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NON-EDIT TALK : 鈴木雅之 * 中居正広

中居:
こんばんは、中居正広です。さあ、今週のゲストなんですが、僕が司会をやる前、小室さんがやってた時期でも出たことがない、今回、初めてこの番組に出演していただくことになりました。御紹介しましょう。鈴木雅之さんです。

鈴木:
どうも。

中居:
どうも、はじめまして。

鈴木:
はじめまして。

中居:
こんばんは。野球がお好きなんですか? 

鈴木:
ん? あ、野球ね。うん、けっこう好きかな。

中居:
負けちゃったみたいですね。

鈴木:
うん。

中居:
ジャイアンツファン? 

鈴木:
うん、やっぱりジャイアンツファン。

中居:
やっぱりジャイアンツですよ。え? どの選手がお好き? 

鈴木:
今はね、あまりどの選手っていう感じよりは、やっぱりほらね、俺たちやっぱり小学校ぐらいとかっていうのはやっぱりね、王さんとか長嶋さんとかがやっぱり現役バリバリだったわけでしょ。

中居:
ええ、僕なんか知らないんですよ、王さん長嶋さんの時代っていうの。

鈴木:
何で巨人が好きなの? 

中居:
これもですね、やっぱり子供って深夜起きてらんないじゃないですか。

鈴木:
うん。

中居:
やっぱり寝るのも10時11時だったりしますし。そうするとやっぱり、深夜のプロ野球ニュースっていうのは見ないじゃないですか。で、ゴールデンタイムでやってるってジャイアンツ戦しかやってないんですよね。

鈴木:
ああ、じゃあ、けっこう見る機会が多いから、そのうち好きになっちゃったみたいな。

中居:
ええ、そうなんですよ。多分、僕だけじゃなく、みんなそうじゃないですかね、やっぱり。え? 鈴木さんはなんでまたジャイアンツ? 

鈴木:
だって、俺たち小学校の頃って、あの、今ほどサッカー熱ってのはないわけでしょ。それでみんな子供たちが遊ぶっていうと、やっぱり草野球ってのが定番だったわけじゃん。だから、やっぱり野球のチーム作ったりとか。チーターズっていうチーム作ってね。

中居:
チーターズですか? 

鈴木:
うん。それで小学校の時はやっぱり野球をやったりとかしてる中で、やっぱりね、王さんとか長嶋さんていう。

中居:
憧れに思うわけですね。

鈴木:
憧れてっていうのがあるし。あとはなんか、野球っていうか、球団て、いろんなその土地の土地柄的な部分もあるじゃない、そのファンになるっていう。

中居:
鈴木さん、じゃあ、東京出身? 

鈴木:
東京出身なもんだから、そんなにだからっつってなに? 野球で巨人を応援しなきゃって、そういう気分でもないんだけど。やっぱり子供の頃からやっぱり、あ、言ってみりゃそうかもしれないよね。巨人というか、ジャイアンツの試合が多いとか、そういうことがやっぱり、すごく見る機会が多いっていうことも、そのファンになった要因でも、やっぱり俺たちでもあったかもしれないけれど。

中居:
そうですよね。やっぱ見るのがやっぱりジャイアンツ戦だけだったりしますからね。その影響力っていうのは強いと思うんですけど。

鈴木:
それとやっぱりほら、当時はでもさ、スーパースターが多かったじゃん。

中居:
そうですね。今、スターっていうと、挙げるのにもやっぱりこう。

鈴木:
難しいんじゃない。

中居:
そうですよね。

鈴木:
うん。だからもう、本当にだから、王選手のホームランのね、記録がどうだとか、そういうことっていうのが試合を見る楽しみの中の一つに、そういうことってすごくでかかったからさ。だから、そういう意味でも当時のような誰か一人の選手っていうのは、難しいかな。

中居:
あの、子供の頃その、野球以外に鈴木さんにとってのスターっていました? 

鈴木:
子供の頃? 

中居:
ええ、子供の頃のスター。

鈴木:
そうだなぁ? 

中居:
それはもう、アニメでもいいですし、漫画の世界でもいいですし。

鈴木:
いや、でもね、けっこうマセてたっていうかさ。私にあの、マイ・ソウル・お姉ちゃん・鈴木聖美っていうのがいまして。

中居:
はい。

鈴木:
で、そのお姉ちゃんの影響っていうのがすごく大きくて。そのなに? まあ、リズム&ブルースとか、そういうものに傾倒してったっていう部分がすごくあるのね。で、その中でやっぱり小学校の5〜6年ぐらいからブラックミュージシャンというかね、テンプテーションズとかジェイムズ・ブラウンとかマーヴィン・ゲイという。そういうヴォーカリストたちっていうものに対する憧れっていうのは、当時はドーナツ盤ていうシングル盤とかね、レコードを聴きながらジャケットを見て、そのステップ踏んでいる姿とか、写真に写ってるのがカッコいいなぁっていうのがすごくあって。

中居:
え? それはちなみにいつ? 小学校? 

鈴木:
小学校5〜6年かな? 

中居:
早いですね。

鈴木:
うん、だからけっこう早かったよ。

中居:
マセてたんでしょうね。

鈴木:
うん。だから、持ち回りの、あの遠足のバスの中の持ち回りのマイクで、みんなが歌う時なんかでもね、けっこうなに? デタラメの英語でテンプスの曲を歌って、「マイ・ガール」を歌ってみたりとか。そういうふうに、なんか憧れっていう部分では、やっぱりそういうブラックミュージシャンてすごいあったよ、小学校ぐらいから。だから、中学に行って、なんか自分で今度は聴くだけじゃなくて、奏でるというか。例えば、友達の兄貴がギターを弾けてて、その友達の兄貴にギターを習ったりとかね。そういう形で、今度は自分でいわゆる何だろう? 弾き語りをして楽しむっていうことを覚えたりとか。だから、けっこうでも、その後ろにはさ、必ずやっぱり女の子の存在ってのはあったよね。

中居:
やっぱそうなんですかね。いろんな人、必ずやっぱり男性は女性、女性は男性って、異性を意識するじゃないですけども、そういうところで音楽入る方ってやっぱりいらっしゃるみたいですね。

鈴木:
っていうか、まあ、全員とは言わないかもしれないけど、私の場合はそれが全てでしたね。いかに振り向かせるかとか、気を引くかとか。

中居:
え? じゃあ、その、自分の気になる女性であったり、好きな女性をなんか目がけての歌っていう。

鈴木:
そうそう、そう。

中居:
へぇー。

鈴木:
だから、オリジナルで作ったりとかね、その当時から。

中居:
え? じゃあ、その歌をプレゼントするっていう経験とかもありますか? 

鈴木:
うん、プレゼントするというとこまでは、恥ずかしくてできないというかね。俺、けっこう恥ずかしがり屋だったんだよね。

中居:
ええ? 

鈴木:
あの、信じてもらえないんだけど、なかなか。

中居:
考えられないです。

鈴木:
うん、だから、いわゆるシャイっていうんですか? 

中居:
あ、そうですか? 小さい頃から今も? 

鈴木:
いや、今もすごいなんかだから、緊張するしね。ステージに上がる前とか。

中居:
え? 今もやっぱりライヴなんかでも緊張したりします? 

鈴木:
すごい緊張するね。で、その緊張感ていうのを自分の中でいろいろ気分が高揚したりして、で、それがステージに行くまでのなんか、自分でどう高めていかれるかとかっていうふうに持っていったりとかさ。そういうことっていうのは、すごく大切にしていて。だから、なに? ステージ始まる寸前、もう本当なに? 5分ぐらい前までは、例えばワーワー騒いでてさ、「じゃあ、行こうか」っていうのは、絶対できないタイプなんだよ。もう自分の世界に入って、例えば自分の好きなミュージシャンの音楽とかをさ、CDとか音楽を流して、なんか自分の中に取り入れたりとかして気分を高めないと、ステージに行けないっていう。

中居:
へぇー。

鈴木:
それくらいにだから、逆にそれを、緊張してる部分をみんなでワーワーして紛らわすっていうことは、逆に嫌いだったりとかして。

中居:
逃げるのが嫌いなのかも知れないですね。

鈴木:
うん。それもあるかもしれないな。で、あの、元々がシャネルズ、ラッツ&スターという自分のパーマネントなグループで、もちろんリーダーでもあって。そうすると、その時っていうのは例えば、その楽屋の中に田代まさしがいたりとかっていう、みんなと多少き和気藹々としてる部分はあったわけだよね。だけど、それがやっぱりソロになった時に、とってもその、自分の中で、楽屋にいる時に「あ、俺、一人なんだ」っていうのを初めて感じたのは、ステージじゃなくて楽屋だったよね、やっぱり。だから、その楽屋でなんか自分の中で。みんながいた時っていうのはさ、なんか何も恐くないようなところがあったんだけど。

中居:
あ、やっぱそういうもんですよね、グループでいる時って。

鈴木:
うん。だけど、なんか自分一人のステージを上がる、とにかく一番最初のステージなんか特にそうだったかな。

中居:
え? どんな感じなの? 僕、考えつかない、想像つかないんですけど。

鈴木:
うーん? いや、やっぱ不安ばっかりだよ。

中居:
やっぱ不安、感じました? 

鈴木:
うん。不安が一番多かったかな。

中居:
やっぱり一人に任せられる責任もそうですし、全部やっぱり一人に返ってきちゃうわけですよね、何事も。一人に、ソロになりますと。

鈴木:
でね、あの、何つうのかな? 俺、自分がリーダーである前にリードヴォーカリストだっていうふうに思える瞬間て、多分、シャネルズとかラッツをやってる時っていうのは、あんまりなかったかもしれない。リーダーっていう気持ちのほうが強かったんだと思うんだよね。だから、一人のヴォーカリストとしてステージを踏まなければいけないっていうような状況を持ってった時に、初めてなんか、自分自身ていうことを感じ始めて。今までは例えばさ、あの、リーダーである前にリードヴォーカルっていう気持ちだったら、歌ってればいいだけだったりするわけじゃん。だけど、その部分ていうのを、ちょっとだけ後ろから見てる自分がいて。もっと全体的に、シャネルズとかそういうグループを見てる自分がいて。そこで何か作り上げていくっていうことのほうに神経がいってるから、緊張しなかったんだよ、逆にきっと。で、みんなと一緒に楽しんでるっていう部分があったから。でも、今度、一人になった瞬間に、なんか自分しかいないわけじゃん。だから、きっと例えば俺がコーラスを担当しているメンバーだったとしたら、「もし、自分のステージだったら、こういうことをしていきたい」とかって、いろいろな気持ちを模索できたんだろうけど。あの、リーダーであって、リードヴォーカルだったもんだから、自分が歌ってるわけじゃない。だから、今度、ステージをソロでやる時っていうのは、「いかに、どういうステージにしたら、自分の本来のステージなんだろう」と、最初つかめない自分がいるわけじゃん。

中居:
ああ、わかります、それは。グループの時、まあ、シャネルズ、ラッツ&スターの時は多分、グループを客観的に見ることが出来たと思うんですよ。

鈴木:
うん、そうだね。

中居:
で、一人になった時に、一歩引いて冷静な自分を見ることができないんですよね。もう一人が確立しなかったんじゃないですかね、じゃあ。

鈴木:
うん、そうだね。それ、すごくあるかもしれない。

中居:
恐いですね、それ。

鈴木:
だからね、あの、多分さ、SMAPってきっとあの、グループでデビューしてという形の前に、一人一人が、メンバー一人一人がやっぱりソロとしての目標みたいな部分て、すごくあったと思うんだよ。一番最初だよ。デビューする前とかって。で、そんな中でやっぱりグループとしての成り立ちがあって、そっからデビューして、またソロとしての部分も確立して、とかさ。だから、俺たちの場合ってのは、例えば小学校ぐらいからみんな幼馴染みだったりすると、グループでいることが自然で、デビューすることも自然で、何もかもがグループだったんだよね。きっと、一人っていうことはあり得なかったんだよ。

中居:
考えつかなかったんでしょうね。その当時でいきますと。

鈴木:
うん。そうそう、そうそう。でもね、あの、ちょうどデビューするちょっと前に、田代と二人で自分のレコード会社のね、スタッフというか、の人たちに、デビューする前にだよ、でも「おもえたちは、いつかはグループを解散するかどうかはわからないけど、ソロでやっていくことだってあり得るわけじゃん」っていう話が出た時に、「何言ってんだよ?」と思ってたわけ。だって、まだデビューする一年ぐらい前だよ。

中居:
これからっていう時ですよね。

鈴木:
で、「そういうところまで、自分たちって考えてる」っていうような言い方された時に、これからデビューしてどうなるかわからないわけだし、でも、デビューしてプロとしての道を選ぼうとしている自分たちが、ね、別れて仕事をするなんて絶対あり得るわけないし、「なんでこんなことを聞くんだろうな?」って、その頃わからなかったりとかね、してたんだけど。あの、ちょうどシャネルズでデビューして、ラッツ&スターという形になって、6年目にソロ活動ってみんな始めてったんだよね。で、その時にさ、とってもデビュー当時っていうのは、自分たちでやけに、例えばデビューの写真とか見ると、やけに親父っぽい感じとか。あの、背伸びしてんだよ、なんか。で、多分ね、あの、中居君なんかと同い年ぐらいだったんじゃないかと思うんだけど、俺たち22とか3ぐらいでしょ、俺たちもデビューしたの。

中居:
ああ、そうですね。僕、もう24ですから。

鈴木:
だけど、その当時の写真とか見ると、えらい親父臭いわけ。で、すごい、なんでこんなに背伸びしてるのかな? って思って。どこを見て、こんだけ背伸びしてるんだろう? と思ったら、今の自分たちを目標にしてたような気がすごくするんだよ。

中居:
今っていうのは、今、現在の?

鈴木:
現在の自分たちを見てたんじゃないかなって。その、そこで背伸びしてたっていうのは、そういうことなんじゃないかなっていうさ。うん、早く今の、だから、今の自分たちに。

中居:
なりたかった? 

鈴木:
その当時なりたかったんじゃないかな。そう考えてみると、ソロ活動してることっていうのは、そのスタッフに言われた言葉っていうのは、すごい自然だったりしてて。で、グループとしてずっとやってて、きっとみんなメンバー一人一人が、だんだんリーダーという名の下に集まっている中で、やっぱりどっかでおんぶにだっこの部分もでてくれば、とかいろいろ考えるわけだよね。で、そんな中で個人個人になった瞬間に、みんな初めて「自分ていうのは一人なんだ」ってのがわかって。そっから、でも逆に俺だったら音楽を作る楽しさとか、まあ、辛さも含めてね。そういうことを自分の中で感じ始めることができて。

中居:
それぞれ、やりたいことが出て来るってことですよね。

鈴木:
うん。それをやっぱり、みんなソロ活動始めたことによって、すごく改めてなんか、自分自身を見つめ直すことができたりとかさ、したりしたから。

中居:
へぇー。

鈴木:
だから、すごくいい状況で音楽ってのがやれてる、まあ、俺なんか特にね、やれてるってすごく思うし。だからこそ、なんか解散しないし。

中居:
それもなんか不思議ですよね。え? 何年間活動を、グループの活動はしてなかったんですか?

鈴木:
あ、してなかったの? 

中居:
ええ、してなかったっていうか。

鈴木:
うーん? 10年、11年ぐらいかな? 

中居:
その間、例えばその10年前、11年前に活動休止っていうことは、その時点で、またいつかどっかでこのメンバーで音楽が出来る、一つの音楽を出来るっていう確信みたいなの持ってたうえでの? 

鈴木:
もちろんそうだね。だからあの、ソロのステージでは、例えばラッツの曲とかってのは、絶対やらなかったんだよ、自分の中で。

中居:
え? それはなんで? 

鈴木:
え? 解散してないから。解散してたら、俺は多分、自分のソロのステージでシャネルズとかラッツの曲でさ、たまにやったりとかさ、したんだろうけど。俺は一度もやらなかったのね。で、子とし4月に久々に再集結して。で、なんか自分の中で「今年は例え、自分のステージでも、ちょっとラッツの曲とかも遊んでみたいな」って。で、今年はそういう意味では、ソロを、みんなソロ活動してちょうど10年ていう節目の年だったりっていうさ。で、自分自身でも10年ていう部分があるわけじゃん。だから、そこでなんか、「今年は、自分でラッツの曲やってもいい年なんじゃないかな?」とかさ、思って。で、今年初めてね、ソロの、例えば、夏なんかイベントとかあったんだけどさ。そういうとこでラッツの曲やったりとかね、したけど。その前まではもう、一切してなかったし。

中居:
へぇー。

鈴木:
それはやっぱり、自分の中での頑ななラッツに対する想いってのがすごくあったからね。

中居:
どんな感じなんですかね? 11年振りに会って。

鈴木:
いや、会ってっていうかさ、11年振りに「あの人は今」みたいな世界じゃないわけだからね、まあ。

中居:
いなくなっちゃったわけじゃないですもんね。

鈴木:
ね。田代とかね、しょっちゅう会ってるし。

中居:
でも、そのメンバーがメンバーみんな全員会って「これ」っていうのはもう。

鈴木:
そうだね。それはやっぱり本当に10年振りなわけじゃん。

中居:
考えられないですね、そういのって僕なんかは。

鈴木:
そうするとね、照れ臭いよな。

中居:
照れ臭い? 

鈴木:
うん。なんかね、なんか照れ臭いの。集まって。

中居:
「久し振りー」って。

鈴木:
だから、久し振りっていうかメンバーは仲間だから、知ってても。例えばラッツ&スターという名の下に集まるっていうことが、なんかちょっとね、照れ臭いみたいなさ。それはあったかもしれないね。

中居:
へぇー。

鈴木:
でも、なんか自分がすごく思ったのはね、ソロで10年という一つの時間を過ごしてきて、あの、ラッツ&スターもね、自分の後ろでね、ずーっと成長しちゃってるんだね、これが。

中居:
え? どういうことですか? 

鈴木:
例えば、10年前に活動は停止してるわけじゃん。

中居:
ええ、ええ。

鈴木:
だから、っていうことはラッツ&スターっていうのは、そこでいちおうまあ、停止してるわけだよね。

中居:
ええ、お休みですよね。

鈴木:
で、ソロとしての例えば、鈴木雅之であったり、田代まさしであったり、桑野信義っていう形で、その10年てのはきてるわけだよね。

中居:
違った方向でみんないってますよね。

鈴木:
ところが、その自分たちの後ろに、必ずラッツ&スターっていうものが、一緒にきてるっていうのがね、すごくわかったの。だから、ステージやってても、例えばすごいノスタルジックになるんじゃなくて、すごく今のラッツ&スターとしての何かを、みんなに夢を与えられたら、みたいなさ、気持ちを持てたっていうのは、すごく一緒になって、自分個人とともに成長してるんだなっていう。

中居:
へぇー。

鈴木:
だから、解散してたら多分、俺、集まれなかったと思うしね。例えば10年という節目だろうが、何だろうが。きっと解散してたらラッツ&スターっていうのは、再結成はきっとないって今でも思ってんのね。だから、あの、再集結という呼び方をしてるんだけども、やっぱりそれは解散してないからこそ自分たちのなんか、思い出とかさ、そういうものをいい形でアピールできる時には、なんか集まりたいっていう、そういう信念みたいのがすごくあるのね。

中居:
いやぁ、カッコいいっスね。なんかいいっスね。

鈴木:
っていうかあの、ほら、幼馴染みなもんだから。

中居:
同窓会みたいな感じですかね? 

鈴木:
うん。それもあるかもしれないよね。だからほら、例えば、大学とかのさ、サークルとかさ、音楽サークルとかで集まった仲間だったら多分、長続きしなかったかもしんないと思うし。

中居:
ああ、はいはい。

鈴木:
解散ていうことはあり得ると思うんだよ。でもやっぱりね、桑野なんか幼稚園から一緒だったりとかするから。

中居:
それ、もう何十年ですよね。

鈴木:
うん。そうするとね、あの、もうね、グループとしてのデビュー何周年とかって、関係ないんだな、本当のこと言って。それはやっぱり、対自分たちをすごく支持してくれている人たちに対する、一つの答えだったりしてるけども、自分本人たちっていうのは、もうなんか、生まれてね、その街で育って、その仲間たちが一つの楽しみとして生まれたものがグループだったりして、音楽だったりしてるわけでしょ。そうするとね、本当のこと言って結成何年とかってのは、じつはないくらいに仲間意識のがあるんだと思う。

中居:
そうでしょうね。わかります、それ。僕なんかもデビューしたの5年目6年目なんですけど、結成は、もう9年目なんですよ。それでデビュー5、6周年て言われても、ピンとこないですし。

鈴木:
ちょうどなに? 6年目ぐらい? デビュー。

中居:
そうです。CDを出してから5年目6年目ですけども。結成はもう、来年10年目ですから。

鈴木:
っていうことは、その当時のシャネルズとまるっきり一緒なんだな。例えば、アマチュアというか、デビューする前が4年ぐらい会っていて。

中居:
そうですね。

鈴木:
で、デビューして6年目ぐらいに、もう完璧に活動停止したんだよ。

中居:
ちょっと、嫌なこと言わないで下さいよ。

鈴木:
だから、それくらいに時間、変な言い方だけどさ、この音楽というか、この世界のサイクルというか、っていうのは、普通の6年が、やっぱり10年以上のパワーと労力を使うというか。うん、あの、自分の感じられるパワーとね、労力っていうか。それはあるなと思うよね。そうするとだから、いろんなことを考えたくなってくる時期。

中居:
もう、変なことまで考えたりすんじゃないですか? 余計なことまで。

鈴木:
けっこうね、そういうとこ出ちゃうね。だから、でも、それを跳ね除けるのは何かなっていったら、やっぱり自分自身しかなかったりするんだよ。だから、そのためになんか、みんなよくソロ活動始まった当時に。

中居:
やっぱり気になります? 他のメンバー。

鈴木:
うん。気になる気になる。気になったね。と言うのは、心配で。で、みんな、例えば田代たちが初めて司会とかやり始めた時に、なんとなく手が震えてるのが見えたりとかね。緊張するタイプだからね、みんな。だから、そういう震えてる時に、「あ、大丈夫かな?」とか。

中居:
へぇー。

鈴木:
で、「あのギャグのかまし方は、あんまり好きじゃないかな」とか、「よかった」とかって、一番のなに? あの、ファンであったりとかね。うん、そういう部分で、すごくお互いがファンみたいなところになってって。そうなるまでには、けっこうみんな意識というかね、気にしてたよ。

中居:
ええ、ええ、そうでしょうね。やっぱり鈴木さんのことも、やっぱり意識的にみなさん見てたでしょうし。それでね、再結成、再集結。え? 今後また、ライヴは? 

鈴木:
今はもう、ずっとソロ活動にまた。

中居:
それがまた寂しいですね。

鈴木:
かなぁ? 

中居:
え? 気持ち良くありませんでした? ライヴ。

鈴木:
気持ち良かったよ。いや、久々に集まれたし、正直言ってやっぱり、ステージ終わって、ステージ降りて、また楽屋に向かう時にみんな涙流すぐらいの「気持ちよかったな」っていう。

中居:
それをなんで、またバラバラになっちゃうんでしょうかね? 

鈴木:
っていうかね、自分たちが自分たちの器の中でみんなが活動していれば、それは全てラッツ&スターだっていう。だから、さっき後ろからついてくって言ったように、それ、まさにそういうことなんだな。だから、そんな中できっと「ラッツ&スターとして求められれば、私たちは、これからも何回も登場しましょう」っていう気持ちはすごくあるわけだ。だけど、そこで自分たちが、また、じゃあそこの器だけで「一生懸命頑張ります」って言うほど、みんなのほうがパワーがもっと膨らんじゃってて。一人一人のカラーが出来上がってて。それをある面で規制することが、もう出来ないところに。それはなぜかと言えば、ラッツとして、シャネルズとしてデビューして6年目でソロ活動入って、ソロ活動がもう10年でしょ。そうすると、グループよりもソロの活動のが長くなってるんだな。

中居:
長いですね。

鈴木:
だけど、あの、パワーみたいなもの、それはやっと10年経ってみた時に、何かシャネルズとかラッツの部分に、やっと追い付いてこれたかなっていうくらいに、やっぱりグループの偉大さとか、大きさっていうのを、改めて自分たち一人一人が感じとって。

中居:
実感するっていうことですよね。

鈴木:
が、すごくあるよね。

中居:
へぇー。え? でも、求めてるじゃないですけども、ね、まあ、こういって会場の大きさで言っちゃあアレですけども、大阪城であったり、レインボーであったり、いわゆるその、1万人以上お客さんが入る。僕、最初「ああ、再集結するんだ」最初やっぱ会場がすごく気になったんですよ。どういうお客さんが、何を求めてまず観に来るのか。ちなみにお客さんの層って、どんなお客さんでした? 

鈴木:
いや、年齢層はすごく幅広かったんじゃないかな。

中居:
でも、若い人っていうのは、僕なんかの世代の人っていうのは、小学校の時は御覧になってましたけども、わかんない人っていると思うんですよね。今の10代の子にラッツ&スターっていっても。10代の人は来られてないのか、それとも、鈴木さんのファンで? 

鈴木:
いや、それももちろんあるし。あとは例えば、その当時15、6だった子たちがさ、もう家庭を持ってさ。

中居:
そうですよね。

鈴木:
子供を連れてくる人もいれば。だから、すごく、これほど年齢層が、いろんな人たちが。

中居:
すごい人でしょうね。いろんな人がいるでしょうね。

鈴木:
うん。そんなステージは今までなかったんじゃないかなっていうぐらいにね。

中居:
だから、すごく感じたのは、今、個人活動になって、個人が成長して、それと共にラッツ&スターも成長して。それと共にお客さんたちも成長してるんじゃないかなと思ったんですよ。

鈴木:
うん。だから、まあ、成長というか、みんなそうだよね。あの、音楽っていうのは特にそうなんだけど、その時にその時にとてもいい、例えば恋愛をしてたりとか、そんな時に聴く音楽ってすごく心に残ってたりとか。あとは、生活してる中でもそうじゃん。この音楽を聴いた時に、あの当時のあのことを思い出す、みたいな。音楽って、すごくそういう意味での歴史を感じさせてくれるものってすごいあるわけじゃん。だから、ただ単に懐古主義的な部分だけでは、だからこそ余計に集まりたくなかった、みたいなところはあって。今のなんかラッツ&スターを見て欲しい。そうすることによって、来てくれた人たちがね、今の自分たち自身を感じて欲しいっていうのはすごくあって。「あの頃はよかったよな」っていう気持ちだけでは、来て欲しくないっていうのがすごくあったよね。

中居:
ああ、わかりますわかります。

鈴木:
だから、例えば、きっと子供と一緒に来てくれた人たちなんかはさ、例えばいいお母さんの部分を見たりとか。もう一つは何つうんだろう? 旦那さんにしてみれば、そのお母さんの部分から一人の女性としての部分を垣間見たりとか。そういうふうになんか、ステージを通して一人一人がなんか、自分たちの今を感じてくれればっていう。でも、そんな中にきっといろんなさ、思い出のある曲ってのがたくさんあるわけでさ。

中居:
多分、みんな、どんどんどんどん、その当時の自分を振り返ってみたり、その思い出であったり、いい思い出、悪い思い出、全てやっぱりみんな振り返るんでしょうね、その歌を聴いて。

鈴木:
だから、すごく今回はそういう意味ではすごく、ちょうどね、あの、鈴木雅之としても10年という中で、ベストアルバムというのが、まあ、「MARTINI ・」というアルバムがあって。で、そのアルバムの全国ツアーが終わって、すぐにラッツ&スターとしてのプロジェクトというか、動きをやったんだけど。だからほら、自分でもさ、一つ何かを成し遂げた時に、フッとまあ、一瞬気を抜いたりとか。

中居:
一段落ですね。

鈴木:
うん。そんな時に、このラッツっていうものがあったから、余計になんか燃えたっていうのはあって。いい機会を与えてもらえたなっていう気持ちでもすごくあったよね。

中居:
へぇー。なんでそんなに自分を燃えさせるようなね、イベントであって、なんで? やればいいのに。なんでやんないんだろう? と思いますよね。あれだけ注目を浴びて、あれだけみんなに「え? 再集結するの?」。で、ライヴでは変な話、1万人以上の人がくるわけじゃないですか。こんだけたくさんの人に期待されて、その期待に答えるのにも関わらず、なんか寂しいような気するんですけどもね。

鈴木:
だからね、カッコいい言い方をしちゃえばさ、「いやぁ、そういうものはさ、何回もやるもんじゃなくて…」とかさ、あるんだろうけど。なんか、きっとラッツ&スターをやって、じゃあ、なんでソロみんななってってね。活動停止してまでソロになってやったんだろうか? っていう、その原点のその時のことを考えた時に、きっとやっぱり、それぞれ一人一人っていうのが、もうちょっと主張したい部分があったりとかって。それをみんなでお互いに尊重し合ったりとかしてて。だけど、解散しないっていう、リーダーの頑なな気持ち、みたいにものが俺の中にあったわけでしょ。その時にさ、そこでまた引っ張ることは、自分自身にも許せないことだったりしてるんだよね、きっと。だから、その、ある種だから、みんなライバルだと思って、みんな頑張り始めたりする時期があって。だから、俺はどうしてもライバルと思えなかったわけね。それはなぜかっていうと、やっぱり仲間意識のが強過ぎちゃって。でも、みんなはやっぱり、ピンで歌うよりはコーラスワークを中心にやってる部分のあるやつにとってみれば、自分一人が出てった時っていうのは、完璧にリードヴォーカリストみたいな部分なわけだよね、音楽で例えれば。で、そんな連中が、みんな自分たちの枠の中で頑張っている中で、ラッツ&スターっていう部分をまた戻した時に、そこでそんなに何つうんだろう? 俺自身が縛りたくないっていうのかな? それはすごくあったかもしれないよね。それと同時に、何かうーん? ちょうどライヴワークスという一つのイベントの中での一環でもあったんだけど、そういうステージっていうかさ、なんかそういう思い出に残るものっていうのはさ、やっぱりある程度ガシッとしたもので、大事にしたいっていうかさ。それを延長上としてのステージをやったらカッコ悪いなっていうのはね、すごく。

中居:
ああ、なるほどね。そう、僕なんかやっぱり経験もないですし、逆に考えたこともないですし。見てる人が心地よくて、ステージに立ってるメンバーも心地よくて、あらゆる人が心地いいのにも関わらず、その気持ちを抑えてまた。

鈴木:
っていうかね、いや、そこまでね、きっと偉そうじゃないんだよ、うん。だってさ、みんなそうでしょ? みんなやっぱりステージってさ、気持ちいいじゃない。

中居:
ええ。みんなが気持ちいいじゃないですか。

鈴木:
ね。みんな気持ちいいじゃん。で、まあ、自分のソロのステージだってもちろん気持ちいいわけであってさ、それがちょっとだけスペシャルだったんだな、うん。スペシャルはやっぱり小出しにしちゃいけないんだよ。やっぱりスペシャルなものっていうのは、やっぱり自分たちが一番いい、「よーし、行きましょう!」っていう時に一つポンッと出さないと、これ、スペシャルにならないんだな。

中居:
そうですよね。また冬やったらそうですね。大イベント、大スペシャルにならないですもんね。

鈴木:
それはやっぱり、すごくスペシャルっていう言葉好きだから。

中居:
あ、スペシャル好きなんですか。

鈴木:
うん。やっぱり大事にしたいという。

中居:
え? 今後はじゃあ、でもまた再集結の?

鈴木:
いや、もちろん、その可能性は自分の中でも。

中居:
でも、スペシャルにするためには、やっぱり時間かかるでしょうね。

鈴木:
うん。だから、そのスペシャルの次はさ、スペシャル・なわけじゃないか。だから、そのためには、やっぱりまた自分たち一人一人が、どれぐらいの今度じゃあ、またパワーをさ、つけて。そこに、スペシャル・に向かっていけるだろうかっていうさ、やっぱりみんな一人一人が考えるとこいくよね。

中居:
長いだろうなぁ。長いでしょうね。

鈴木:
うーん? でも、それもまた楽しいんじゃないかな。

中居:
なんか、気が遠くなっちゃいますね。その、スペシャルを待つって。

鈴木:
いやいや、でも、それって面白いでしょ。

中居:
すごいだって、あの、田代さんと、つい最近ちょっと番組でお会いして「どうでしたか?」っていったら。「もうやっぱ、気持ち良かった。もう懐かしい感じと、なんか照れ臭いんだけど楽しかった」って言ってましたもん。「本当、楽しかったなぁ」って。「もうしないんですか?」「もうしない。もうしばらく、またしなしなぁ」って言ってましたけど。そんな心地いいんだったら、やればいいんじゃないかなって思ってたんですよね。で、「リーダーが、リーダーが」って言ってましたもん。

鈴木:
うん。あいつら卑怯なんだよ。

中居:
え? どういうことですか? 

鈴木:
すぐ「リーダーが、リーダーが」。

中居:
「リーダーがOK出したら、俺はいつでも行く」って。だから、鈴木さん次第なんでしょうね。

鈴木:
うーん? そうね。

中居:
でも、中でも、ライヴ中でもなんかコントやってたりなんかしてたって聞いたんですよ。

鈴木:
あ、ライヴの中で? 

中居:
ええ。

鈴木:
うん。だから、元々がほら、ラッツ&スターっていうのはさ、どっかでそういうステージを一つの何つうんだろう? エンターテイメントのステージみたいなことを、すごく掲げてたところがあって。そういう何て言うんだろう? ギャグっぽいことを、それがちょっとブラック的なギャグだったりすることもあったりとか。それがなんか、次の曲に対する味付けだったりっていうことはずっとしてて。

中居:
それはラッツ&スター時代から? 

鈴木:
うん。だから、どっかでクレイジーキャッツを目指してるところって、すごくあってね。で、ただ、エスカレートしてくるんだよ、そういうことって。そうすると、あの、まあ、聴いてる人たちの、バラード聴いてる人たちの目の真剣さっていうのは、歌を聴いてる真剣さよりも、オチを期待している真剣さみたいなものを感じ始めた時に、「あ、これはちょっとヤバいぞ」っていう。その気持ちがね、さっき言った10年前に、ちょっとだけ自分の中での危険性も含めてね。あの、やっぱりヴォーカルグループでありたいしっていう気持ちのほうが強くて。コミックバンドじゃないという気持ちのほうがすごく強かったのね、どっかでやっぱりそういう。で、みんな、田代にしても、ちょっとギャグをまあ、ステージ以外に自分たちがやり始めた時にでも、「いや、ミュージシャンの自分としては、これ以上は」みたいな。どっかでほら、抑える部分みたいのってのがあったりとかさ。でも、その中でソロとしての田代まさしだったら、すごい気持ちよく全部できるんじゃないっていうことがあったりとか。

中居:
はいはい、はい。

鈴木:
だから、そういう流れみたいなさ、そういう既成の枠がないところで、一人一人が自由に動ける。だけど、一つのホームグラウンドっていう部分は、ちゃんとベーシックにいつでもある、みたいなさ。これがやっぱり、いちばん今の自分たちが自然でいられるっていう気はするよね。だから、そこでまたスペシャルに向かって動いていけばいいわけで。

中居:
いいですね。けっこうSMAPと共通っていったら本当、失礼ですけどもね。

鈴木:
いや、でも、すごくあると思うし。

中居:
ありますね。

鈴木:
だから、なんか、一人一人がみんなね、いい形で精一杯頑張ると、それが全部グループにね。

中居:
それが全部集まった時にね、グループになった時に。

鈴木:
それがもっと、よりもっとパワーがみなぎるというか。

中居:
まあ、ぜひともスペシャル・を。

鈴木:
スペシャル・ね。

中居:
ちょっと早めに期待したいんですけども。

鈴木:
そうですね。

中居:
ええ。それに向かって今後とも、個人的にもそうですけども、多分ね、他のメンバーをずっと見なきゃいけないっていうね、緊張感ていうか。常に見張ってなきゃいけないっていうね、あるしと思いますけども。スペシャル・に向かって。

鈴木:
スペシャル・に向かって。

中居:
ええ。頑張っていただきたいと思います。今日はどうもありがとうございました。

鈴木:
どうも。

中居:
ええ、今週のゲストは鈴木雅之さんでした。どうもありがとうございました。

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