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NON-EDIT TALK : 小泉今日子*中居正広

中居:
こんばんは、中居正広です。
今日のゲストの方ですけども、今までそれほど一緒にお仕事する機会がなかったんですが、突如、今年ここそうですね、1ヶ月2ヶ月3ヶ月の間に、たて続けにお会いすることが多くなり、けっこう話す機会も多くなって。でも、こうやって改まって話すのは初めてじゃないかと思います。御紹介しましょう。今週のゲストです。キョンキョンこと小泉今日子さんです。

小泉:
こんばんは。

中居:
こんばんは。近ごろ会いますね。

小泉:
ね。

中居:
おかしいぐらい会いますね。今までそんなお仕事は。

小泉:
そうですよね。あの、他の歌の番組とかで会っても、擦れ違う程度っていうか。

中居:
挨拶を本当、「あ、どうも」ぐらいですからね。

小泉:
ぐらいですもんね。

中居:
歌番組で会っても、でも、喋りにくそうですもん。

小泉:
自分じゃないの? 

中居:
え? 

小泉:
喋りにくそうですよね? 

中居:
僕ですか? 

小泉:
うん。

中居:
僕は来るもの拒まないですよ。

小泉:
あ、そうですか。いや、なんかね、意外とクールそうだなと思って。

中居:
僕ですか? 

小泉:
うん、見てて。

中居:
そんなことないですよぉ。

小泉:
そうですか。

中居:
小泉さんずっと、独りじゃないですか、いつも。

小泉:
そうね。

中居:
ずっとポツンといつも独りじゃないですか。

小泉:
そうですね。

中居:
「ああ、キョンキョンだ」。で、剛君ドラマやってんじゃないですか。「キョンキョンどう?」「うん、いいよ」「喋る?」「当り前じゃん。喋るよ。キョンキョンでしょ」「うそ? 喋りかけれる?」「うん。ぜんぜん大丈夫だよ」「俺なんて喋っても大丈夫かな?」「うん。大丈夫だと思うよ」なんかやっぱ、なんでしょうかね? 「うわぁー」っていうのがあるんですよ。

小泉:
そうですかね? 

中居:
まあ、キョンキョンに限らずそうなんですけども。でも、たて続けにお喋りすると普通ですね。

小泉:
そうなんです。

中居:
すごい普通ですよね? 

小泉:
すごいそうですね。そうだと思います。

中居:
今まで培ったオーラみたいなのも、ちょっと喋ってみるとなかったりしますけどね。あの、芸能生活は? 今、チラッとあれしましたけど。

小泉:
もう15年かな。

中居:
15年。

小泉:
いつの間にか。

中居:
あっという間でした? 

小泉:
あっという間ですね。そう、15の時から何となく始めて。

中居:
人生の半分? 

小泉:
半分なの。30でしょ、今。で、そう思うとね、「うわぁ、すごいことやっちゃった」って感じがするんだけど。「嫌だなぁ」って感じしません? 人生の半分を芸能界で過ごしたっていうことは、なんか。なんか嫌だなぁ。

中居:
なんで嫌なんですか? 

小泉:
何となく。

中居:
それ、おかしいですよ。

小泉:
いや、でもほら、ずっとね、家族で仲良く暮らしてた時のことって、ずっと自分の中に残ってて、そこ、基本じゃないですか。それで、やっぱりそこが一番大好きな場所だし。でも、それより、これからこっちが増えちゃうんだよ。

中居:
今後も多分、続けてくうえでやっぱり増えますよね。

小泉:
だから、なんかね、淋しい気分だった、それに気が付いた時。

中居:
もう遅いですね。

小泉:
もう遅いね。

中居:
え? じゃあなに? ちょっと後悔じゃないですけども。

小泉:
いや、後悔はべつにないんだけど、なんかこれから長くなる、こっちの先の人生を、やっぱり楽しんで生きていかないとなぁ。より楽しんでっていうふうに、30歳の誕生日に思った私って感じ。

中居:
いや、でもね、その15年。僕は15年間ずっと見てきたわけじゃないですけども、すごくね、楽しくなんか、自分からもうとにかく楽しくやってる雰囲気っていうのがね、すごくあるんですよ。だから、なんか誰にも強制されず、自分がやりたい、楽しむためにやってるのか楽しくてやってるの は定かではないですけど、そういうイメージが強いんでね。

小泉:
そうですか。

中居:
ぜんぜん今までも十分楽しんで? 

小泉:
そう、楽しかったんだけど、けっこう若い時とかは反抗心とかがいっぱいあって、なんか。

中居:
え? 例えばどんな? 

小泉:
例えば「アイドルとは?」とか、そういうふうに見られることが多かったじゃないですか。だから、その「アイドルとは?」っていうものの外に出てやろう外に出てやろうっていう楽しみ方をしてたのね。

中居:
脱線してやろう? 

小泉:
そう。だから、なんか変な髪形してみたりとか、変なメイクしたりとか、変な格好したりして。

中居:
かなりイッちゃってるやつ多かったですよね。

小泉:
そう。だから、発言とかも、思いきって変なこと言ってみたりとかね。なんか、そんな意識してたわけじゃないんだけど、その反抗心っていうのが楽しみに変わってそういていたのね。でも、それってすごく楽しかったんだけど、結局でも何かを越えたいからそうしてたじゃない、きっとね。でも、最近やっとその越えたいものっていうのが、いい意味でなくなってきて、本当に自分の人生のためにもっと楽しもうっていう気分に変わってきたっていう感じ。そういうのありませんか? 

中居:
僕なんかまあ、僕だけに限らず、SMAPもやっぱりそういうのあったかもしれないですよね。

小泉:
あるよね。そういうのがやっぱりSMAPも伝わってくる。

中居:
なんか今までね、引かれたレールというか、そういうものから脱線したいじゃないですけども。やっぱりそのアイドルじゃないですけど、僕なんかが出た時っていうのもアイドルっていうね、イメージがやっぱり強かったですから。

小泉:
そうだよね。

中居:
そのイメージを壊したいっていうのがね。そういうのはやっぱり、日頃からありましたね。

小泉:
でも、そこで得たものって、きっと大きいでしょうね。

中居:
大きいですね。

小泉:
だから、その、ほら、アイドルなのにお笑い出来るとかさ。ああいうのって強いですよね。

中居:
どうなんでしょうね? 強いんですかね? 

小泉:
いや、でも、やっぱり本当にちゃんとしてないと出来ないことじゃなない。ちゃんとしてないとっていうか、いろんなこと考えたりとか、頭良くないとそれこそ出来ないこともあるし。

中居:
でもキョンキョン、吉本の新喜劇出てましたよね?

小泉:
ああ、なんかね、昔。

中居:
ありましたよね。

小泉:
あのね、隠し芸大会かなんかに。

中居:
ええ。僕、あの時に、なんかすごい悔しかったんですよ。

小泉:
やりたかった? 

中居:
いや、だから、あれもけっこう前じゃないですか。まあでも、その時のキョンキョンて、そんなにもうアイドルとかね、昔のイメージじゃなかったんですけども。

小泉:
そうですね。

中居:
「なんだ!? ひんなことまでしちゃうのかよ!?」っていうね。なんかルール違反をしてるっていうかね。そういうことやられて、なんか悔しいじゃないですけどもね。あの時、自分から? 

小泉:
いや、なんか「こういうのやりませんか?」って言われて、私も嫌いじゃないので「あ、やります」って言っていそいそと大阪に。

中居:
でも、ああいうのも今までの形式ではやっぱり考えられないようなことですよね。

小泉:
そうですよね。変ななんかチチクリマンボとかやらされたもん。

中居:
何の抵抗もなく? 

小泉:
ええ。

中居:
じゃあ、事務所とか何かないんですか? 「これやったらイメージが崩れるんじゃないか」って。昔からそう思ってたんですけど、メイクにしろ衣装にしろ、イッちゃってるやつ多かったじゃないですか。

小泉:
なんかね、途中で諦めたみたい。「この子はそうやって『こうしろ、ああしろ』って育てると、絶対にどっかでケツまくる」じゃないけど………、なんかちょっと下品な言葉でしたかしら? なんかね、あの、「じゃあいいや、もう辞めちゃう」みたいな、どっかそういう危険を持ってる子だったんだと思うのね。

中居:
事務所サイドとか周りのスタッフは察知したんでしょうね。

小泉:
だから、わりと本能的にみんなもそれを感じて、「じゃあ、この子から出てくるものをサポートしてあげよう」っていうふうに。わりとだから良かったですね。

中居:
じゃあ、ウマい具合に、まあウマい具合って言ったら失礼ですけども、自分にとっても周りの人にとっても、いい感じに年を重ねてるっていうのかなぁ。

小泉:
そうですね。自然にやってこれた。

中居:
すごい自然ですよね。まあ、自由気ままっていうわけにはいかないでしょうけども、自分のやりたいことであったりっていうのはやっぱり突き通してやってきたんでしょうね。

小泉:
そうですね。だから、本当になんか、自分が楽しくなければ人に楽しさなんて伝えられないような気がするから、そこは嘘つきたくないなっていうのは、わりと若い時から思ってたかな。なんか嘘が多いって見られがちでしょ、こういう仕事って。でも、だから、出来るだけ嘘をつきたくなかったのね。でも、それ思ってないと、自分が誰だかわかんなくなっちゃう感じっていうかね。だから、出来るだけ本当のことをしようと思ってたっていう感じかな。

中居:
いいですね。かなりいいですね。

小泉:
そうですね。

中居:
非常にいいですね。いい感じですね。でもあの、先月でしたっけ? 今月でしたっけ? 歌出たじゃないですか。

小泉:
うん。

中居:
あれも2年振りぐらいですよね。

小泉:
そう、シングルが1年ぐらいで、アルバムは3年振りかな? 

中居:
え? 3年ですか? 

小泉:
はい。

中居:
それはもう、けっこう自分が作りたかったから作った、みたいな感じですよね。

小泉:
そう。なんか家にいるのがしばらく楽しくて、家にいたら気が付いたら3年ぐらい経っちゃったっていう感じで。で、周りのスタッフもね、あんまりせっ突かないんですよ。だから、そろそろ心の中にいろんなものが溜まってきて、そろそろ歌とか歌いたいなぁって感じで、わりとのんびりやろうと思って。いいですよ、のんびりですよ、マイペースですよね。だから、もしかして、今後もわかんないですけども、もっと期間が開くっていうことも無くはないですよね? 

小泉:
だって、コンサートは5年開いちゃってるし。

中居:
5年やってないんですか!? 

小泉:
そうなの。

中居:
5年!? 

小泉:
うん。一回ね、ずっとやってきたから「一回休憩してみたい」と思って1年やめたら、なんかそのままズルズルズルズルなっちゃって。

中居:
5年開けますかねぇ? 

小泉:
開いちゃったんですよね。

中居:
いつの間にか? 

小泉:
うん。

中居:
え? 予定もないんですか? 

小泉:
今のとこまだ。よく、みんなとはね「30歳記念やるか?」とかね「15周年記念か?」とかってそういう話はするんだけれども、まだちょっと具体的になってないっていう感じ。そのうちぜひ、絶対に。

中居:
その記念とか、あんまりこだわりはない? 

小泉:
うん、こだわりないです。

中居:
ないですよね、うん。なさそう。べつに15年は15年、30は30、誰もが通る道だからって感じですよね。いいですね。で、歌に限らずね、お芝居もやってるじゃないですか。どっち好きですか? 

小泉:
どっち好きかな? 両方好きだけど、えぇとね、歌のほうは気ままな楽しさを感じるというか、自分で作っていける気ままな楽しさを感じて。でも、そのぶん責任感も感じるんだけども。でも、ドラマとか映画とかは、みんなで作っていくじゃないですか。

中居:
一人だけじゃないですしね。

小泉:
うん、それにあと、監督が描きたいものとか、そういうのを理解して動いていくっていう感じだから、それはまた自分の中にない発想とか、自分の中に感覚だから、そういうことを知ることが出来るから、それは勉強になるっていう感じ。それと、役の中で職業を持てたりすると、知らなかったこといっぱい知るから楽しくない? 

中居:
はいはい。

小泉:
なんか「塾の先生ってこうなんだ」とか思わないんですか? 

中居:
ありましたね。

小泉:
で、ほら、セットに置いてある小物とか見ると楽しくない? 

中居:
そうですね。

小泉:
「あ、こういうのがあるんだ」って。

中居:
見たことのないものだったり、経験したことのないことを経験できる。キョンキョンの場合、15歳の時ですから15年、普通の一般の人が普通に経験することって経験できなかったわけですもんね。

小泉:
そうなの。バイト歴とかないの。一度もバイトしたことない。

中居:
バイトがないんだ。僕、バイトはあるんですよ。

小泉:
ある? 

中居:
ええ。SMAPやってた時なんですけども。

小泉:
ええー!! そうなの!? 

中居:
ええ、まだSMAP1年2年目の時ですけどね。それはガソリンスタンドかなんかでバイトしながらSMAPやって。

小泉:
あ、本当。

中居:
うん。SMAPやってても最初やっぱりね、お金とかなかったですし。交通費ぐらい、やっぱり自分で稼がなきゃいけないって思いましたけどね。

小泉:
あ、そうか。

中居:
ああ、やっぱりじゃあ、芝居の楽しさと歌の楽しさとは違いますね、楽しみ方が。

小泉:
違いますね。

中居:
歌は何ですかね? 歌の魅力じゃないですけども。

小泉:
歌の魅力はね、何でしょうね? 

中居:
だって、今出てる「オトコのコ オンナのコ」、これもなんか呑気ですよね。

小泉:
呑気ですよね。

中居:
ポワーンとしてますよね。熱さっていうか、歌ってるっていうウワァ! っていう気持ちじゃなくて。

小泉:
いい加減みたい? 

中居:
「歌ってみようかなぁ? 歌ってもいい?」「いいよ」「あ、本当」っていう感じですよね。すごいホンワカしたイメージ。

小泉:
そうね、なんかね、ドラマとかお芝居っていうのは、その時にしかできない役があると思うのね。10代にら10代のセーラー服着た女の子はその時しか出来ないし。特に、舞台とかはまたちょっと違うかもしれないけれど、ドラマとか映画とかだと30歳なら30歳の役、その時にしか出来ない役っていうのがあると思うんだけど、歌はもう普遍的なものっていうか。私が今「私の16才」っていうデビュー曲を歌っても、今の私の歌になるんですよね。

中居:
うんうん、わかります、わかります。

小泉:
なんか、すごくそれをコンサートとかで歌ってた時に感じたんだけど。16歳の時に恋っていうものを、その16歳の私が知ってる範囲の恋で、恋愛っていうもので歌ってたんだけど、25とか30とかって年を重ねて歌うと、意味が広がってるんですよね。

中居:
経験ももちろん積まれるでしょうし。

小泉:
そう。で、自分の経験によって歌が変わっていく。だから、ずっと歌っていうのは自分のもので、一生歌えるものだし、みんなの中にも変わらないもの。だから、私たちが生まれる前の歌っていうのも、今、私たちが好んで歌ってたりとか。そういうなんて言うのかな? 

中居:
おかしくないですもんね。

小泉:
うん。変わらないもの、普遍的なものっていう感じで。映画なんかもそうやって古いものを観たりするけど、自分は体験できないもんね。

中居:
はい。

小泉:
観ることはできるけど。歌は歌えるもんね。

中居:
そうなんですよね。

小泉:
だから、すごく不思議で。例えば私の歌をOLの人がカラオケで歌ってるのを見たりすると、その人の毎日が歌に入ってるっていうか。それって素敵なことですよね。と、思ったりするんですよね。

中居:
わかります。その個人のものになったりしますもんね。

小泉:
その人のストーリーがちゃんと出てくる。

中居:
わかりますね。

小泉:
だから、そういうとこが歌の素敵なとこかな。

中居:
多分、今後も歌はずっとやり続けていくでしょうね。

小泉:
うん。

中居:
歌いたい時に。

小泉:
うん。どっちかっていうとでも、やっぱり歌手っていう意識のほうを持ってたいとは思ってるんだけど。

中居:
やっぱりそっちのが少し強いんですかね。

小泉:
そうだね。最初も歌でデビューっていう感じだからっていうのもあるんだけど。

中居:
でもまあ、あの、御結婚なさったわけじゃないですか。してからやっぱり仕事に対する姿勢みたいのっていうのは変わりません? ぜんぜん変わらないって言ったら、ちょっとやっぱり違うかなと思うんですよ。

小泉:
うん。なんかね。

中居:
取り組み方であったりなんか。

小泉:
より真面目になったり、より楽しくなったりはしましたけどね。あの、あと、わりと落ち着いて考え、ドシンと構えて仕事のことも見れるようになったっていうか。だから、不安定のものが今、現在は私の中にあまりない。恋愛とかってね、そういうこと、生活とかって、自分の中でとっても不安定だったの、ずっと。で、不安定だからこそ恋愛だったりするのかなとかっていう気分もあったのね。だけど、結局、今すごく信頼できる、本当に暖かい家族みたいなものがいると、その不安定っていうもの、不安定感ていうのが自分の中から消えて、より恋愛とかそういうことも素敵に思えるし、仕事とかに関してもより楽しい感じ。なんかあの、いつも何かに取りかかる時に、ポンッて背中を押してくれる感覚があるっていうか。

中居:
ああ、はいはい。

小泉:
後ろで例えば、いないんだけどね、べつに。腕組んで見ててくれてるっていう安心感がいつも後ろに結婚してからあるっていう感じかな。だから「よし、頑張れる」っていう感じかな。

中居:
そういうふうなると、その安心感が、仕事に対する姿勢がおろそかになるんじゃなく、いい意味で自信ていうのかな? いいですね、でもそれは。すごいいい時期だったかもしれないですね、そしたら。

小泉:
そうだね。だから、私にとっては29で結婚したのかな。29っていう年齢はよかったみたい。若い時はもっと早く結婚すると思ってたんだけどね。で、25過ぎてからはもっと遅く結婚すると思ってたんだけど、逆に。

中居:
理想と現実は違いますね。

小泉:
そう。

中居:
まあ、なんて言うんだろう? 帰るところがあるっていうのかな? そういう安心感もあるのかもしれないですね。

小泉:
そうね。なんか、子供の頃に外で遊んでて、すごく遅くなっちゃって、もう真っ暗になっちゃって、すごい不安で走って。

中居:
「帰れるかな?」「怒られるんじゃないかな?」って。

小泉:
でも、遠くから家の電気が見えた時に、すごいホッとするっていう感じに近い。

中居:
ああ、なるほどね。多分、僕なんかもそうかもしれないですよ。あの、SMAPとしてグループで活動して、で、こういう一人の仕事もやるじゃないですか。ここで失敗しても、SMAPが、他のメンバーが迎えてくれるじゃないですけども、うん。帰るところがもしかしてSMAPとして、グループとしての活動なのかなって。だから、みんなけっこう一人でね。

小泉:
そうだね。それぞれがそう思ってるんでしょうね。

中居:
うん。何をやっても、まではいかなくても、けっこう好きなことが出来るんじゃないか、どう転んでもグループが迎えてくれるんじゃないかなっていうのがあるからこそ、けっこうみんなやってるんじゃないかな。じゃあ、本当だから、いい感じに本当、年を重ねてるっていうのは。

小泉:
そうですね。

中居:
これからどうなんですかね? どうなっちゃうんですかね? 

小泉:
どうなのかな? 

中居:
趣くままなんでしょうね。

小泉:
うん。

中居:
さきほどほら、「今までの15年は楽しかったけども、それ以上により楽しいこれからを迎えたい」って言ったじゃないですか。どうすれば楽しくなるんですかね? 

小泉:
私のね、理想っていうか夢は、お婆ちゃんになった時に、やっぱり一番カッコよくなきゃ嫌なのね。

中居:
カッコいい? 

小泉:
60、60じゃまだお婆ちゃんて言ったら悪いか。

中居:
60、70ですね。

小泉:
70とかの時に、もう貫祿があって、もうすごいカッコいいお婆ちゃんになってたい。

中居:
カッコいいお婆ちゃんていうと、どういうふうな? キョンキョンの頭の中には今どういうのが浮かんでるのか僕わかんないですね。

小泉:
えぇとね、やっぱ貫祿があって、例えばあの、いつまでもいろんなことに興味を持ってて、お婆ちゃんになってもね。それで、皺とかいっぱいあってもいいんだけど、その皺がさ、説得力あるっていう感じの人になりたいんだよね。なんか疲れちゃって、「淋しい人生だったわ」っていう皺じゃなくて、なんか「堂々と生きてきたのよ」っていう、そういう人になりたくて。でも、それが私の一番の理想だから、そのために毎日があるんですよね。だから、すごい長い道のりなんだけど。

中居:
長いですね。

小泉:
すごく遠くに目標を置いてるから、ゆっくり歩いていっても辻褄合うかなと思って。だから、毎日毎日をカッコいいお婆ちゃんになるために、後悔しないように精一杯楽しもうっていう感じなんだけど。ちょっと漠然としてる夢だけど。

中居:
70? 

小泉:
70ぐらい。

中居:
今まで生きてきた人生30年の倍以上ですね。

小泉:
うん。

中居:
その時になんないとわかんないですね。自分の人生が良かったのか、悪かったのか、納得できものであったのかっていうは。

小泉:
うん、そうだよね。だから、本当に経験できることは出来るだけ何でも経験してみたいし。

中居:
でも、それっていうのは、もしかして60、70の段階じゃなくて、40になっても50になっても常にやっぱりカッコいい40だったり。

小泉:
そうだね。その時々でやっぱりそういう通過点はカッコよく決めておきたいっていう感じはもちろんあるけど。

中居:
今どうですか? 今の。

小泉:
今30。

中居:
自信もって「私は30」って。でも、30って数字言いますよね? 

小泉:
うん。あ、そうそう、ぜんぜんだから30歳っていうことは悲しくも何ともなくて、嬉しい。また一歩近づくっていう感じだから。だから、けっこう嬉しいことで。

中居:
「30よ!」って? 

小泉:
うん。ただ、なんかその、「もう30よ」っていう開き直りは嫌なんだけど。なんて言うの? 開き直った30は嫌なんだけど、でも、なんて言うんだろう? まあ、年を聞かれたらちゃんと「30歳」って。

中居:
そういうのがだから、向上心であったり、好奇心ていうのかな? 前へ前へっていう気持ちは忘れたくないっていうことですかね。

小泉:
そうね。すごくそう。好奇心旺盛だし。あとね、すごい何でも前向きに考えるのがちょっと好きっていうか癖っていうか、そういうとこはある。

中居:
じゃあ、「あの時は楽しかったのになぁ。あの時に戻りたいなぁ」っていうのはあんまり? 

小泉:
時々思う時もあるけど、「中学時代に戻りたいなぁ」とかっていうのは。それはほら、仕事始めるまで、だから、何でも選択できる年っていうのが中学の時だったから。「そしたら何やってたんだろう?」ってシュミレーションっていうか、シュミレートしてくのは楽しかったりするけど、本気で思ったりはしないかな。

中居:
へぇー、いいですね。

小泉:
だから、進むのみっていう気分はある。

中居:
それは多分、いくつになっても変わらないでしょうね。

小泉:
うん、変わらないでいたい。

中居:
だから、70になっても80になっても、何かに向かってるでしょうね。

小泉:
何かにね、向かってたいですね。

中居:
終わらせたくないっていう気持ちがあるんでしょうね。

小泉:
うん。

中居:
「あ、これでもうこうなったんだ。じゃあ、これからどうしよう」ってピリオドを打つのがやっぱり。

小泉:
そうだね。だから、捨てるものとかなくていいと思って。どんどん増えていけばいいっていう感じで。なんか樹みたいにさ、どんどん年輪が出来ていくじゃないですか。どんどん太くなるでしょ。でも、なんかほら、なんか一つをとると一つを捨てないといけないと思ったりすることもあるけど、どんどんそうやって増やしていけばいいなって。

中居:
財産ですよね。

小泉:
そう。その増えていくことが貫祿っていうことになればいいなっていうかね。だから、例えばお婆ちゃんで、お婆ちゃんになった時に流行ってるものとかも、いちおう何か知ってたりするんだけど、でもほら、自分が10代の時に流行ったものも知ってる、みたいな。覚えてる、みたいなそういう。

中居:
意外。意外なのかな? 初めて聞いたから。

小泉:
そうですかね。

中居:
うん。面白いですね。そんなこと考えてらっしゃったんですね。ホワーンとして。

小泉:
そうですよね。

中居:
それはでも、仕事でいろんなジャンルそうですけども、歌としても芝居にしてもそうでしょうね、そういう姿勢っていうのは。その時自分が一番カッコいい歌を歌うでしょうし。もう70になったら70の時にキョンキョンが思ったカッコいい歌を歌うでしょうし。「これはいい」と思った、カッコいいと思った芝居をするでしょうし。その姿勢は変わらないんでしょうね。

小泉:
そうありたいですね。

中居:
それでもってですね、これ(ニューアルバムのジャケット)、キティちゃん? 

小泉:
キティちゃんに似てるでしょ。

中居:
これ、キティちゃん会社から何か怒られませんでした? 

小泉:
ううん。キティちゃんも認めてくれたの。

中居:
え!? いろいろ著作権とか、そういうのって? 

小泉:
ううん。

中居:
え? 

小泉:
だって、キティちゃんに会ったんだもん。

中居:
キティちゃんに会った? 

小泉:
うん。キティちゃんに会って、そしたら喜んでくれて。

中居:
OK出たんですか? 

小泉:
うん、キティちゃんがね、可愛いって。

中居:
え? マジ!? OK出たんですか? 

小泉:
うん。

中居:
あ、やっぱりあの、いちおう許可じゃないですけども。

小泉:
キティちゃんがいいって言ったから大丈夫。

中居:
あ、本当に!? 

小泉:
うん。

中居:
キティちゃんがいいって? 

小泉:
そうよ。キティちゃん本当にね、ピンクのドレス着て。私、会いにいったんだもん。

中居:
そしたらいいって? 

小泉:
うん。

中居:
キティちゃんいいって言いました? 

小泉:
キティちゃんなんか、「可愛い、可愛い」ってやってた。

中居:
え? これデザイン誰したんですか? 

小泉:
これはね、オオヌキさんていうコマーシャルのアートディレクターの方で、「Hungry? Cup Noodle」とかやってる人。

中居:
はいはい、知ってます。プロモーションビデオももしかして? 

小泉:
そう、同じスタッフで。あと、ナカジマシンヤさんていうディレクターの方とオオヌキさんとチームになって。

中居:
すごいエグい?

小泉:
エグいんだよね。

中居:
エグいっスよ。

小泉:
エグいって言われるんだけど。私、ぜんぜんそんなつもりなかったんだけど。

中居:
僕、見た時びっくりしましたもん。

小泉:
あ、本当? 私なんか「あ、LOVEだわ」っていう感じだったんだけど。

中居:
だから、そこらへんの感覚がちょっとだから人とね。

小泉:
違う? 

中居:
うん。なんかだから、浮き出てくるものが違うんですよ。

小泉:
そうですかね? 

中居:
だから多分、周りの人がね、最初はやっぱり「あれ?」って思うものだったり。

小泉:
そうなんです。変わってるって思われがちなんですけどね。

中居:
それがまあ、新鮮であったり、ちょっと引いちゃったり、いろいろあると思うんですよね。

小泉:
引いちゃうの? 

中居:
あれ、やっぱりいいと思います? 

小泉:
なんかね、最初はね、もっとその、もうちょっと過激だったわけ、もっと。で、その時はね、「ああ、ちょっと恥ずかしい」って思ったんだけど、私的にはね。でも、ちょっと変えたら「うわぁ、LOVEだわぁ。母性を感じるわ」と思ったんだけど。母性を感じますね、私は。

中居:
多分あの、そのプロモーションビデオだけじゃなく、いろんなものを見て受け止め方が多分、違うんでしょうね。見るところも違ったりするんじゃないですかね? 

小泉:
どうなんですかね? 

中居:
例えば映画観ても、主役の人じゃなくてなんか横でボソボソしてるような人に目いっちゃったりするんじゃないですか? 

小泉:
あ、それは気になっちゃうの、どうしても。その遠くのほうに映ってる人の気持ちとか感ん替えちゃったりして。そういうのはね、癖なの。

中居:
それがうちのメンバーで剛君になるわけですね。

小泉:
そう。気になるんですよね。でも、会ったら本当にいい人だったし。

中居:
剛が気になるってね、珍し………、いやいや、うん、ええ。

小泉:
でも、みんなすごい好きで。そう、香取君とかも可愛いし。みんな本当に好きなんですよ。

中居:
そう、SMAPのライヴ、来てくれたんですってね?

小泉:
行ったんだよ。私、いちばん前になったんだよ。知らなかったでしょ? 

中居:
知らなかった。僕はわかんなかった。メンバーがそう、何日後かな? もう1ヶ月か2ヶ月ぐらい経った後に、「スマ×スマ」の撮りの前に慎吾君か剛君かわかんないけど。

小泉:
剛君気が付かなかったんだって、その時。

中居:
剛君わかんなかったんですか。メンバーなんか、慎吾と木村と吾郎は知ってたみたいなんですよ。

小泉:
あ、そうなの。木村君はね、気付いたって言ってて。なんかびっくりしたって。歌ってたら、バッて見たらいるから「やめてよ」って思ったって言ってたけど。

中居:
なんで言ってくんないんですか? 言ってよぉ。いちばん前で観てるって言えば、そこにいっぱいいくのに。

小泉:
でもね、私、手とか振って、本当に楽しんでたんですよ。

中居:
ね。びっくりした、それ僕。後々から聞いて「うそぉー!! マジ!? どこいたのキョンキョン?」とか言ってて。「いちばん前て観てた」って。

小泉:
いちばん前で観てた。っていうか、行ったら、警備員みたいな人が案内してくれるじゃないですか。なんか、どんどん前に進んでくなぁと思って。

中居:
ドームですよね? 

小泉:
そうです。ちょっぴり嫌な予感と思ったの。私も恥ずかしかったんですよ、じつは。いちばん前って、なんか目とか合っちゃって「こんにちは」って言うわけでもないし、なんか恥ずかしいじゃないですか。嫌な予感だなぁって思って行ったらいちばん前で。「やっぱりね」と思って。「こうなったらでも、楽しむしかないかな」って思って。

中居:
いいですね。ああ、それ知っときたかったな、最初に。

小泉:
でも、楽しかった。

中居:
楽しかったですか。僕となんか目とか合いました? 

小泉:
合ったと思うよ。みんなけっこうね、あの、みんながバラけて立つ時に、私の真ん前も立ち位置っぽい感じだったわけ。だからね、入れ替わり立ち替わり誰かが立ってくれてたんだけど。

中居:
へぇー。すっごい変な感じですけどね。

小泉:
そうなの。

中居:
いやぁ、考えられないですもんね。キョンキョンがもし多分ライヴやったら、SMAPは観に行くんじゃないですかね? 

小泉:
そうですかね? でも、いちばん前はやめてくださいね。

中居:
いいっスねぇ。いちばん前で木村君から慎吾君から剛君から吾郎君まで。

小泉:
ええーっ!! そんなら私、もう帰っちゃうよ、きっと。

中居:
え? 多分でも、いちばん前で観ますよ。

小泉:
やだやだ。

中居:
事務所の人にも頼むでしょうし。

小泉:
やだやだやだ。

中居:
それは交歓条件ですよ。「キョンキョンいちばん前で観たんだから、俺らだっていちばん前で観せてくれよ」って。

小泉:
ダメダメ。私、マイクを中居さんに渡して帰りますわ。

中居:
多分そんなようなことになると思いますけども。話ちょっと逸れちゃいましたが、歌もやっぱり今後もでも、多分ずっと続けて。好きな歌ってあります? 今、いろんな歌が流行ってるじゃないですか。なんか好きな歌じゃないですけども、そういうのってやっぱりいろいろ入ってきますよね。それになんか、まあ影響とまではいかなくとも。

小泉:
うん。でもね、CD買ったりするよ、よく。

中居:
自分でですか? 

小泉:
うん。

中居:
今流行ってる曲だったり?

小泉:
そう。そういうのも買うよ。

中居:
本ですか? 

小泉:
うん。好きなのだけね。

中居:
ふーん。で、家で聴いてたりするんですか? 

小泉:
なんかテープとかに。CDシングルとかさ、何枚か買って、で、もう地味だよ。テープとかに入れちゃって車にもってったりするもん。

中居:
自分のベスト盤みたいな? 

小泉:
うん。ベストテンみたいの。

中居:
なんか中学生みたいですね。

小泉:
そう。で、そういうのを録ったら、まだダビングしてお姉ちゃんにあげたりするよ。

中居:
面白いですね。感覚が面白いですね。

小泉:
そうですかね? 

中居:
へぇー。

小泉:
そうそう、だから、SMAPのCDも持ってるよ、ほとんど。

中居:
持ってます? 

小泉:
うん、「005」ぐらいからは。詳しいでしょ? 

中居:
あ、そうですか。

小泉:
だってね、「005」はね、私、厚木市出身なんですけど、実家に帰った時に一人でレコード屋さんに行って買ったらね、「これ、オマケについてますよ」ってね、「ポスターとクリアファイルとどっちがいいですか?」って言われて、「あ、こっち」って言ってクリアファイルもらって。それも持ってますよ。

中居:
特典? 

小泉:
特典付きだった。

中居:
嬉しいですか? 

小泉:
嬉しかった。

中居:
あ、本当に? 

小泉:
うん、「やったー!!」と思って。で、姪とかも好きなんだけど、見せなかったもん、私。そのクリアファイルに関しては。

中居:
面白いですね。あ、そうですか。そうすると、その普通の感覚っていうが多分、今でもそういう感覚をもってるっていうことは、うん、多分、今後もそうでしょうね。昔から多分そうだと思うんですけども、そういう感覚でずっといくんでしょうね。自分がこんだけ注目されてるとか、そういう感覚っていうのは、あんまないんでしょうね。

小泉:
そうですね。あんまりないですね。なんか、街を歩いててもあんまり気になんないし。なんか言われても。「キョンキョン買い物?」とか言われちゃう。「うん、そうだよ。邪魔しないでね」なんて言って。

中居:
あ、そう。あの、SMAP友達になってやってくださいよ。

小泉:
はい、ぜひ。

中居:
面白いですよ、SMAP。

小泉:
面白いですよね。

中居:
会ったら。

小泉:
みんな個性があってね。

中居:
多分、キョンキョンのこと好きでしょうしね。

小泉:
いやぁ、どうでしょうね? 

中居:
いない時でけっこう盛り上がったりしますからね。

小泉:
本当? 

中居:
うん。ぜひともなんかんね、お友達になってやって下さいよ。

小泉:
いえ、こちらこそ。

中居:
お願いしますね。今日はすいませんね、面白い話を。

小泉:
ありがとうございました。

中居:
ちょっと初めて聞いた話がけっこうあったんで、嬉しかったっスよ。ありがとうございます。
はい、今週のゲストはキョンキョンこと小泉今日子さんでした。どうもありがとうございました。

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