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NON-EDIT TALK : 甲斐バンド*中居正広

中居:
こんばんは、中居正広です。
さぁ、えぇと、みなさんそうです。復活という言葉を御存じかと思いますが、復活という言葉は、終わったものに対して。終わったものに対してだけに与えられる言葉じゃないかと思います。えぇ、今日のゲストはですね、終わって10年が経って。そして、今、復活をして、これからまた再スタートをしようじゃないかというグループです。御紹介しましょう、甲斐バンドのみなさんです。

一同:
どうも。こんばんは。よろしくお願いします。

中居:
こんばんは。はじめましてですね。

甲斐:
そうですね。はじめまして。

中居:
復活。

甲斐:
うん。あの、期間限定付きですけどね。

中居:
期間?  

甲斐:
そうそう。

中居:
限定なんですか?

甲斐:
うん。

中居:
え? な、ナンカ? 

甲斐:
えぇと、最初はね、アルバム出して、お台場で2daysコンサートやって。で、シングル出して打ち止めだったんですよ。で、それがね、18分ぐらいで売り切れちゃったんで、ちょっと伸びたんですけど。武道館までいっちゃうことなっちゃったんですけど。まあ、それはそれでね、運命ということで。

中居:
それはまた、武道館の感触によっては、また伸びるってことも? 

甲斐:
いや、一旦そこはね、やっぱりお約束なんで、あれですけど。逆にいうと、その期間限定の間は、楽しく味わって、深く味わっていただくということで。

中居:
またなんで、まああの、解散してちょうど今年、10年。この月で10年。なぜ、この10年目に復活を? 

甲斐:
いや、20年経ったら、一人か二人行方不明に。

松藤:
いなくなっちゃったりしてるから。

甲斐:
だからね、行方不明になったらちょっとね、探すの大変ですから。だからいちおう、「このへんがやり時かな?」っていうなんかね。

中居:
え? やっぱり解散した時、解散はちなみにあの、動機は? 

甲斐:
えぇと、基本的にはね、なんかね、宿命というかね。カッコいいですけど。寿命っていうか。あとやっぱり大森さんの耳の不調とかも、ちょっとあったりしたんですけど。

大森:
体調壊して。

甲斐:
だから、もうなんか、彼はバンドの番頭なんで。僕らのね。だから「もう、このへんかな?」っていうね。12年やってたわけですからね。

中居:
それで、それでも「もっとやっていこうぜ」って、それぞれ、みんな納得の上での解散だったんですか? 

松藤:
やっぱり12年もやると、けっこうやることやりきっちゃうんですよね。音楽ずっと作ってきて、同じメンバーだけでアイデア出し合ってやっても。やっぱりある程度、行くとこまで行っちゃってるし。やりきったなっていう感じもあったしっていうのもあって。

中居:
それぞれ新しいことやりたい。違うメンバーと組みたい、違う音楽、違う形で接したいっていう気持ちがやっぱり出てきたんですかね? 

甲斐:
うん、だからまあ、最後は武道館5日間連続とかね、そんな感じで。今の新都庁が建ってるじゃないですか。あそこでなんか、2万5千人集めたりとかさ。なんか、そういう。新国技館で初めてやったロックバンドとかさ。花園ラグビー場だろ、であと、なんかそういう。

中居:
え? ラグビー場でやったんですか? 

甲斐:
うん。それを15年ぐらい前にやってるわけですよ。だから、日本の一番最初のスタジアムバンドなんだよね、甲斐バンドって。誰もスタジアムなんて言ってない頃に、ずっとそういう感じでやってたわけだからさ。

中居:
ええ、ええ。

甲斐:
だから、なんて言うか、新しい切り口は、そういうとこで全部やっていって。そうじゃないとまた、その頃はスポーツ新聞とかは書かなかったわけよ、そういう切り口やんないと。ロックに市民権はなかったですから。

中居:
へぇー。一番最初のスタジアムバンド。

甲斐:
だから、ジャニーズ系が一番だったの、その時。

中居:
そんなことはないですよ。それから10年。

甲斐:
そうですね。

中居:
その間っていうのは、みなさんは何をやってらしたんですか? 

大森:
うん、あの、プロデューサーとか、まあ、ディレクターとか。いろんなやっぱり別なところで同じような仕事をやってたっていう。

中居:
何らかの形で音楽とは接して? 

田中:
僕は、半分ちょっとぐらいソロ活動っていう形でやっておりましたし。まあ、人のセッションとしてギター弾いたこととか。

甲斐:
あと、「イカ天」の審査委員長。

田中:
そうです。………違うって。

甲斐:
あと、カップヌードルの。

田中:
いや、メーカー違うし。

中居:
へぇー。それで、まただから、まあ、解散した当時は、気持ちがみんなバラバラになって? 

田中:
いや、バラバラっていうかね、他にやりたいひとがあるから解散というよりも、何かにつけ終わりはあるんだけれども、その一人が体調崩したことによって、逆に踏ん切りがついたっていうのありますよね。

中居:
あ、なるほどね。

田中:
他の作戦をとらなきゃいけないっていう事実が判明したと。だからまあ、だから、そういうきっかけだからこそ集まれるんでしょうし。変な本当はわだかまりがあったほうが面白いんですけどね、意外とないんですよ。

甲斐:
そうそう、だからあの、このところこういう感じで、なんか取材受けたりするじゃないですか。

中居:
ええ、ええ。

甲斐:
すると、解散の原因がね、なんかね、金のもつれとかさ、女のもつれとかのが、なんかロックバンドっぽいじゃん。実際「いやぁ、あの頃もつれちゃってさ」とか、そういうのじゃないからね。

田中:
あいつとは会いたくないとか言ってね。

松藤:
再編成したのに絶対顔見ないとかね。

大森:
ある意味ではカッコよくないとかね。

甲斐:
カッコよくない。

中居:
いかにもっぽいような理由じゃないんですね。

甲斐:
そうそう、そうそう。なんかね、金とか女とかね、なんかそういうほうがカッコいいじゃん。そうじゃないんだもんね、なんか。
── うん。

甲斐:
12年やったんだから、ずっとやってりゃいいじゃんて、簡単に言われそうだしね。

中居:
僕はやっぱり、12年も続いたらっていう感じしますけどね。そりゃもう、あとは続くのみじゃないかなと思ってたんですけども。

甲斐:
そうだね。だから例えば、干支で言うと一回りなんだもんね。

中居:
そうですよ。生まれた赤ちゃんが中学1年生になるんですもん。

松藤:
そうですよね。

甲斐:
嫌だね、その例え。

大森:
でも、あの12年間でやり切ったっていう想いはあったね、確かに。

中居:
なんかやり遂げたって? 

大森:
やり遂げたっていう。

中居:
自分たちのやりたいことは。

大森:
そうそう、そう。で、なんか今また改めて4人集まってやってるんだけれど。昔、とってもツアー回ってる時、辛いこととか大変だったことが、今こうやって集まってなんかね、なんかそれをね、味わい直せるっていうか。むしろ楽しく味わえるっていうかね。なんか、同じ音楽をやってるんだけど、なんか、すごく辛かったことが楽しく味わえてるっていう、今は。すごくなんかとっても幸せな。

中居:
いいですね。今にその、10年経った今、その思い出みたいのをね、うん、同じ仲間と語り合えるっていうのは、すごい羨ましい。

甲斐:
ツアーとかやるんでしょ? 

中居:
今そう、ツアー中です。

大森:
やってますよね。

甲斐:
なんかね、ツアーはいいよね。

中居:
やっぱいいですね。

甲斐:
ツアーってなんか、人間鍛えられるっていったら変だけど、そういうとこちょっとありますよね。

中居:
ありますね。いいですね。

甲斐:
ね。

中居:
でも、今度その、またライヴを開くっていうのも、またなんか、もうぜんぜん今まで甲斐バンドが、今までやってきた音楽をそのまんまやるのか、それともアレンジを加えて? 

甲斐:
今度あの、今までのそのなに? 甲斐バンドの甲斐バンドクラシックっていうか、今まで僕らがレコーディングしたやつを、アンプラグドで出したんですよね。まあ、かなりドライヴ感あるやつ。すごくそういういう意味では、すごく今の旬のロックの切り口でやったんですけど。まああの、イーグルスとかね、キッスとかストーンズとかが、このところそういうドライヴ感溢れるアンプラグドって切り口多いんですけども。まあ、そういうパターンではあるんですけど。でも、実際はあの、コンサートはエレキでやるのね。

中居:
あ、フォークは? 

甲斐:
うん、だから、生ギターでっていうパターンは、ドライヴ感溢れるアンプラグドはアルバムだけで。実際は。

中居:
あ、そうですか? でも、無かとのね、その、もう現役バリバリのフォークでやっていた甲斐バンドを楽しみにしてるお客さんていうのも。

甲斐:
いやいや、甲斐バンド、ロックなんだよ。スタジアムバンドなんだもん。ドーン2万5千人で生ギターでやんないって。

中居:
え? でも、あのフォーク中心でやってた時も? 一番最初の。

甲斐:
いや、最初はなんかフォークロックバンドっぽく言われたんですけどね。

田中:
いや、っていうかね。アコースティックを使うとね、勝手にフォークって名前を付けられる時代ではあったんですよ。例えばビートがどうであれね、なんか。

中居:
僕もそういうイメージがあって。最初のそのあの、資料、あの、VTRとか見させていただきましたけども。「あ、フォークを中心にやってらっしゃる方なのかな?」って思ってたんですけども。

甲斐:
ちゃう。

田中:
「ちゃう」? 

松藤:
どこのモンじゃい!? 

大森:
しょーがねぇなぁ。負かしてどうする、相手を。

中居:
へぇー。でも、今度その、復活のアルバムですか。なんか、えらく早くなんか仕上がったっていうのは聞いたんですけども。

甲斐:
そうですね。日数にしたら2週間。

中居:
2週間ていったらもう。

甲斐:
いや、レコーディングがね。でも、それでも早いですよね。

中居:
それはちょっと復活にしては、ちょっと安易な日数じゃ? 

甲斐:
うん、そうそう、そうそう。……違うって。そりゃ、ちゃうちゃう。いや、一発録りでやったんで、あの、だから早いんですけどね。

中居:
すべて一発? 

甲斐:
うん、だから、もちろん一発録りテイク3ぐらいまでは、あの、やった曲もありますし。本当にテイク1で終わった曲もあるんですよ。とにかく、一斉に「せーの」でやるということなんだけど。

中居:
なんで、それまた一斉にやろうと? 

甲斐:
あのね、やっぱり、それはまあ僕のアイデアだったんですど。あのほら、20代だったらさ、もう音出しただけで勢いってあるじゃないですか。勢いがいいとは限らないんだけど。で、なんか、一回レコーディングしてる曲ばっかりなんで、あの、みんな一発録りっていうことで逆境に追い込めば、闘争本能のメラメラと、巨人の星のようにさ。

中居:
ああ、はいはい、はい。

甲斐:
やっぱり炎がね。

中居:
プレッシャーはかかりますよね。

甲斐:
そうそう、そうそう。

田中:
ええ、ありますよね。

中居:
追い込まれますよね。

甲斐:
追い込まれるね。

中居:
それを出したかった? 

甲斐:
中居君が「いいとも」で歌わされるようなもんですね。……あ、そうか。ゴメンね。

中居:
…………。あ、なるほどね。ある意味では、緊迫感を自分たちに? 

田中:
そうですね。

中居:
自分自ら与えたかったってことですかね? 

甲斐:
そうするとなんかね、すごくホットなテイクがね、録れるっていうふうに思ったんですよ。そうしたらやっぱ、案の定すごくホットなやつが録れたんで。

中居:
それは仕上がったものがやっぱり? 

甲斐:
そうそう、そう。やっぱりね。やっぱりなんて言うか、ほらもう、間奏どういうフレーズ弾こうかっていって、もう瞬時に思わなきゃいけないわけじゃないですか。

中居:
じゃあ、その時その時、自分のやりたい。

甲斐:
うん。

中居:
へぇー。でもそれは、冒険でもありますけどもね。

大森:
でも、やっぱり20年近くやってるから、ある程度経験で出来るのね、やっぱり。とっても楽しいし、瞬時に考えるのもいいし。

中居:
いやぁ、そんなもんですかね? で、10年振りにやっぱり会って「はい! やってみよう!」ってことですよね? それまでみなさん、いろんな音楽の接し方をして、いろんな音楽やっぱり吸収してきたわけじゃないですか。そしたらやっぱり、音楽に対するね、今までのお互いのイメージってまた変わってるんじゃないかっていう不安感みたいのもあったんですか? 

田中:
いや、でもまあ、それはあるでしょうけども。初めてその、ガキの頃バンド組んだ時点で、それまでの人生って短いながらあるじゃないですか。で、好みもあれば音楽的趣味もあるんですけど、一つの曲をカッコよくしようとする時に、意外と一致する奴が同じバンド組んだりしますよね。

中居:
え? そんなもんなんですか? 

田中:
で、今回、まずは甲斐バンドの昔の楽曲を録っていったわけですから、曲のどこに一番大事なエッセンスがこもってるかっていうことは、まあそれぞれがわかっているわけですから。一つの掟を、ビートの一つを決めると、あとは早いですよね。

中居:
へぇー。そんなもんですかね? でも。

大森:
だから、僕と一郎はギターなんだけど、僕がきっとこういうことを弾けば、一郎はこういうこと弾いてくれるだろうっていうのは、もうわかってるわけ、前もって。だから、すごくやってて緊張感が溢れるし。また、それをやってくれた時の喜びっていうのも、とっても楽しい。

松藤:
歳いってる分、もう自分の好きなことを、逆にもう固まってきちゃってるから。余計に昔悩んでてやってた時よりも、もう一発これを出せば「これが俺だ!」みたいなのも出来ちゃってるんで。「俺が俺が」で、ちょっとうるさかったですけどね、ギター。

中居:
やっぱりその12年間の間も、曲を作るに当たって、曲が出来た時、「いや、俺はこれやりたいんだけども、その音は僕は違うと思うんだ」ってやっぱり、音楽に対する食い違みたいのって絶対に生じると思うんですよ。

甲斐:
うん、そうそう。だから、それは若い頃、それを熱として、その摩擦を熱としてね、ずっとやるわけじゃないですか。で、あの、多分それは解散までずっと続いたはずなんですよ。で、一旦10年間ってインターバル置いたことで、そこばっかり言っててもしょうがないし、かといって妥協するわけじゃないしっていう、ちょうどいいバランスで一枚作れたんだと思うんですけどね。

中居:
でも、それはやっぱデビューから解散までの12年間ていうのは、もうやっぱり、お互いやっぱりぜんぜん食い違うこともやっぱり。

甲斐:
そうそう。ミーティングがすごく長いバンドだったんです、終わって。

中居:
あ、例えばライヴならライヴが終わった後に。

甲斐:
うん。で、あの、ライヴ終わるじゃない。で、会場の閉館時間てあるじゃない。閉館時間超すわけ、ミーティングで。

中居:
ああ、それは迷惑なバンドさんですね。

甲斐:
そうそう。

田中:
迷惑だ。

大森:
本当にそう。

中居:
嫌がられますよ。

甲斐:
そうすると、イベンターはさ、閉館時間過ぎると、またその小屋代追加で払わなきゃいけなかったり、多分すると思うんですよ。

中居:
延長料金じゃないですけども。

甲斐:
そうそう、そうそう。

田中:
いや、そんなこと言うとね、待ってるタクシーが、もうメーター7千円とか8千円とかだもん、一台。

甲斐:
ああ、そうか。

田中:
乗った時、もう9千円ですもんね。すごいですよね。

松藤:
ああ、あったね、確かに。

中居:
え? それは何のミーティングじゃないですけども、何を話し合って?

甲斐:
やっぱりウマくいんない部分をね。だけどほら、表現的なことをミーティングしてもしょうがないじゃない。やっぱり根本、根源的なっていうかさ。どういう気持ちなのかっていう話をしないと。

中居:
それが2時間3時間? 

甲斐:
うん。2時間ぐらい? 

大森:
やっぱりあの、イメージの打ち合わせになってくると。

甲斐:
ああ、そうね。

大森:
やっぱりね、とってもね、時間をかけないと。同じイメージって言葉で、例えばコップっていうだけでも、一人一人のイメージが違うし。それを合わせるのにもとっても時間がかかる。

甲斐:
でもなんかさ、モメてる時のがいいよね。

田中:
うん。

甲斐:
そうでしょ? なんか、何だっけ? 摩擦こそ力じゃない。絶対大事だよね、それ。

中居:
いや、でも、モメるの嫌じゃないですか。

甲斐:
いやいや、リーダーでしょ? 俺もそう。

田中:
リーダー対談。

中居:
でも、嫌じゃないですか、モメるの。

甲斐:
で、あの、だけど胃が痛くなりそうなリーダーでしょ? 

中居:
もう、嫌ですよ。

甲斐:
どっちかっていうと嫌でしょ。ものすごく気ぃ遣ってるよう感じするもんね、いつも見てて。

中居:
そんなじゃないですけど。

甲斐:
いいなぁと思って、思うんですけど。モメさせるリーダーだもん。

中居:
火をつけるの?

甲斐:
そうそう、そう。

中居:
火ぃつけちゃダメですよ。

甲斐:
そうなんですよ。

中居:
常に丸く収めようとしないとダメですよ。

甲斐:
そうなんだよね。いいなぁ。どうなんだろうね? だから、それでどっちが何年続くかっていう。そんな勝負してどうすんだよって。

中居:
でも、ぶつかる時はやっぱり、もう本当に正面からボーンとぶつかりますけどね。

甲斐:
そうそう、そう。なんかそれのがいいもんね。

中居:
ええ、気持ちいいですし。

甲斐:
忌憚のないほうが気持ちいいですね。

中居:
でも、いずれかは、誰かがやっぱり引かなきゃいけない。

甲斐:
俺、だけどね、彼がリーダーなんだっていうの、ものすごく早いうちから僕わかってたんだ。

中居:
僕ですか? 

甲斐:
うん。で、「多分、彼がまとめてるんだよね?」って言って、この番組の菊地と話した時に「いや、じつは中居君がやるんですよ、もうすぐ」って話になったんだけど。「彼が全部まとめてるんでしょ?」って言ったら「どうして知ってるんですか?」ってすごく聞かれたもん。

中居:
え? お話したことない、初めてですよね? 

甲斐:
そうそう。いや、僕、見ててね。なんか「すごく胃が痛くなったりしてるリーダーじゃない?」って言ったら「そうそう、そうそう」って言ってたもん、菊地。

中居:
いや、そんなでもない。そんな、けっこう楽なもんです。いや、その、リーダーっていっても、木村君も同い年ですし。何するっていうわけじゃないんですけどもね。ただ、周りの人が、例えばそういうふうに思ってるだけじゃないかと思うんですけどね、僕。

甲斐:
僕ね、彼(大森)が上なんですよ、僕より。で、彼(松藤)が下なんですよ。で、僕、真ん中なんですよ。真ん中がリーダーっていうのも、またすごいものがあるんだよね。

中居:
まとめ甲斐がありますね。

甲斐:
うん。だから、ちょっとやんちゃで、でも、最終的にはまとめなきゃいけないという、すごく難しいものがあって。でも、結局やっぱ、火ぃつけてたのは僕なんですよね。

中居:
何で一番やっぱり問題が起こります? 

甲斐:
やっぱり技術的なことではあるんですけど、最初の切り口はね。だけど最後はほら、気持ちみたいなとこじゃないですか。さっきのその、イメージって。だから、いつもそういうパターンなんですよね。元々ね、なんかうちのバンドってね、元々、僕がソロで契約をするはずだったんですよ。

中居:
最初? 

甲斐:
うん。だけど、みんなここ全部、福岡。みんな博多なんですけど。博多のそれぞれのバンドのリーダー格みたいな感じだったんですよ。で、僕がたまたまなんだっけ? コンテストがあるじゃない。その時に賞金が20万だったのね。もう、絶対1位になるのわかってたの、俺、なんか。「俺、10万ね」って。で、もう一人いて、「みんな2万5千円ずつね」って最初っから決めてそのコンテスト出たんですよね。で、そのまま優勝して、で、まあそれで、プロなりいろんなレコード会社がワーッと来たんですよ。で、その時に、なんかもう当時ニューミュージックのね、全盛だったんですよ、弾き語りの。で、俺、なんかすごく元々バンドっぽい人だったんでね今それだけトゥーマッチだっていうことは、次はもう墜ちていくわけじゃない。「もう絶対バンドだよな」ってすごい、それはすごく思ってて。それでまあ、無理いってバンドっていう感じで。で、彼(松藤)はドラムなんですけど、直前までエレキのリードギターだったんですよ、あるバンドの。

中居:
何でそう? えらい違いじゃないですか。

甲斐:
それであの、要するに最後までドラムが見つかんなかったわけ。それで、「あいつ初見効いて譜面バッチリなんだよな。音感もいいし」。コーラスとか全部バッチリなんですよ。全部、自分でコーラスパートつけてくるし。今度のアルバム「Big Night」ってやつも、彼がコーラス担当で、全部やってるんですよ。「あいついいから、じゃあドラムにしよう」って。もうメチャクチャなんです、本当。そういうところから始まってて、4ヶ月後にもうデビューしちゃったから、技術が伴わないわけじゃない。その、頭の中のイメージと。で、彼(大森)も直前まで、あるバンドはウッドベース弾いて、あるバンドでは生ギターのリード弾いてたりとかって。そういう人に「じゃあエレキね」って言ってたりとかしてるわけだから。

中居:
たまってもんじゃないですよね。

甲斐:
でも、それでも「うん」て言ったんだもん。「やる」って。

松藤:
いや、俺なんかでも、最初は「松藤は何でも出来るから。ギター弾いたり、キーボード弾いたり、コーラスもやってもらってもいいな。でも、たまーにドラム叩くかもしんないね」っていう感じで。長岡がね、今はいないけど。「あ、本当? それなら、ちょっとぐらいだったら出来るかもしれないな」って。でも、入ったとたんにドラムだけ。

田中:
すごいな、その延ばし方は。

松藤:
「2ヶ月後にレコーディング」おい!? みたいな。

甲斐:
だから、一生懸命ミーティングして技術高めようとする作業をやんないと、間に合わないんですよ。っていうのがまあ、発端だよな。

中居:
まあ、時代にじゃないですけども、その音楽についていけないということですよね。

甲斐:
そうそう。

中居:
へぇー。それはでもねぇ、それはでも、何年前ですか? 

甲斐:
20年以上前ですよね。

松藤:
23年ぐらい前かな? 

中居:
僕がちょうど生まれる頃ですね。

甲斐:
だからほら、レコーディングはみんなスタジオミュージシャンでっていうやり方もあったんだけど、なんかすごく嫌だったの、僕、それ。だからもう、みんな下手ながら全部。

中居:
え? なんで嫌だったんですか? 

甲斐:
なんかね。あのほら、レコードはじつは全部、あの、今でもいるんだけど、そういうバンドって。

大森:
それはべつに、事務所のほうに言って下さいよ。

松藤:
くわしい話はしないほうがいいと思うけど。

甲斐:
そういう人もいるんだけど、なんか、それはバレるじゃない。そんなウマくなくても、自分の味で弾くことが自信になっていくわけだから。ましてや、そんな苦労して出したシングルが、すごく売れちゃったりすると、すごく自信になるでしょ。だから、すごくそこにこだわったんですよ。

中居:
例えばまあ、実力的には、もしかして伴ってないかもしれないけども、これは我々の手で作り上げたものだと。

甲斐:
うん。

中居:
ああ、なるほどね。

甲斐:
だから、ダンスでもさ、最初っからすごくバリッと踊れないかもしれないけど、絶対、本番重ねるうちのほうがウマくなるじゃないですか。あれ、本チャンやらないとさ、リハーサルのところで何百日やったって、同じだっていうのあるでしょ? 

中居:
ええ、ええ。

甲斐:
あの、生きてるお客さんの反応の前でやるからウマくなるわけでっていう。それってほら、毎日毎日、少しずつ勝利の確信を得ながらっていうのも、すごく大事でしょ。

中居:
そうですね。積み重ねですからね。

甲斐:
そうそう、そう。

中居:
もう少しずつでもですけども。へぇー、なるほどね。20年。20年前。それからだってもう、12年やって、10年の休憩があって、それから復活ですか。すごい多分、いろんな想いをしたでしょうね。その12年間ももちろんそうでしょうし、間の開いた10年間もそうでしょうし。で、復活って決まって時の心境って、もちろんみなさんあるでしょうし。復活って聞いた時、みなさんどうだったんですか? 「よぉーし、やっと復活出来るんだ!」っていう気持ちなんか。

甲斐:
いや、青々とみんなしてましたよ。

中居:
それは甲斐さんが? 

甲斐:
僕がいちおうロジックを説明したんですよ。「10年ていうパターンだけどやってみる?」と。「20年後だったら二人ぐらい行方不明になってるかもしれないし」って、そればっかり言ってますけど。なんか、で、いちおうロジック説明したの。甲斐クラシックスって、甲斐バンドスタンダードね今までやった曲とかね。ドライヴ感溢れるアンプラグドで14曲やってアルバム出して。で、一回コンサートやろうね、それからシングルを最後に。それは新曲の書き下ろしなんたけどね、それはエレキでやってるんですけど。それを出して打ち止めにしようねっていう。いちおう、ここまでは、なんかすごいすんなり決まったんですよ。だから、みんなもちょうどいいタイミングだと思ったんじゃないかと思うんですけどね。

中居:
なんでその、打ち止めっていうのは、僕はわかんないんですけども。なぜそれを? 

甲斐:
いや、ほら、これからずっとやっていこうと思うと、オリジナルをみんなで書いていかなきゃいけなくなるじゃないですか。

中居:
それは? 

甲斐:
これは大変な作業だよ。

中居:
大変な作業なのに? 

甲斐:
多分、書かされるのは俺なんだから。

田中:
ソロと両方。

甲斐:
うん。ソロと両方で「ああ、もう辛いなぁ」と思ってたから。いちおうだから、とにかくそういう形でやってみようと。その後はほら、どうみんながね、いちおう期間限定ってことでやるでしょ、お約束の。その後どう思ったかは、みんなの気持ちの問題だから。そこはそこでまた、話し合うなり考えるなりね、すればいいんじゃないかと思って。

中居:
じゃあ、その期間限定の中で、とりあえず復活して、もしかしてまた10年開くかもしれないですよね。

甲斐:
うん、そうだよね。

中居:
でも、見てるそのファンの方々や、昔のそのね、甲斐バンドの音楽聞きたいっていう人も。

甲斐:
だから、逆に言うとね、20分足らずでその東京お台場2daysね。ポップストックっていう。それが20分足らずで売り切れるとは思ってなかったんですよ。

中居:
10年振りですしね。

甲斐:
「ええ?」みたいな感じじゃないですか。で、思ってたよりスケールがどんどんでかくなっていけるんで、結局、10月12日武道館みたいな感じまで。

中居:
いや、じゃあ、すごいこと。っていうことは、10年、その、今から10年前のその解散ていうのは、お客さ聞いて甲斐バンドの音楽を聞いてる人にとっては、たまんない解散だったんでしょうね。

甲斐:
なんかね。

中居:
で、今のこの復活はやっぱり、待ちに待った復活だったんでしょうね。

甲斐:
そうかなぁ? 本当かなぁ? 

中居:
そうじゃないとでも。

大森:
復活はないと思ってる人が多かったんじゃない? 

田中:
うん、多分。

中居:
まさかの復活だったんでしょうね。

松藤:
こっちも思ってなかったし。

田中:
そうですよね。でも、本当に。

中居:
へぇー。でも、10年経った今でも武道館で出来るっていうその、何なんでしょうかね? 何がそうさせてるのか。

甲斐:
いやいや、それは、ついうっかりとでしょ。

中居:
でも、来るお客さんの層っていうのはやっぱり、10年間ずっと甲斐バンドを見てきた人たちでしょうね。

甲斐:
それか、逆にいうと、僕の書いた人のソロから逆に入っていったとかっていう人も、多分いるでしょうし。

中居:
へぇー。すごいことですよね。でも、その期間限定で、その後はまたみなさんいろんな形での、今まで通りのその10年。

甲斐:
そうですね。けっこうね、それなりにポジション持ってたりするんですよ。

中居:
え? というと? 

甲斐:
だから、多分、俺よりもね、領収書の幅高いかもしれない。

大森:
なに? それ。

甲斐:
絶対この中になんか、俺より高かったりする人がいると思うんですよ、ここに。意外とミュージシャンてあんまりないじゃない。ありそうで。

中居:
そうですか? でもね、書いたり作ったりしてると。そこらへんはどうなのか。なんとも言えないんですけど。へぇー。でも、今回の復活に対しては、もうみなさんすぐやっぱり即答で来たってことですね。

甲斐:
そうですね、なんか、わりと。うちの事務所の花見だったんですけどね、そのミーティングは。

中居:
花見? 

甲斐:
いや、本当、本当。

中居:
花見ってことはないんじゃないですか? 

甲斐:
いや、本当、本当。花見やってたんですよ。

田中:
花見ですよ。

中居:
ええ?

甲斐:
その後にホテルで会うはずだったんだけど、その前に携帯に電話かかってきて、僕の。「じゃ、来る?」って。かなり早めに電話かかってきたんですよ。「来る?」ってかかってきて。「じゃ、行こうか」って話で。行って事務所で花見やったんですけどね。キムチ鍋囲んで。で、なんかそこにみんなきて。

中居:
で、「やろうか?」って? 

甲斐:
いやいや、本当はその後キチッとね、ホテルとかで僕が全部集めて、説明するはずだったんですけど。

中居:
そこで説明しちゃって? 

甲斐:
なんか、そこで「じゃあ、説明しちゃおうかな」みたいな感じでね。

中居:
へぇー。

松藤:
タイミングですね。

大森:
だから、なんとなく、けっこう古い甲斐バンドのCDを聴いてて、「またやるのかなぁ?」なんて思ってて。

甲斐:
あのね、去年、全部廉価盤出たんですよね。甲斐バンドのCDが全部出たんですよ、去年たまたま。

中居:
まあ、レコードも昔のレコードではなくCDとして。

大森:
で、それ聴いてたりなんかすると、うん「なんか、もう一回やるのかな?」というのか「もう一回やりたいな」って、なんて言うか、なんかフツフツとなんか漂ってて。で、甲斐さんから「花見やってるからこない?」みたいな。「うん、じゃあ、行こうか」みたいなところからスタートして。

中居:
で、フラーっとみんなが集まって「じゃあ、やってみようか」って。変な話、まあ軽い気持ちっつったらおかしいですけども、何気ない。

田中:
いや、でも、いわゆる巷でいう甲斐バンドファンっていうのは、僕らよりうるさいですからね。

中居:
え? どういうことですか? 

田中:
気ぃ抜いてやるわけにはいかないんですよね。

中居:
あ、その見てる人。

田中:
だからその、武道館が終わったあと云々のことよりも、まだ残されてる、その幾本かのコンサートに対するね、緊張感のがやっぱ高いですよね、今、現在は。

中居:
ああ、なるほどね。

田中:
だから、将来がどうこう言うよりもね、まずは目の前の演奏を。

中居:
ええ。でも、そのライヴっていうのはどうなんでしょうか? やっぱり楽しみ? 

松藤:
僕は楽しみですけども。

大森:
いや、もちろん楽しみですよ。

中居:
楽しみでしょうがない。

田中:
プレッシャーも楽しいし。

中居:
どんな感じになるんでしょうかね? その昔の盛り上がりね、活動してた当時の盛り上がりが、今もそのまんま同じ雰囲気をすることができるのか、今やっぱりね、先程もいったように、いろんなバンドの人が出てきて、いろんな見方があって、いろんな聴き方があるじゃないですか。やっぱり、そこらへんの形態も変わってきてるのかなとか思うんですけども。今、現時点のバンドとか御覧になってどう思います? 

甲斐:
でもさ、あの、今みんなバッて出てきたらワッとスタンディングオベイションで立ってやるじゃないですか。あれ。一番最初にやったの僕らなんですよ。昔は立っちゃいけなかったんだもん。

中居:
みんな座って観てたんですか? 

甲斐:
そうだよ。

中居:
ええ!? 

松藤:
立っちゃいけなかったの。

甲斐:
それで、アンコールだけ、いきなり人が変わったように前に走るの。

松藤:
うん、前に走ってくるの。ずっと座って観てて。

甲斐:
気持ち悪いでしょ? 

中居:
嫌ですね、それ。

甲斐:
嫌でしょ。

中居:
盛り下がっちゃう。

甲斐:
それで、1980年ぐらいの時に僕が、小屋の人とかみんな説得して、「自分の席だけで立たせるようにとますから」とかって説得して、会場回してさ。

中居:
へぇー。

甲斐:
それで、で、曲2曲やるじゃん、最初。2曲やったら、客に「自分で買った場所なんだから、自分でそこの場所動かないんだったら、立っていいよ」っていう話を、なんか2年ぐらしてまわりましたよね、俺は。

松藤:
やってたよね。

大森:
全国ツアーで。

甲斐:
巡礼のように。で、当時、100本から120本ぐらい回ってたから、1年間に。っていうような、「全部俺がやったんだよ」って、そういうことじゃなくって、そういう手助けを、あの時一緒にしたんですよ。

中居:
へぇー、すごい。

甲斐:
それ、すごいだろ、なんか。

中居:
今もう本当、当り前じゃないですれけども。

甲斐:
当り前になってるでしょ。

中居:
当り前のように本当に。

田中:
いや、あそこ、自分の椅子で立つ人っていなかったのよ。すわって聴くか怒涛のごとく押し寄せるか。

甲斐:
前に行くか。でもさ、前に行くと、なんか200人だけ人だかりで、200人だけ熱狂してて、後ろちっとも熱狂してなとかってなるじゃん、なんか。そういうの人のコンサート観てて、日本人のフォークの人観てて、嫌だよなぁってすごく思ってて。なんか、エルトン・ジョンとかさ、サンタナとかなんか来るじゃない。レオン・ラッセルとか。そういうの来ると、ワァーッて盛り上がってるわけ、みんな。立たないけどね、当時は。

中居:
いわゆる会場もステージも一つになるじゃないですけど。

甲斐:
そう。一番後ろまでしっかり盛り上がってるわけ。ああいうのが、一番幸せじゃないですか。だから、方法はないのかなって思って。だからアメリカでいうスタンディングオベイション形式とは違うんですよね。アメリカってのは、盛り上がった時だけ、みんながバァーッて立ってるバァーッてやるじゃない。で、またサーッと静かになってったりするんだけど。ちょっと日本、エセスタンディングオベイションなんだけど。なんかそういうふうなほうが面白いなって、すごく思ってたんだけどね。

中居:
お客さんのその見方っていうのも、それぞれ違いますからね。バァーッて前に行く人もいれば、後ろでとにかくゆっくり観たいっていう人もいれば。いやぁ、でも、それは初耳ですね。

甲斐:
だからなんかね、巡礼のようだったよ。何やってんだろうって。だから、なんて言うの? 

中居:
最初は違和感あったんじゃなかったですか? みんな立ってると。

甲斐:
だから、いや、でも、いちおう説得じゃないけど、話をしないと始まらないじゃないですか。だから、2曲でワァーッと盛り上げといて、で、話をするの、5分ぐらい。講演会みたいだったね。

松藤:
そのうち、客がウマくなって、「この曲の時は座って聴くんだな」「この曲の時は立って盛り上がるな」と、自分たちで作り出して、そんな感じでコンサートを、客も一緒に作るような感じになってましたね。

甲斐:
そうなったらしめたもんだもんね。

中居:
じゃあ、甲斐バンドが成長してくと同時に、お客さんも成長してくってことですかね。

甲斐:
その頃ほら、ロックに市民権はないから。

中居:
はいはい、はいはい。

甲斐:
今みたいに。ロックに市民権ができたのって、だいたい10年ぐらい前ですから、だいたい。だから、そういうことをやらざるを得なかったっていう感じだったんだけどね。

中居:
なんかでも、なんかやらかしたいんでしょうね。

甲斐:
そうそう。

中居:
多分。

甲斐:
そうなの。なんか変えなきゃロックじゃないでしょ。ってやっぱあるじゃない、なんか。

中居:
人真似がやっぱ嫌ですね。

甲斐:
そうそう、そう。

中居:
わかるような気がします。

甲斐:
でも、確実に変えてるじゃない、SMAPだって。それだけはみんなロックだと思ってんだよ、あれ。SMAP絶対ロックだって思ってるからね、みんな。もう。

中居:
いや、そうですか? 

甲斐:
そうだよ。あのレコーディングメンバー何とかしてくれよ、君たちの。

田中:
確かに。

中居:
そうなんですよね。

甲斐:
君たちのレコーディングメンバーすごいよね。

中居:
すごいですよね。

甲斐:
メチャクチャだよ、あれ。偉いよ。だから、そういうことじゃない。時代ってさ、少し、半歩切り変えていかないと。半歩切り替えると最高なんだよ。一歩行き過ぎるとダメだけど。

中居:
半歩ですね。

甲斐:
うん。だから、みんなSMAPをただのアイドル系と思ってないよ。

中居:
どうなんですかね? 

甲斐:
本当に。だから、すごいある種、すごくロック的な面を持ってるから面白いんですよ。

中居:
あまり、その、僕のことですよね? 

甲斐:
うん。出れのことでもない。

松藤:
誰のことじゃい!?

大森:
あのアルバム聴いた時、本当、倒れたよ、俺。

甲斐:
メチャクチャいいもんね。

大森:
すごいって、SMAP。

中居:
ああ、そのアルバムに参加してくれてるミュージシャンの方はやっぱり。変な話、僕なんかそれ、ピンとこない人たちっていうのもいるんですよ。

田中:
うん、わかるわかる。

甲斐:
でも、バックのミュージシャンだけじゃないんだよ。そういうことに乗っかって何をやってるかっていうこと含めて言ってるんだけどね。

中居:
やっぱりそう。僕も今、ずっと喋ってて、短い間ですけども。まあ、普通が嫌な人なんじゃないかなと。

大森:
なんでも火をつけてまわるっていう。

中居:
なんかやらかさないと、気が済まないんじゃないかと。でも、それがやっぱりいい具合に新鮮なもの新鮮なものにやっぱりなって、開発してったんじゃないですかね。

甲斐:
でもほら、例えばさ、時代の顔なわけじゃない、今ね。時代の顔なんだよ。

中居:
僕が? 

甲斐:
うん。時代の顔って、どういうことかと言うとさ、やっぱりどっか少し危険なとこもあるんですよ。平和な人が時代の顔になれることないんだよ。穏便な人が。だから、どっかすごくなんて言うの? どっちかっていうとノーマルな感じがありつつ危険な匂いもするからみんないくんですよ。

中居:
僕、危険ですかね? 

甲斐:
これが穏便で平和そうな人だったらね、「もう君、わかったわかった」てみんな言うわけだから。

中居:
危険な香りですか? 

田中:
香りはたくさんありますよね。

甲斐:
木村君だってね。

中居:
木村君とはなんか、前なんかプライベートでも。

甲斐:
昔、わりと。彼がまだ時間があった頃。

中居:
今でもね、時間、今でもあるんですけど。

甲斐:
あ、あるんですか。そうですか。

中居:
僕ももちろん時間ありますけども。え? 木村君とだって、同じ仕事とか? 

甲斐:
ううん、違う違う。なんか、うん。

中居:
なんか、人づて人づてで? 

甲斐:
そうですね、なんか。だから、あいつのコルベット蹴って帰ったりしてたもん、俺。

中居:
ねぇ、カッコいい車の、スポーツカーを蹴っ飛ばしたんですか。僕でもさわれなかったのに。へぇー。でも、いいですね、なんかね。なんかイイ感じですよね。あの、昔のその音楽を、また改めて見つめながらじゃないですけども。自分たちでやりながら感触をしめながらまた復活するっていうのは、非常にやっぱり、すごく気持ちいいことなんでしょうね。え? ライヴはいつ?

甲斐:
えぇと。

中居:
っつっても、ここでいってもチケットないんですよね。

甲斐:
これ、いつ放送ですか? 

中居:
これはですね、8月のですね、えぇと、下旬ですね。

甲斐:
これは下旬ね。

中居:
中旬ですね。あ? 今度ですね。え? 9月4日? あ、もうぜんぜん違いますね。と言うことは。

甲斐:
まあ、今月後半から。

中居:
後半から。

甲斐:
うん。あの、ワッとそういう感じでオファー来たんですけどね。あの、ちょっと絞って全部行けないんで。名古屋、大阪、で、僕ら故郷福岡なんで福岡と。

中居:
福岡、東名阪と。

甲斐:
それであとまあ、武道館でおしまいっていう。10月12日に。っていう感じですけどね。

中居:
じゃあ、そろそろリハーサルが始まる? 

田中:
そうですね。

中居:
じゃあ、またボチボチ動き始める時期ですね。また、毎日のように多分4人がお会いして、多分「ああでもない、こうでもない」っていうことになるんでしょうかね? それとも、昔のそのね、ミーティングやったり。そういうのはどうなんでしょうかね? もう、けっこうすんなりとパッとライヴの構成なんかも決まったりするんですかね? 

甲斐:
なんかね、いちおうもう全部決まったけど。

中居:
あ、もう決まって。

甲斐:
あと、なんか、何をもう一つ、ワンテスト足すかとかね、そういうのがあるでしょうけど。

中居:
これで観に来るファンの方々っていうのは、たまんないんでしょうね。それは多分やってるみなさんもも、これからやるみなさんもたまんないんでしょうね。気持ちいいんでしょうね。まあ、今度、多分それでまた期間限定した後も、多分、長い間お休みになると思うんですよ。

甲斐:
そうですか? 

中居:
ええ。

甲斐:
ええ? 

中居:
わかんないですけども。それはなんかね、いい感触を得ても。

甲斐:
でも、一回開けないとダメだよね。

中居:
やっぱそうですか? 

甲斐:
次、何やるかっていうことを、もしやるんだったらね。大事ですよね。

中居:
ま、それがまた5年後なのか10年後なのかわからないですけど。

甲斐:
そうそう。フレキシブルな形で、やっぱり今回だってやれたから面白いわけで。次にまた、そういうもの見つけないとね。

中居:
またそれじゃあ、また復活する時にまた来てくれますか? 

大森:
はい。

中居:
はい、今週のゲストは甲斐バンドのみなさんでした。どうもありがとうございました。

一同:
ありがとうございました。

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