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- 中居:
- どうもこんばんは、中居正広です。この番組が本になりまして間もないんですが、いろんな人に見ていただいてると。あの、僕らの「SMAP×SMAP」のビストロSMAPの本の横に並んでるようで。なんか、あんまり番宣していないにも関わらずですね、いろんな人に注目をしていただいて。買っていただいた方、どうもありがとうございました。
さぁ、それではですね、今週のゲストの方を御紹介したいんですが、僕の事務所の先輩でもあります。事務所の先輩っていいますと、やっぱり世間の人だったり、視聴者の皆さんは、非常に親しいんじゃないかと。非常になんか仲がいいんじゃないかと思いがちの方がいらっしゃると思いますが、先輩は先輩でもですね、ちょっとうちらのなんて言うんだろうな? ボス? すごいキャラが来てます。何を喋ればいいんでしょうか? 御紹介しましょう。近藤真彦さんです。- 近藤:
- こんばんは。
- 中居:
- こんばんは。よろしくお願いします。
- 近藤:
- こんばんは。
- 中居:
- ………………。
- 近藤:
- なに?
- 中居:
- なに喋りましょうか?
- 近藤:
- なに喋ろうかね?
- 中居:
- ボスですよね?
- 近藤:
- うーん? ボスっていうかねぇ……。うーん?
- 中居:
- でも、自分でもボスってやっぱり思います?
- 近藤:
- いや、思わないよ、ぜんぜん。思わないし、なんか、たまたま僕がいちばん長くいるだけで。もうなんか、そういうふうに言われ慣れてしまってて、面倒臭いなっていうのもあるよね。
- 中居:
- 面倒臭いですか?
- 近藤:
- うん。面倒臭いよ。
- 中居:
- 気持ち良くありません?
- 近藤:
- ううん、ぜんぜん。もしボスになりたかったら、一番トップになりたかったら、いつでも譲るって感じ。
- 中居:
- そういう、それって………。
- 近藤:
- 本当、本当。もうね、そういう質問やっぱりたくさん、テレビとかで。
- 中居:
- 「後輩たちがいっぱい出てきて」って。
- 近藤:
- そうそう。取材してても。「どうですか? 居心地は」みたいなこと言われるけども、べつに僕はSMAPにしても、いろんな後輩にわざわざアドバイスしたこともないだろうし。だから、べつにただ、ただいるだけで先輩って言われてしまう僕が、逆に少し申し訳ないから。だから、もう、本当、ボスとか、僕はよく長男とかって言われるのね。ジャニーズ事務所の長男て言われるんだけど、けっこうもう嫌だ。
- 中居:
- 長男は嫌だ?
- 近藤:
- 長男っていうか、そういうこと言われるのが、もうなんか面倒臭い。
- 中居:
- へぇー。そんなもんですかね?
- 近藤:
- 意外と疲れるよ、そういうこと言われると。
- 中居:
- 疲れます?
- 近藤:
- 「俺は放っといてくれ」って感じ。「俺はもう、一人でやるから放っといてくれ」って。
- 中居:
- あの、変な話、後輩、僕らもそうですけども、事務所の後輩として、マッチさんは長い年月を。マッチさんの考えからすると長い年月を経てる。僕なんかやっぱり、数少ない、年数の少ない芸能活動だったりするじゃないですか。下から出てきて、なんて言うか、ライバル心とかっていうのはほとんどないですか?
- 近藤:
- どう思う? ライバル心持ってると思わないよね? 俺が。
- 中居:
- 思わないですね。ちっとも思わないんですよ。僕なんかでいうと、例えば今、僕なんかの世代で言うとV6であったり、Kinki KidsとかTOKIOとか。上で言うと光GENJIとか先輩いましたけども。ライバル心っていうか、やっぱり「負けられないな」っていう気持ちがなくはなかったんですよね。
- 近藤:
- 今もあるわけ?
- 中居:
- 今はお陰様で「僕らは僕らで」っていう気持ちが強くなってきましたけども。やっぱり最初の頃、昔とかっていうと、そういうふうに感じた時あったんですよ。やっぱり他のグループに負けちゃいけないし、同じメンバーでも負けちゃいけないなっていう気持ちがあったりしたんですよ。マッチさんていうのは、そういう事務所内であったり、今の後輩であったり、そういうライバル心っていうか「こいつには負けたくないな」っていう、その闘争心ていうんですか?
- 近藤:
- それはね、えぇとね、正直言うとね、僕は人一倍あると思う。
- 中居:
- ある?
- 近藤:
- うん。それは、SMAPに限らず、うちの事務所の後輩に限らず、それは先輩もそうだし。それはね、常に持ってないと逆にダメだと思うし。で、僕は意外と、例えば中居君と遊びに行くこともないだろうし、他の同じような業界の人と遊ぶようなこともない。スタッフとはあってもね。それはなぜかというと、あまり仲良くしたくないっていう感じかな。
- 中居:
- え? どういうことですか?
- 近藤:
- なんかね、外見だけでお付き合いはしたくないっていうのかなだから、気持ちの中では、みんな戦ってるわけだよね。「負けちゃいけないな」とか思うわけでしょ。で、彼がいいレコードを作ってきた、いいCDを作ってきた、曲を作ってきたとなったら、今度はそれに負けないような曲を作んなきゃいけないわけじゃない。だから、あまり好きじゃないんだよな、そういう。
- 中居:
- 人付き合いが好きじゃないんですかね?
- 近藤:
- ううん、そんなことないよ。
- 中居:
- でも、安易な気持ちで人と接するのが自分として許せない?
- 近藤:
- そうそう。それはね、僕、車でね、レーシングドライバーとしても。レーシングドライバーって一人一人が敵ですからね。そうなってくると、仲良くしてる場合じゃないっていうね。
- 中居:
- でも、変な話、レーシングの世界と芸能の世界っていうのは、勝手が違うんじゃないかなとも思うんですよ。
- 近藤:
- まあでも、やることは違うけども、仕事に対する気持ちは、音楽を作る姿勢も、早く走る姿勢も変わらない。
- 中居:
- でも、本当ね、例えば番組が終わって、例えばみんなで「飲みに行こうか」とか「遊びに行こうか」って。そういうノリが嫌いっていうのも?
- 近藤:
- あんまり好きじゃないね。
- 中居:
- 何やってんですか? 仕事終わったら。
- 近藤:
- うーん? だからね、そういう人たちと一緒に行かないだけで、そうだね、普通のお友達と一緒に。休みはまあ、公園に行くこともあれば、海に行くこともあればっていう。
- 中居:
- 安易な気持ちっていうか、中途半端な気持ちで人との付き合いもそうですし、その仕事に対する姿勢もやっぱり中途半端な気持ちでやりたくないっていうのが。
- 近藤:
- うーん? そうかな? かと言って、なんて言うのかな? トンガリっぱなしでもないのね。すごく人も大事にすることあるし。べつに喧嘩っ早いわけでもないし。自分の気持ちの中だけに、なんか多少そういうものがあったほうがいいんじゃないかな。
- 中居:
- それっていうのは昔からでした? デビュー当時から?
- 近藤:
- ああ、昔からそうだったよ。
- 中居:
- 芸能界に入る前から、そういうものの考え方ってしてたんですかね?
- 近藤:
- 僕は野球とかスポーツやってたんで、やっぱり野球も人数が多いとレギュラーのポジションとるのに大変だよね。そういう時には、誰にもわからないところで練習したりだとか。で、サードを獲り合ってる仲間と、やっぱり仲良くは出来ないでしょ、そんなにね。
- 中居:
- 仲良くやっても、本当はうわべだけかもしれないですよね。
- 近藤:
- そうそう。で、「こいつよりは俺がウマくなって、レギュラーのポジションは俺が獲るんだ」っていう気持ちになるじゃない。まあ、そういうことを考えれば、若い時からそういう気持ちはあったのかなとは思うけどね。
- 中居:
- なるほどね。そういう闘争心ていうのは、僕らにも無くはないんですけども、それぞれに人と接してる何か大事なものっていうのを、例えばこの人と接することによって、話すことによって何か生まれるものがあるんじゃないかっていう期待感があったうえでの付き合いとかってなくもないんだいよね。
- 近藤:
- まあ、それはね、そういう人それぞれ考え方が違うけれども、僕の場合は車の世界と音楽の世界とやっていこうと思ってるわけでしょ。そうすると、もうそんなに甘いこと言ってられない。車の世界にいけば、今こういて話してる最中にも、中にはトレーニングしてる奴もいるわけだし。僕が歌を歌ってる最中に車のテストをしてるドライバーもたくさんいるわけだよね。で、僕が車のほうにいってる時に芸能のほうでは、他のアーティストがいろい新しいものを生み始めたりとかしてるわけじゃないですか。だから、それについていくためには、もうそんな甘いことは言ってられないというかね。
- 中居:
- でも、変な話、まあアーティストならアーティスト、近藤真彦というアーティストと、アーティストとして集中すれば、またアーティストとしての。
- 近藤:
- と、思うでしょ? ところがね、僕がね、一つのものにこだわり過ぎると、もう自分の頭の回路が狂ってくるぐらいにこだわり過ぎちゃって、破壊しはじめて終わってしまう怖さが自分にあるわけ。だから、入り込み過ぎちゃうのね。だから僕、こう見えても意外と真面目なんだけど、一つのものを熱心に始めると、もう奥、奥、奥入っていってしまって、で、自分がダメになってしまう。だから、一つのものをやっていながらも、もう一つの顔を持ったりだとか、逃げ道を自分で作ってあげないと、入り込み過ぎてダメになってしまう。だから、レーシングドライバーとしてレーシングドライバーだけをやっていたら、レーシングドライバーとしてもダメだったと思う。そういう性格なんだよね、きっと。
- 中居:
- でも、そのバランスをとるっていうのは非常に。
- 近藤:
- そう、それが一番。だから、レーシングドライバーとしてか、音楽をやってる人間としてやるかという仕事よりも、どこでスイッチを変えるかっていうのが僕の仕事だと思ってるんだよね。
- 中居:
- あ、なるほどね。
- 近藤:
- 自分の仕事は、とりあえずその場に行ったらね、さっきも言ったように俺は集中してやっちゃうほうだから。
- 中居:
- ガーッといっちゃうタイプですね。
- 近藤:
- そうそう。それはもう、間違いなく真面目にやるしね。ただ、スイッチが切り変わってないのがいちばん失礼に当るわけよ。
- 中居:
- アーティストとしての気持ちのままでレーシングやっぱり構えちゃいけないですし。
- 近藤:
- そうそう。それはレースをやってるほうのスタッフに対しても失礼に当る。じゃあ音楽に戻って来て、レコーディングスタジオに入ってる時にね、「今日のテストどうだったかな?」「今度のレースはどうかな?」なんて考えてると音楽に集中できないし、一緒に音楽をやってるスタッフにも非常に失礼にあたるから、いっさい考えないようにして。そのスイッチの切り替えがいちばんの仕事だと思ってる。
- 中居:
- 難しいですね、でも。
- 近藤:
- 僕がやってることはね、すごい難しいこと。
- 中居:
- やっぱり例えば、反省しなければならないこともありますし、いろいろ例えばレースやった後って喜怒哀楽なんでもありますよね。喜ぶ時、悔やむ時。歌ってもやっぱり、作品が出来た時にやっぱりありますよね。それを次の日に、その気持ちを抑えてレースに打ち込む。レースの結果を次の日に忘れて音楽活動するっていうは、それは難しいでしょうね。
- 近藤:
- 難しい。難しいしね、体力は問題ないんだけども、気持ちがね。
- 中居:
- そう、精神面ですよね。
- 近藤:
- そうそう、すごい強くないと出来ないよね。だから、僕は強いほうだと思うけれども、意外と挫ける。
- 中居:
- 脆かったりするんですか?
- 近藤:
- そう。挫ける時に我慢して挫けないでいると、疲れたりストレスが溜まったりして仕事もうまくいかないから、あんまり我慢しないようにして、挫ける時は挫ける。
- 中居:
- 泣く時は思いきって泣くみたいな。
- 近藤:
- うん。まあ、泣くっていうのは大袈裟な表現だけども。
- 中居:
- でも、レースの次の日とかっていうのは、残ったりしないんですかね? 僕なんてありますよ。例えば前の日になんかやった時に、「ああ、昨日はよくなかったなぁ」って次の日まで引っ張る時ってありますし。
- 近藤:
- それは人間だからね、あるよね。でも、それをやっぱりなるべく消していかないと、僕はダメだよね。他の人はちょっとわからないけれども。僕は今までそうして、そうやって出来てきたし、何年もね。
- 中居:
- 周りの人に認められたうえでの、やっぱり今の二つ出来る理由の一つでもあるんじゃないかなと。でも、そうやってレーシングでガーッといって、アーティストとしてガーッといって、どこですか? 気を抜くところというのは。
- 近藤:
- うーん? だからね、きっと休みがないわけじゃないから、休みの日に思いっ切り遊んでるよね。
- 中居:
- それは先ほど言った海に行ったりだとか。
- 近藤:
- うん、そうそう。だから、あとはまあ、そうだなぁ、遊ぶ時はだから、人一倍遊んでるよね。ハメはずして。だから、そこばっかり見られると、非常に遊び好きな人だなと思われがちだけども。
- 中居:
- あともう一つ、昔からですけど芸能活動とレースもやってますよね。あと一つ家庭が増えたじゃないですか。それっていうのは、すごいもう勝手が本当、違いますよね。ガーッてなる気持ち、姿勢も家庭にガーッていくっていうのも、僕にはわからない世界だったりしますけども。家庭が出ると、また仕事に対する姿勢だったりだとか、気持ちの精神的な面で余裕すらも無くなったりするんじゃないかなって思うんですよね。
- 近藤:
- まあ、そうなったら結婚しないほうがいいよね。そうだったら。
- 中居:
- 結婚は良かったですか?
- 近藤:
- 僕は良かったと思ってるよ。邪魔にならないからね、家庭とかっていうものが。邪魔にならないし、やっぱりまあ、テレビ局に仕事いくにしてもサーキットにレースやりにいくにしても、やっぱりいちおう外に出て仕事して、戦うっていう表現は非常に攻撃的だけども、外で一生懸命仕事して帰ってきて家に着いた時に一日の仕事を終える。終えないとやっぱり疲れちゃうからね。終える場所が出来たよね。それは独身の時には、独りで家に帰って。
- 中居:
- 迎えてくれる人がいなですよね。
- 近藤:
- いないわけでしょ。で、家に帰って仕事のこともまた考えてしまうだろうし、明日のこともすぐに考えてしまうだろうから区切りがなかったんだな、一年中。
- 中居:
- ちゃんと家に帰った時には。
- 近藤:
- いちおう今日の仕事は終わりだっていう区切りみたいなものは出来たよね、結婚して。
- 中居:
- じゃあ、すごいプラスですよね。
- 近藤:
- うん、僕はプラスだと思ってるよ。
- 近藤:
- 逃げ道って言ったらおかしいですけども、その切羽詰まった両極端なものをやってるなかで、毎日帰るところがあって、迎えてくれる家庭があるっていうことは、それは安らぎの一つでもあるんじゃないかなと思うんですけどもね。
- 近藤:
- まあ、そうだね。まあ、結婚して悪いところが、自分でマイナスだと思うことがないから、それは良かったんだろうなとは思うけど。
- 中居:
- 結婚ねぇ………。
- 近藤:
- 興味ないの? ぜんぜん。
- 中居:
- いえ、したいですけども……。うーん? まだ自分がまだ、自分で自分のこと責任とれなかったりしますんで。
- 近藤:
- ああ、それ、僕も一緒だった。
- 中居:
- 若い頃っていうか、独身の頃?
- 近藤:
- うん。結婚するとやっぱり一人じゃなくなってしまうし。で、相手のことも考えなきゃいけないとなると、非常に疲れるなぁと思って。
- 中居:
- はいはい。
- 近藤:
- で、今でも僕そう思ってるんだけど、疲れない結婚がいいんじゃないかなって思うんだけど。
- 中居:
- でも、それって、してみなければわからないですよね。
- 近藤:
- あ、それはわかんないよね。賭けだよ。だから、もし疲れる結婚しちゃって、疲れる娘と結婚して「失敗した」って思ったら別れちゃえばいいじゃん。ダメかな? そういうの。
- 中居:
- それ、べつにダメじゃないですけども。でも、マッチさん、もし「ダメだ!」って思ったらすぐ別れちゃいます?
- 近藤:
- いや、別れられないとは思うけど。
- 中居:
- そうですよね。
- 近藤:
- うん。でも、理想はそうだよ。男なんか、みんな理想はそうなんじゃないの? 結婚してダメだったらパッと別れて、また違う娘と結婚して、またダメだと思ったらパッと。
- 中居:
- それは………。
- 近藤:
- 出来ないけどもね、現実は。
- 中居:
- そういう理想を抱いてたりしたんですか?
- 近藤:
- いやいや、だからダメだと思ったら。例えばじゃあ、結婚してそうだな、どっかに飲みに行ったりとかさ、御飯食べに行くと、非常に僕好みのタイプの女の子がさ、カウンターで飲んでたりなんかしてたら、「あ、キレイだなぁ」とか思うじゃん。
- 中居:
- 思いますよね。
- 近藤:
- ね。そうすると、自然と、「もし僕がここで結婚していなかったら」とか考えるでしょ。
- 中居:
- はいはい。
- 近藤:
- ま、単純な話なんですけどね。
- 中居:
- もう結婚してどれぐらい経ちますか?
- 近藤:
- 2年半ぐらいですかね。
- 中居:
- その2年半の間、恋ってしました?
- 近藤:
- そんなのは……聞くもんじゃないよ。言えるもんでもないでしょ。
- 中居:
- いやいや、ぶっちゃけた話ですよ。
- 近藤:
- してない、してない。
- 中居:
- でも、街で歩いてて、例えば飲んでるところで。
- 近藤:
- いや、それは「綺麗だなぁ」と思う娘はたくさんいるよ。「タイプだなぁ」と思う娘もたくさんいるよ。
- 中居:
- いますよね。
- 近藤:
- いるよ。
- 中居:
- そういう人とまあ、例えばスタッフであったり、何らかの形で会話が弾んだりするじゃないですか。そういう時に、「あ、ヤベぇ! これ、惚れそうだな」っていう時ありません?
- 近藤:
- まあ、惚れそうだなっていうことはアレだけど。綺麗な娘だとか……、うーん? 「早まったかな?」って思うこともあるよ。
- 中居:
- やっぱりあるんですか?
- 近藤:
- 自分だってそうじゃない? まあ、彼女いるかいないかわからないけども、もしいたとしたら、彼女がいながらも、どこかにすごく綺麗な人がいたらさ、その彼女と比較しちゃう?
- 中居:
- 比較はしないですね。彼女は彼女ですよ。
- 近藤:
- あ、そう。
- 中居:
- どんなことがあっても一番ですよ。ってなると思うんですよね。でも例えば、次に気になる娘がいたら………。
- 近藤:
- 一番がいて、二番がいるの? それも辛いよなぁ。
- 中居:
- 難しいですね。
- 近藤:
- 難しいよな。
- 中居:
- で、僕なんか独身ですから、あの、失敗はききますよね。
- 近藤:
- きく、きく。ぜんぜんきく。
- 中居:
- でもね、あの、結婚なさっちゃいますとヤバいですもんね。
- 近藤:
- うん。
- 中居:
- それは残念ですね。
- 近藤:
- まあでもね、しちゃったもんはしょうがないし。僕はべつに今、普通に「結婚して悪いことなかったな」って思ってるわけだから。ま、今のところは何の問題もないけどね。
- 中居:
- いやぁ、家庭があるっていうのはやっぱり考えられないですね。
- 近藤:
- 今、幾つ?
- 中居:
- 24です。マッチさん24の時って?
- 近藤:
- 24の時はね、うーんとね、一悶着あった後ぐらいかな?
- 中居:
- 一悶着って何ですか?
- 近藤:
- いや、いろんな意味で。
- 中居:
- いや、いろんな意味って?
- 近藤:
- 一つ、二つ、三つぐらいあった。24ぐらいから、少し腰を据えて仕事が。
- 中居:
- 何を歌っている時ですか?
- 近藤:
- 歌? 「アンダルシアにあこがれて」ぐらいかな?
- 中居:
- ああ、だんだんアダルトな歌に、大人の歌になってくる時期ですね。
- 近藤:
- そうかな。その頃からなんか、だんだん自分で自分がわかってきたっていうか。今、SMAPも忙しいと思うけど、僕らの時もやっぱり殺人的なスケジュールだった。すごい辛かったし。まあ、「これは乗り越えなきゃいけないんだろうな」とかって思って我慢してやったよ。
- 中居:
- でも、マッチさんの24てきっと多分、今の僕の24ていうのは、もちろん時代も違いますし、周りの環境も違うと思うんですよ。だから、昔と、昔マッチさんが若い頃、僕なんかの世代の時と、今と、音楽界で考えると、「ああ、変わったなぁ」って特に思うところってあります?
- 近藤:
- うーん? 真面目な話しちゃうと、なんか今の24歳でいろんな番組やってるだとか、例えばSMAP見たりだとか、Kinki Kids見たりだとかしてると、意外とプロ意識をちゃんと持ってて。で、自分を持って仕事してるなっていうイメージに僕は見えるんだけれども。
- 中居:
- 僕らがですか?
- 近藤:
- うん、そうそう。僕らの時よりも、よ。僕らの時のほうは、もう少し仕事と遊びみたいな要素がちょっと混じってて、「楽しくやろう」「ミスを恐れずにやろう」とか、それがなんかちょっと乱暴に見えてしまったりだとか、イタズラに見えてしまったりしたと思うんだけど。今はなにか、SMAPとか見てても、バラエティとかやってるでしょ、いろいろと。僕らもやってたんだけど、なんかバラエティやってる時は、遊びながらやってたよね、非常に。今はなんかSMAP見てると、もちろん楽しそうにやってるんだけども、なんかお笑いなんだけど、笑いを自分たちで作ろうとして一生懸命やってるように俺は見えるんだけども。僕の時には作ろうとかっていう意識はぜんぜんなかった。ただその場にいて遊んでただけっていうイメージがあるけど。
- 中居:
- それはいいですね。すごい楽しかったんじゃないですか?
- 近藤:
- 楽しかったよ。
- 中居:
- 遊び感覚がテレビでってポンッて。
- 近藤:
- そうそう、そうそう。だから、プロ意識はもちろん無かったとは言わないけれども、けっこう遊びながら。
- 中居:
- そういうふうにしとかないと、仕事のなかで、仕事の時間内だけで呼吸をしとかないと、やっぱり詰まっちゃうんじゃないかっていう意識が当時あったかもしれませんよね。ずっとバラエティもバラエティ、映画も映画、アーティストもアーティストって全部が全部ガーッていってたら、やっぱり壊れちゃうじゃないですけども。どっかで息抜くところが、マッチさんにとってバラエティでの、テレビのなかでしか。
- 近藤:
- そうそう。僕らは寮で生活してたから、寮のなかの同じようなもんだったのね。だから、寮でワイワイガヤガヤ騒いでる延長のまんまテレビ局に来て騒いでたっていう部分もあったよね。
- 中居:
- へぇー。
- 近藤:
- それを考えたら、今のSMAPのがぜんぜん大人で。
- 中居:
- そうなんですかね?
- 近藤:
- そう思うけど。
- 中居:
- 僕なんかやっぱ、バラエティとか笑いを作る時は、もうやっぱり読んで「ここ、違うよね?」「ここ、こうしよう」「これ、違うからこうしよう」とかみたいのやってると、マッチさんなんかの時代と比較すると、なんか馬鹿らしいですね。
- 近藤:
- いや、そんなことないよ。僕らだって、前の日にちゃんとリハーサルやって、決め事ぐらいはちゃんと決めてやるんだけれども。でも、リハーサルももう、半分遊んでたよ。
- 中居:
- でも、今、僕らが自分たちでやってるのは、あの、決して苦じゃないですし。それはもう、そういうふうに教育されたっていうか、それが当り前だって思ってましたし。今後も多分、そういうバラエティに関してはそういう環境でやっていきたいっていうのもありますしね。
- 近藤:
- そうそう。だから、偉いよね、みんななんか。
- 中居:
- 偉いんですかね?
- 近藤:
- 偉いよ。僕らの時代に較べたら今のSMAPは、ぜんぜん一生懸命やってるよね。それはもう、僕らも一生懸命やってたことはやってたんだろうけれども。
- 中居:
- テレビのなかで、仕事のなかで息を抜かなきゃいけない場所っていうのが、やっぱりあったんでしょうね。そうじゃないと、それでそのなかで、ずっと仕事だったり、その殺人的スケジュール。僕もあの、マネージャーさんだたったり、事務所のスタッフの方に聞きましたけど、「タノキンの時代は本当にすごかったぞ」みたいな話、聞くんですよ。月曜日から日曜日まで歌番組があって、それで映画を撮って、ドラマを撮って。雑誌も全部出なきゃいけないっていう。そういうの聞くと、僕なんかとやっぱり勝手も違いますし、仕事の環境がやっぱりぜんぜん違うなぁっていうのは感じますね。
- 近藤:
- でも、あの、なんて言うのかな? いろいろなことやらなきゃいけない時期は、僕らのが若かったよね。16、7、8ぐらいだったから。その頃が今、ちょうどSMAPと同じぐらいにバーッと何でもかんでもやらなきゃいけない状況だったから。
- 中居:
- 僕なんかちょっと遅いっていうか、ちょっと上なんですかね。
- 近藤:
- そうだよね、きっとね。
- 中居:
- 今のKinki Kidsぐらいですかね? マッチさんがいちばん忙しかったの。
- 近藤:
- そうじゃないかな。
- 中居:
- でも、どこであれしました? マッチさんが24の時、だんだん大人の歌、前が子供の歌っていうわけじゃないですけども、なんかどっかからやっぱり変わっていきましたよね?
- 近藤:
- 僕が?
- 中居:
- ええ。
- 近藤:
- そう?
- 中居:
- あの、歌の曲目だったり曲調だったり。音楽がやっぱりだんだんと変わってきたと思うんですよ。タイトルからもやっぱり変わってきてるなっていうのもありますし。どっからかやっぱり、自分のなかで「ここからは、ちょっと変えていこう」って思った時期あったと思うんですよね。
- 近藤:
- これはでもね、一人で変えられるものでもないし。いろんな人の意見を聞いたりだとか。ただ、徐々に変えていかなきゃいけないなとは思ってたんだよね。でも、ここ最近は、少しまた昔に戻りたいなっていう気持ちになって。ま、それはまたいろいろとスタッフが変わったりしたんだけども。僕の一番いいところを探そうぜっていう話になって。で、いろいろと作ってるうちに出来上がりを聴いたら、「なんだ、これ、デビュー曲みたいだな」なんていう話になって。けっこう「マッチの一番いいとこ集めると、デビュー当時のあの歌い方で、あのノリだよ」なんていう話になって。だから、それはあまり小細工しないで、これからは、もうなんか素直に。
- 中居:
- やりたいことを。
- 近藤:
- そうそう。素直にやりたいことをやって。今もいったけど、小細工しないで、「これが今の俺なんだよ」っていう。
- 中居:
- まあ、年齢を重ねるとやっぱりね、それなりにやっぱり変えなきゃいけないんじゃないかって周りからも言われたりしますし、御自身もやっぱり思ったと思うんですけども。今は逆に、周りの環境とかにとらわれず、年齢とかにとらわれず、自分の「これが近藤真彦の歌なんだぞ」「今の近藤真彦なんだぞ」と。
- 近藤:
- オヤジっていうかさ、歳にはさ、歳はもう自然と1年ごと取っていくわけだから。だから、若い時にちょっと背伸びした歌とか、無理に歌う必要はなかったなとかって今思うけど。
- 中居:
- それっていうのは、与えられたものをですか? それとも?
- 近藤:
- いや、自分でも好んでたよね、やっぱり。
- 中居:
- あ、そうですか。
- 近藤:
- 自分でも好んでその歌を歌ってたから。でも、そういう時期もまた、きっとくるよ。多分、SMAPも。
- 中居:
- 僕らにですか?
- 近藤:
- まあ、SMAPね、みんなで歌ってるからいろんなことがあるだろうけれども。一人で歌う時に、ちょっと自分の年齢よりも上をいったような歌を歌いたかったりとかさ、しはじめる時期がもう近々きて。で、それを歌って。と思うけどね。
- 中居:
- そういうのってでも、背伸びしたい盛りっていうのは絶対。
- 近藤:
- そうそう、そうそう。もう24歳っていったら、もう立派な大人だから、背伸びするもなにもないんだけども。
- 中居:
- 24は大人ですかね?
- 近藤:
- いや、うん、大人じゃないの? ある程度よ。僕はなんか、成人式は30で迎えたと思ってるんだけどね。20はまだ成人式じゃないな。成人になり切れてないなとは思ってるのね。30になった時に、初めて大人の社会の、大人として初めてスタートがきれたような。そういうふうに自分では思ってるのね。でも、二十歳になった時の成人を迎えたあの刺激よりも、30になる時りが刺激あるよ。「あ、俺、大人になったな」とかって思う。
- 中居:
- あ、そうですか。
- 近藤:
- 俺は二十歳の時にはもう、カッコいいというか、ダサい言葉で言うと、なんか青春時代はなんて言うの? 二十歳過ぎてもあったよね。青春っていう言葉を使えたというか。30になってくると、青春真っただ中とか、もう言えない歳だよ。そうなってくると、なんか大人になったっていうかさ。
- 中居:
- それが自分で確信をもって、「ああ、自分は大人の仲間入りができたなぁ」と。
- 近藤:
- そうそう。「ああ、30が俺にとっての本当の意味での成人式だな」とかって思った。
- 中居:
- あ、そうですか。
- 近藤:
- でも、24歳は子供じゃないよね、絶対に。
- 中居:
- 僕の背伸びしたい時期っていうのは、18、9だったりするんですよ。大人に思われたいって。例えば中学生は背伸びしたい盛りですよね。強く思われたいし、外見もやっぱり強く、大人に思われたい。煙草を吸うことが大人だったり、お酒を飲むことが大人だったり。そういう勘違いした時期ありましたよね。18、9の時もそういう時期ありましたし。やっぱり二十歳ぐらい、21、2になって「あ、昔のが楽しかったな」って思ったりするんですよ。「ああ、中学の時も楽しかったな」「高校の時、楽しかったなぁ」。
- 近藤:
- 今、戻りたいと思う?
- 中居:
- 戻りたいとは思わないですけども、あの気持ちと今の気持ちっていうのは、けっこう一緒だったりするんですよ。それはだから、主張するかしないかなんですけども。だから僕、けっこう子供だなと思いますけども、このままけっこうオジさんになっても、オジさんていうか、30になっても40になっても、この調子でもしかしていいのかな? って。
- 近藤:
- ぜんぜんいいと思うよ、俺。ぜんぜんいいんじゃないの?
- 中居:
- ふざけたり?
- 近藤:
- もう、ぜんぜんいいんじゃないの? 僕は絶対そうしていくよ。
- 中居:
- あ、そうですか。それって間違ってないですよね?
- 近藤:
- ぜんぜん間違えてないんじゃないの? 間違えてると思う人は思わせといて、自分が好きなように。ぜんぜんいいよ。俺はなんかもう、そんな「幾つだから」とかって考えてないよ。ただ、同級生と会うと、かなりショックを受けるけどね。
- 中居:
- どういうことですか?
- 近藤:
- やっぱり32歳になると、同級生はけっこうもう老けてるよね。
- 中居:
- ああ、もうオジさんだったりしますね。
- 近藤:
- そうそう。俺、いちばん若いよ、やっぱり。
- 中居:
- やっぱり見られてるっていう意識があるなかで、やっぱり活動っていうか、お仕事をしてるから、やっぱりそういうふうになるんでしょうかね。
- 近藤:
- それと、ただ単に若いだけかもしれない。
- 中居:
- いや、僕もやっぱり地元に帰ったりしますと、やっぱり若いです。若いっていうか、みんな老けてますよね。自分はもしかして、すごい若いのかもしれないなって。そうやって同級生と話してる自分が、すごい楽しかったりしますしね。普通に雑談して。
- 近藤:
- 今、休みってある?
- 中居:
- ええ、あります。
- 近藤:
- あ、ある?
- 中居:
- もう、帰りますね。
- 近藤:
- 実家のほうに?
- 中居:
- ええ。
- 近藤:
- あ、そうなんだ。
- 中居:
- 実家に必ず。実家っていうか、地元の友達のとこに帰りますね。
- 近藤:
- あ、そう。
- 中居:
- いちばん楽しかったりしますね。
- 近藤:
- へぇー。
- 中居:
- マッチさんの友達っていうのは、どういう友達ですか?
- 近藤:
- うーん? それはね、蕎麦屋もいれば、寿司屋もいれば、医者もいれば、弁護士もいれば。いろんな友達います。
- 中居:
- まあ、サラリーマンもいてもおかしくないですよね。
- 近藤:
- もちろんいるしね。
- 中居:
- やっぱり業界の人は少なかったりします?
- 近藤:
- まあ、業界の人は、僕が昔から、デビューした時から僕のことすごく可愛がってくれた人たちと御飯食べに行くこともあれば、ゴルフに行くこともあるし。
- 中居:
- 何をやってる時がいちばん楽しいですか?
- 近藤:
- 遊んでる時。仕事してる時は楽しいけど、レースとかは苦しい。で、コンサートをしてる時も楽しいけども、多少やっぱり苦しい。
- 中居:
- やっぱりプロ意識があるんでしょうね。
- 近藤:
- うん。仕事だから、それはね。
- 中居:
- 自分の気付かないところで、楽しんでるつもりなんですけども、やっぱりどっかで。
- 近藤:
- そうそう。それはそうだね。それがなきゃダメだよね。
- 中居:
- 遊んでる時。
- 近藤:
- 遊んでる時は、もう楽しいっていうか。何もかも忘れて、ただひたすら遊ぶ。
- 中居:
- その時に楽しいことを。いいですね、それも。
- 近藤:
- 遊ぶことを勧める。
- 中居:
- よく上の人っていうか、言われますね。「もっと遊べ」とか「もっいろんなことやっとけ」とか言われるんですけど。けっこうピンとこなかったりするんですよね。「いや、今しっかりやっとかないといけないんじゃないかな?」とか思ったりするんですよ。
- 近藤:
- カタいね。
- 中居:
- カタいですか?
- 近藤:
- カタいね。いいことだと思うけどね、仕事に対して。
- 中居:
- そう言われるとなんか、遊びたくなっちゃうなぁ。
- 近藤:
- そうだよ、遊んだほうがいいよ。なんかでも、SMAPとかさ、うちの事務所の後輩は、けっこうさっきも言ったけど、僕らがデビューした当時よりも非常に考え方が大人で、「カタいな」とかって思うよ。べつに守りに入ってるわけじゃないんだけれども、なかには守ってる奴も、もういるかもしれないけど、もっとガンガンいったほうがいいなと思うけど。
- 中居:
- 柔軟性もったほうがいいんですかね?
- 近藤:
- もったほうがいいんじゃない? 仕事のことでは相談に乗れないけど、遊びのことだったら、僕、いくらでも相談にのるよ。
- 中居:
- あ、そうですか。
- 近藤:
- 仕事のことは嫌だよ、絶対に。だって、いい仕事とか、いいことやるんだったら、中居君にやらせないで僕が自分でやるもん、やっぱり。
- 中居:
- そうですよね。遊びのアドバイスっていわれても、何ですかね?
- 近藤:
- なに? 「どういう遊びがしたいんですけど、こういう時ってどうしたらいいんでしょうかね? 」とか、「こういう遊びをしたいんだけども、これをやったら会社うるさいかな?」とか。「構わないから行っちゃえ!」って感じで。そういうアドバイスはいつでもするよ。
- 中居:
- どこに行けばいいですかね?
- 近藤:
- いや、だから、自分が。
- 中居:
- 可愛いコちゃんはいますよね、いっぱい。
- 近藤:
- うん。だから、可愛い人がいるところに行きたいんであれば、それはそれなりに、僕の知ってる範囲で。いや、それは紹介するとかじゃないよ。僕だってね、そんな可愛い娘いっぱい知ってるわけじゃないからさ。
- 中居:
- 遊びですか。
- 近藤:
- 「スキー行きたい」だとかさ、「友達と南のほうの国に行って遊びたいんだけど、大丈夫ですかね?」とか俺に相談にきたら、一言「行ってこい!!」と。
- 中居:
- でも、僕なんかの歳の時にやってました?
- 近藤:
- やってたよ。やってた、やってた。もうギンギンにやってた。
- 中居:
- 遊びって面倒臭くないですか?
- 近藤:
- 何が?
- 中居:
- 例えば、外でお酒を飲んでる。友達と飲んでるっていっても、周りのお客さんもいますし。やっぱりどっかで「あ、俺、SMAPだから」「中居正広だから」。やっぱり普通の、一般の素人のお客さんていうか、仲間に迷惑をかけちゃうんじゃないかっていうのがあるんですよね。例えば、普通みんなが居酒屋行ってるのにも関わらず、俺と遊ぶ時は居酒屋じゃなかったりするから。「いや、俺、居酒屋でいいよ。うん、ぜんぜん大丈夫だよ」って。でも、人目に付いて何かされちゃうと、僕もやっぱり気分悪いですし。
- 近藤:
- そうなんだよね。僕らはそれがあるよ、確かにね。でも、そこを。それはね、僕もきっと中居君よりも異常に気にしぃだと思う。よその人の目が。だから、レストランでもバーでも入るじゃない。入って入り口の人が、まず「あ、マッチだ、マッチだ」ってチョコチョコっと喋るでしょ。まあ、それは気になんないわな、いつも言われるし。気になんないけども。でも、落ち着いて御飯食べてると、だんだん一個一個テーブルの人が「え? マッチだ」ってわかると、また一つ傷付く。で、またしばらく10分ぐらい御飯食べてて、また向こうのテーブルの人が「あ、マッチだ」って、また一つ傷付くわけ。「どこに行っても言われちゃうな」とかって思うでしょ。そうじゃなくて、最近は入る時にガーン入ってって、「近藤です!」って、もうみんなにわからせちゃうの。もう、全部にわからせちゃうんだよ。で、みんなバッて振り返ったら、そしたら「ああ、マッチが来たな」って全員100%わかってくれたら、あとはもうみんな見ないでしょ、チラチラ。ま、たまに見るけども、みんマッチがそこにいるもんだと思っての会話に入るじゃないですか。そうすると楽だよ、意外と。一人ずつチョコチョコばれてくより。
- 中居:
- いっぺんにきてくれりゃあ。
- 近藤:
- そうそう、そうそう。
- 中居:
- でも、バーンてやって、みんな気付いてくんなかったら嫌ですね。「あれ誰だ?」って。
- 近藤:
- うん。それは哀しいけどね。
- 中居:
- なるほどね。
- 近藤:
- それはあるよ。まあ、そう出来ないお店もあるけどね。
- 中居:
- 遊びですか。
- 近藤:
- そうだよ。
- 中居:
- やっぱり僕の24と、マッチさんの24ていうのは、やっぱり勝手が違うかもしれないですね。
- 近藤:
- まあでも、遊んでないとは言え、そこそこストレスが溜まってるわけでもないし。ま、実家に帰ったりなんかしてるわけでしょ。
- 中居:
- けっこうだから、そのハケ道っていうか、ちゃんと逃げ道が。逃げる場所っっていったらあれですけども、余裕を持つ時間があったりしますから。
- 近藤:
- そうだよね。
- 中居:
- そこらへんのコンディションはちゃんと出来てるんじゃないかと思うんですけどもね。じゃあ、マッチさんは、今後はどうするんですか? どうするっていったらおかしいですけども。どういう方向で自分がやりたいとかっていう、未来的な理想像っていうの?
- 近藤:
- えぇとね、まあ、一生なんて言うかな? 芸能の世界っていうかね、音楽の世界にいるだろうと思うけども、ただ、まあ、もしかしていないかもしれないし。そのへんが自分でもわからない。
- 中居:
- それって、もしかしていないかもしれない?
- 近藤:
- うん。だから、僕、芸能という世界だけでズッポリ一生やって行こうという気持ちは何にもない。
- 中居:
- え? でも、何かをやりたいっていうのが今、見つかっているわけでも?
- 近藤:
- まあ、僕は今レース関係の仕事もしてるんで。だからもう片方がレース関係の仕事になるのかどうかは、ちょっとわからないけれども。まあ、そういう芸能というだけでは、なんて言うかな? 終わりたくないなぁとか思って。やっぱり一生をかけてやる自信がないよね、俺には。
- 中居:
- 自信ですか?
- 近藤:
- うん。やる自信がないよね。いや、「かけてやる仕事じゃないよ」なんて言ったら、かけてやっている人に失礼だからね、これは。「一生かけてやる仕事じゃないよ」とは言い切れないけども、それだけやっぱりやり甲斐のある仕事だし。ただ、僕には出来ない。一生をかけてこの仕事一筋でやっていくことは、僕には不可能なんで、僕はやらない。
- 中居:
- それは、いつになるか、もしかして死ぬまでやってるかもしれませんけど。
- 近藤:
- そうそう、そうそう。
- 中居:
- でも、そのドップリ浸かるのが嫌なんですかね?
- 近藤:
- 嫌だ。
- 中居:
- 芸能界一色で、歌一色で終わらせるのが。
- 近藤:
- 嫌だ。
- 中居:
- それは何がやりたいか。もちろんレースもそうでしょうけども、他にもしかしてやりたいことが今後生まれるかもしれないですしね。
- 近藤:
- そうそう。それはもう多分、確実に言い切れるよね、きっとね。
- 中居:
- 怖いっスね、それはでもね。
- 近藤:
- なんで? 怖い?
- 中居:
- ええ。バイトとかできないっスよね、もうやっぱり。かと言ってサラリーマンにはなれないですし。
- 近藤:
- なれないね、サラリーマンには。サラリーマンになりたくなくてこういう世界に飛び込んできてるようなもんだからさ、サラリーマンにはならないと思うけども。もちろん音楽の仕事も、例えばお芝居にしてもね、やり甲斐のあるとてもいい仕事だと思うけれども、それとまた違った何かを見つけてやっていきたいな、今後はっていう感じかな。
- 中居:
- 多分、今までもそうだったんでしょうけども、好きなように生きて行くんでしょうね。
- 近藤:
- うん、多分ね。
- 中居:
- 自分がその時に「これだ!」と思ったものを追及してガーッといくんでしょうね。
- 近藤:
- そうそう。世の中そんなに甘いもんじゃないこともわかってるんだけども、今までそれで15年以上やってきたんで。もちろんこれは僕一人でね、乗り越えてこれたわけじゃないから。一緒に僕のことを応援してくれてた人だとか、一緒に仕事をしてきた仲間たちと、これからもまた一緒に相談しながら楽しくやっていければいいなと。
- 中居:
- そうですね。明日のマッチさんもわかんなかったりするわけですよね、じゃあ。どう転ぶかわかんないですね。
- 近藤:
- まあね。明日は六本木で取材やってるよ。
- 中居:
- そうですよね。ありがとうございました。今日はいろんな話聞けて。こんな機会、あんまりないですからね。
- 近藤:
- ないね。
- 中居:
- 多分あの、事務所の先輩として、こうやって個人でお話するのは、多分、最初で最後じゃないかなと思うんですよ。
- 近藤:
- あ、そう?
- 中居:
- そういう気するんですよね。この番組でお会いするのはマッチさんぐらいじゃないかなって。
- 近藤:
- なんで? この番組終わっちゃうの?
- 中居:
- いや、終わらないです。
- 近藤:
- まだわかんないじゃん、誰が来るか。
- 中居:
- いや、わかんないですけども。
- 近藤:
- 俊ちゃん来るかもしれないよ。
- 中居:
- 俊ちゃんてジャニーズ事務所やめちゃったんですよね。
- 近藤:
- ああ、そうかそうか。そういう意味での先輩ね。そりゃそうだな。
- 中居:
- あの、俊ちゃんて、一緒に遊びに行ったりします?
- 近藤:
- 今はしないな。前からあんまり遊ぶほうでもなかったけど、一緒に。でも、よく遊び行ったことは遊び行ったよ。
- 中居:
- 「ディスコ行こうぜ!」とか?
- 近藤:
- そうそう、そうそう。どっちかっていうとあいつから誘ってきたよ、そういうとこ行くの。
- 中居:
- 「行こうぜ、ハハッ」(←物真似)
- 近藤:
- そうそう。
- 中居:
- やっぱりね、永遠の、ずっともう俊ちゃんかマッチか、俊ちゃんかマッチかって、いろんな人から言われてましたからね。僕のなかでは、ライバル心も絶対あったんじゃないかと思いますけどね。
- 近藤:
- まあなんか、そういう意識よりあれだな、一緒にやってきたなっていう気持ちのほうが本当はあるんだけども。まあ、ウマいこと周りの人がね、ライバルに作り上げてくれたなっていう。
- 中居:
- マスコミの人っていうか、周りの人によって。
- 近藤:
- 巷では、あまり仲良い噂は聞いたことないよね。僕と彼は。なんでなのかね? おかしいね。喧嘩したこともないし。
- 中居:
- 番組で御一緒する機会を見たこと、あんまないですからね。今になって。
- 近藤:
- でも、昔はね、ランキング番組だけ。「トップテン」とか「ベストテン」だけは一緒だったの。あとは全部、一緒にならないようになってたんじゃないかな?
- 中居:
- それは周りのスタッフがそういうふうにしてたんでしょうね。
- 近藤:
- ちょっとわかんないけどね。逆に言えば、うちの事務所から一つの歌番組に一回出るのに、いまだってうちの事務所から二人出ることってなかなかないじゃないですか。そういう意味だけだったと思うんだけども。
- 中居:
- そこらへんの事務所の体制っていうのも、今でも変わんないですかね。
- 近藤:
- 俺は変えろって言ってんだけどな。
- 中居:
- 今日はどうもありがとうございました。
- 近藤:
- ありがとうございました。
- 中居:
- またぜひとも来て下さい。今週のゲストは近藤真彦さんでした。どうもありがとうございました。
- 近藤:
- どうも。