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- 華原:
- こんばんは、華原朋美です。今日は11月の26日ですね。そろそろクリスマスのことが気になりだしますが、皆さんはどんなクリスマスを過ごしますか? ちなみに私は仕事をしていると思います。よろしくお願いします。ということで、今日のゲストはANN LEWISさんです。よろしくお願いします。
- ANN:
- こんにちは。お願いします。
- 華原:
- お願いします。初めてですね。
- ANN:
- ですね。
- 華原:
- びっくりです。
- ANN:
- なんで? なんで?
- 華原:
- 「あ、ああ」ってそういう感じなんですけど。
- ANN:
- そうですか?
- 華原:
- べつに悪いふうに言ってるわけじゃないんですけど。
- ANN:
- ありがとうございます。今日、お似合いよ、髪の毛。
- 華原:
- ありがとうございます。
- ANN:
- 可愛い。すごい可愛い。
- 華原:
- ありがとうございます。今日は何を話していいか私もよくわからないんですけれども、音楽のお話しをしてもらえたらすごく嬉しいんですけども、よろしいですか?
- ANN:
- いいですよ。
- 華原:
- よろしくお願いします。もうダメだぁ、朋ちゃん。
- ANN:
- 朋ちゃん?
- 華原:
- はい。
- ANN:
- 朋ちゃん、頑張ろう。
- 華原:
- はい。すごい嬉しいです。はい、新曲出されますね。
- ANN:
- はい。「VENDETTA」っていう曲が、もう出てる。
- 華原:
- 出てます。すいません。
- ANN:
- ううん。
- 華原:
- どんな思い入れとか、どんなふうに出来上がってきたとか、そういうことを聞きたいんですけど、お願いします。
- ANN:
- 言い切るね。
- 華原:
- はい、すいません。
- ANN:
- えぇとですね、まずあの「VENDETTA」っていう意味はね、イタリア語で復讐。
- 華原:
- 復讐ですか?
- ANN:
- うん。VENDETTAしたことある?
- 華原:
- 復讐? 復讐された………、何でもないです。
- ANN:
- されたことあるの?
- 華原:
- 何でもないです。
- ANN:
- 嫌な男ね。あ、女かな?
- 華原:
- はい。
- ANN:
- 女だ。
- 華原:
- あ、いや、べつにそういうのないですけど。
- ANN:
- それで、えぇとね、そうね、曲はね、わりと何っぽいっていうのかな? ANNさんってどっちかっていうと歌謡ロックで、ギターギンギンガンガン入っててっていう感じなんですけど、今回はね、サンプリング系が多くて。
- 華原:
- サンプリング系?
- ANN:
- わかる?
- 華原:
- はい、わかりません。
- ANN:
- はい。いわゆる機械モンよ。
- 華原:
- 機械モン?
- ANN:
- 得意でしょ? あなたのほうは。
- 華原:
- いえ。
- ANN:
- 機械モノ。Anyway、そういうノリでやっただけ。
- 華原:
- あ、そうですか。41枚目ですよね?
- ANN:
- そうなの?
- 華原:
- え?
- ANN:
- 今「41歳ですよね?」って言われるのかと思って、「はい」とかって思ってたんだけど。41枚目?
- 華原:
- はい。
- ANN:
- あ、そう。もうね、わかんないの、私も。
- 華原:
- あの、今までシングルを40枚と、あとアルバムを40枚出されてるんですよ。
- ANN:
- あ、そう?
- 華原:
- すごいですよね。びっくりしました。
- ANN:
- 36枚ぐらいだと思ってたんだけど、40枚?
- 華原:
- はい、そうです。
- ANN:
- そりゃ知らんかった。ありがとう。
- 華原:
- いえ、とんでもないです、はい。そういう曲なんですね、新曲は。
- ANN:
- はい。
- 華原:
- 私はいつもANNさんの、あ、そういうふうにお呼びしていいですか?
- ANN:
- もちろんです。
- 華原:
- ANNさんの曲はいつも友達とワァーッていく時にバァーッと歌わせていただいてます。
- ANN:
- 本当? どれ歌うの? 「六本木心中」?
- 華原:
- ♪キレイでしょ〜、みたいな。
- ANN:
- あ、そう。「あゝ、無情」。
- 華原:
- すいません。もうダメだぁ。
- ANN:
- やめたいんでしょ? この業界やめたくない? まだ。
- 華原:
- 業界ですか?
- ANN:
- まだ大丈夫?
- 華原:
- やめたいと思ったことはないです。
- ANN:
- で、しゃあなんだ、カラオケ行って「あゝ、無情」歌ってくれてワァーってなるの?
- 華原:
- はい。すごい発散できるっていうか。
- ANN:
- あ、そう。お幾つなんですか? 今。
- 華原:
- 私、23です。
- ANN:
- あ、本当。もっとちっちゃいふうに思えるね。
- 華原:
- はい、すいません。
- ANN:
- ちゃんと大人になってるのね。
- 華原:
- はい。
- ANN:
- そうか。
- 華原:
- 大人になってるんですけど。あと「WOMEN」とか、すごく好きです。
- ANN:
- そうですか。ありがとう。
- 華原:
- ビデオを見させていただきました。
- ANN:
- どれ?
- 華原:
- 新曲の。
- ANN:
- 「VENDETTA」の?
- 華原:
- はい。ベンゼッタ?
- ANN:
- 「VENDETTA」
- 華原:
- ゼンデッタ?
- ANN:
- VE。
- 華原:
- 「VENDETTA」?
- ANN:
- そうです。
- 華原:
- ずっと海外に住んでらっしゃるんですよね?
- ANN:
- ま、いちおうね。
- 華原:
- 今はロサンジェルスに1年半ぐらい住んでるって聞いたんですけど、なんでロサンジェルス?
- ANN:
- あのね、ロスはやっぱり天気がいいし。レコーディングで毎年行ってて、ちょっとは道とかがわかるから安心するし、友達も多いし。
- 華原:
- 友達が多いんですか。
- ANN:
- うん。それでアメリカっていう場所はやっぱり安いでしょ、いろんなものが。生活しやすいし、裏庭欲しかったし、犬のために。
- 華原:
- 犬のために。犬と猫を飼ってらっしゃるんですか?
- ANN:
- うん。犬1匹と猫4匹。動物好きですか?
- 華原:
- はい、好きです。
- ANN:
- どっちが好き?
- 華原:
- 猫が好きです。
- ANN:
- 本当。猫派?
- 華原:
- はい。
- ANN:
- 可愛いよね。
- 華原:
- はい。
- ANN:
- 何匹か飼ってますか?
- 華原:
- えぇと、ロスで小室さんが2匹飼ってます。
- ANN:
- ロスで? 本当? じゃあ、置いてきちゃうの?
- 華原:
- 置いてきちゃうっていうか、私が日本に帰っちゃうから。小室さん、今ロスに住んでて。
- ANN:
- 本当に住んでるの? 本当の本当に?
- 華原:
- はい。
- ANN:
- どのくらいの割合でいたりいないの?
- 華原:
- どれぐらいの割合で? 他の国に行ったりとかもするんですよ。
- ANN:
- あ、そうか。
- 華原:
- 中国に行ったりとか、いろいろなされるので。なされるってなんか変ですけど。
- ANN:
- で、朋ちゃんはお忙しいんでしょ?
- 華原:
- 私ですか? いいえ。
- ANN:
- なんで? 忙しそうじゃない? でも、ロスにもちゃんと行って会えてるの? そういうのが不思議だよ、私。
- 華原:
- どういうのが不思議ですか? 私をどう思いますか? すいません。
- ANN:
- まあ、私も日本にいないから、すごくよくは知らないけども、小室さんの彼女で、朋ちゃん。「室ちゃん」じゃなくて、なんて呼んでるの? 「小室さん」? って呼び合ってての。それで、レコーディング彼がしてた時に「朋ちゃん800万使っちゃったぁ!」って言ったって本当?
- 華原:
- 「800万使っちゃった」ですか?
- ANN:
- そういう話を聞いたの。「すごいね、800万をどうやって一回の買い物で使えるんだろう?」って言ってたの。
- 華原:
- 誰がですか? 私、そんなお買い物したことないです。
- ANN:
- あ、そう。80万が800万になっちゃったのかな?
- 華原:
- 80万のお買い物もないです。
- ANN:
- 本当。でも、小室さんがそこで「あ、そう」で終ったっていう話が、「すげぇ」って言ってたんだけど。
- 華原:
- 「すげぇ」ですか?
- ANN:
- 8万円かな?
- 華原:
- そんな無駄遣い。
- ANN:
- 8万円が800万なっちゃうのね、Maybe。
- 華原:
- 人の噂っていうのは、わからないですね。
- ANN:
- でもさ、人事だから面白いってあるじゃない、人のことって。自分のことを言われてることを後で知ると嫌だよね、でも。
- 華原:
- 自分のことを?
- ANN:
- 本当のことじゃないことはね。
- 華原:
- 本当のことじゃないことは? 私になにか疑いがありますか?
- ANN:
- No。
- 華原:
- ないですか?
- ANN:
- ない。ないし、あってもいいと思うよ。疑いっていうか、もしそういう人だったとしても、800万使ってる人だとしても。
- 華原:
- いや、使ってないです!
- ANN:
- いや、使ってないだろうけど、使ったとしてもいいと思うよ。
- 華原:
- いや、使わないです。
- ANN:
- いや、例えばね。
- 華原:
- そんなお金持ったことないです。
- ANN:
- そうだよね。だから、「幸せね。プリティ・ウーマン状態かしら?」と思ってたのよ。「はい、このクレジットカードで、はい、買い物しといで」って。それって憧れるじゃない。
- 華原:
- いや、憧れないです。
- ANN:
- 憧れない?
- 華原:
- はい。あの、「プリティ・ウーマン」って映画ですよね?
- ANN:
- そうそう。
- 華原:
- あの映画の中の女性の役を私がやってると思ってらっしゃるんですか?
- ANN:
- 思ってない、思ってない。
- 華原:
- 私はあの映画観ましたけど、あんな女性になったことはないです。
- ANN:
- でもさ、女の子として、ああいう瞬間があったら嬉しくない?
- 華原:
- うーん? 一瞬あったら。
- ANN:
- 毎日は嫌だよ。でも、一瞬は嬉しいじゃない。
- 華原:
- 一瞬は嬉しいのかもしれないですね。逆になんかいろいろ聞いてくれて、すごい嬉しいです。
- ANN:
- いえいえ、それでいいんですよ。
- 華原:
- あ、いいんですか?
- ANN:
- うん。そのほうが楽でしょ? あの、ロスではキミがうちの世話してんでしょ?
- 華原:
- はい。
- ANN:
- キミを知ってるの、昔から。
- 華原:
- キミさん知ってるんですか?
- ANN:
- うん。
- 華原:
- あ、そうなんですか。
- ANN:
- 昔ね、前の旦那のローディーやってたの。
- 華原:
- ローディーって何ですか?
- ANN:
- あのね、楽器の世話するやつ。
- 華原:
- あ、そうなんですか。
- ANN:
- だから知ってるんだ。一回ね、ミシマってうどん屋で会ったことあるんだ。
- 華原:
- はい、キミさんと?
- ANN:
- うん。行く?
- 華原:
- はい、私よく行きます。
- ANN:
- 美味しいよね、あそこね。
- 華原:
- ミシマのうどん美味しいですよ。みんな見てる人はわかんないかもしれないですけど、美味しいですよ。
- ANN:
- 朋ちゃんはどれぐらいの割合でロスにいるの?
- 華原:
- えぇと、そうですね、2ヶ月日本にいて一週間行って、で、また2ヶ月。
- ANN:
- 本当。
- 華原:
- はい、すごい寂しいです。
- ANN:
- ね。あ、そう。それで向こう行ったら自分で運転したりしてるの?
- 華原:
- 運転は免許がないので出来ません。
- ANN:
- あ、そう。じゃあ、誰かに連れ回られ女? まあ、小室さんが忙しい時とか。
- 華原:
- 小室さんが忙しい時は、私は静かにしているほうが一番いいと思います。
- ANN:
- 本当?
- 華原:
- ロスでは車の運転したりとか、あとお買い物したりとか、住んでるんですよね?
- ANN:
- そうです。
- 華原:
- もうそんなのは当然の話で。
- ANN:
- そうですね。
- 華原:
- どんな夜の遊び方をするんですか? ロスっていうと、夜の遊びっていう感じもするんですよ。
- ANN:
- する? 私、ぜんぜんしない。
- 華原:
- しないですか?
- ANN:
- 遊ぶ? 夜。
- 華原:
- 夜ですか?
- ANN:
- どこ行く? 御飯食べたら帰ろうってなんない?
- 華原:
- 私は、そういう印象も持ってるんですよ。
- ANN:
- ロスに対して?
- 華原:
- はい。いろんな印象を持ってて。あと、お昼、昼間の光とかすごく気持ちいいじゃないですか。そういうのもすごく印象あるし。
- ANN:
- 印象じゃなくて事実でしょ?
- 華原:
- すいません。
- ANN:
- いやいや、そういう意味じゃなくて。でも、夜さ、遊びに行くとこある? 面白くないんだもん。
- 華原:
- 小室さんにクラブに連れてってもらいました。
- ANN:
- どこ? Billboard?
- 華原:
- もう覚えてないです。
- ANN:
- あ、そう。なんかホテルの一階のとこ? Skybartとかかな?
- 華原:
- わかんないです。
- ANN:
- 「クラブ」に連れてってもらったの?
- 華原:
- いや、私、今言ってないですよ、そういうふうに。
- ANN:
- うん、言ってないよ。でも、言わなきゃいけないんじゃないの? 日本って。「かなり」とか言うんでしょ。
- 華原:
- 私は言わないですね。でも、かなり辛いですね。
- ANN:
- なにが?
- 華原:
- いや、なんでもないです。あの、子供がいるって聞いたんですけど。
- ANN:
- 子供? ドモコが一個いるの。
- 華原:
- すいません。その名前がすごいって聞いたんですけど、教えて下さい。
- ANN:
- あのね、美勇士っていう名前なんですけど。やっぱり私も外人なのかな? 漢字に興味があるのね。
- 華原:
- 漢字ですか?
- ANN:
- うん、漢字。
- 華原:
- 漢字ってあの?
- ANN:
- 書く漢字。日本語の漢字。それでまあ、美勇士っていうの考えた時に、自分は漢字書けないし、意味もわかんないけども、少ししか。美しい勇気のある武士っていうね。Beautiful Brave Soldierってまあ英語的に言うとね。そうするとアメリカインディアンとかの名前っていうのは、そういう名前があるのよ。例えばあの「Dances with wolves」っていう映画あったじゃないですか、ケビン・コスナーのインディアンの映画みたことある?
- 華原:
- わからないです。
- ANN:
- はい。「Dances with wolves」っていうのが、そのセンテンスが、一行っていうの? センテンスが名前なの。だから、アメリカインディアンの名前の付け方がそうだし、そういうのがすごい好きで。あと、美しい勇気のある武士、カッコいいっていうのと。
- 華原:
- 美しい、勇気……?
- ANN:
- 勇ましい字ってみんな言うけど。あと、武士。なんか土曜日みたいな。
- 華原:
- 下が短いほうですね。
- ANN:
- そう? それで美勇士君って付けばMusic。美勇士ちゃんって言ったらMusician。そういう感じ。
- 華原:
- すごいですね。
- ANN:
- 名前決めてる? もう子供の。
- 華原:
- 子供ですか? 私は安室さんじゃないので。
- ANN:
- でも欲しいと思う?
- 華原:
- 子供は欲しいです。
- ANN:
- 名前は?
- 華原:
- 名前ですか?
- ANN:
- ほら、なんて言うのかな? 一時期の人間たちが洒落た名前付けようと思って、きっと私もその一部だったかもしれないけども、今の人たちってもっとほら、シンプルにさ、「逆に太郎って名付けちゃえ」とかさ、花子とかさ。なんかその2路線があると思うわけよ。洒落系とノーマルっていうのかわかんないけど、どっち線?
- 華原:
- 結婚して子供を産んだ、その旦那さんと相談したいです。
- ANN:
- そうなんだけど。
- 華原:
- はい、路線があるんですよね。二つの路線があって。
- ANN:
- あったとしたらどっち?
- 華原:
- えぇと……。
- ANN:
- 何型?
- 華原:
- A型です。
- ANN:
- 嘘だぁ。Bじゃないの? A型?
- 華原:
- はい。
- ANN:
- じゃあ、けっこうビシッ、バシッとしてるんだ?
- 華原:
- はい、してます。わかんないですけど。その時になってみないと名前とかわからないですね。
- ANN:
- あ、そう。でも、やっぱり普通の名前が好きとか。
- 華原:
- 普通の、普通がいいです。普通が一番です。
- ANN:
- ね。それはそう思う。
- 華原:
- はい。でもなんかすごいですね、そういう名前を持った人も。
- ANN:
- なに? 変な名前持った人も?
- 華原:
- いや、変な名前じゃないですよ。本当にそのままっていうのがすごく。
- ANN:
- まあ、その時の思い入れがあればね、それはそれだしね。
- 華原:
- はい。思い入れがあるんですね?
- ANN:
- うん。
- 華原:
- 今日は一緒に来てらっしゃるって。
- ANN:
- 美勇士? いますよ、あそこに。
- 華原:
- あ、あの人。
- ANN:
- オヤジ臭い。
- 華原:
- はじめまして。金髪ですね。
- ANN:
- そうなのね。本当はちょっと赤入れてもらいたいんですけどね。
- 華原:
- 赤ですか?
- ANN:
- このあいだまでね、赤入ってて。「もっと金髪にしようぜ」ってやったんだけど、しばらく金髪でいたいらしいのよ。
- 華原:
- そうなんですか。
- ANN:
- 朋ちゃんは色入れたりとかしないの?
- 華原:
- 色ですか? 一回後ろのところにちょっと金髪っていうか、色を抜いたんですよ。だけどそれ、評判が悪くてすぐ直したんですけど。
- ANN:
- なんでそんなとこに入れたの? 自己満でしょ?
- 華原:
- いや、違います。自己満て何ですか?
- ANN:
- なんかほら、あんまりボーン入れるとあれだから、このへんで自己満で。私もよくやったよ、それ。反発ってやつかな。
- 華原:
- 反発? 全部やっちゃおうって初め思ったんですよ。だけど、そういう勇気がなかったからそこだけだったと思うんですけど。
- ANN:
- まあ、髪も傷むしね。
- 華原:
- 髪の毛長いですね。
- ANN:
- そうですね。でも、これでもずいぶん。このあいだちょっとコマーシャルを髪の毛のやつやったんだけど、10cmぐらい切らされた。
- 華原:
- それは海外のコマーシャルですか? 日本のコマーシャル?
- ANN:
- こっち用のをあっちで撮ったけど。
- 華原:
- 髪の毛の?
- ANN:
- 毛染めの。
- 華原:
- はい、コマーシャルを。じゃあ、これから流れるんですか?
- ANN:
- 流れてるらしい。
- 華原:
- もう流れてるんですか。
- ANN:
- うん。
- 華原:
- はい、そうですか。
- ANN:
- 朋ちゃんは何のコマーシャル出てるんですか?
- 華原:
- 今ですか? 今は、カネボウのCMに。
- ANN:
- あら。お化粧品?
- 華原:
- はい。
- ANN:
- 口紅とか?
- 華原:
- ファンデーションです。
- ANN:
- あ、そう。
- 華原:
- 出させていただいてます。
- ANN:
- でも、髪の毛そういう短いのもお似合いじゃないですか。
- 華原:
- ありがとうございます。
- ANN:
- 本当はおでこ広いんだよね?
- 華原:
- おでこですか? もう全部バラされちゃうよぉ。
- ANN:
- いや、でも似合うよ。自分でもけっこう「あ、可愛い」なんて思ったでしょ。
- 華原:
- みんながすごい似合うって。
- ANN:
- 似合う、似合う。その色もいいよ。
- 華原:
- KIKCHYさんが似合うって言ってくれたから、すごい嬉しいなって思って。
- ANN:
- ああ、今時男? あ、そう。でも、長いでしょ? 本来は。
- 華原:
- 本来はそうですね。
- ANN:
- でも、それぐらいにしたほうがお洒落だと思う。
- 華原:
- そうですか?
- ANN:
- なんかわりと普通っぽい子じゃない? いつも普通の。
- 華原:
- はい。私、普通なんです。
- ANN:
- 本当? 小室さんが好きだって? それが。
- 華原:
- ………うん。
- ANN:
- 男の人って普通が好きなんだよね。
- 華原:
- …………。
- ANN:
- ちょっとね、前髪、今ね、浮いちゃったよ。大丈夫。
- 華原:
- ありがとうございます。
- ANN:
- キューティクル。
- 華原:
- キューティクル。あ、それは本物ですか?
- ANN:
- どれ? TATOO?
- 華原:
- はい。
- ANN:
- うん。いれてないの? どこも。
- 華原:
- はい、ないです。痛くないですか? そういうのって。
- ANN:
- 痛い。
- 華原:
- 他にもいろんなところにあるんですか?
- ANN:
- ううん。
- 華原:
- 手だけですか。すごいですね。綺麗ですね。バラですか? それは。
- ANN:
- これ、もう12年ぐらい前に入れたの。
- 華原:
- 12年前。
- ANN:
- やっぱりマイク持った時とか、煙草喫った時にカッコいいかなと思って。私の夢はね、どっかバーかなんかで飲んでて、飲めないんだよ。
- 華原:
- お酒、飲めないんですか?
- ANN:
- お酒飲めないんだけど、男の人が来てさ、ナンパするわけよ。だけど、名前は言わないの。でも、「あの手にバラの入れ墨を入れた女」っていうことで覚えられていたい、みたいな。そういうなんて言うの? シーンを作っちゃうわけよ。で、そういうの「あ、カッコいい!!」とか思って、思い付きでバァーンとか入れちゃうタイプ。
- 華原:
- 思い付きで。
- ANN:
- それが大事よね。現場処理と思い付き。これは大事。
- 華原:
- 現場処理? そうですか。お酒を飲まないっていうのは、珍しいっていうか。ぜんぜん飲めないんですか?
- ANN:
- ぜんぜん。少々ワインが飲めた時はあったんだけど、もうね、吐く。飲めそうでしょ?
- 華原:
- はい。もう何でも。
- ANN:
- っていう感じでしょ?
- 華原:
- はい。
- ANN:
- ぜんぜん。美味しいとも思わないし。そのワイン飲んでた時も、みんなとノリが一緒になりたいから無理に飲んでるっていう感じで。もう3杯目には吐く。今も、一吸いじゃない。なんて言うの? 一回ゴックンってやる。
- 華原:
- 一杯ですか?
- ANN:
- 一杯だと全部になっちゃうでしょ。一吸い?
- 華原:
- 一口?
- ANN:
- あ、それ! ありがとう。ああ、スッキリしたね。
- 華原:
- ありがとうございます。
- ANN:
- その一口で吐く。飲めるの?
- 華原:
- お酒ですか? 飲めるようになりました。
- ANN:
- なに飲むの?
- 華原:
- 最近は赤ワインが好きですけど、銘柄とかはぜんぜんわからないです。
- ANN:
- ドライ系とかほら、甘めとか。
- 華原:
- なんか酸っぱいのが好きなんです。
- ANN:
- あ、そう。アセロラドリンク、好き?
- 華原:
- アセロラドリンク?
- ANN:
- 私、あれ大好きなの、酸っぱいから。
- 華原:
- なんか身体に良さそうですよね。いいですよね。なんか、ANNさんてそういう方だったんですね。
- ANN:
- え? どういう方と思った?
- 華原:
- いや、なんか、バラエティに富んでる人っていうか。
- ANN:
- あ、そう?
- 華原:
- はい。
- ANN:
- じゃあ、今バラエティに富んでない?
- 華原:
- え?
- ANN:
- 富んでないように思える?
- 華原:
- いえ、今そう思ってます。
- ANN:
- あ、今そう思ってるのね。でも、会う前はどう思ったの?
- 華原:
- 会う前は……。
- ANN:
- 恐げ?
- 華原:
- いや。
- ANN:
- それはない?
- 華原:
- はい。あの、日本人じゃないって思いました。
- ANN:
- それまた、だたの事実だよ。でしょ? 事実じゃないこと言って。
- 華原:
- 一生懸命なんです、これでも。
- ANN:
- そう?
- 華原:
- はい。
- ANN:
- A型?
- 華原:
- はい、A型です。
- ANN:
- なに年?
- 華原:
- 寅年です。
- ANN:
- あ、そう。カッコいいじゃん。
- 華原:
- ありがとうございます。
- ANN:
- 私ね、カッチョ悪いの。申年。でもね、えぇと、何座?
- 華原:
- 獅子座です。
- ANN:
- あら、強そう。獅子、寅?
- 華原:
- はい。
- ANN:
- のA型?
- 華原:
- はい。
- ANN:
- けっこうこれは小室さんが苦労するかもしれない。強いでしょ?
- 華原:
- 私ですか? でも小室さんには弱いです。
- ANN:
- もう付き合って長いんでしょ? 3年ぐらい?
- 華原:
- 付き合って3年です。あ、でも小室さんには強いのかもしれないですね。
- ANN:
- そうだよ、きっと。
- 華原:
- 今、私、嘘をつきました。すいません。
- ANN:
- そう。
- 華原:
- そうなんですよね。
- ANN:
- でも、とてもsmileが可愛くて。
- 華原:
- あ、嬉しいです。ありがとうございます。私はいつも笑ってたほうがいいですね。
- ANN:
- うん、そう。はい、飲もうよ。
- 華原:
- はい。
- ANN:
- 今度、シングルは出るんですか?
- 華原:
- えぇと、12月の24日にアルバムを出します。
- ANN:
- あ、そう。eveに。
- 華原:
- はい。
- ANN:
- シングルは?
- 華原:
- シングルは決まってないです。
- ANN:
- あ、本当。いいね、そういうやり方。普通ほら、ローテーションっていうのがあってさ、シングルが決まっての、とかさ、あるじゃない。いちおうこれから決まるの?
- 華原:
- シングルですか? 明日が見えないっていう感じなんですよ、毎日が。
- ANN:
- それはどうして?
- 華原:
- 責められてるから。
- ANN:
- 誰に? record companyに?
- 華原:
- いえ、そういうんじゃなくて、自分自身で責めてるところがあって、責められてる。
- ANN:
- 自分で自分を責めてんの? 何に対して責めてるの?
- 華原:
- うーん? 曲を出すっていうことに関して。
- ANN:
- 出したくないの?
- 華原:
- 出したいからいろいろ考えたりするんです。
- ANN:
- ああ、じゃあ自分で決めれるの?
- 華原:
- 発売日とかですか?
- ANN:
- じゃなくて、「どの曲がシングル」とか。違うの?
- 華原:
- ぜんぜんわかんないです。
- ANN:
- あ、そう。じゃあ、いつもはどうやって決まってるの?
- 華原:
- いつもは小室さんと相談して。れでシングル、アルバムを出します。ANNさんは自分で全部ビデオの撮影とかシングルの発売日とかでもいろいろ?
- ANN:
- 発売日はわかんないけど。
- 華原:
- はい、すいません。ジャケットの撮り方とか、そういう。
- ANN:
- 関わりね。
- 華原:
- はい。
- ANN:
- 全部やります。
- 華原:
- 全部やるんですか?
- ANN:
- あの、曲選びは、みんなで選んで。で、向こうが、例えばディレクターとかが選んだ曲がどうしても気に入らなければやらないけども。まあ、意見を聞きつつ。でないとさ、自分のことってさ、自分わかんない時あるじゃない。
- 華原:
- はい。いっぱいあります、私。
- ANN:
- あるでしょ。だから、まあ意見も聞きつつ。ただ、自分の声は自分がわかってるつもりだし。歌っててほら、好きなタイプのメロディもあれば、「声に合わないな」とか「歌いづらそうだな」とか、そういうのが全部含まって、そういう耳で聞く場合もあるし。単純に「あ、好き」と思って選んじゃう時もあるし。でもね、ディレクターとかがね、よく「いや、これは絶対ですよ、ANNさん」って言ったらね、「じゃあ、誕生日にあげる」って言うの、いつも。
- 華原:
- カッコいいですね。
- ANN:
- いやいや。「じゃあ、あなたにはあげる」って言うの。
- 華原:
- え? その一人の人にあげちゃうんですか?
- ANN:
- そう。いやだから、そうやって言ってね、困らせるの。
- 華原:
- 私はそういうことはあんまりわからないんですけど、困らせたりとかするの好きですか?
- ANN:
- けっこう意地悪かな。
- 華原:
- 意地悪なんですか?
- ANN:
- いや、そうやってマジに言われちゃうとあれだけど。まあ、面白がる意地悪はするよ。しない? そういうの。
- 華原:
- 意地悪ですか?
- ANN:
- するって。絶対するって。可愛い意地悪だよ。本気のはダメよ。
- 華原:
- 意地悪はされるのが好きじゃないので、するのが嫌になってます。
- ANN:
- あら。いい子じゃない。学校時代悪かった?
- 華原:
- 学生時代ですか? はい。
- ANN:
- 高校生とかる
- 華原:
- はい。
- ANN:
- 何やってた? シンナーとか? そういう時代でもないか。言えねぇよ、って?
- 華原:
- いや、ぜんぜんわかんないです。
- ANN:
- そういうのは、まあそれは言えないとしても。
- 華原:
- 言えないっていうけど、私はわからないです!!
- ANN:
- 何がわかんないのよ?
- 華原:
- いや、そういうのは何にも知らないです。
- ANN:
- あ、そう。泣かないでよ。
- 華原:
- はい。
- ANN:
- どういうことが悪いことなの? 今はほら、今のgalsがやることって、ほら、何だっけ? 自分の身体を売るとかあるんでしょ? そういうことじゃないんでしょ? もちろん。
- 華原:
- 私はそういうことは、ぜんぜんないです。
- ANN:
- 朋ちゃんもう23歳だから、8年ぐらい前に高校生だったから、8年前の高校生に流行ってたことっていったら何だった?
- 華原:
- カラオケです。
- ANN:
- あ、そういう。まあ、煙草喫うぐらいでしょ。
- 華原:
- はい。あの、そうですよね。まあ、カラオケに行って、で、「学校の屋上で何年何組のナントカさんがが煙草を吸っている」とか、そういうのを知っているのがすごい得意だったっていう。そういう。
- ANN:
- それでチクるとか?
- 華原:
- いえ、私はチクらないです。
- ANN:
- 知ってるのが得意だったの?
- 華原:
- うん、知るのが。そういう情報を集めるのが得意だったんです。
- ANN:
- なに?
- 華原:
- いや、大丈夫かな?
- ANN:
- 大丈夫だよ。時効。
- 華原:
- 時効?
- ANN:
- 時効。終った。
- 華原:
- はい、終った話。
- ANN:
- 日本語わかる?
- 華原:
- 日本語もウマく喋れないのにってよく言われますけど。
- ANN:
- 大丈夫よ。
- 華原:
- 大丈夫ですかね?
- ANN:
- 生きていける。
- 華原:
- 生きていけますかね? あの、日本人と外人の何が違うと思いますか? 外人って、ANNさんから見たら日本人っていうのは外人なのかもしれないですけど。
- ANN:
- まあ、まあね。いや、だから日本人って見ちゃうと、日本独特な日本人の性格とかなんて言うの? 持って生まれた国民性っていうのか。そういうのはあると思うよ。だから、本当のことを言わないとか。
- 華原:
- 本当のことを言わない? 私、本当のことを言ってます。
- ANN:
- うん。
- 華原:
- はい。
- ANN:
- とか、あとやっぱりね、私はね、日本の仕事のやり方が嫌い。
- 華原:
- 日本の仕事のやり方?
- ANN:
- うん。仕事、仕事、仕事、仕事、仕事、遊びがない。あとほら、遊びも仕事のうち、みたいな。接待とか。
- 華原:
- あ、そういうのですか。
- ANN:
- だからね、ストレスが溜まる人たちなんじゃないかなぁ? と思うの。アメリカ人なんか、私 はあの、ヨーロッパ人の話は出来ないけども、アメリカ人はやっぱり月〜金働いたら土日バーン休んで、なんて言うのかな? 近場のどっか自然とたわむれに行ったりとか。わかんないけど、ガンッて休めると思うのね、身体を。それからまた月曜日から金曜日。だから、日本人はover workをしちゃうと思うのね。そう思いませんか?
- 華原:
- 私はよくわからないですけど。
- ANN:
- 自分のことを考えてそう思わない?
- 華原:
- 自分ですか? 自分のことを考えて、時々そういうふうに思う時はあります。「なんでこの人にいろいろ余計なことを喋ったりとかしなくちゃいけないのかな?」って思ったりする時もあります。
- ANN:
- それは何? 例えばインタビューでとか?
- 華原:
- そうですね、はい。
- ANN:
- そうか。でも、それはさ、この道選んじゃったからにはさ、言わなきゃいけないことなんだよね、きっと。
- 華原:
- はい。
- ANN:
- 言わなくていいことは言わなくてててんだけどね。でも、わかるよ、それ。
- 華原:
- わかります?
- ANN:
- 「言うもんか!」と思う時あるでしょ。
- 華原:
- 絶対言っちゃダメって思ってても言わせようとする人がいて。
- ANN:
- あ、そういうこと。
- 華原:
- はい。それで、でも絶対言わないように我慢したりとか。なんかそういうのも嫌ですね。嫌だって思うところですけども。今のアメリカの女の子っていうのは、どんな感じなんですか? 例えば私は日本人の23歳の女の子、女の人ですけど、アメリカの23歳とかそういう年齢の女の人とかっていうのは、どういう感じなんですか?
- ANN:
- うーん? 私もね、正直言ってそういうお友達はいないけども、でも、メルローズって知ってる? あの通り。
- 華原:
- はい。
- ANN:
- あそこのね、ちょい外れに住んでるのね。ちょい外れって1blockもいかないぐらいところに住んでて、しょっちゅうメルローズ行って、茶飲んで、人を見てるのが面白いんだけども。だから、喋ったりとかはしたことないけど、日本みたいになんて言うかのな? 「幾つから幾つまではこれ」とか、「この時代はこれ」とか、ブーム関係、それは私、アメリカはないんじゃないかと思うんたむけどね。
- 華原:
- そうですか。
- ANN:
- そう思わない? 普通? 普通のだから遊びを普通にやってるんじゃないかな? ライフスタイルに合った。だから、私が何を言いたいかというと、日本は身体を売ってプラダのバッグを買うとか、そういう話を聞くじゃない。
- 華原:
- はい。
- ANN:
- 聞きたくないけども。そうすると、もちろん哀しいんだけどアメリカだろうが他の国の人たちっていうのは、例えばプラダのバッグでも何でも、その類のものを買う時っていうのは、life styleに合ってる人が買うと思うのね。
- 華原:
- ライフスタイル?
- ANN:
- 要するに、お金持ちってだっていう言い方は変かもしれないけど、お金持ちの人はそれを買えるわけよ。買えるから買うっていう意味での、そういうlife style。でもほら、日本って昔からそうだけども、30回ローンとかそういう立場に合わない、ただ流行り。何でも流行り、流行りだから。それがなんか日本はすごくありすぎて。アメリカなのか世界中全部なのか、日本以外はそういうことはしないなっていうことは思うよ。だって、23歳ぐらいの、まあ二十歳とか、わかんないや、高校生でも、例えばおうちがお金持ちでも、そういうの持ってる人ってあんまり見ない。まあ、二十歳過ぎたら持つかもしれないけども、ちっちゃい子たちが。だから、その違いはすごくあるけれども。
- 華原:
- それは確かになんか、私も普通の、例えば移動中とかに外の風景を見れたりするわけじゃないですか。そういう時にみんな同じ格好してたりとか、そういうのはなんか「うーん?」って思う時ありますね。
- ANN:
- ね。だからさ、私なんか正確上「みんなと一緒じゃ嫌」って言うタイプだったし。まあ、今はそこまでカッコ付けの考えは何にもないけども。でも、日本っていうのは、だからそういう話を人とすると「ああ、島国だから」って終っちゃうんだけど。なんで同じもの、ルーズソックスとかわかんないけど、ああいうの履いて集団で。で、やっぱりみんながしてるから安心感だというのだが、それでもよく意味がわからないと思いません?
- 華原:
- そうですね。すごいルーズソックスはすごかったです。
- ANN:
- ね。でも、美勇士なんかルーズソックス見るとドキドキするらしいのよね。
- 華原:
- ドキドキするっていうのはドキドキ?
- ANN:
- 年頃的にさ、そういうのがいいんじゃないかな。だから、その時代、時代で流行りがあるから、それを通っていくのはいいことだとは思うけど。
- 華原:
- 集団でバァーッっていうのがダメだと。
- ANN:
- ね。集団で。オリジナリティってやつ。
- 華原:
- オリジナリティ?
- ANN:
- それが欲しいですよね。
- 華原:
- 個性が欲しいということですね?
- ANN:
- そういうことですね。
- 華原:
- 日本人には個性が足りないと。
- ANN:
- 個性も、個性っぽい人たちも多くなってきて、あれとは別に。だから、それはそれですごくよくなってきたとは思うけども。
- 華原:
- そういうふうに思ってるんですね。
- ANN:
- はい。
- 華原:
- 確かに、私も個性を持とうって、個性が持ちたくて、自分が欲しくて歌を歌ってるっていうところは、そういう気持ちはあります。自分っていう自分があるっていうのを見せたいっていうのがあって。
- ANN:
- 大丈夫。絶対に大丈夫。十分個性あるから。
- 華原:
- はい、ありがとうございます。じゃあ、音楽の話をして下さい。
- ANN:
- 音楽?
- 華原:
- はい。
- ANN:
- 音楽の話、つまんないよ。
- 華原:
- つまんない? 私じゃ相手にならないですね、すいません。
- ANN:
- そういう意味じゃないの。違うの。ぜんぜん違うの。もうさ、業界長いとさ、感動がないのよ。音楽もさ、いっぱいありすぎて興味も少なくなるの。だから、「いい曲歌ってりゃいいじゃん」ってそれだけ。
- 華原:
- それだけで日本人の人は、日本人っていうかANNさんの曲を聴いた人はすごい感動したりとか。
- ANN:
- 感動はわからない。
- 華原:
- 感動したり、勇気を持ったり。
- ANN:
- いや、泣かせないでよ。なに? キレイなこと言っちゃうの?
- 華原:
- キレイっていうか、そういう前進できる気持ち、前に進む気持ちを持てるんです。
- ANN:
- あ、そう。私の曲?
- 華原:
- はい。
- ANN:
- 本当? そういうふうに考えたことはなかったなぁ。
- 華原:
- そうですか。私、間違ってますか?
- ANN:
- ううん、いいんだよ。だから、前はね、すごいこだわりがあったのよ。「詞はこうでなきゃいけない」とか「曲調はこうでなきゃいけない」「ギターいっぱい入ってなきゃいけない」とか。でも今、何にもないの。
- 華原:
- 何にもない?
- ANN:
- もちろんもあの、アルバムの今度のタイトル「Fetish」っていうんですけど、そういうアイデアとかコンセプトとか、もちろんそれは、そういうことはあるけど。あと音的なアレンジ的なコンセプトとか。それはもちろん、何でもいいっていうわけにはいかないよね。一つのことをみんなで作ることだから。だから、そういう意味でのコンセプトみたいのはあるが、昔みたいな、妙な肩の張ったこだわりは。だからね、そういう意味では悪い言葉になっちゃうけど、興味がない。
- 華原:
- 興味がない?
- ANN:
- うん。
- 華原:
- え? なんか信じられないですけどね。
- ANN:
- そうなの。そういう奴になっちゃったの。
- 華原:
- そうなんですか。でも、いいですね、はい。わかりました。えぇと、今年はもう残り少ないんですけど、来年はどんな年になるんですか?
- ANN:
- 来年は何にもしないの。私ね、働くのが嫌いなのよ。それでも、長いからさ、多分もう疲れちゃったんだと思うんだけど。だから、このあいだレコーディングをして、こうやってシングルのプロモーションで日本に1ヶ月来て、そしてもう3ヶ月働いたことになるのね。
- 華原:
- はい。
- ANN:
- その2ヶ月のレコーディングとそれで。そしたらもう1年は休むの。素晴しいでしょ。
- 華原:
- そういうふうに決めてるんですね?
- ANN:
- まあ、決めてるっていうか。
- 華原:
- やることをやって、キチンとやって。
- ANN:
- キチンはわかんないけど。
- 華原:
- はい、すいません。
- ANN:
- まあ、いちおう現場処理でやって。
- 華原:
- あ、現場処理と遊びが大切なんでしたっけ?
- ANN:
- 思い付き。
- 華原:
- 思い付きが大切なんですね。そういうじゃあ、来年はゆっくり休まれる年だっていうことですね。
- ANN:
- そう。
- 華原:
- はい、わかりました。
- ANN:
- そういうやり方で出来れば最高よね。
- 華原:
- 最高ですね。
- ANN:
- そうするといいものが、いろんな意味で、自分が精神的に良ければいいこと出来ると思うんだけどね。
- 華原:
- はい、ありがとうございました。
- ANN:
- 終り? まだ?
- 華原:
- じゃあ、ありがとうございました。
- ANN:
- ありがとう。