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- 中居:
- こんばんは、中居正広です。ゴールデンウィークが明けましてね、まだ休みの気分が抜けない方々たくさんいらっしゃると思いますけども。だいたいゴールデンウィークが明けるぐらいで、4月に新たなスタート切った方はね、第2のなんかリフレッシュな気分になるんじゃないかと思います。
今日ですね、僕もこんなような格好、あんまり日頃しないんですけども、今日はゲストの方にちょっと合わさせていただきました。今日のゲストの方々なんですが、あまりメジャーな………、テレビでは見たことないですね。本人たちは、もしかしてテレビが嫌いなのかなぁ? そこらへんは定かじゃありませんけど、そこらへんの話もじっくりと聞きたいなぁと思います。さあ、それでは御紹介しましょう。今週のゲストです。thee michelle gun elephantの皆さんです。どうも。- 一同:
- こんばんは。
- 中居:
- はじめましてですね。
- ウエノ:
- はじめましてです。
- アベ:
- はじめましてですよね。何度も会ってたら、ちょっと嬉しいですけど。
- 中居:
- 皆さん黒ですか。
- アベ:
- 今日はちょっと黒で。
- クハラ:
- 渋いっスね。
- ウエノ:
- いろいろ持ってるんですけどね。
- クハラ:
- 一張羅着てきました。
- 中居:
- 皆さん、みんな黒ですよね。これは「今日は黒を着よう」とか?
- クハラ:
- いや、今日はたまたま。
- アベ:
- たまたまですね。
- 中居:
- 日頃もやっぱり黒とか着られます?
- ウエノ:
- 普段着ですか? うーん? そうですね、まあ。
- クハラ:
- メンバーまちまちで、ぜんぜん。
- 中居:
- 趣味趣向はみんなバラバラですか?
- クハラ:
- バラバラですね。
- 中居:
- っていうことは、好きな音楽とかもみんなバラバラですか?
- ウエノ:
- やっぱり、唯一そこが重なってるとこなんですね。
- 中居:
- じゃあ、お一人ずつ聞きましょう。自分の好きな音楽とか、日頃聴いてる音楽って何ですかね?
- チバ:
- いや、でも、何でも好きですよ。
- 中居:
- ポップスも?
- チバ:
- あ、うん。ポップスっていうふうに言われると、どういうのがポップスなのかってわかんないんですけど。なんて言うんだろうな? まあ、マライア・キャリーとかは聴かないですけど。そういうのとか、あとはメタルとか以外はなんでも。
- 中居:
- けっこう幅広く。
- チバ:
- そうですね。幅はけっこう広いと思いますよ。まあ、何でも「おお、ロックだなぁ」と思うものは何でも聴いてしまうんですけどもね。
- 中居:
- じゃあ、自分御自身で、「ああ、ロックだなぁ」と思うアーティストの方っていらっしゃいます?
- チバ:
- まあ、本当になんかその、昔になっちゃうんですけども、60年代のブリティッシュビートバンドですね。
- 中居:
- 古いですね。
- チバ:
- そうですね。でも、いちおう60年代生まれですからね。
- 中居:
- あ、そうですね。その当時聴いてて?
- チバ:
- いや、ぜんぜん。もちろん高校生とかになってから聴いて。
- 中居:
- 昔の曲を聴いてく上で。
- チバ:
- そうですね。
- 中居:
- 他のメンバーの方は?
- ウエノ:
- 似たような感じですね、やっぱり。けっこう60年代のそのへんの、イギリスの音楽が好きだったりとか。今のも聴きますけどね。
- 中居:
- やっぱりロックになります? 日頃聴く曲も。
- ウエノ:
- そうですね。でもまあ、何でも聴きますよ、本当に。
- 中居:
- 幅広く?
- ウエノ:
- うん。
- 中居:
- 例えば何ですか? 日本の歌っていうか、音楽とか聴きます?
- ウエノ:
- 日本のは聴かないですね、僕は。
- 中居:
- やっぱり洋楽が多く。
- ウエノ:
- ええ。
- 中居:
- 例えばアーティストで言いますと?
- ウエノ:
- 今の?
- 中居:
- 今のでもいいですし、昔の曲で今聴いてるのでもいいですし。
- ウエノ:
- ザ・フーとかね、キンクスとか、スモール・フェイセスとか、ドクター・フィールウッドとか、そのへんのを。
- 中居:
- 車で移動する時だったり?
- ウエノ:
- あと、パンクロックとか。
- 中居:
- やっぱりロックは離れられないっていうことですかね。
- ウエノ:
- そうですね。
- 中居:
- お二人は?
- アベ:
- そうですね、やっぱりメタル以外はだいたい何でも聴きますけどね。
- 中居:
- メタルは皆さんにとっては、ちょっと抵抗があるんですかね?
- クハラ:
- そうですね。でも、僕はいちおうメタルも聴いてましたね。僕は、メタルもマライアも聴いてました。
- ウエノ:
- だから、なんか最近のバンドでも、例えばキンクスとかフーとかを感じさせるバンドですか。っていうのがやっぱり好きですけどね。モッズであったり、そういう匂いがするものを。ジャケットとかでもね、なんか買っちゃうんですけどね。
- 中居:
- 皆さん今日着てらっしゃる格好もモッズですもんね。
- クハラ:
- そうですね。いちおうモッズ。
- 中居:
- ステージの衣装もそうですか?
- クハラ:
- そうです。これがステージ衣装。
- 中居:
- ステージ衣装。それはちなみに、あの、本当にオーソドックスな質問なんですけど、誰が決めるんですか? 皆さんの意見が一致したうえで?
- アベ:
- スーツなんてなったのけっこうね。
- チバ:
- 最初はなんかスーツ着たいなって思ってて。で、もう5年ぐらい前ですかね? 作ってくれるところがあるんですよ。
- ウエノ:
- 梅が丘に。
- チバ:
- 梅が丘に。テーラーナミキっていうんですけどね。そこで友達が作ってて。で、そこに行ってみようっていうことになって。最初はね、そこに行く前には、ジャケットだけ上着を羽織ったりとかして、下はなんか適当にはいてたんですけど。で、その後、金を溜めてですね、スーツを作りに行ったんですけど。
- 中居:
- 「下も作ろうではないか」と。
- チバ:
- そうですね。
- 中居:
- 「やっぱり上下じゃないとスーツじゃないんじゃないか」と。
- チバ:
- そうです。
- アベ:
- そうですよ。
- 中居:
- そうですよね。で、皆さんの趣味だったり趣向は。
- クハラ:
- そうですね。スーツはみんな好きなんで。
- 中居:
- 皆さんじゃあ、自己紹介じゃないですけども、世間の人まだね、名前と担当のものってわからない方いらっしゃると思いますんで、順番に。
- チバ:
- はい、ヴォーカルのチバです。
- 中居:
- チバさんは詞も作られるんですよね?
- チバ:
- はい。
- 中居:
- ほとんど?
- チバ:
- ええ。
- 中居:
- チバさんの声は、なんか、たまに………。
- アベ:
- 耳障りですよね。
- 中居:
- いやいや、いやいや。なんか、泣き叫ぶじゃないですけども、なんかそういう瞬間ありますよね。
- チバ:
- そうですか?
- 中居:
- なんか「ううっ」って苦しいっていうのかな? ちょっと表現しにくいんですけど、その瞬間僕はね、カッコいいなって思うんですよ。何かに行き詰まったかわかんないですけど、気持ちのテンションが上がって上がって、ウウッ!! っていう瞬間が。それ、御自身でわかってるのかな? って。意識もちろんしてない?
- チバ:
- そうですね。ぜんぜんわかってないですね。
- 中居:
- そういう瞬間あるんですよ。僕、その時けっこうね、「カッチョいいなぁ」なんて思ったりするんですけどもね。では、続いていきましょう。
- アベ:
- はい、ギターのアベです。
- 中居:
- アベさん。アベさんはあれですよね? なんかバンドに入るきっかけが、ちょっと皆さんと。
- アベ:
- そうです、そうです。だから、いちばん後に入ったんですよ。で、会うまでは音も聴いたことなくて、ぜんぜん顔も知らない状態で。で、共通の知り合いに紹介されてスタジオ入って、って感じですかね。
- 中居:
- それで「いい」ってやっぱり思ったんでしょうけど。
- アベ:
- うん。音を出してみて、やっぱり「ああ、いいな」っていうのが。
- 中居:
- やっぱりいろんなバンドがあってね、やっぱりもちろん選ぶ権利もありますし、選ばれる権利ももちろんあるでしょうし。それをやっぱり決める瞬間っていうのは、やっぱり何かしらの魅力があったと思うんですよね。何にいちばん惹かれたんですかね?
- アベ:
- やっぱり音ですね。
- 中居:
- 自分がやりたい音に近かったんですか?
- アベ:
- そうですね。曲とか。「あ、これ、いいじゃん」って感じ。「やろう、やろう」って感じですね。
- 中居:
- ただ、ただ単純な感じで。
- アベ:
- うん。
- 中居:
- でも、それって呼ばれたっていうか、自分からスタジオに?
- アベ:
- いや、「じゃあ、いついつにスタジオ入ろうか」って、で入ったって感じですね。
- 中居:
- 今はでも、「入ってよかった」っていうのが強かったりするんでしょうね。
- アベ:
- そうですね。
- 中居:
- じゃあ、続いていきましょう。
- ウエノ:
- はい、ベースやってます、ウエノです。
- 中居:
- ウエノさん。
- ウエノ:
- よろしくお願いします。
- 中居:
- よろしくお願いします。あれ? 年は?
- ウエノ:
- 一つずつみんな違うんです。
- アベ:
- みんな年子です。
- 中居:
- 皆さん年子ですか。誰がいちばん主導権を握ってるんですかね?
- ウエノ:
- まあ、こちらがリーダーなんで。
- クハラ:
- 最年少なんですけど。
- 中居:
- 最年少でリーダーなんですか?
- クハラ:
- 28なんですけど。
- チバ:
- 年もね、背の順なんですよ。
- クハラ:
- そうですね。
- チバ:
- 30、29、28、27ですから。
- クハラ:
- だから、ちっちゃい順に並べると、ちゃんと若い順にもなるという。
- 中居:
- 身長どのぐらいあるんですか?
- クハラ:
- 僕ですか?
- ウエノ:
- まあ、公称と自称とがあるんですけど。
- クハラ:
- 公称165なんですけど、そうですね、163以下はまけられないって感じですかね。
- 中居:
- 僕も、最初の頃はやっぱり僕、170って言ってたんですよ。165だったんですけど。
- クハラ:
- そうなんですか。
- 中居:
- 一生懸命でした、やっぱり。
- クハラ:
- そうですよね。
- 中居:
- やっぱり背が高いほうがカッコいいなって思いますしね。
- クハラ:
- でも、二十歳過ぎると、自分が例えばアベ君みたいに背が高くなったとこイメージすると、気持ち悪かったりもするんですよ。なんか、ちっちゃいんでいいなって思っちゃって。
- 中居:
- 自分は自分で。
- ウエノ:
- ちっちゃいなりのキャラクターと、デカいなりのキャラクターってありますからね。
- クハラ:
- だから、俺のこの性格でデカかったら嫌だなぁ。
- ウエノ:
- ウザいもんね。
- クハラ:
- そうそう、そうそう。
- アベ:
- チョロチョロしてるしね。
- 中居:
- 皆さんは、あの、詞はチバさんが作られて、曲はなんか、全員で。
- クハラ:
- そうですね。あの、スタジオに4人で入って、セッションといいますか。何気にそれぞれに演奏しながら。ギターがいい感じのフレーズ弾いたら「それ、いいね」っつって、そこから広げてったりとか。
- 中居:
- その時もやっぱり、誰かしら一人やっぱり引っ張ってく人がいないとね、絶対にぶつかる時あるじゃないですか。「それはちょっと、俺は違うと思う」「いや、でも俺はこれがいいと思う」。何かしらぶつかった時に、誰の意見が、誰の音楽がいちばん通ったりするんですか?
- ウエノ:
- うーん?
- クハラ:
- 誰ですかね?
- アベ:
- とりあえずね、やってみるんですよね、両方。「こっちがいい」「こっちがいい」って。とりあえずそれ、両方やってみる。で、いいほうを選ぶ。
- 中居:
- いいほうって、僕ね、音楽って、正解がないっていうのかなぁ。
- アベ:
- 好みですよね。
- 中居:
- 本当、好みじゃないですか。
- チバ:
- だから、そのバンドの好みに合う音を探してくだけで。で、ハマればハマったでいいし。ハマんなかったら、もう2度とやんないだろうし。
- クハラ:
- ボツになっちゃってね。
- アベ:
- やってみて、「いや、どうしてもこっちだ」って意見が別れたら、それはそこでなくなりますね、曲自体が。
- クハラ:
- 「そうだなぁ」とかっつって。
- 中居:
- へぇー。
- ウエノ:
- どこをもって完成とかないですからね、曲とかって。
- 中居:
- そうなんですよね。
- アベ:
- 出来上がってる時は、自然に出来上がってるし。
- 中居:
- あ、じゃあ、お互いが、誰かと誰かがぶつかった時は、「もう、これはよそう」と。ぶつかるんだったら。今までありました?
- ウエノ:
- たくさんありますよ。
- クハラ:
- たくさんありますね。
- 中居:
- 誰も引かないんですかね?
- クハラ:
- どうなんでしょうね?
- 中居:
- 「わかった。じゃあ、おまえのほうでやろうよ」っていうのはないんですかね?
- チバ:
- いや、ないっス。
- ウエノ:
- なんか自然と。
- アベ:
- 自然とね、淘汰されてくんですよ。そういう合致しないものは自然に淘汰されてって。
- チバ:
- 合致しないのはね、やっぱり面白くないんですよね。
- 中居:
- やってても?
- チバ:
- うん。やって面白くないなら結局合わないんで。やっぱり合う時っていうのは、もう「おお! カッコいいな」っていうふうに思っちゃうからね。
- アベ:
- 全員がね。
- ウエノ:
- そういう時がいちばん楽しかったりもするし。
- 中居:
- その瞬間が。
- ウエノ:
- すごい気持ち良かったり。
- クハラ:
- もう、4人でウヒャウヒャ言ってますから、スタジオで。
- ウエノ:
- 「これカッコいいよ! 売れるよ!」って。
- チバ:
- ぜんぜん売れねぇの。
- アベ:
- 口だけ達者なんですけどね。
- 中居:
- でも、そういうバンドって少ないかもしんないですよね。みんなで曲を作るっていうのは。
- クハラ:
- だから、すごいバンドっぽいとは思いますよ。他のバンドがどういうふうな手法かわかんないですけど。
- 中居:
- でも、誰か一人が曲を作って、一人が詞を作って、それを組み合わせる形ってやっぱりあるじゃないですか。で、他のメンバーは、強い主導権は握ってなく、それに合わせて演奏するみたいな形って多いと思うんですけども。みんなが、4人が4人、ゴーサインを出したものっていうことは、どんな曲が出来ても、もう胸を張って「自分たちの曲だ」って。
- クハラ:
- そうですね。
- チバ:
- あ、おかわり来ましたね。
- アベ:
- ありがとうございます。
- ウエノ:
- 申し訳ないっスね。
- クハラ:
- いやいや、最高です。
- 中居:
- いいっスね。お酒好きですか?
- アベ:
- 好きですね。
- ウエノ:
- 大好きですね。
- 中居:
- お酒大好き?
- チバ:
- でも、たいてい飲まれちゃうんですけどね。
- 中居:
- 飲まれちゃうって、どこまで飲まれるんですか?
- チバ:
- もうだから、酒に飲んでも飲まれるなって言うじゃないですか。
- 中居:
- ああ、言いますね。
- ウエノ:
- わかってはいるんですけどもね。わかってるんですけど、全員もう、もれなく飲まれるというね。
- 中居:
- でも、弱くはないですよね?
- クハラ:
- 弱くはないでしょうね、多分みんな。
- 中居:
- 弱くはないんでしょうけども、やっぱりうわーってくる時あるんでしょうね。お酒っていうのは、ただただ飲むことが好きなのか、味が好きなのか、雰囲気が好きなのか。
- ウエノ:
- 全部ですね。
- 中居:
- 酒にまつわるもの、全てがやっぱり。
- ウエノ:
- そうですね。
- アベ:
- 多分ね、この味でいくら飲んでも酔わなかったら、絶対に飲まないと思いますよ。やっぱりビールっていうものがあって、いくら飲んでも酔わないっていう、ただ味だけで楽しんでるんだったら、多分、飲まないと思いますね、そこまで。
- 中居:
- それって音楽にも通じるものあるですかね?
- クハラ:
- どうなんですかね?
- ウエノ:
- 酔うっつうのは。
- 中居:
- まあ、酔うっつったら、ちょっと言葉は違いますけど。弾いても弾いても満足しなかったら。
- チバ:
- けっこうだから、結局なんて言うかな? 俺らのライヴとかレコードとかって、オナニーなんですよ。だから、オナニーなんだけど、それがなんかね、俺は自分で思ってるのは、多分、自分たちで思ってるのは、それがオナニーショーになってるから、それ見ておまえらもこけって感じです。
- 中居:
- ある意味、そのマスターベーションていうのはね、大事だと思うんですよ。まず自分たちが快感を覚えなければ成り立たないとこってあると思う。
- ウエノ:
- そうなんですよね。
- 中居:
- それは僕、音楽に限らず、プロの世界ってやっぱりそうだと思うんですけども。でも、お客さん、まあ例えばオーソドックスに言えばアンコールであったりあるじゃないですか。お客さんの期待に応えなければいけないなっていうプレッシャーみたいのは?
- ウエノ:
- うん。でも、なんか自分たちが本当に気持ちいいもので、本当にいいものだって思っていれば、きっとお客さんも楽しんでくれてんじゃないのかなっていう。
- チバ:
- まあ、お客見て俺らがまた、それをネタにオナニーしてるっていうのありますけどね、多分。多少は。
- ウエノ:
- 「最高のオナニーしてるよ」って、それはもう、自信をもって見せるもんだから。
- クハラ:
- ウヒャウヒャ居ってますからね、みんなで。
- 中居:
- じゃあ、皆さんはライヴが一番の、自分たちが活動する中でいちばん大事なことなんですね。
- チバ:
- いや、レコードとでもやっぱり比率的にはね、同じですね。
- 中居:
- でも、ライヴがやっぱり中心ですよね。常になんかライヴやってるイメージが。
- ウエノ:
- 気付いたらね、すごい本数やってるんですよね。
- クハラ:
- やってますね、なんか。
- 中居:
- 1年でいうと、トータル的にどんぐらい?
- ウエノ:
- 去年の2月から数えたら、多分100本近いんじゃないですかね?
- 中居:
- 2月ですか?
- ウエノ:
- まあ、この1年で考えれば100近いんじゃないですかね。
- 中居:
- へぇー。飽きないですか?
- チバ:
- 飽きないんだな、これが。
- クハラ:
- これが飽きないんですよね。
- チバ:
- 不思議なんだけど。
- 中居:
- ライヴやったら、その後もちろん皆さんで、もちろんこんな感じですから、お酒も飲み行くでしょうし。お酒を飲んだら眠くなるでしょうし。
- クハラ:
- そうですね。逆に冴える場合もあるんですけどね。その時は最悪なんですけどね。
- 中居:
- そのサイクルっていうのには、ぜんぜん抵抗はないんですか?
- チバ:
- だから、もう長い間そういうサイクルだったからね。
- クハラ:
- ライヴやっちゃあ、お酒をまた。
- チバ:
- バイトに行く。
- クハラ:
- とかいう生活やって。そのバイトがなくなっただけで。
- 中居:
- いや、でもあの、ライヴももちろんそうですけど、今いちばん大事に思ってるって、大切に思ってることって何ですかね?
- アベ:
- 集中力ですね。
- 中居:
- 集中力? 音楽をやってる時の集中力?
- アベ:
- うん。こればっかりはなくすとね、もうどうにもなんなくなるじゃないですか。
- 中居:
- それはライヴ中?
- アベ:
- うん。ライヴなり、レコーディングにしても。そういうのに向かう時の集中力。曲を作ってる時とか。あと、やっぱり好きだっていうことでしょうね。
- 中居:
- まあ、好きだからこそ集中できるっていうことなんでしょうけども。じゃあ、好きだっていう気持ちがちょっと薄れて、ちょっと疎かになったら。
- アベ:
- ダメでしょうね。やっぱりいいものは出てこないでしょうね。
- 中居:
- それは一人でもそういう心がけになってしまったらダメでしょうね。
- クハラ:
- うん。バンドとしてダメでしょうね。
- 中居:
- 集中力。
- ウエノ:
- それが欠けて、いいものが出来なければレコードなんか出せないですからね。少しでも何か非のあるものは、やっぱり出せないじゃないですか。お客さんはやっぱりお金払ってるわけですからね。
- 中居:
- 他の皆さんは?
- クハラ:
- なんて言うんですかね? 初めて楽器を。僕はドラムなんですけど、ドラム初めて目の前にして叩いた時とか、初めてバンドを組んで、初めて演奏した時の気持ち良さっていうのが、ずっとやっぱあるんですよ。それがあるから今でもしつこくやってるって感じで。で、それはずっと、どこかであり続けてればいいなと思うんですけど。また、そのあり続けるためにどうのこうのっていうのはないんですけど、自然な形でそういう初期衝動みたいのがずっと根付いてればいいなと思うんですけどね。
- 中居:
- そういう気持ちの問題っていうのは、やろうと思っても出来ないもの、例えば音楽に集中する時は集中するって。例えば好きな彼女がいる。嫌いになっちゃったら、もう好きになろうと思っても無理じゃないですか。自分自身に心がけても、強制しても無理だと思うんですよ。
- クハラ:
- 無理ですよね。
- 中居:
- そこらへんていうのは、自分に任せるしかないんですよね、そういう気持ちっていうのは。
- ウエノ:
- だから、あとはやっぱり感覚ですよね。何をいいのか、何が悪いのか、どこをもって良しとするのかとかって、なんかもう感覚でしかないじゃないですか。音楽を聴くこととか、いいものを本当に胸張って「いい」って言える感覚が大事なんじゃないですか。
- 中居:
- それは多分、皆さんそれぞれあるでしょうね。なるほど。何か大切にしていること、常々心がけていることってあります?
- チバ:
- 俺は、うーん? 最近はなんかあれかな、ダラダラと。
- 中居:
- ダラダラ?
- チバ:
- でも、そのダラダラがね、なんて言うのかな?
- 中居:
- ダラダラっていうのは、音楽と接する以外の空間の時?
- チバ:
- いや、音楽に接する時も、もちろんそこに集中はしてるんだけど。
- 中居:
- 気張りたくないってことですかね?
- チバ:
- いや、そういうんじゃなくてね、もっとね。
- 中居:
- え? ちょっとわかんない。どういうことだろう? ダラダラ?
- チバ:
- 俺もね、うまく言えないんだけど。最近ね、そういうのが好きなんですよ。
- 中居:
- ダラダラ?
- チバ:
- それでレコーディングとかに入ったりとかして。だから、今日やる曲のレコーディングとかに入ってた時も、なんかダラダラしてんのに千切れてる感じが、俺以外の3人がスタジオの向こうでガンッと演奏するんですけど、それがね、あった時にね、嬉しかったんですよ。
- 中居:
- 自分はガラス1枚分こっち側にいるわけですよね。
- チバ:
- そうですね。
- 中居:
- ガラスを1枚はさんだあっち側では、集中して真剣に取り組んでるメンバーを見て。
- チバ:
- だけど、ダラダラしてんのに千切れてる感じっていうのは、「おお!」と思ってね。
- 中居:
- それはわかるような気がしますね。
- チバ:
- 最近はだから、なんかでもほら、見た目けっこうダラーッとしてるじゃないですか。
- アベ:
- そうか?
- クハラ:
- そうかも。
- 中居:
- 難しいんですよ。お喋りすると気さくだったりしますけど、要所はやっぱりピシッとしてるじゃないですか。今日はステージ衣装で来てくれたっていうのもあるんですけどもね。で、ヘアスタイルもね、ツンツンに皆さんが立ててるとか、そういうのないじゃないですか。
- ウエノ:
- 化粧もしないですからね。
- 中居:
- 化粧も皆さんしてないじゃないですか。
- クハラ:
- 良かった、今日、私服じゃなくて。俺、ジャージで来たんですよ。
- 中居:
- テレビでのこだわってる部分てあると思うんですけどね。
- チバ:
- いや、べつに私服でも良かったんですけど、どうせこの後、曲もやんなきゃいけないし。だからスーツでいいやって感じですね。
- 中居:
- これはオンエアで言いますと、一昨日になるんですけどもね、日比谷の野音でライヴをやられて、その前に4月、ロンドンでね。もうこれ、オンエアする時には終わってますけども。これからロンドンですよね?
- 一同:
- 明日からです。
- 中居:
- 明日、ロンドンに発つわけですか。準備は整ってるわけですか?
- クハラ:
- いや、それがですね。
- ウエノ:
- もう今日、洗濯。
- アベ:
- 洗濯もの、まだ乾いてないんですよ、ぜんぜん。
- クハラ:
- 帰って乾燥機の時間が……って感じなんですけど。パスポートしかまだ用意してないんですけどね。
- チバ:
- さっきまででも俺、パスポートのことすっかり忘れててさ。
- クハラ:
- 家に「パスポート」って電話して。
- 中居:
- ちょっと不安ですね。でも、海外でライヴをするのは初めて?
- ウエノ:
- そうですね。
- 中居:
- 来るお客さんは、どういうお客さんかわからないわけですよね。
- チバ:
- 酔っ払いの外人ばっかですよ。
- 中居:
- どういうところでやられるんですか?
- チバ:
- パブとか。
- クハラ:
- もう、お酒飲んでる場所のちょっと奥でコンサートが行われているという。ちっちゃなスペースなんですけど、そこでやるんで。だから、酒飲んで、見たい人はチョロッと何ポンドか払って、そこに入って。
- チバ:
- 5ポンドぐらいだね。俺らの時は、多分3ポンドかなんかだけど。
- ウエノ:
- イギリスのパブでやってた人たちがいるんですけども、そういう音楽がまた好きだったりするんですけど。
- 中居:
- でも、それっていうのは、またなんでね、日本でずっとライヴやってたにも関わらず、イギリスはロンドンでね、やりたいなって。
- クハラ:
- そうなんですよ。それが、べつにあの。
- ウエノ:
- まあ、「やってみない?」って言われたからなんですけどね。
- クハラ:
- そうそう。「やりてぇゼ!」ってメンバーじゃなくて、スタッフの人が「やってみっかい?」ぐらいな感じで。「じゃあ、やりまっか」ってノリなんですよね。
- ウエノ:
- でも、なんか楽しそうじゃないですか。
- 中居:
- いや、でも、お客さんがどういうお客さんかわかんないですし。変な話、詞は?
- チバ:
- 日本語でやります。
- 中居:
- 詞を聞いたってわかりゃあしないですよね。
- クハラ:
- そうですよね。
- 中居:
- だからもう、音楽を通じて伝えることしか出来なかったりする世界じゃないかなと思うんですよ。
- ウエノ:
- みんなお客さん、外人の顔してますしね。
- クハラ:
- そうですよね。
- チバ:
- そうだよな。
- ウエノ:
- うちらが外国人になっちゃいますからね。
- チバ:
- 俺らが外人だからね、外タレだよ、俺ら。
- 中居:
- イギリスの人から見れば外人なんですから、外タレになるわけですよ。
- ウエノ:
- 片言の英語で自己紹介なんかして。
- チバ:
- 「Well」ぐらい。
- 中居:
- そういうのが不安とか、そういう気負いはないんですか?
- ウエノ:
- いや、楽しいばっかりですね。
- 中居:
- 期待のほうが大きい? 不安以上に。
- クハラ:
- その場所が大きくても小さくても、どこに行こうとも、やってることはあんまり変わらないんで。だから、べつに普通どおりにやるだけで。
- 中居:
- でも、日本のライヴですと、やっぱり想像つくじゃないですか。想像つくっていうか。これを仕掛けたら、お客さんの反応もだいたい想像つくでしょうし。自分たちが仕掛ける側になるわけじゃないですか。ステージ立って。
- クハラ:
- ああ、そういった面では想像つかないですね。
- 中居:
- 「おおぉぉ!!」ってくるのか、みんな会話しながら。
- ウエノ:
- コップが飛んできたり。
- 中居:
- それはわかんないですよ、でも。
- クハラ:
- そうですね。
- チバ:
- まあ、飛んできたらね、よけりゃいいっスからね。まあ、当ったら当ったでなんか。
- ウエノ:
- 多すぎて、よけたところにまた来るよね。
- 中居:
- でも、こればっかりは、本当わからないですからね。
- クハラ:
- そうですね。楽しみですね。
- 中居:
- 楽しみのが大きいですか。
- アベ:
- だから楽しいのかもわかんないし。
- 中居:
- でも、日頃、自分たちがやってることをまあ、そのまま。
- ウエノ:
- そのままですよ。なんかね、妙な気負いとかないんですよね。なんか、何に対してもなんですが。なんか、妙に冷めてる部分ていうのもあるし。だから「今度、日比谷の野音でやります」とか言われても、なんかなんて言うんでしょうね? そのツアーの中の一本としか見れないんですよね。だから、下北沢の小さいライヴハウスでやるのも、全部一緒なんですよ。
- 中居:
- 規模が大きくなっても小さくなっても、自分たちのスタンスは変わらない。
- クハラ:
- うん。変わんないし、変えようも今のとこないですし。
- 中居:
- 変えようとも思ってないんでしょうね。
- チバ:
- っつうか、変わんねぇよな。
- ウエノ:
- 変えてみます?
- チバ:
- 変えてみっか。
- ウエノ:
- なんか、デカいところ、ちっちゃいところって。
- 中居:
- 多分、変わらないでしょうね。
- クハラ:
- そのへんは不器用なのかもしれない。ぜんぜんダメですね。もう一辺倒ですね。
- 中居:
- でも、今、曲を作る時、チバさんが詞は書かれるっておっしゃってましたけど、どういう時に書きます? 書こうと思って書きます? それとも自然となんか面白いフレーズが出た時に書き始めたりします?
- チバ:
- うーん? まあでも、なんとなく出来る時もあるし。作ろうと思って作る時もあるし、まちまちですね。
- 中居:
- その詞の内容も、シビアなところもあったりしますから、それは自分のその時の心境なのか、それともぜんぜん架空のものなのかっていう。
- チバ:
- いや、もう自分のその時の気分だけです。
- 中居:
- それは、他のメンバーの方々は、その詞を見て、読んで「おい、これちょっと違うんじゃないか?」って。
- クハラ:
- ないんですよ。まったく3人とも干渉しないで。もう、詞はチバがやるもんだってのが、もう最初からありますんで。「好きなようにやってくれ」って感じで、その言葉一つ一つにどうこう言うことはないし、「この意味は何?」とか聞くこともないですし。お任せなんですよ。
- 中居:
- その時に不満とかないんですか?
- アベ:
- ないですね。
- 中居:
- ゼロに近いぐらいないですか?
- ウエノ:
- うん。やっぱり歌いたい言葉や歌いたくない言葉とかも絶対あるんだろうし。だから、こっち3人は勝手に意味とってますよ。
- 中居:
- 解釈も多分、違うかもしれないですよね。
- ウエノ:
- 多分、違うんでしょうね。
- クハラ:
- それでいいと思うし。
- アベ:
- 「わかるよ、わかるよ」とか言いながらさ。
- ウエノ:
- 3人でぜんぜん違うのに「わかるよ」とか言ってることもあると思うし。
- 中居:
- 他のメンバーの方が書こうとか、そういう。
- クハラ:
- 書けないっスね。
- ウエノ:
- やっぱり歌うのはチバだしね。
- クハラ:
- やっぱり言葉発するのはヴォーカルの人間だから、そうですね、俺がメインヴォーカルとる曲だったら俺が書くかもしれないけど、そんな曲、とうてい出来そうもないですしね、やっぱし。
- ウエノ:
- でも、「リーダーだから歌う」って言ったら?
- クハラ:
- そろそろね、やるかい?
- ウエノ:
- おまえぐらいになると。
- クハラ:
- いやいや、でも本当に言葉発するのはチバだから。
- 中居:
- でも、チバさん、どういうシチュエーションですか? おうちとか、それとも海外に行った時とか?
- チバ:
- やっぱり家が多いですね。
- 中居:
- おうちの中で、自分の部屋で机に向かって。
- チバ:
- まあ、机はないんですけど。
- アベ:
- なんだけっけ? 冷蔵庫見ながら書いた詞って。
- チバ:
- あったね。
- ウエノ:
- なんか、冷蔵庫見てたら哀しくなるんですって、この人。
- 中居:
- なんですかね? 冷蔵庫を見ながら悲しくなるって。なんか苦い思い出でも?
- ウエノ:
- 昔、冷やされたことがある?
- 中居:
- イジメじゃないですか。
- チバ:
- いや、なんかあの、うるさいんですよ、うちの冷蔵庫。ブーンて。たまに唸り声をあげる時があるんですよ。
- 中居:
- なんでですか? 古いんですか?
- チバ:
- 古いのかな?
- 中居:
- 今の冷蔵庫はほとんど音しないんですよ。
- チバ:
- あ、そうなんだ。
- クハラ:
- 裏にさ、アンテナみたいなのついたやつ?
- チバ:
- 出てる出てる。
- クハラ:
- 古い古い古い。
- ウエノ:
- え? 違うの? それ。
- クハラ:
- 今ツルツル。
- 中居:
- なんもないっスよ。機械、内蔵見えちゃってるんですか?
- チバ:
- 見えてる見えてる。
- アベ:
- モーターまで見えてるんですよ。
- チバ:
- そうそう、モーターあるの。
- クハラ:
- 下になんか骨みたいの。ないよ、今。
- チバ:
- あ、そうなの。
- クハラ:
- 遅れてるなぁ。
- 中居:
- え? 冷蔵庫替えないんですか?
- チバ:
- まあ、買おうと思ったらね、無理すりゃ買えますけどね。
- ウエノ:
- ビールしか入ってないですしね。
- 中居:
- で、冷蔵庫見てウィーンて。
- チバ:
- ウィーンていってて、うるさいなぁと思ってて。で、ちょっとまあ、さっき言ってたんですけど、まあ、その時はですけどね半ベソかいたりなんかして。
- クハラ:
- だから、そっから先は、もう誰も立ち入れない。わかんないんです。「なんで?」って感じじゃないですか。
- 中居:
- でもね、皆さんステージやってる時はね、皆さんが一番やってて気持ちいいっておっしゃってましたけど、ステージをやってる最中で最高の瞬間てあります? この瞬間がっていう。
- チバ:
- やっぱりね、今すごいあるのは、もうなんて言うのかな? これはもしかして俺だけの意見かもしれないんだけど、グルーヴがね、どうのこうのって言うんだけど、そんなもんをね、踏み潰すようなね、演奏がたまにあるんですよ。
- 中居:
- え? たまにっていうと、日頃は?
- チバ:
- 日頃というか、やっぱりどうしてもバンドだし、どうしてもっていうんじゃないけど、もちろんガチッて合ってないと。で、塊がガツンと出てないとダメなんだけど、それをね、これ、俺が言うのもちょっと恥ずかしいんですけど、越えたね、なんか、なんて言うかな? 土星みたいな感じかな?
- ウエノ:
- 土星?
- クハラ:
- あの輪っか?
- チバ:
- そうそう。輪っかにいっちゃってるような時があってね。その時がやっぱり、もう俺、爆笑しちゃって。「すげぇ」と思って。
- 中居:
- それはどういうすごいですか?
- チバ:
- うーん? なんて言えばいいのかな? まあ「カッコいい」と思って。で、爆笑しちゃうカッコ良さってあるじゃないですか。
- 中居:
- 「うわぁぁ!! なに!? これ!!」っていう。
- チバ:
- そうそう。
- 中居:
- それっていうのは、毎回のステージで必ずあることですか?
- チバ:
- うーん? 最近たまに。でも、いい感じではあるんだけど。
- 中居:
- その時、終わった時に「あの瞬間よかったよ。カッコよかったよ」っていうことは?
- チバ:
- 言わないですね。
- ウエノ:
- っていうか、笑い出すからわかりますけどね。
- アベ:
- やりながら笑ってますからね。そういう時は。
- クハラ:
- そういう時か、自分が歌詞忘れた時は笑ってますから。
- 中居:
- その時にメンバーの方々わかるんですか? 「あ、今、カッコいいって思ってんだ」みたいのって。
- アベ:
- どうなんでしょうね?
- 中居:
- 「ざまあみろ。歌ってみろよ」って。
- チバ:
- でも、多分それは、もしかしたら、なんか見てる人にとっては「ガタガタじゃねぇか」っていうことかもしれないんだけど。
- 中居:
- それは感覚ですよね、先ほどもおっしゃってましたけど。
- チバ:
- 俺の中にはそういうのがあって。
- ウエノ:
- 紙一重なんだしょうね、なんか。
- 中居:
- 「おっ!?」と思う瞬間があるんですね。じゃあ今度、これ見てる人でライヴ行った人はね、チバさんが笑ってる時に。
- チバ:
- そんなこといったらだって、ずっと笑ってなきゃなんない。
- 中居:
- そうなっちゃいますよね。最高の瞬間、ステージ上での。
- ウエノ:
- ステージ降りて「乾杯!!」って時は最高ですけどね。
- 中居:
- やっぱり終わった瞬間ですかね。
- ウエノ:
- うん。まあ、やっぱ、打ち上げは大事ですよね。俺は。
- 中居:
- 打ち上げ大事。
- ウエノ:
- 大事っスね。アマチュアの頃、インディーズの頃って、打ち上げのためにライヴやってたような気もしないでもないんですよね。
- 中居:
- それは普通の飲み会じゃなくて、ライヴ終わった後のお酒ってぜんぜん違うんですかね?
- ウエノ:
- で、なんかこのあいだ、お世話になってたライヴハウスの店長と話してたんですけど、「やっぱりmichelleは、昔から打ち上げが派手だった」と。打ち上げが派手じゃないバンドはダメなんですって。
- 中居:
- へぇー。派手っていうと、派手さにもいろいろとあると思うんですけども。
- クハラ:
- ハレンチですよね、一言で言うなら。下世話というか。でも、普通に楽しく。
- ウエノ:
- 楽しいっスよ。
- 中居:
- 終わった時の、その雰囲気の全てが好きなんでしょうね。
- ウエノ:
- 一区切りの一杯って感じ。
- チバ:
- ツアーの時はね、やっぱりスタッフもたくさんいるから、やっぱり盛り上がっちゃうんですよね。
- 中居:
- 人数もちろんね、メンバー以外の。
- チバ:
- けっこう多いし。
- 中居:
- ライヴ根、経験無くはないんですけど、打ち上げってやったことないんですよ。
- 一同:
- そうなんですか?
- 中居:
- ええ。
- アベ:
- やったほうがいいと思うな。
- ウエノ:
- やったほうがいいと思いますよ。
- 中居:
- メンバーでお酒飲むことっていうのが、まずないですし。
- クハラ:
- あ、そうなんですか?
- 中居:
- ツアーが終わるじゃないですか。「じゃあ、最終日の日は」とかもないんですよ。最終日の最後の公演が終わったら、「はい、お疲れ。じゃあね」って。
- クハラ:
- お酒みなさん飲まれるんですか?
- 中居:
- みんな飲みますよ。地方行ってる時も、みんな各自お部屋で飲んでるじゃないんですかね。だから、そういうの羨ましいですもん。楽しいんでしょうね。
- チバ:
- でも、結局、自由参加だから、行かない奴は行かないし。「ダリぃから帰る」っていう人もいるし。
- 中居:
- 僕ら、外行けないんですよ。
- クハラ:
- あ、そうですよね。
- 中居:
- だから、地方の食べ物が楽しみとかあるじゃないですか。僕なんか、地方地方のルームサービスが楽しみなんですよ。
- クハラ:
- ああ、そうなっちゃうんですよね。そうですよね。SMAPがメンバー全員で居酒屋とかでワァーッ!! とかやってたら、街は大騒ぎですよね。
- チバ:
- えらいことになるよな。
- 中居:
- でも、一回ね、僕なんかね、言っていいのかなぁ? ……脱出したことあるんですよ。あの、うち、一人抜けたんですよ、メンバーが。で、その子の最後の公演が春のツアーだったんですけど。ちょうど1年前なんですけども。それが北海道だったんですよ。で、最後のツアーで、公演が終わった後「どっか行こうか」っつって。日頃、絶対集まらないですよ。それがみんな僕の部屋に来て、6人。
- クハラ:
- 全員で?
- 中居:
- 全員で非常階段。マネージャーなしですよ。非常階段からおりて、携帯もってるから。パッて非常階段あけたら、もう目の前にファンの子いるんですよ。で、正面玄関にブワァーっているんですよ。「うわぁ、これはダメだよ」っていって、「もう、やめにしようか?」。で、携帯もって、「俺が正面玄関行ってウワァーィってやってるから、その時にファンの子がみんな来るから、その時全員非常階段からバッて抜けて、どこどこにあつまろう」っていって。で、僕は正面玄関に行って「はい、エレベーター今乗った。いくよ。5、4、3、出るよ出るよ、2、1」「ウワァー!!」。「おお、俺まだ人気あるな」と思いながら。やっぱり正面のほうにワァッて集まって。で、僕はまたエレベーターで戻って、その間にメンバーみんなで。みんなで結局、ボーリングしてゲームセンター行って、ラーメン横丁行って。もう本当、大したことなかったんですけども。まあ、帰ったら帰ったで、かなり怒られましたけどもね。でも、最後はね。
- ウエノ:
- 大変ですね。俺なんかが例えば飲んでるの見つかっても、「またmichelle飲んでるよ」って。そんな感じですからね。「またハレンチなことして」とか、そういう感じですからね。
- 中居:
- 何ですかね? ステージ上での、いちばん最高の瞬間て。
- アベ:
- 最高の瞬間。やっぱり最初に出た時。
- 中居:
- 登場した時。
- アベ:
- うん。登場した時っていうのは、やっぱり気持ちいいですね。やっぱり待ってるわけじゃないですか。まあ、こっちも待ってるし、やるのを。サッと出た時にやっぱり「おお!」って思いますよね。
- 中居:
- お客さんていうのは、男性が多いですか? 女性が多いですか?
- アベ:
- 女のが多いですね。
- クハラ:
- やっぱり女子のが多いですね。
- 中居:
- じゃあ、「キャー!!」っていったらちょっとあれですけどね、変な感じしますけど。
- アベ:
- でも、やっぱり「キャー」に近いですね。
- クハラ:
- 「キャー」っていうか、「ギャー」ですね。
- 中居:
- 出た瞬間のオープニングですね。
- アベ:
- やっぱりあのへんは気持ちいいっスよね。
- 中居:
- ドラム叩いてていかがですか? 「ああ、この瞬間が」っていう。
- クハラ:
- そうですね。なんだろう? ライヴとかツアーとか回ると、毎回同じ曲をやったりするんだすけど、その時々違うんですよ、タッチが。同じ曲であっても。で、けっこう細かいフレーズとかも決めてないから、その時々のアドリブみたいのが出て、それが見事になった時に「うひゃー」っていうのはありますね。
- 中居:
- ドラム叩いてる時ですからね、「うひゃー」とは言えないですけども。
- クハラ:
- そうですね。うひゃー顔にはなってると思うんですけど。
- 中居:
- そうですか。
- クハラ:
- ええ、ニヤニヤしてたりニコニコしてたり。もう2度と再現は出来ないんですけど、そういう瞬間、瞬間があると。
- 中居:
- それぞれ皆さんね、ライヴやってても、1曲、ヴォーカルもちろんそうですけども、コンディションもありますし、その時の気持ちもありますしね。考えてることもテンションも違うと思いますし。今日やって、明日やっても、絶対に違うライヴだったりするんですかね?
- クハラ:
- そうですね。
- 中居:
- 音にもやっぱり出てくる?
- ウエノ:
- うん。でも、その時の気分が出せればいいライヴなんじゃないですかね。
- アベ:
- もちろんやる前はね、ベストを尽くそうと思って出ていきますから。でもまあ、人間だから、そのへんは。「今日はここ、噛み合ってねぇな」って細かいこと言えばキリがないけど。気持ち的にはね、あとは気持ちでもってくしかないですよね。
- 中居:
- なるほどね。
- チバ:
- 「すげぇブサイクだなぁ」とかね。
- 中居:
- え? 自分たちがですか?
- チバ:
- いや、違う違う、客が。
- ウエノ:
- 「ああ、ブサイク喜んでるよ」とか。
- クハラ:
- そういうのないです? ステージって、前のほうって、けっこう明りが反射して、前のほうのお客さん見えるじゃないですか。「ええ!?」って。それはいい意味でも悪い意味でも「おお!」っていうのと「うわぁ」っていうの、やっぱりありますね。
- 中居:
- 一回あの、オッパイ出しちゃった子がいたんですよ。
- クハラ:
- 素晴しいですね。
- 中居:
- 上半身ね、オッパイ出して「ワァー」ってやってる子がいて。僕がステージ立って右側にいたんですよ。で、着替えるじゃないですか。着替えの時に、誰かが絶対言うんですよ「右から何番目の左から何番目」。それはもう、オッパイのサインなんですよね、我々の。それで、最初に振りをやってる時は、位置がいちおうあるんで、その時はいいんですけども。あとは自由に動いていいとこなんですよ。気付いたらみんなそこにかたまってて。6人みんなかたまってるんですよ。「やっぱしょうがないんだな、SMAPは」と思いながら。
- ウエノ:
- 男なら当然ですよ。
- クハラ:
- うちら、ライヴ終わったら、「ちょっと、あれ見た?」ぐらいな。「ブサイクだよね」「俺、びっくりしたよ」みたいな感じて。
- ウエノ:
- すごい顔して喜んでるの。
- クハラ:
- もちろん可愛い場合もあるんですけどね。
- 中居:
- 人間ですからね。好みももちろんありますし。
- チバ:
- まあでも、最近やっぱり男が増えたな。
- 中居:
- 男性も増えました?
- ウエノ:
- そうですね。
- チバ:
- たいていパンクスだな。
- 中居:
- パンクス。
- クハラ:
- パンクスかモッズかどっちかって感じですね。
- 中居:
- 自分たちも音楽をやってる人たちでしょうね。それはアマチュアでなんかやってる感じの。
- チバ:
- そう。そんな感じですね。
- 中居:
- でも、アーティストの人に似ますからね、お客さんて。派手なバンドは派手なお客さんが多かったりしますし。地味なバンドは地味なお客さんがね、揃ったりってよく言うじゃないですか。だから、皆さんに多分、似てらっしゃるお客さんが多いんじゃないかなと思いますけどもね。
- ウエノ:
- 酒飲みが集まるのかな? 酒飲みばっかりじゃないかな。
- 中居:
- それでは、最後にちょっと聞きたいんですけども、今、行きたい国とか、行きたいとこってあります? まあ、ロンドンはね。
- クハラ:
- 僕は国内ですね。
- 中居:
- 国内はどこですか?
- クハラ:
- 国内の村ぐらいのレベルの、本当にはじっこのほうとか漁村とか。あんまり人が観光でも行かないようなとことか行ってみたいですね。山奥とか。
- 中居:
- 目的は?
- クハラ:
- いや、ただそのへんを歩いてみたいんですよ。外国は言葉がダメなんで、やっぱり日本語通じたほうがいいやって感じで。
- 中居:
- まあ、楽は楽ですけどね。
- 中居:
- でも、そんな山奥行ったら、話す人もいないんじゃないですか?
- クハラ:
- そうなるかもしれないですね。山菜でも取ってたりして。
- 中居:
- 国内でのんびりしたいってことなんでしょうね。
- クハラ:
- そうですね。
- 中居:
- どっかで音楽と離れる時間がちょっと欲しいっていう欲求からくるのかもしれないですね。どっか行きたい国、行きたいところ。
- ウエノ:
- まあ、基本的に自分ちが好きなんですけどね。
- 中居:
- やっぱり最終的にたどり着くところは。
- ウエノ:
- もう多分、中居さんとかもそうだけど、日本てやっぱり行くじゃないですか、いろんなところって。あんま行きたいって思わないしね。ついこのあいだなんか、タイに行ってきたんですけど。
- 中居:
- 良かったですか?
- ウエノ:
- なんかパワーがありますよね。
- 中居:
- あ、じゃあ、ヨーロッパ系よりアジア系のほうが?
- ウエノ:
- うん、そうですね。まあ、お互いの良さはあるんでしょうけど。いいですね、なんか。あんま開発されてないようなところのがいいかな。
- 中居:
- ああ、なるほどね。進んでないところと。まあ、こう言ったらちょっと語弊があるかもしれませんけれども。
- ウエノ:
- そっちのほうが、なんかパワーがあったりするし。
- 中居:
- 自分たちが生み出そうとする。
- ウエノ:
- なんかもっとね、地べたに座ってるんですよ、みんな。なんか、外見を装うんじゃなくて。そういうのなんか好きなんで。まあ、タイとかはすごい発展した国なんですけど。
- 中居:
- その地べたに座ってって、それ、わかりますね。
- ウエノ:
- なんかそういうのがね、好きだったりするんですよ。
- 中居:
- どこ行きたいですかね? どこかに、今、時間があってどっから行けるとしたら。
- アベ:
- うーん? どこだろう? 行ったことないとこだったらどこでもいいですよね。
- 中居:
- どこでもいいですか?
- アベ:
- うん、行ったことないとこだったら。
- 中居:
- 見たことない風景だったり。違う匂いが。どこですかね? 具体的に。今まで行ったことのない国、ないところ。
- アベ:
- 日本の中でも、今までこういう仕事してて、それでも行ったことないとことか。
- 中居:
- ありますよね。
- アベ:
- そういうとことか。まあ、外国でもいいし。車の免許がないんでね。
- 中居:
- 持ってないんですか。
- アベ:
- 持ってないんですよ、俺だけ。
- 中居:
- なんで免許持ってないんですか?
- アベ:
- なんか、あんまり興味なかったんですね。みんなが取ってる時。で、そのまま。
- 中居:
- 今は欲しい?
- アベ:
- いや、もういいですね。
- 中居:
- 一生ですかね?
- アベ:
- うん。
- 中居:
- じゃあ、いつもタクシーで。
- アベ:
- そうですね。タクシーに電車。
- 中居:
- じゃあ、今日とかタク券?
- アベ:
- いや、今日はみんなで一緒に車で。
- チバ:
- 器材車です。
- アベ:
- だから、でも、そういうね、行ったことないとこに行こうとする時、やっぱり車があったほうが便利ですよね。そうするとね、いいかなと思うんですけどね。
- 中居:
- 行ったことのないところに行って。
- アベ:
- ボケーとしたいですね。
- 中居:
- 何かでも吸収したいんでしょうね。
- アベ:
- うん。
- 中居:
- 何かを得たいっていう気持ちがあるんでしょうね。
- アベ:
- まあ、風景見るのもいいし。ただ単に歩いてるだけでもいいし。
- 中居:
- なるほどね。新しいものを多分。
- アベ:
- そうですね。新しいものを見てみたいってありますね。
- 中居:
- 見てみたいって気持ちがあるんでしょうね。チバさんは?
- チバ:
- 俺は………、弱ったなぁ。
- 中居:
- 行きたいとこないですかね。
- ウエノ:
- だいたい自分の部屋かレコード屋さんにしかいないっスからね。
- チバ:
- そうなんですよ。
- 中居:
- まあ、こんなとこへ行ってって。目的はまだとっておいてもいいですし。
- チバ:
- そうですね、新宿ですね。
- 中居:
- 新宿?
- ウエノ:
- 国? しかも、一つの地域に限られるんでしょ? 新宿でも。
- 中居:
- 原宿じゃないですよ。新宿ですよ。
- チバ:
- あの、新宿の新宿ロフトっていうライヴハウスがあるんですけど、その近辺に……。
- ウエノ:
- おとぎの国があるんだよね。
- チバ:
- レコード屋がね、たくさんあるんですよ。で、そこと。
- ウエノ:
- 下北ユニオンと。
- チバ:
- 自分ちと空いてる電車があれば、もう完璧です。
- 中居:
- あんま大きい欲とかないんですかね? 物欲とかあります? 「これが欲しい」とか。
- チバ:
- ありますよ。
- 中居:
- 何が欲しいですか? じゃあ。
- チバ:
- うーん? レコードですかね。
- 中居:
- レコード。どんなレコードですか? それはもうCDじゃなくて、アナログレコード?
- チバ:
- うん。あの、そうです。でも、とにかくその、古いものでも聴いたことのない音ももちろん欲しいし、新しい音とかも聴きたいし。とにかくなんか、好きなんですよ。なんかそういうのが。
- 中居:
- 多分、皆さんそうですし、音楽に対してもそうですけども、好きだっていう気持ち一心なんでしょうね。
- チバ:
- 他にやることないしね。
- クハラ:
- そうですね。
- 中居:
- 多分、音楽以上に魅力を感じるものが、今ないんでしょうね。
- クハラ:
- 多分、現れたら、ツルッとそっちのほういっちゃうんでしょうけど。
- チバ:
- 全員で映画撮るか。
- 中居:
- 皆さん映画好きなんですか?
- ウエノ:
- わりと。
- 中居:
- 4人で映画撮って。でも、映画もまた細かいこと言ったら、それこそ擦れ違いが絶対に生じるんじゃないかと。
- クハラ:
- そうでしょうね。バンドより多分。
- 中居:
- ぶつかるでしょうね。
- ウエノ:
- だから、結局なんかやっぱバンドしか出来ないんですよ。
- クハラ:
- 一人じゃ何にもできないし。
- ウエノ:
- あと、他のバンドいっても、絶対に通用しないですからね、俺ら。
- 中居:
- それは技術的な面? センス?
- ウエノ:
- 全部含めて。
- 中居:
- 感覚とかも?
- ウエノ:
- うん。
- クハラ:
- 人間性も含め。
- ウエノ:
- 飲み方も。
- クハラ:
- やっぱりこの4人でしかやってられないですから。
- 中居:
- お互いがお互いを、ちゃんともう認知するというか、認め合ったうえでの音楽なんでしょうね。口では表わさないと思いますけど、やっぱりどっかね、詞は全部任せるであったり、音は任せるであったり。完璧に身体ごと預けちゃうみたいなところって、お互いがお互いを預けあってるっていうところがあるんじゃないかなと思うんですね。多分、長いんじゃないですかね、皆さんは。
- チバ:
- まあでも、そろそろね、やめようかなと。
- 中居:
- いや、でも、やめる時はパッと終わっちゃうかもしれないですよね。
- チバ:
- 終わりそうですよね。
- クハラ:
- 電球切れるみたいにプツンッて。
- ウエノ:
- 俺らがやりたくても、レコード会社の人が。
- 中居:
- そうですよね。
- ウエノ:
- 「もう、さよなら」って。
- ウエノ:
- そしたらまたインディーズでやるんですけどね、同じ4人で。
- 中居:
- まあ、今後の活動もね、楽しみにしてますんで。ロンドン本当にちょっと報告していただきたいなと思います。
- クハラ:
- はい、ぜひとも。
- 中居:
- 今日はどうもありがとうございました。
- 一同:
- ありがとうございました。