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- 華原:
- こんばんは、華原朋美です。今回、「TK MUSIC CLAMP」、私、華原朋美が3代目として司会をやらせていただくことになりました。みなさん、どうぞよろしくお願いいたします。ということで始まりました、第一回目のゲストです。私が一番憧れている、憧れてこの世界に入るきっかけになる方です。中山美穂さんです。こんばんは。
- 中山:
- こんばんは。よろしくお願いします。
- 華原:
- よろしくお願いします。なんか、すごく緊張しちゃってて。
- 中山:
- ね。
- 華原:
- でも、あの、本当にお綺麗ですね。
- 中山:
- どうもありがとうございます。
- 華原:
- すいません、突然そんな話して。あの、今日は本当は「綺麗ですね、綺麗ですね」っていう話しか、なんか私ないんですけど。あの、アーティストとしてお話とかを聞きたいなと思っているんですけども。今は、「マーチカラー」っていうシングルが。
- 中山:
- そう。シングルが出たばっかりで。その「マーチカラー」でテレビを回ったりとかしてるんですけど、アルバムがその後に出るんですね。で、そのアルバムの中から先に先行シングルとして出ました。
- 華原:
- 私、聴いたんですけど、今日。
- 中山:
- あ、本当に?
- 華原:
- もう、ずっと聴いてたんですけど、すごいですね。なんか、始まり方が不思議な感じ。
- 中山:
- 不思議な感じ?
- 華原:
- 私は、宇宙から中山美穂さんがフワァーッてみんなに届けてるような、伝えてるような、そういうイメージがしたんですけども。
- 中山:
- 雨が優しく降っているっていうようなイメージですね、音の作りとか。不思議な、幻想的な。
- 華原:
- あの、私、突然なんですけど、よく雑誌とかで私は言うんですけど、「中山美穂さんにすごく憧れて歌を歌ってみたい」っていうふうにいつも言ってるんですけども、中山美穂さんの「50/50」っていう曲。
- 中山:
- 懐かしい。前にもね、歌番組で一緒になった時に、そんなような話ね、聞いて。
- 華原:
- はい。そうなんです。「50/50」を初めて買ったんですよ、私は。
- 中山:
- レコードを?
- 華原:
- はい。
- 華原:
- 初めて買ったレコードが「50/50」で。で、中山美穂さんがテレビで歌っているのを見て、「ああ、私もこの画面に入ってるこの人になりたい」と思って、すごい憧れて。それであの、お金を一生懸命お小遣いをためて、それで買ったんですよ。すごい声とかも、なんか女の人っていう、なんかそういう感じを持ったんですよ。すごいなぁと思って。「私もこんな人になれちゃったりするのかな?」と夢を持ったんですよ。だから、本当、それでなんか、こういうところで、こういう場所でお話できるっていうのは、なんかもう、うまく言えないですけど、すごくドキドキしてます。
- 中山:
- そうですか。すごく嬉しいですね。
- 華原:
- 嬉しいですよ、私も。
- 中山:
- やっぱり私も、そういう誰かに憧れて「歌えたらいいな、いつか」って思ってたところがあったから、自分がこういうふうになれるなんて思ってなかったし。だから、そういう朋ちゃんの気持ちとか、すごいよくわかります。
- 華原:
- あの、やっぱり中山美穂さんも誰かに憧れて歌を歌ってみたいとか、いろんなところにいるじゃないですか。歌手だったり、女優だったり。今、映画とかも。
- 中山:
- そう。映画やってて、終ったばっかりなんだけど、映画もやって。
- 華原:
- いろんなところでね、中山美穂さんを見かけます。私には出来ないですよね。例えば、今の私が歌を歌ってて、それもそれで本当にすごいことなんですけど、それ以上のことで女優さんをやってみたりとかっていのは、どんな気持ちで? 使い分けて、自分の中で中山美穂さんが歌手の時は歌手で、女優の時は女優でっていうふうに使い分けてやっているのかな? とか。それとも、「私は私だから、これもこれも全部一緒で本当の私なの?」とか。
- 中山:
- そういうふうに思えたのが、やっと最近かなと思うんだけど。この世界に入ってきたのは、お芝居のほうが先だったのね。
- 華原:
- あ、そうなんですか。
- 中山:
- で、その後に歌になったんだけど。その時はやっぱり、歌のほうがすごく好きだったの。で、デビューしてからしばらくは、ずっと「私は歌手でありたい」っていうふうに思い続けてたんだけど、何年かやってくうちに歌ってたり、芝居したり、その他のことをやったり。少しずつなんだけど、すべてのことがバランスよく出来るように確立されてきたんじゃないかなと思って。だから、今は使い分けているけれど、すべて私でいたいって思ってますけど。
- 華原:
- そうですか。いや、もう、あの、私は中山美穂さんがドラマに出てるとことかも、よくずっと見てたんですけど、やっぱり歌を歌っている中山美穂さんが好きで。
- 中山:
- あ、本当に。
- 華原:
- それで、あの、時々、私が思ったことなんですけど、いろんな顔をするんですよ。私が見ていると、「あれ? 今日はあれ? なんかすごく寂しそう」とか思ったりとか。「あれ? 今日はすごく楽しそう」とか思ったりとかするんですけど。
- 中山:
- 出ちゃうんですよね、なんか。
- 華原:
- そうですよね。
- 中山:
- 毎日毎日違うじゃないですか、生きてて、気持とかも。それがいつも正直に出ちゃうタイプなんですよね。
- 華原:
- あ、そうですか。私もだから、他の歌番組で中山さんと一回目、いちばん初めにお会いした時に、「I'm proud」っていう歌を歌ってて。
- 中山:
- はい、覚えてる。すごいよく覚えてる。
- 華原:
- それで、歌詞を間違えたんですよ。となりに中山美穂さんがいて、お話をしてて。それで「はい、次、華原朋美さん」って言われて、「あ、じゃあちょっと行かなきゃ。だけど中山美穂さん。ああ、どうしよう!?」とか思いながら歌ってて、「あれ?」とか思っちゃって。
- 中山:
- 私のせいだったのかな?
- 華原:
- いや、そういうわけじゃないんですけど。すごく嬉しかったんですよ。しかも、自分が作ったっいうか、考えた歌詞の部分をすっかり忘れちゃって。いちばん大切に伝えたいところを忘れちゃったぐらいなんですよ。
- 中山:
- 「つかめないイチゴのように」っていうとこだったっけ?
- 華原:
- あ、そんな、覚えててくれてたんですか!? ありがとうございます。すごいです。で、忘れちゃって、それでも歌が終って帰ってきて、中山美穂さんに「今、歌詞、間違えました? 私」って聞いたの覚えてます。それで、「私もよく間違えるの」って言ってくれたんですよ。で、それで、「じゃあ大丈夫だった」って思ったんですよ。
- 中山:
- すごくね、私もあがり症で。本当にあがっちゃうのね。で、よく歌詞とかも間違えちゃうし、もう緊張して顔が引きつっちゃうようなほうなんだけど。でも、あの時「あ、間違えた」って画面見ながら思ったんだけど、朋ちゃんが歌ってる姿を見て。だけど、堂々としてるから「すごいなぁ」と思ったんですよね。
- 華原:
- そうですか?
- 中山:
- で、次のフレーズでちゃんと入ったところを見て、「すごいなぁ。私、緊張してる場合じゃないなぁ」ってすごく思っちゃいました。
- 華原:
- じゃあ、私も緊張してて、中山美穂さんも緊張されてたんですか?
- 中山:
- 真似してたんですね。
- 華原:
- いや、あの時は本当になんか、助けていただいたなぁと思って。ありがとうございました。
- 中山:
- いいえ。
- 華原:
- 今日、ウーロン茶を飲むっていうことで、私もウーロン茶たのんじゃったんですけど、いただきます。いただいて下さい。
- 中山:
- いただきます。喉乾くよね。
- 華原:
- はい。あの、これからツアーが始まるって。
- 中山:
- もうすぐリハーサルに入るんですけど。
- 華原:
- その意気込みなんかをちょっと聞きたいなぁと思うんですけど。
- 中山:
- ライヴはね、今やってる仕事の中で、仕事ってあんまり言いたくないんだけど、いちばん大好きなことなのね。で、いろんな土地に行って、直接ファンの人と触れ合えたり、直接歌えたりすることがすごくエネルギーになるから、楽しく今年も回りたいなと思ってます。
- 華原:
- そうですか。私もやってみたいなってすごく思うんですけど、まだそこまで自分が辿り着けてないって思っちゃうんですよ。だから、観に行ってもいいですか?
- 中山:
- もちろん! 来て下さい。楽しいですよ。
- 華原:
- 何回も何回もそういうツアーとかコンサートとかやられてらっしゃるんでしょ? やっぱり緊張しますか? 人前とかでああやって、何千万人の前で。
- 中山:
- 初日はね、やっぱり自分たちが作ったものを発表する時っていうのは、どういう反応が帰って来るかってすごく緊張しますけど。始まってしまえば、一番リラックスした空間になるのが不思議ですよね、やっぱり。
- 華原:
- 歌ってるうちに、何回も何回も歌ってるじゃないですか。やっぱり喉の調子とか、そういうのとか、私はそういうの、すごくすぐ壊れちゃったりするんですよ。
- 中山:
- けっこう高音で歌うからね。大丈夫かな? って思うけど。
- 華原:
- はい。なんか、そういう時っていうのはあるんですか? やっぱり。
- 中山:
- そうですね。日によってぜんぜん違うかな。
- 華原:
- そうですか。
- 中山:
- でも、つぶしちゃったりっていうのは、今までないです。わりと強いほう。
- 華原:
- そうなんですか。なんか私は自分勝手に聞きたいことを聞いちゃってるんですけど。
- 中山:
- 聞いて、聞いて。聞いて下さい。
- 華原:
- あの、休みの日とか、まあ、お忙しいとは思うんですけど、休みの日とかあったら何をしてますか?
- 中山:
- 寝てる。
- 華原:
- 寝ている?
- 中山:
- このあいだ、久しぶりのお休みがあってね。何かしなきゃって思うんですよね。休みだから自分のことを。買い物行ったり、やらなきゃいけないことをいろいろやったり、いろいろしようと思うんだけど。結局、一日ボーッとしてて。最近のお休みはボーッとして疲れた身体を休ませるっていうほうが多いかな。
- 華原:
- 身体を大切に。やっぱり身体がいちばん大切だから、やっぱり休ませようっていう気持ちですか? なんかあの、ちょっと聞いたんですけど、カラオケとかによく行ったりするっていうんですけど。私もすごくカラオケとか。
- 中山:
- 好き?
- 華原:
- 好きで。で、いつも行くんですけど。カラオケとかは?
- 中山:
- たまに行く。カラオケボックスとか友達と。
- 華原:
- でも、なんかカラオケとか行ったりとかして大丈夫なんですか?
- 中山:
- え? なにが?
- 華原:
- 人とか。
- 中山:
- ぜんぜん大丈夫。手続きっていうか、フロントでね、やってもらって個室にドドドドッと入って。バァーっと歌ってバァーっと帰るっていう。楽しいですね。
- 華原:
- 楽しいですか。自分の歌とか歌います?
- 中山:
- あ、歌わない。
- 華原:
- 歌わないですか? あの、私は、自分の歌は、絶対に歌わないと嫌なんですよ。カラオケとか行って、ずっと歌って。中山美穂さんみたいに、まだそんなに辿り着いてないですけど、ここまで私きて、カラオケ行ったら私、「自分の歌って歌わないでしょ?」ってよく聞かれるんですよ。で、「え? よく歌うよ」って言うんですけど、そうすると普通みんな歌わなくなるっていうんですけど、なんでですかね? 歌わないですか?
- 中山:
- 歌わないですね。カラオケに行く目的が、自分の歌を歌うっていうよりも、誰かの歌を歌って。今、流行ってる歌はあまり知らないけれども、違う人の歌を歌って別の自分になるっていうのかな? それで発散しに行くっていう目的だと思うのね。そんなこと意識してないけど。だから、あんまり歌わないかな。
- 華原:
- そうですか。
- 中山:
- カラオケって違うじゃないですか。ライヴで歌う時とか、テレビで、レコーディングで歌う時とか、音の作りがぜんぜん違うじゃないですか。だから、「ちょっと何か違うな」って思っちゃうんですよね。
- 華原:
- あの、中山美穂さんがよく歌う曲とかを、ちょっと聞いてみたいなぁ。
- 中山:
- 私ですか? 朋ちゃんの歌も歌いますよ。
- 華原:
- (大感激)本当ですか!?
- 中山:
- だから、あの時「I'm proud」を聴いて、「街中でいる場所なんかどこにもない。眠る場所なんかどこにもない」っていうフレーズをすごい気に入っちゃって。
- 華原:
- ありがとうございます。
- 中山:
- でね、友達にダビング………、ダビングなの、ごめんね。
- 華原:
- いやいや、なんかもう聴いてもらえるだけで。
- 中山:
- ダビングしてもらって、覚えて歌いましたけど。
- 華原:
- あ、そうですか。私は、中山美穂さんの「50/50」とか、絶対に歌いますよ。もう、絶対、歌いますよ。♪見つめる視線を〜って。もう「私はミポリン!!」みたいな。踊りも踊っちゃって、なり切って歌っちゃうんです。
- 中山:
- やっぱりなり切って歌いますよね、カラオケ行く時ってね。
- 華原:
- はい。え? じゃあ、朋ちゃんになるんですか?
- 中山:
- なるんだけど、難しくって。でも、すごくちょっとなんて言うのかな? 可愛くなった「朋ちゃん・」って感じで歌わせてもらってる。
- 華原:
- あ、ありがとうございます。
- 中山:
- なり切って。
- 華原:
- なんか、カラオケで中山美穂さんに歌ってもらってるって、なんか今、すごい頭がグルグルグルグルしちゃって。なんか大変なことになっちゃってるんですけど。私は中山美穂さんの歌も必ず歌うし、自分の歌も歌うし。それで私、中山美穂さんに追い付いていってるのかなぁ? って思いますね。
- 中山:
- 今でもそんなふうに思って?
- 華原:
- 思ってます。
- 中山:
- そうですか。
- 華原:
- 憧れです。なんか、先輩っていう言い方なのかわからないですけど、目標。私としての目標みたいな。ですね。ダメですか?
- 中山:
- とんでもない。あの、何人かデビューした時に憧れた先輩がたくさんいて、実際に会ったら「あ、ちょっと違う」なんて思っちゃったことが何回かあったんで、「私もそんなふうに思われてるのかな?」っていうふうに思ってたんだけど。
- 華原:
- 私は、もう憧れで、目標で、って思ってます。今日もこういうふうにお会いして、もっと、より一層「ああ、中山美穂さんていう存在に華原朋美が近づけたな」って思います。
- 中山:
- どういうとこなんだろう? 存在って。歌ですか?
- 華原:
- すべてですね。
- 中山:
- 自分のことってわかんないですよね。なんかそう言われると、「私のどこがそういうふうに思ってもらえるんだろう?」って、自分に問いかけちゃったりするんだけど。でも、そういうふうに言われると、すごい嬉しい。
- 華原:
- なんかそうですね、中山美穂さんになりたかったんですよ、私は。中山美穂さんになりたいって小さい頃に思ったわけだから。ずっとその夢を追い続けているわけだし。まだぜんぜん辿り着いてないし。
- 中山:
- でも、今、そういうふうにね、朋ちゃんを見てそういうふうに思ってる子たちがいっぱいいると思うから、もう朋ちゃんらとくいれたらいいですよね。
- 華原:
- 私はあの、頑張って前向きに行こうかなって思ってるんですけど。でも、やっぱりあの、私が華原朋美になってから、今日の今日まで、いろいろなこと、大変なお仕事をたくさんいただいて。てせ、一つ一つこなしてくうちに、これよりもまだ上があるんだ、まだ上があるんだっていうのが、どんどんどんどん見つかってきて。で、「あれ? 中山美穂さんまだ上だ」っていう。一生懸命、階段を登っている途中なんですけど。中山美穂さんが目標としている人とかは?
- 中山:
- 今ですか?
- 華原:
- はい。
- 中山:
- 人っていうのはないかもしれないな。あの、それぞれ素敵だなって思う人はいっぱいいるんですけど、目標はないかな。
- 華原:
- それはやっぱり、自分は自分で中山美穂だからっていう? すいません、呼び捨てしちゃって。
- 中山:
- いいえ。
- 華原:
- すごいドキドキしちゃいました。
- 中山:
- うーん? なんか一人の人として、いつもいたいなって。その一人の人が素晴しければ、そこに向かって行きたいなって思うんですよね。
- 華原:
- あの、私は、中山美穂さんを目標にしてるって言いましたよね。見本っていうか、に、なれたらいいなっていうふうに。だから、中山美穂さんもそういうふうに目標としている人がいるのかな? って思ったんですけど。やっぱり中山美穂さんは中山美穂さんですね。
- 中山:
- そうですね。
- 華原:
- そうですよね。なんか、あの、すごく私は中山美穂さんが歌ってる時がすごい好きなんですけど、ドラマもすごい好きなんですけど。忙しいじゃないですか、すごく。それでも両方こなしてる時期ってありますよね。そんな時っていうのは、やっぱり女優の時は女優になって、歌手の時は歌手になってって。なんか私は中山美穂さんを見てて、使い分けているわけじゃなくて、本当の私を、「これも私、これも私」って、そうなのかな? って。
- 中山:
- 全部そうですね。でも、芝居の場合は、別の人になり切って演じて、「これは私じゃない」ってもってっちゃって。歌の場合は、自分で詞を書いたりもするから、自分の気持ちとか、言いたいこととか、共感してもらいたいこととか、そういうことを書くから自分ていう感じ。分けてはいるけれども、やっぱりやってるのはその中の一部である私だなっていう。そこをいちばん大事にしてる。
- 華原:
- そうですか。なんか、いろんな顔をもっている。
- 中山:
- そうですね。イメージによってどうしても作られちゃうじゃないですか。芝居してても、観る人によっては、その芝居の役柄と自分が受けるイメージを勝手に作ってしまう顔があるじゃないですか。そのままではなく、イメージで作ってしまう。イメージで出来た中山美穂が多分もう、今までデビューしてから歌ったり芝居することによって、いっぱい出来上がっちゃってると思うんですよね。で、私、一時期それがすごく嫌で。なんか壊そう壊そうとしてた時期があったんだけど。でも、「壊さなくていいんだな。私はちゃんとここにいるから、みんながどんなイメージを持っても、それはイメージを作った元はこっちだし、いいや」って思えたらすごく楽になって。だから、あえていろんな顔するし、いろんなことするし、どう思われてもいいし。でも、私はここにいるっていうことを大事にしてるかな。
- 華原:
- 一つ何か勉強になりました。だからといって、私は映画とかドラマとか絶対できないですけど。
- 中山:
- お芝居は?
- 華原:
- お芝居とドラマって、やっぱり違うんですか?
- 中山:
- ドラマとかは?
- 華原:
- 無理ですよ。
- 中山:
- なんで?
- 華原:
- だって、私は歌うことしか出来ないんですよ、やっぱり。
- 中山:
- やってみようとは思わない?
- 華原:
- 中山美穂さんを見てて、私もドラマとかやってみれるのかな? って思った時期もありますけど。でも、だいたい細かいっていうか、近い話から考えて、台本をいただいて、それで役を覚えられないですね、多分。本当、喋ることとか。
- 中山:
- でも、お話とか来るでしょ?
- 華原:
- お話はないです。わからないですけど。もし、私がドラマとかそういうものに出るとしたら、どんな役?
- 中山:
- そのまんまがいいな。
- 華原:
- そうですか。「そのまんまがいいな」とか言われて、フワーッてなっちゃいますけど。
- 中山:
- 台詞はとりあえず覚えなきゃいけないけど、その言う時の気持ちはもう、その時に思った気持ちで芝居しちゃうような自由なドラマが見てみたい。
- 華原:
- 見てみたい? と言うことは、やったほうがいいと?
- 中山:
- そうは言わないけど。
- 華原:
- そうですか。ドラマは今のところ出来ないんですけど。
- 中山:
- でもね、歌うだけで大変ですもんね。
- 華原:
- はい。歌えてることがいちばん幸せなんですよ。あの、私って自分のことを「朋ちゃん、朋ちゃん」って呼ぶんですけど、それって私は今年もう23になるんですけど、やめたほうがいいですかね? それ、すごい今、悩んでるところなんですけど。
- 中山:
- やめたほうがいいと思うよ。
- 華原:
- そうですか。わかりました。
- 中山:
- うそうそ、うそうそ。でも、みんな期待してるものね。
- 華原:
- だから、あの。
- 中山:
- でも、いいじゃない。最初はみんな、華原朋美ちゃんて自分のことを「朋ちゃん」って言うんだよね、とかいう話題になったりするけど、そういうふうに言われて、それでも朋ちゃんでいられるのって、すごくカッコいいと思う。
- 華原:
- ありがとうございます。
- 中山:
- いつまでそう言っていいのかは私はわからないけど。
- 華原:
- それはきっとあれですか? 自分で気付いていくことですか?
- 中山:
- みんなが教えてくれるんじゃないですか?
- 華原:
- みんなが教えてくれるんですか。中山美穂さんは、自分のこと「私」って言うんですか?
- 中山:
- 「私」。
- 華原:
- そこは考え中なんですけどね。
- 中山:
- そんなこと考えたことないから、そういうので悩む気持ちって。
- 華原:
- あの、中山美穂さんの映画について聞きたいんですけど、「東京日和」。
- 中山:
- そう、11月ぐらいに公開になるんですけど、荒木経惟さんのフォトエッセイっていう本があって、それが「東京日和」っていうタイトルで。それをモデルにして新しく書き下ろした台本で作ってるんですけど。
- 華原:
- それは撮影は?
- 中山:
- 終りました。
- 華原:
- お疲れ様でした。
- 中山:
- ありがとうございます。
- 華原:
- 観させていただきますけど、大変でした?
- 中山:
- 大変でしたね。びっちりもう、40日間かな? 撮影は。
- 華原:
- 40日間。すごい。
- 中山:
- 映画だけに集中できたんだけど、40日間ヨーコっていう役柄で、ずっと入り込んでて。けっこうだから、24時間ずっと気を張ってるっていうか、ずっと緊張してる状態だったなぁ。
- 華原:
- 40日間っていうことは、41日目に歌うお仕事が入ってたら、それの展開なんかはやっぱり難しいですか?
- 中山:
- 難しいですね、ちょっとね。だけど、歌は好きだから、「私に戻るんだ!!」っていう感じで。
- 華原:
- やっぱりそこはプロなんですね。
- 中山:
- いやいや、いやいや。
- 華原:
- あの、どんな方と共演されてますか?
- 中山:
- 今回は竹中直人さんが監督・主演で。あとは、いろんな方が出てますね。松たか子さんとか、あと、役者さんでない、中島みゆきさんとか、周防監督とか、いろんな監督とか、たくさん。キャストはすごいですね。話題性いっぱいですね。
- 華原:
- 話題性がいっぱいですね。そうですね、中山美穂さんが映画やドラマに出るっていうことだけで話題性を呼びますよね。
- 中山:
- どうでしょう?
- 華原:
- その映画を、どんな人に観てもらいたいなとか?
- 中山:
- 夫婦愛を描いているんだけど、でも、私としては結婚されてる方だけではなくて、そうだなぁ、いろんな人に観てもらいたいですね、やっぱり。命賭けてっていうか、すごく入り込んで大事にした作品なんで。
- 華原:
- そうですか。あの、今日は、こういう黒い感じで、こういうファッションをされてるんですけども、普段もいつもこういう格好ですか? お休みの日とかも。お休みっていうか、家の中でとかは?
- 中山:
- おうちの中でとかは、Tシャツに、最近だったら短パンとか。ものすごくラフな格好。楽な格好すきなんですよね。
- 華原:
- ちょっとあの、お買い物に行くっていう時は、こういう格好されて出るんですか?
- 中山:
- うーん? いろいろ。黒は多いですね。どうしても多くなっちゃいます。
- 華原:
- どんな色が好きですか? 色的には。自分が着る服として。
- 中山:
- 黒。最近は、ブルーとかすごく好きだけど。
- 華原:
- あ、すごい似合いますよ。
- 中山:
- そうですか。
- 華原:
- なんか描いちゃってますけど。また頭の中で。なんかアクセサリーとかは? 今日は時計と指輪を。これはいつもしてるやつなんですか?
- 中山:
- そうそう。
- 華原:
- すごくお気に入りの指輪だったり?
- 中山:
- そうですね。最近ずっと。
- 華原:
- そうですか。時計とか私、絶対につけないんですけど、時計はやっぱり必ずつける方ですか?
- 中山:
- つけますね、普段は。なんか気にしちゃうかな。一日って短く感じちゃうんですよ、すごく。だから、気が付くとあっという間に時間が経ってる。気にしてるから、付けてるかな、ずっと。
- 華原:
- すごいですね。私は時計をつけるとドキドキしちゃってダメなんですよ。
- 中山:
- なんで?
- 華原:
- 「あれ? あれ?」って。
- 中山:
- 気になっちゃって?
- 華原:
- うん。だから、時計はなるべくつけないようにしているんですけど。あと、なんか私に聞きたいことってあります?
- 中山:
- 逆になっちゃったね。
- 華原:
- なんか、聞いてもらいたいな、とか思っちゃったんですけど。
- 中山:
- 聞きたいこと? そうですね、お休みあるんですか?
- 華原:
- お休みは、明日は休みです。
- 中山:
- あ、そうかそうか。何するんですか?
- 華原:
- そうですね、家でゲームを。今はもう、中山美穂さんと会えてるだけで。
- 中山:
- でも、ずっとやっていきたいと思って?
- 華原:
- 芸能界で?
- 中山:
- うん。
- 華原:
- えぇと、今は、一生懸命なんで。周りのスタッフのみなさんとかが一生懸命、華原朋美っていう存在を上へステップアップさせてくれている状態なので、私もそれに付いていきたいっていう気持ちでいっぱいなんで。
- 中山:
- すごく多分、戸惑う時もあるんじゃないかなって思うんですよね。だって、デビューしてトントントントンッてきちゃったじゃないですか。やっぱり戸惑っちゃうと思うんですよね。だから、そこをどういうふうに解消してるのかな?
- 華原:
- あ、それは私が聞きたいですね。一瞬、一瞬、私はすごく気性が荒い人なんですけど。なんか、突然「ああ、もうやめたくなっちゃう。もう嫌だ!!」とか思ったりするんですけど。でも、すぐ「あれ? あ、でも」ってい状態か何回か続きますね。
- 中山:
- それで「あれ?」って思う時っていうのは、やっぱりファンの人だったり、与えられた曲だったり、スタッフの人?
- 華原:
- スタッフの人とかに会うと、なんか、うん。だから、逆にお休みとかをもらっちゃうと、そこでいろいろ考えることができちゃうんですよ。だから、なんか、仕事じゃなくて、プライベートになっちゃって、なんか、「ああ、もうあの時辛かったなぁ。今、楽なのかな? あれ?」って考えちゃって。それでなんか大変な時っていうのはありますけど。
- 中山:
- 考えちゃうとダメなほう?
- 華原:
- ダメです。
- 中山:
- 同じだ。
- 華原:
- 考えちゃうとダメですか?
- 中山:
- うん。どんどん考えちゃうよね。
- 華原:
- そうですよね。いろんなふうにとっていっちゃう。
- 中山:
- それでも、どんどんやっていかなきゃいけないし。大変なんだね。
- 華原:
- すいません、なんか気遣ってもらっちゃって。で、休みが空いて次の日お仕事とかで、スタイリストさんとかマネージャーさんとかに会うと、「あ、これが私がいちばんいきたいところだった」って。
- 中山:
- 落ち着く場所だって。やってるとこだって。
- 華原:
- それで元気付けられてる状態ですね、今は。そんな中で、先のこと考えたりします? 例えば10年後の私はこうなってる、とか。なんか思ったりします?
- 中山:
- 歌は歌ってたいなって思いますね。芝居もやってたいなって思いますね。
- 華原:
- 10年後だから37でしょ。
- 中山:
- なんか、もうあっという間のような気がするので、ちょっと焦ってしまうけど、カッコよくいたいなって思う。
- 華原:
- そうですか。私は10年後とかって見えないですね。もう、今しか見えないです。だから、今を一生懸命なんか頑張るしかないって。今、例えばこの状態、今日初めてで、一回目のゲストに中山美穂さんが来て下さって。で、この状態を大切にしなきゃいけないって思うんですよ。だから、すごい緊張して。緊張の毎日ですね。だから、10年後もなんとかだって思わないんですけど。でも、歌を歌っている時に、本番中に思ったりする時は、一瞬。「これから先、もうずっと歌ってるんだな」とか思ったりするんですけど、わかんないですね。今を一生懸命頑張ってればつながるのかなって。
- 中山:
- そうだね。絶対つながると思う、頑張ってることってね。そう思ってやってきたと思う。
- 華原:
- そうですか。なんかすごい勉強に。
- 中山:
- 私だから、私が一回目で朋ちゃんが初めてやる司会で、「私でいいのかな?」なんて思ったんですけど。
- 華原:
- なんかあの、聞いたんですよ。中居君が司会やってる時に来れなかったって。
- 中山:
- はい。
- 華原:
- 朋ちゃんの時に来られるようになったって聞いて、すごくなんか「朋ちゃん大丈夫なのかな?」って思いましたけど。「何か失礼なこととか言ったらどうしよう?」とか。「憧れなんだから、その人と会えるなんて」っていう感じですね。すいません、自分でなに言ってるのかわかんなくなっちゃう時もありますけど。なんか、さっきも貴社会見とかしてて、中山美穂さんチラッと見たんですけど、すごい笑顔で。カメラマンの人たちに満開の笑顔で。
- 中山:
- え? そうだった?
- 華原:
- こういう時って、どういうふうな顔するのかな? ってチラッと見たんですね。そしたら。
- 中山:
- 満開でした?
- 華原:
- はい。
- 中山:
- 本当に?
- 華原:
- はい。なんかもう、余裕。余裕でした。余裕がもう普通で、普通が満開っていう、そういう感じしたんですけど。なんか素晴しい人だなって。
- 中山:
- そうですか?
- 華原:
- 私、ああいうところに出ちゃうと、なんかもう、マイクとか持たされて質問されたりとかして。で、それで、聞かれたことにまず答えられないんですよ。もうその時点でダメなんですけど。で、それでその後、中山美穂さんが来てくれて、一緒に2ショットで写真を撮ってくれて。そんなの現像してねって。そういうふうに思いましたけど。なんかありがとうございます、一緒に写真まで撮っていただいて。
- 中山:
- いえ、そんな。発表じゃないですか。
- 華原:
- 発表なんですけど、なんかすごい助けていただいたんで。その時の一瞬一瞬が、なんか前に歌った時も、歌詞を間違えた時も、中山美穂さんに「私もよく間違えるから」って聞いて、「あ、良かった」ってすごい助けられて。大丈夫っていうふうに勇気付けてる人だなって。たくさんの人たちを勇気付けている中山美穂さんがいちばん大好きって思いました。
- 中山:
- いつも、きっかけっていうか、歌のフレーズっていうか、誰かが立ち上がるきっかけだったり、何かを始めるきっかけだったり、そういうきっかけを、私もいろんなファンの人からもらってるから、作ってあげたいなって。
- 華原:
- なんか、そういうところを私も出来たらいいなって思ってます。
- 中山:
- 出来てますって。
- 華原:
- ありがとうございます。じゃあ、なんか今日は緊張しちゃってて、ぜんぜんお話とかなんか。
- 中山:
- 私も緊張されると、一緒にしちゃうタイプ。
- 華原:
- すいません、ごめんなさい。
- 中山:
- こんな感じがいいんじゃないでしょうか。一回目としては。
- 華原:
- なんか、本当に来ていただいて、本当にありがとうございました。
- 中山:
- いいえ、こちらこそ。また呼んで下さい。
- 華原:
- またじゃあ、よろしくお願いします。ありがとうございました。
- 中山:
- ありがとうございました。