。

宮沢:
うん。それはやっぱり、いつもね、後悔が付きまとうんですよ。

中居:
作った後に? 

宮沢:
作った後に。で、ちょっとガクッてなったりしてね。で、また好きになったりして。そういう山場がいつもあるんですけど。今度のはかなりいいんじゃないかなぁ、うん。

中居:
あ、やっぱ作った後にも「ああ、こうすればよかった。ああすればよかった」じゃないですけども。「ああ、何でこうしなかったんだろう?」っていう反省点じゃないんですけども。

宮沢:
反省点とね、その時にそれまでしか出来なかった自分の実力っていうのがあるでしょ。

中居:
ええ、ええ。

宮沢:
まあ、いつもそこはせめぎ合いなんですけど。やれる事と望んでる事のギャップっていうのは。でも、今度のはまあ、すごくそういう意味では満足のいく、自信のあるものになりましたね。

中居:
でも、宮沢さんの作ってる曲、まあTHE BOOMの。

宮沢:
聴いたことあります? 

中居:
ありますよ。♪天国じゃなくても〜

宮沢:
………………。

中居:
……間違ってましたっけ? 

宮沢:
いやいや、そうです。

中居:
ね、ああいう華やかな歌じゃないですか。なんか、いっぱい人がバァーッてね、女の人もなんかみんなワァーッ! ってやってんのと。ああいう華やかなのとは逆に、すごいギャップのある音楽やりますよね。

宮沢:
そうですか? 

中居:
あと、あの手紙。あれ、あの♪天国じゃなくても〜の人が、朗読みたいな手紙みたいな。なんか観てて僕らは、観ちゃうんですけど、結局、観ちゃうんですよ。結局、聴いちゃうんですけども、なんかゾクゾクって。なんて言うんですかね? 考えられないんですよ。その差が激しすぎて。

宮沢:
そうですか? 

中居:
ええ。

宮沢:
僕にとっては同じものですけどもね。人間の力みたいなものを信じたいっていうか。作り物じゃなくて、人が出す叫び声とか、肉体とかね。そういうものを信じて、そこだけ突き詰めていこうっていうものでは、手紙も♪天国じゃなくても〜も同一線上にあるんですけどね。

中居:
でも、手紙みたいなっていうのは…。僕は今までまあ、いろんな歌とか聴いたことありますけど、やっぱ初めてでしたね。ある意味で刺激、ショックっていうのかな? いい意味で刺激になりましたし。今、新しいジャンルじゃないですけど、「こういうのもあるんだ」っていうね、発見じゃないですけども。「どういう気持ちで、ああいう曲を作られたのかな?」っていう不思議はあるんですけどもね。

宮沢:
僕は音楽を愛してますから。やっぱり、音楽が愛されてない場を見ると、非常にイライラしてくるんですよ。

中居:
え? 愛されてない場っていうのは例えば? 

宮沢:
うーん? 音楽がなんだろうな? 安く扱われてる場合っていうか。そういうのがやっぱりちょっとこう、腹立たしい時はね、キチンと「ちゃんと音楽しようぜ」っていうようなことはテレビとかでね、いっぱい人が見てる影響力のあるところで言っていきたいし。やっぱり僕が音楽を愛してる。で、僕が音楽活動をするのに、やりやすい状況のほうがいいしね。燃えられる状況のがいいし。まあ、いろんな想いを込めましたけど。中居君がそうやって何か感じてくれれば、やった甲斐はあったなと思いますけどね。

中居:
いや、これは僕だけじゃないと思いますよ。で、その時うちのメンバーみんな見てたんですけど、「この人、何が言いたいんだろう?」って。なんか違う世界の人じゃないですけどね、うん、なんかやっぱり恐いっていうのかなぁ? そういうの感じましたね。歌われている時っていうのはでも、まあ他の曲とね、接し方みんな違う、変わらないっておっしゃってましたけども、あの手紙に関しての、うーん? 歌ってる時でも僕、考えられなかったんですよね。どういうふうな心境で歌ってられるか、まあ歌っていうんですかね? 音楽ですよね、歌ってられるのかなって思いましたけどもね。

宮沢:
僕はロックンロールが好きですからね。やっぱりロックンロールが歌えたと思いますね、あれは。90年代の、今の僕らの生きてる環境のなかでロックンロールへの愛は伝えられたと思うし。で、もし何か中居さんがそうやって感じてくれたような、一人一人がね、みんながいろいろ「いや、これは間違ってる」でもいいけど、賛同してくれたりしてもいいし。何かその議論の起きる場が作れればロックンロールだと思いますけどね。

中居:
いろんなふうに感じるでしょうね。みんなそれぞれ感じ方違うでしょうね。

宮沢:
僕はそれでいいと思うしね。「僕の考えに全部ついてきてくれ」なんて、もう口が裂けても言わないし。もう自由ですよ、聴いてくれた人の。僕の歌を聴いて耳を塞いだ人がいたら、僕はそれで目的が達成できたしね。何か考えてくれたり。

中居:
じゃあ、宮沢さんにとって音楽っていうのは? 切っても切れない存在ですよね。

宮沢:
そうですね。好きですよね。しょうがないですよね、なんかね。

中居:
宮沢さんにとって音楽って何ですか?

宮沢:
うーん? 中居さんにとっては何ですか? そのステージっていうのは。いっぱいやってるでしょ? 一日何回もやったりするわけでしょ? 

中居:
僕はだから、音楽っていうのかな? まあ、来たお客さん、今、僕が与えられ立場っていうのは、やっぱりすごい運命的なもんじゃないかなって思うんですよ。で、例えSMAPのメンバーに最初から違うメンバーが入っていても、同じような感じでここまでもしかしてこれたかもしれないし。逆にもっともっとすごいSMAPが出来上がったかもしんないし。でも、こういう立場を与えてくれたまあ、神様っていうのかな? うん、与えられた限りはなるべく数多くの人に、とにかく喜んでもらう、楽しんでもらう。

宮沢:
僕はね、SMAPを見てて思うのはね、「やっぱりすごい人たちだなぁ」と思うんですよ。で、支持する人が若い人だけじゃないでしょ。僕らみたいな30代の人もいるだろうし。男性女性問わず、けっこう年配の人も多いでしょ、応援してくれる人が。まあ、コンサートには来るかどうかは別として。

中居:
ええ、ええ。

宮沢:
僕がちょっと一つ思ったのはね、あの、きっとね、大人っていうか、SMAPみたいな若い人にまあ将来っていうか、次のこの我が国をですね、しょって立って欲しい人たちのイメージがSMAPにあるんじゃないかな。

中居:
そんな大きくなります? 

宮沢:
っていうか、こういう子たちがね、「こういう人たちが次の世代を担ってくれたらいいな」っていうようなのが大人にあるんじゃないですか。僕はまあ、大人とも子供とも言いませんけども。自分はどっちとも言えないけども、そんな気がしますね。で、イチローさん、オリックスの。みんな応援するでしょ。

中居:
ええ、ええ。

宮沢:
すごく歳いった人もね、お爺ちゃんお婆ちゃんまで。そういうのがあって応援してるんじゃないかな。きっとSMAPとかイチローさんのような若者が次のね、なんか中心になってくれたらいいっていう。僕はそういう気がしますね。

中居:
いやぁ、どうなんだろう? 

宮沢:
若い人だけじゃないっていうのが、支持してるのがね。っていう感じがするなぁ、見てて。

中居:
そうなんですかね? 

宮沢:
選ばれた人たちですよ、やっぱり。さっき「運命だ」っておっしゃったけど、そういうのあるんじゃないですか? 

中居:
じゃあ、僕、すごいんですかね? 

宮沢:
そうでしょう。すごいっスよ。

中居:
でも、宮沢さんもそうですけども、自分で「すごい」って思います? 

宮沢:
すごいと思わないんですけど、すごいって思うようにしてるんですよ。だから、最近いろんな人と会うと「僕すごいですよ」っていうふうに。「脱いでもすごいんですよ」って、なるべく言って。言うと自分がそう信じ込むからね。

中居:
ええ、ええ。呪文みたいな感じですかね。

宮沢:
そうですね。だから、そういうふうに言うようにしてるんです。

中居:
あのね、CDの数じゃないですけど、数で判断しちゃアレですけどね、その記録的にも、まあ順位だったり、数字で言っちゃあアレなんですけど。やっぱりすごい歌を、みんなが認める歌とかね、作ってますと、「いいですね」とか「ああ、宮沢さんすごいですね」とかって周りの人に言われると思うんですよ。そういった時に自分にとってはどうなんですか? 素直に喜べるのか、それともなんか違うところでなんか噂されてるような。

宮沢:
僕はだから、最初の話に戻っちゃって恐縮なんですけども、歌が褒められるといちばん嬉しいんですよ。で、例えばね、僕が作った「島唄」っていうのがあの、例えば誰かの結婚式で最後に親に贈る言葉の時に歌われたとかね。「風になりたい」を卒業式の時に先生たちが演奏して、子供たちが喜んだとか、よくそういう話聞くとね、グッときちゃうんですよ。そういうこと、たまに耳にしますよね。それがね、嬉しくて続けてるような気もするんですよね。

中居:
それ、わかるような気がしますね。それは嬉しいですよね。

宮沢:
うん。ちょっとしたことが嬉しいんですよ。

中居:
それが逆に原動になったり。

宮沢:
またそういう歌作りたいでしょ、一回作ると。

中居:
ええ、ええ。

宮沢:
また「いい」って言って欲しいし。その繰り返しですよね、日々が。

中居:
ということは、自分が、もしかして自分勝手かもしれないですけど、自分が、宮沢さん自身が評価されたいがためにもしかして音楽を作ってるんじゃないかなっていうのも考えられますよね。

宮沢:
うーん? まあ、そういう部分ももちろんあるでしょうね。うーん? うん、それもあるでしょうけども。

中居:
でも、僕なんかもやっぱりあの、お客さんが喜んでる顔が見たいがためにね、音楽なりお芝居なりバラエティなりやってますよ、みたいなとこはあるんですけれども。結局はそういう人の喜んでいる姿を見てる自分が楽しいがためにやっているのか。「結局、自分のためなのかな」とか考えちゃうんですよね。

宮沢:
それはそうですよ。それはそうでしょ、やっぱり。

中居:
まあ、僕なんかのやってることとね、宮沢さんのやってることとは方向性とか違うかもしれませんけども、「結局はそうなのかなぁ」とか考えちゃうんですよね。

宮沢:
でも、SMAPの曲難しいですね。僕、「がんばりましょう」歌って、まあ僕は踊りが達者なほうなんで歌って踊れましたけど、あれはすごいですね、ああいうのを何時間もやるわけでしょ? ショウで。

中居:
2時間とかですけどね。

宮沢:
ね。歌、難しいし。

中居:
僕はあんま歌ってないんですけど。

宮沢:
え? どうして? 

中居:
いや、やっぱあの、歌唱力って一人ずつありますし。僕、歌すごい好きなんですよ。好きでもヘタとウマいってやっぱあるんで。……僕は比較的あんまし。

宮沢:
すいません、立ち入った話を聞きましたか? 今。申し訳ないです。いや、でも、すごいですよね。あれで2時間やるっていうのはね。これは真似できないですね。

中居:
でも、どのぐらいの時間やられるんですか? 

宮沢:
コンサート? 

中居:
ええ。

宮沢:
コンサートはだいたい2時間ですね。2時間強かな。

中居:
お客さんていうのはでも、男女問わずですよね?

宮沢:
女性のがやっぱり多いですけど。

中居:
あ、女性のほうが多いですか? 

宮沢:
ええ。

中居:
あ、そうですかね? でも、さっきライヴビデオ、チラッと観ましたけども、男性の方もかなり。

宮沢:
うん、最近すごく来てくれるようになって、僕らぐらいの歳の人も。若い人も多かったですけど。

中居:
でも、中にはカップルもいる、みたいな話もね、チラッと聞いたんですけど。カップルで観ていただけるっていうのは、うん、ステージに立ってる人たちっていうのは、けっこう嬉しいんじゃないかなとか思うんですけど。

宮沢:
そうですね。だから、うん、そうですね。「そのキッカケとなるのがTHE BOOMの曲です」なんてまた話聞くと嬉しいんスけどね。

中居:
今度なんかあの、海の向こうになりますけれども、あの、海外の方と一緒になんかやられるみたいなこと聞いたんですけども。僕はどうなんでしょうかね? 日本の音楽とあっちの音楽っていうのは、やっぱ遥かに違うものなんですか? 

宮沢:
うーん? 

中居:
それとも音楽を通じてなんか共感できる面ていうのは、逆にあるのかなとかも考えたんですけども。

宮沢:
うーん? 

中居:
まずじゃあ、なんでそういう。

宮沢:
やっぱり国によって音楽がやっぱり違いますよ。でも、根本は一緒なんだけど。国によって違うし、日本だけがどうだとかじゃなくて、みんな違うんだけど、よくもっと見てく一人一人違うわけですよ、音楽っていうのはね。だから、アメリカはアメリカの音楽だって最初は捉えるけども、やっぱ入ってけばみんな一人一人違うわけでね、考え方もやってることも。だから、そういう意味じゃあ、日本だから、日本人だからどうだっていうのは、本当はないはずなんですけどね。ただやっぱり、僕ら音楽の歴史がまあ、ちょっと寸断されてるっていうか。まあ、いろいろあって。鎖国があったり、戦争があったり、音楽にとって可哀想な時期っていうのが歴史的にあるから。その自分たちの大事にしてる胸の中のルーツ音楽っていうのが見えにくいですからね。だから、アメリカは例えばアフリカから来た労働者とヨーロッパから来た白人のミックスでブルースみたいなものができて。それが今の音楽に全部結び着いてるでしょ。そういうのが日本にはまあ、少ないというか。そういうとこがありますよね。

中居:
なんでまたそうね、あっちのほうに渡って、あっちの人と一緒にやろうっていう。

宮沢:
あのね、ブラジル行ってきたんですよ。で、ブラジルへ5月に行ってきまして、THE BOOMのフルメンバー16人いるんですけどね、16人で行って。で、サルバドール、リオ・デ・ジャネイロ、サン・パウロっていう3大都市で4公演してきたんですけど、非常やっぱり僕にとっていい経験でしたね。日本てみなさんがいいって言ってくれてる曲を引っ提げて、会ったこともないブラジル人の前で演奏して、熱狂してくれて。

中居:
反応ってすごい恐くありませんでした? 

宮沢:
反応はね、1曲目、手紙をやったんですよ、そのさっき言ってた詩の朗読。

中居:
1曲目? 

宮沢:
うん、1曲目に。

中居:
ライヴの一番アタマですか? 

宮沢:
ええ。ですから登場して、僕がパイプ椅子に座って、詩を広げて読んで。そしたらもう口アングリですよ、「あ?」って、ブラジル人が。「なんだ? こいつ」みたいな。で、ポカーンとしてるんですけど、こっち見てるんですよね。で、僕、知らん顔して詩を読んで。「今度、電話でもするよ」なんかいって閉じて。で、もうガァーッて感じでしたね、拍手が。

中居:
へぇー。

宮沢:
で、それがすごく。そっからもう、畳み掛けるようにガァッて激しい曲やってって。印象的でしたね。「なんだ、通じるじゃん」ていう。「日本でいいって言ってくれる音楽が、他の国の人の前でも通じるじゃん」と。すごくうれしかったし。

中居:
え? 日本語でやられたんですか? 

宮沢:
もちろん。

中居:
音楽だけで伝えなきゃいけないですよね。

宮沢:
そうですね。だから不安な部分もあったし。ただ、ブラジルっていう国自体が非常にミックスな、ミックスに文化と歴史と、そういう国なんですよ。もともといろんな人が混合して出来た国ですからね。

中居:
ええ、ええ。

宮沢:
だから、まあ「僕らがやってるようなミックスな音楽も、きっと受け入れてくれるだろうな」とは半分思いつつ、半分不安で行ったんだけど、まあ、いいふうに転がって喜んでくれてましたよ。

中居:
でも、それは何故またブラジルなんですか? まあ、どこでも良くはないでしょうけど。

宮沢:
だから、いろんなところ行って演ってみたいですけど、まず遠いとこから攻めて。一番遠いとこを攻めてね、やろうかな、なんて思ったりなんかして。

中居:
まずやっぱアジアをね、いろいろ渡って。それからね、また点々とするなら、遠いとこ行くならまだしも。いちばん変な話、わからないところですよね。

宮沢:
うん。あの、僕はブラジル音楽が非常に好きで。今、この2年間ぐらいブラジル音楽しかCD買ってないぐらいなんですけど。だから、僕の中ではもう非常に、精神的にも身近な国なんですけどね。

中居:
へぇー。

宮沢:
あの、距離は遠いけど。

中居:
ええ、ええ。でも、ちょっと考えられないですけどね、ブラジルって。

宮沢:
SMAPブラジル公演なんて、いいかもしんないですね。ブラジルデビューっていうのは? 

中居:
♪HEY! HEY! HEY! GIRL!!〜

宮沢:
絶対ウケますよ。

中居:
ウケますかね? 

宮沢:
ウケます。

中居:
認めてくれるんですかね? 

宮沢:
ブラジルの人は音楽好きだから、こっちが一生懸命音楽やれば、すごく聴いてくれますよ。見てくれるっていうか。で、悪けりゃ「悪い」って言うし、良ければ「いい」って言ってくれるし。

中居:
あ、白黒ハッキリしてるんですか? 

宮沢:
うん。だから、最初から「受け入れないよ」っていう人たちじゃないんですよ。

中居:
へぇー。

宮沢:
ちゃんと全部見て。そういうとこがいいですね、ブラジルの人たちはね。

中居:
へぇー。

宮沢:
で、音楽がすごい好きなんですよ。で、自分の音楽に、国の音楽に誇りを持ってるから、プライドを。プライドを持ってるからこそ、よそのものを受け入れる胸の広さがあるっていうか。大変でしたけど、16人で。スタッフ入れて50人ぐらいで行ってきたから、大変でしたよ、もう。バタバタいっぱいトラブルも多くて。

中居:
え? トラブルっていうのは? それはコンサート内で? ライヴ中ですか? 

宮沢:
ライヴ中もだし、あの、例えば楽器をね、日本から持ってくでしょ、いっぱい。でもね、空港で入れてくれなかったりとか。

中居:
ああ、ああ。

宮沢:
もう、いっぱいありましたよ。コンサートがもう平気で1時間2時間スタートするのが押したりとかね。

中居:
それはマズいでしょ。

宮沢:
日本では考えられないことばっかりだからね、大変ですよ。

中居:
それはでも、お客さんは? でも。

宮沢:
でね、お客さんも、もう2時間遅れるってわかってるから、お客さんも2時間遅れで来るんですよ。堂々巡りでね。だから、僕ら日本でやってるからカッチリしてるでしょ。5分押そうもんならもうね、「ヤバい!」って感じじゃない。

中居:
ええ、ええ。

宮沢:
そういう違いがあるから。

中居:
へぇー。

宮沢:
慣れるのに大変でしたけど。

中居:
いや、またなんでそうブラジルなのかな? と、ずっと思ってたんですけどもね。でも、今後はでも、またでもいろんな音楽が好きだって言ってましたし、自分の「俺の音楽はこれだ」っていう頑なな気持ちも強くない、強くないっていうのかな? 自分の好きな音楽だけを伸び伸びやってるみたいな。

宮沢:
でも、最終的にはアレですよ、あの、一介の音楽マニアじゃないですから、僕が発明したものをいつか作りたいし。僕にしか出来ないものを作って、そういうりを持って例えばアメリカ人に聴かせて「どうだ」って言えるだけのものを作りたいですけどね。

中居:
やっぱ、そういう気持ちやっぱあるんですか。

宮沢:
もちろん。日本人である自分っていうのを、存在価値っていうんですか? アメリカ人に憧れてアメリカ人になりたいわけじゃないし。ね、ダンスだってそうでしょ? 「黒人には勝てない」なんてあるじゃないですか、ダンスでも歌でもスポーツでも。でも、そんなものはよくって、彼らには出来なくて僕には出来ることを作ればいいわけだから。そういうのが夢っていうかね、目標ですよ。

中居:
それが夢になるんですか? 宮沢さんの。

宮沢:
ええ、夢ですね。僕らが発明した、「発明するんだ」っていうかね。なにかね、わかんないけど。

中居:
でも、難しいですよね。もう、あらゆるジャンルが。で、一つのジャンルがまたその一つのジャンルからまた幾つものジャンルが生まれてきて。本当、事細かくなんか、いろんな音楽が出てきますよね。だから、そんな中で自分自ら作るものっていうのは、非常になんか難しいような気もするんですけど。

宮沢:
だからやれる気がするんですけどね。ジャンルがもうしっかり区切られてるような時代だったら、もうそこで勝負するしかないけれど。

中居:
ええ、ええ。

宮沢:
混沌としてますからね。僕の存在価値っていうのも有り得るっていうか。

中居:
そうですね。じゃあ、もう本当、宮沢さんに音楽を取ったら大変なことになりますね。

宮沢:
そうですね。まあ、僕の場合、踊りで食えますからね。

中居:
……………。

宮沢:
……ええ。踊りで食えるんで、まあツブシは効くんですけど。

中居:
おかしいの、面白いの好きですか? 

宮沢:
はい? 

中居:
面白いの好きですか? 楽しいの。

宮沢:
はい、もちろん。

中居:
真面目にやるより、アァーッ! ってやったほうが好き? 

宮沢:
いや、どうでしょうね? 

中居:
フザけるの好きですか? 

宮沢:
フザけるの好きですよ。

中居:
アァーッ! って騒ぐのは? 

宮沢:
僕、お笑い好きなんですよ。お笑いが。

中居:
……………? 

宮沢:
ダウンタウンとか好きだしね。

中居:
ええ、ええ。

宮沢:
ビデオ録ったりしますよ。「ひょうきん族」も好きだったし。タケちゃんマンを録るでしょ、土曜日に。「ひょうきん族」って土曜日でしたよね? 

中居:
ええ、土曜日ですね。土曜日録りますね。

宮沢:
で、そのビデオを繰り返し観るんですよ、面白いから。「あ、ここにまだギャグが隠されてる」っていうの、なんか見つけながらね。

中居:
え? 同じものをですか? 

宮沢:
そうそう、そうそう。タケちゃんマンを繰り返し。何の話だか。そして、「あ、タケちゃんここでボケてんのに、誰も気付いてないや」みたいな、つまんないとこ楽しんで。で、飲んで、ちょっと寝て次の日に歩行者天国へ行くっていうのがもう日課でしたね。

中居:
え? それ、お幾つの時?

宮沢:
「ひょうきん族」が終わる頃ですからね、二十歳か21ぐらいですかね。で、歩行者天国で毎週日曜日に2年間ぐらいコンサートしてたんで。コンサートっていうかライヴをね。

中居:
「ひょうきん」後のライヴですね。

宮沢:
「ひょうきん」後のライヴですね。

中居:
ほぉー。

宮沢:
今でもダウンタウンの番組とか録画して観ますよ。

中居:
何回も観るんですか? それ。

宮沢:
うん、流石にそんなに。

中居:
昔程は。

宮沢:
朝まではっていうわけにいかないけど、観ますよ。僕、大好きなんですよ、お笑い。

中居:
ほぉー。今度「スマ×スマ」どうですかね? 

宮沢:
そのネタ振りですか? 今までの長い話は。面白いですね、あの番組ね。

中居:
あ、そうですか。是非ともじゃあね。でも、まあ、音楽的なとこでもそうですけど、バラエティ好きだっていうのは、初耳ですね。自分ででも、自らやろうとは思わないですよね。

宮沢:
得意じゃないですからね。

中居:
でも、音楽に繋がることってあるんですよ。

宮沢:
ああ、ああ、そうですか。

中居:
ええ。僕はあらゆるジャンルじゃないですけども、いろんなのなんかチョコチョコっとやらせてもらってますけど、もうどれからもどれからも本当に繋がることってありますよ。お芝居でもやっぱり、音楽であったり歌に対して繋がることがありますし。うん、それはお笑いでもなんか、けっこう繋がるのがあるんですけどね。

宮沢:
是非じゃああの、声掛けて下さい。

中居:
……声、掛けます? 「掛けて下さい」っていうことですか? 

宮沢:
「スマ×スマ」にね、是非。……観に行きます。

中居:
……あ、観にくるんですか? 

宮沢:
観に。

中居:
さあ、それでは最後にですね、欲しいものを聞きたいんですけども。

宮沢:
はい? 

中居:
何か欲しいものってあります? 

宮沢:
欲しいもの? 

中居:
今、欲しいものって何ですか? 

宮沢:
えぇー? そうですね、欲しいものねぇ。物でしょ? 

中居:
目に見えないものでもいいですし、形に代えることが出来ないようなものでもいいですし。「今、何がいちばん欲しいですか?」って聞かれたら? 

宮沢:
うーん? くれるんですか? 

中居:
……はい? 

宮沢:
くれるんですか? 「くれる」って言うんならば、気を遣ってその程度の値段のものを言いますし、くれないんだったら途方もないことを言うかもしれないし。

中居:
ちなみにですよ。「くれない」けども「くれる」としたら。

宮沢:
なに? それ。どういうことですか? 

中居:
もしじゃあ、「あげる」というふうに、「もらえる」というふうに考えて。

宮沢:
前提で? 

中居:
ええ、前提で。そういう前提で考えたら、何が欲しいですか? 

宮沢:
うーん? ……そうですねぇ、うーん? 

中居:
そんな浮かばないんですね、欲しい物っていった時に、パッと。僕、お金欲しいんですけど。

宮沢:
お金ねぇ? 

中居:
お金いっぱい欲しいですね。

宮沢:
そうですねぇ。

中居:
やっぱ、そういうのってピンとこないんですかね? 

宮沢:
うーん? 生活臭いものはいろいろありますけどもね。

中居:
「今、欲しい物は何ですか?」って言われた時には、けっこう出てこないもんですね。

宮沢:
うーん? 

中居:
先日も小沢健二さんが出た時にも、ずーっと悩んでたんですよ。

宮沢:
ああ、そうですか。

中居:
で、結局なんか、何言ってるかわかんなかったです。

宮沢:
……? 違う言語を喋ってたとか?

中居:
いや、なんか「寝るやつが欲しいんですよ」っていうから「まあ、自分でお買いになって下さい」みたいな話をしたんですけど。

宮沢:
あ、じゃあ、くれないんだ、やっぱり。

中居:
ま、そういうわけじゃないんですけど。ええ、じゃあ、また今度はぜひともね、なんか違った形でお会いしたいですけど。

宮沢:
ええ。

中居:
ぜび頑張っていただきたいと思います。

宮沢:
ありがとうございます。

中居:
はい、今週のゲストは宮沢和史さんでした。どうもありがとうございました。

宮沢:
どうも。

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