![]() |
![]() |
![]() |
- 華原:
- こんばんは、華原朋美です。もうすぐバレンタインデーですね。テレビを見ている女性の皆さん、頑張って下さい。
ということで、今日のゲストは、Le Coupleの恵美さん。- 藤田:
- どうも、こんばんは。
- 華原:
- こんばんは。
- 藤田:
- よろしくお願いします。
- 華原:
- よろしくお願いします。いつもね、一緒だから。
- 藤田:
- そうなんですよね。初めてですよ、こんな喋ってるの。
- 華原:
- どうもありがとうございます。
- 藤田:
- いいえ。
- 華原:
- あの、名前の由来というか、Le Coupleという意味を教えて下さい。
- 藤田:
- 単純にこれは、フランス語で「カップル」とか「夫婦」っていう意味なんですけど。でも、それだけじゃなくて、同じ夢を追いかけている男女とか、つがいとか、そのへんまでちょっと意味があって。で、まあ、これからは夫婦でやっていくのが新しいっていうか、当り前の時代になったらいいなぁっいう。なんか、そんな意味も込めてついたんです。
- 華原:
- 夫婦という意味でもあって、同じ夢を追いかけているという意味もあるんですね。それはすごい、いいことですね。
- 藤田:
- 最初、結婚しても気の合った仲間でね、バンド作って音楽やってたんですけど。
- 華原:
- 19歳の頃からずっとって。
- 藤田:
- そう、出会ったのは、あるライヴハウスのハウスバンドっていって、専属のそのお店のバンドで、私がヴォーカルで彼がベースっていう形で出会ったんですよ。最初は、本当に音楽仲間っていう感じでずっと付き合ってて。で、まあ、なんとなく結婚になったんですけど。
- 華原:
- なんとなく?
- 藤田:
- ええ、なんとなく。やっぱりなんか、すごく感性が似てたというか。同じこと話してても「うんうん、わかるわかる」みたいなとこがあって。で、なんとなく自然に結婚なんっちゃったっていう感じなんですけど。
- 華原:
- 本当に自然。
- 藤田:
- 本当に自然ですよ。結婚式もしてないし。
- 華原:
- あ、そうなんですか。
- 藤田:
- 彼のおうちがたまたまね、改築するから、おうちを新しくして。で、その時に「一緒に入っちゃったほうがいいんじゃないか?」っていう、なんかもののついでみたいな感じで入ったんですよ。だから、けっこうね、彼もすごく照れ症だから、人前で、結婚式ってさらされるじゃないですか、一日。なんかそういうのが嫌で。もう汗かいちゃって「嫌だ、嫌だ」って駄々こねて。「そんなに嫌だったら、なんか私もあまりそういう気分でもないな」と思って、「じゃあ、やめよう」っていうことで。で、その改築祝いっていうか、近所の人とか親戚の人とか集めてやる時に、ついでに「嫁の恵美です」って言って紹介されて。それが結婚式というか、披露宴みたいな感じで。
- 華原:
- そういうこともあるんですね。
- 藤田:
- そうなんです。だから、本当にすごい普通より地味かもしれないですね。自然というか。
- 華原:
- でも、今日も一緒に来てらっしゃって。
- 藤田:
- そう。ここまで来るの大変なんですよね。乗せてきてもらったんです。
- 華原:
- そうなんですか。すごい仲が良いって思うんですけど。
- 藤田:
- そうかな?
- 華原:
- あの、9ヶ月間、631箇所、プロモーションで車、Le Couple号。
- 藤田:
- はい、勝手に名前が付いちゃったんだけど。いちおうね、シールが貼ってあるんだけど、「Le Couple」って書いて。だけど、もともとね、26万円の中古のワゴンなんですよ。で、なんかメタリックな色で、やっぱり地味なワゴンだから、ちょっとシールだけでも派手にって「Le Couple」って貼ってあるんだけど。なんか自然にみんなLe Couple号と呼ぶようになってくれて。
- 華原:
- 私もそれに乗ってみたい。
- 藤田:
- よくね、みんなに言われるんですよ。「乗せて下さい」とか言われるんだけど、乗るとみんな感想とか言わないから。
- 華原:
- 感想を言わないんですか?
- 藤田:
- うん。誰も何も感想言わないから、イメージとだいぶ違うんじゃないかなと。
- 華原:
- そのプロモーションで631箇所回っていた時、旦那さんはすごくラーメン好きで、ラーメンの食べ歩きをしていたっていう話を聞いたんですけど。
- 藤田:
- そうね。もともとラーメン好きだったのね。だから、なんかほら、全国のラーメン屋さんってなかなか行けないじゃないですか。東京に住んでれば東京しか行かないから、だから旅のついでに。どうせほら、食事って言っても有線を回りながらだから、そんな長く昼食もとれないから、ラーメンってちょうどいいんですよ、そういう意味では 。
- 華原:
- 朋ちゃんもラーメン好きなんですよ。
- 藤田:
- あ、そうなの? どういうラーメンが好きなんですか?
- 華原:
- 醤油味の、麺が細くて、えぇと、あまり硬くない。
- 藤田:
- 麺が硬くないやつ? 柔らかめ?
- 華原:
- 真ん中ぐらいの。
- 藤田:
- 鳴門とか入ってるやつ?
- 華原:
- 入ってなくて、醤油味で、麺が細くて、ただそれだけ。それだけっていうラーメンがすごい好きなんですよ。
- 藤田:
- それだけってないでしょ。
- 華原:
- あの、「昔ながらのラーメン」っていうのがあって、それがすごい美味しいんですけど。
- 藤田:
- インスタントの?
- 華原:
- はい。
- 藤田:
- あ、うちの旦那もよく作って食べてます。
- 華原:
- そうですか。
- 藤田:
- うちもね、具はいらないっていう主義っていうか、麺があればいいっていう感じだから、きっと気が合うと思います。
- 華原:
- そうですか。ラーメン好きですか?
- 藤田:
- はい、好きですよ。もう必ず一緒にだいたい行きます。だけど、ハシゴする日があるんですよ、2杯とか3杯とか。
- 華原:
- ハシゴって、もう一回食べに行っちゃうんですか?
- 藤田:
- そう、2件目3件目って。そういう時は待ってるんです、外で。
- 華原:
- 外で待ってるんですか?
- 藤田:
- うん。
- 華原:
- 私も一回だけあったんですよ。お昼にラーメンを食べたんですよ。で、それで夜に小室さんが「ラーメンを食べたい」って言って。自分はお昼に、さっき食べたばっかりなのに、もう一回食べなくちゃいけないとか思って食べた。
- 藤田:
- それは言えなかったの?
- 華原:
- 言えなかった。
- 藤田:
- 味、わかりました?
- 華原:
- はい、美味しかったけど。
- 藤田:
- 好きな人と一緒に食べれば美味しいでしょうね。
- 華原:
- でも、涙が出たです。
- 藤田:
- なんで?
- 華原:
- 涙が出てるんです。
- 藤田:
- なんで? だいたい2杯目は、もう味わかんないです、私。麻痺しちゃってて。で、だいたい連れてってくれるのが美味しいところなんですよ。本とかを見て、けっこう吟味して連れてってくれるから、ある程度のグレードはあるとこなんですよ。だから、舌が麻痺してるともったいないじゃないですか、味がわかんなくて。だから、外で待つようにしました。
- 華原:
- そうですか。旦那さんと一緒にLe Coupleになって、「ひだまりの詩」すごく印象ありますよね。印象というか、すごく大ヒットしたじゃないですか。
- 藤田:
- それまでを知っている人のほうが圧倒的に少ないから、なかにはデビュー曲とか思ってる人もたくさんいると思うんですけど。
- 華原:
- Le Coupleっていうのは、いつデビューしたんですか?
- 藤田:
- えぇとですね、'94年の7月です。
- 華原:
- 今は何年ですか?
- 藤田:
- '98年。
- 華原:
- 4年前にデビューして、だけど前からずっと一緒にやっていたんですよね?
- 藤田:
- そうですね。あのね、出会った頃は、本当に外国のカヴァーばっかりやってたんです。で、結婚前後ぐらいから「せっかく音楽やってるんだったら、自分たの音楽、オリジナルを作って」って。彼が言うには、「自分の孫の代になって、お爺ちゃんこういうのやってた、こういうの作ってたって残すような、そんなものを作りたいな」って思って。そこから少しずつオリジナルとかを作るようになったんですよ。だから、オリジナルを作り始めたのは、20代後半ぐらいからで。で、まあ、たまたまライヴハウスで初めてのライヴだったんですけど、オリジナルを含めたライヴをやった時に今の事務所のマネージャーさんが見に来てて、スカウトされたんです。
- 華原:
- あの、いつも二人っきりだから、マネージャーさんとかいるのかな? って思った時があったんですよ。
- 藤田:
- まあね、けっこう移動とかも二人で移動してたりもするから。
- 華原:
- そうですよね。
- 藤田:
- いちおういるんですよ、優秀なマネージャーがいますが。スカウトしてくれたのは、チーフマネージャーで、あんまり顔出さないんですけど。
- 華原:
- すごいなと思って。いつも一緒にいて、それで同じこともしている。全部一緒じゃないですか。
- 藤田:
- そうですね。ほとんど一緒ですね。お風呂とかトイレぐらいですね、違うのは。
- 華原:
- お風呂は一緒に入らないんですか?
- 藤田:
- 入らないですね。
- 華原:
- 私、変なこと聞いた? 今。
- 藤田:
- 大丈夫、大丈夫。あとは、寝る時間が多少違うとか、そのぐらいかな。
- 華原:
- 寝る時間。
- 藤田:
- うん。彼のほうが2〜3時間後に寝るっていう感じで。でも、デビューする前から、けっこう二人でどっか出かけることとかも多かったんですよ。だから、その延長線っていう感じです。
- 華原:
- 旦那さん、旦那さんって言ったらいいんですか? 私が照れてどうすんだっていう感じなんですけど。なんか本当に暖かい感じだから、なんか本当にもう見てて「いつも一緒なんだな」って暖かくなるっていうイメージがあるんですけど。
- 藤田:
- そうですか。
- 華原:
- 旦那さんは、どんな時に曲を書くんですか?
- 藤田:
- なんか思い付く時は、けっこう車の中とか、散歩してたりとかって言ってますよ。なんか移動してる時のほうが出てくるって言ってますね。
- 華原:
- 移動している時。
- 藤田:
- あと、お風呂の中とか。何か思い付いたものを楽器持って口ずさむのは、けっこうなんかベッドの上とかだったりするみたいですけど。
- 華原:
- 恵美さんは、詞をどんな時に書くんですか?
- 藤田:
- そうですね、やっぱり前に犬がいたんでね犬の散歩してる時とか。やっぱりなんか空間移動してる時のほうが思い付きますけど。
- 華原:
- 空間移動って何ですか?
- 藤田:
- まあ、移動してるっていうことですか、場所が。
- 華原:
- はい。
- 藤田:
- そういう時ですかね。だけど、思い付いて書き留めて、なんかまとめるのはやっぱり自分の家とか、ソファーの上とかが多いですね。
- 華原:
- 「sofa」って曲、聴きました。
- 藤田:
- ありがとうございます。
- 華原:
- ビデオも見たんですけど、すごく伝わるものがあったっていうか。
- 藤田:
- ありましたか?
- 華原:
- はい。ソファーの上で座って、考えることも一緒だっていうふうに。どういうふうにとっていいんですか?
- 藤田:
- あの曲ですか。
- 華原:
- 「sofa」ってソファーですよね。
- 藤田:
- うん、椅子なんですけど。あの、たまにすごく座り心地のいい、包まれているようなソファーってたまにあるじゃないですか。それをまあ、彼に例えたというか、あなたに例えて。
- 華原:
- やっぱり例えてるんですね。伝えてるんですか? 旦那さんに。
- 藤田:
- それはでも、そういう個人的な部分もありますけど、聴いてくれる人のそれぞれのソファーっていうか、自分にとってのソファーみたいな存在の人を想像してもらえたらいいなぁと思って。
- 華原:
- ああ、そういう意味ですか。
- 藤田:
- なんか気が付かないうちに「ああ、こんな大きな愛に支えられてたんだ」とかっていう瞬間ってあるじゃないですか。自分の両親でもいいし、兄弟でもいいし、お友達でもいいけど。それが「sofa」なんです。
- 華原:
- 座り心地がよくて、自分がすごく気持ちのいい場所ですか?
- 藤田:
- そうですね。気が付かないぐらい包まれてたっていう。
- 華原:
- そういう時あります。今、考えてみると、そういう時あったなぁって。そうやってて寝ちゃう時とか。
- 藤田:
- あ、私もうちのソファーでは、いつも作詞しながら寝ちゃうんですよ。
- 華原:
- あ、そうなんですか。
- 藤田:
- それでね、「なんでソファーってこんなに気持ちいいんだろう?」と思って。で、これね、スウェーデンで録音して来たんですけど、3泊5日だったんですよ。強硬スケジュールの中で詞も書いて、歌入れもしなくちゃいけないっていう状況だったんですよ。
- 華原:
- 3泊5日で詞も書いて、曲も。
- 藤田:
- 詞を書いて歌を入れなくちゃいけないっていう。
- 華原:
- すごいですね。
- 藤田:
- で、多分、東京だったら自分の部屋のソファーで寝っ転がりながら、うつらうつらしながら書いてるんだろうなって思いながら。「でも、ここはスウェーデンだから、書いて歌って東京に帰らなきゃいけない」っていう強迫観念みたいのありまして。それでそんな気持ち良いソファーの上でいれたらいいなぁと思いついて、歌詞になったんです。
- 華原:
- とっても3泊5日はきついです。
- 藤田:
- きついですね。最初の1日は、だいたい「こういう曲です」って聴いて、それで終わっちゃったから、その翌日ぐらいからホテルに缶詰めで。で、一回ボツになって、また書き直して。
- 華原:
- 誰が決めるんですか? 詞の。
- 藤田:
- いちおうスタッフも一緒に行ってて、「ここはこうだね、ああだね」って言いながら、「もうちょっと広げてみよう」みたいな感じで。で、もう一回書き直して。だから、歌入れの1時間前に出来上がって。
- 華原:
- 1時間前に出来上がって。
- 藤田:
- そうなんですよ。「出来上がったら電話をくれ」って言われたんですよ。
- 華原:
- 旦那さんに?
- 藤田:
- いえ、トーレ・ヨハンソンっていうスウェーデンのプロデューサー。カーディガンズとか手がけてる。それで、「今できましたから」って言って行って、すぐに歌を歌ったっていう感じで。
- 華原:
- すごいスケジュールだったんですね。でも、すごくいいふうに出来ました?
- 藤田:
- そうですね。東京でね、レコーディングとかすると、けっこういろんなことに神経質だったりとかするのが、なんか気候風土も手伝ってか、その雰囲気とか、スタジオもあまり神経質じゃないんですよ。
- 華原:
- そうですか。
- 藤田:
- もうトーレさんが全部ミキシングもやって。それで「じゃあ、いきます」とかって、まあプロデュース的なこともするし。そういう、すごくいい雰囲気で歌えたんで、1テイク目だったんですよ、あれ。そのまま1テイク目がCDになったんですけど。
- 華原:
- 一回だけですか?
- 藤田:
- 2回半歌ったんですけど、トーレさんが「やっぱり一回目のほうがいい」って、なんか雰囲気が。だから、スウェーデンだからきっとそういうことも出来たのかなって。いい意味で勉強になりましたね。
- 華原:
- 私は、ブースの中に入っちゃうと、場所が例えばロサンジェルスでもよくレコーディングするんですけど、ロスだろうと日本だろうと、ブースの中は変らないんですよね。
- 藤田:
- あ、本当に。あのね、タンバリンスタジオのスタジオって、スタジオじゃないみたい。なんか人のうちみたいな感じだったんですね。窓の外に通行人が歩いてるのが見えるんですよ。
- 華原:
- 人が歩いてるんですか?
- 藤田:
- そうそう、そうそう。で、「なんで私、こんなマイクの前に立ってんだろ?」っていう感じなんです。で、向かいのマンションで、なんか夕涼みしてるオジさんとかが見えたりとかして。だから、本当になんかスタジオっていう感じじゃなくて。けっこう雑音とかも気にするじゃないですか、普通スタジオって。ちょっとした隙間の音とか、風の音とかでも「どこから漏れてくるんだろう?」って。そういうのもまったくなかったんですよ。
- 華原:
- とってもいい環境で曲作り、歌作り出来ました?
- 藤田:
- そうですね。
- 華原:
- すごく売れたじゃないですか、Le Coupleは。で、変ったことってありますか?
- 藤田:
- あのね、生活自体は本当に変らないし、夫婦の関係も変らないんですけど。やっぱり周りの反応が、二人で歩いてると「あ、Le Coupleだ」とか、「あ、ひだまりだ」とかって。
- 華原:
- ひだまり?
- 藤田:
- 「ひだまり」とかって声かけられたりとか。あとやっぱり、ちっちゃい子が声をかけてくれるっていうのが驚きでした。
- 華原:
- 小学生に「どの歌手が好き?」って聞いたら、「Le Coupleが好きだ」って答える小学生がいっぱいいたってスタッフが言ってました。
- 藤田:
- その現象がね、すごいね、不思議ですね。というか、嬉しいです、すごく。嬉しいんだけど、夫婦でね、やってて、小学生ぐらいの子に憧れてもらえるっていうことは、想像もつかなかったし。お手紙とかもらったりしても、「私も将来そういう旦那様を見つけて、そういう結婚がしたいです」とか。あと、なんか「憧れの夫婦です」とかね、言われたりするんですよ。でもなんか、こういうお仕事しているとね、ある種、夢を与えるっていうか、すごくそういうのって嬉しいじゃないですか。だから、「そういうことはいいことだなぁ」って二人で話してるんですけど。だから、「ひだまりの詩」に出会う前は、あまり聞き手の人ほうを意識しなかったんですね。「どんな人が聴いてくれてるんだろう?」とか、あんまり考えなかったんですけど、「ひだまりの詩」に出会って、もちろん私たちの音楽性っていうのは、20代後半から30代の人が一番よく聴いてくれてたんですけど、それ以外の小学生とか、本当に5歳とか幼稚園生ぐらいまでが聴いてくれるっていことは、やっぱりなんか未来につなげるっていうか。自分たちがやってることが、その子たちが大きくなった時に、なんか「あ、あの歌で励みになったよな、そういえば」とか、なんかそういう心の中に残るようなものを作っていけたらいいねって、最近は話すようになったんですけど。
- 華原:
- 暖かい。
- 藤田:
- でも、朋ちゃんもきっと小学生とか中学生の頃に聞いた歌とかって、未だにすごく歌えたり、その頃の気持ちとかって、すごく純粋によみがえったりするでしょ。ないですか?
- 華原:
- あります。思い出す時があります。
- 藤田:
- やっぱりだから「こういう歌に出会えたから、私、歌手になろうと思ったんだ」とか、なんかそういうきっかけの曲ってあったりするじゃないですか。だから、なんかそういう誰かの人生の節目に出会えた歌、みたいなのになれたらいいなっていうふうには思ってるんですけど。
- 華原:
- すごく夢を与えてくれる存在だと思いますけど。
- 藤田:
- それはわかんないけど。10年20年経ってみてね、今のちっちゃい子たちが、どういうふうに思ってるかなっていうのが楽しみですけど。でも、きっと朋ちゃんもいっぱいそういう曲出してるから、あると思いますよ。
- 華原:
- ありがとうございます。子供の頃ってどんな夢を持ってました?
- 藤田:
- 私ね、ちっちゃい頃から、こういうお歌を歌うお仕事をしてたんですよ。劇団に入ってたんですね。
- 華原:
- あ、そうなんですか。
- 藤田:
- で、なんかもの心つくかつかないぐらいから、父親が劇団に入団をさせて、知らないうちにそういうお仕事をしてたから、逆にすごく人前に出て何かするとか、目立つことがすごく嫌だったんですよ。
- 華原:
- 目立つことが嫌だった?
- 藤田:
- ちっちゃい頃にそういうお仕事してると、学校とか行っても早引きしたりとか、お休みが多かったりするでしょ。で、テレビとかにも出てたりすると、何か特別な目で見られたりするわけですよ。だから、それがすごく嫌で、なるべく地味に地味に生活していきたかったんですね。だから、大きくなったら普通の人に、普通のOLとか。なんかOLとかね、あと主婦とか、そういうのになってみたいなって思ってました。
- 華原:
- だけど、今はこういうふうになったんですよね。
- 藤田:
- そうですね。まあ、いちおう専業主婦も3年ぐらいやってたんですよ。で、月に一回ぐらい楽しみでライヴハウスで歌ったりはしてたんですけど、もう本当、自分の楽しみっていう感じだったんですけど。でも、専業主婦もすごい楽しいっていうか、なんか天気の良い日に布団干したりとか、そういう何でもないことが楽しかったりするんですけど、それってただ自分の楽しみだったりするじゃないですか。で、歌を歌うと、人が喜んでくれたりとか。で、なんかやっぱり自分が何かして、人が喜んでくれるっていいなって。
- 華原:
- それは私も思います。
- 藤田:
- 思いますよね。で、やっぱり「もうちょっとやってみよう」なんて思ってバンド作って、そういうオリジナルとかやってるうちに、やっぱり不思議なんですけど、そういうデビューするお手伝いをさせて欲しいっていうふうにね、言われて。で、「これはやっぱりなんか、もう一回歌を歌って、人に喜んでもらえるようなことをしたいなぁ」ってなんとなく思って、結婚してたんでけど、デビューしちゃったんですね。
- 華原:
- 恵美さんの声ってすごく透き通ってる感じがするんですけど。
- 藤田:
- そうですか?
- 華原:
- 私、番組とかでも同じになったことも。
- 藤田:
- そうですね。なりましたね、ずいぶんね。
- 華原:
- 本物の、本物っていうか、本当に聴いてるじゃないですかる。だから思ったんですけど、すごくいい気持ちになれる声をもってますね。
- 藤田:
- そうですか。ありがとうございます。でも、私にないものを持ってますよね、朋ちゃんもね。
- 華原:
- 産まれたところが違う。
- 藤田:
- それは違いますね。でも、持って産まれた声ですからね、お互いにね。
- 華原:
- 声は、産まれた時に「オギャア」って泣くじゃないですか。その時で声が決まるっていうふうに小室さんが言ってました。
- 藤田:
- あ、そうですか。どう思いますか?
- 華原:
- だから、私は産まれた時はなにを歌ってたんだろうな? って。
- 藤田:
- きっと高い声だったんでしょうね。「オギャア!!」みたいなに感じで。
- 華原:
- すごいうるさかったんだと思います。
- 藤田:
- 私、ボソボソッって言って産まれてきたんじゃないかな。でも、なんか「歌がウマいですね」って言われるよりも、「なんかいいですね」とか「声が気持ちいいですね」って言われるのがすごく嬉しいです。
- 華原:
- すごい幸せな感じですね。
- 藤田:
- ありがとうございます。
- 華原:
- 売れてから新たに変っていったこと、さっきと同じ質問になっちゃうのかな? 新たに変っていったことって。
- 藤田:
- そうですね、まああの、少し大勢の人たちの前でライヴとかコンサートとか、そうやって歌が歌えたりできたっていうことかな。で、やっぱりそれなりに少しは影響力も多少ついたかなっていう感じかな。やっぱり影響力って、べつに偉そうなことじゃなくて「幸せな気分になりました」とか、そうやって言って帰ってくれる、そういう人が増えたのが変ったかなっていうか。
- 華原:
- こういうふうになって、欲とかは出てきました?
- 藤田:
- 欲ですか? うーん? あの、いつも怒られるんですけど、欲がなさすぎるって言われるんですよ。
- 華原:
- 誰に怒られるんですか?
- 藤田:
- 旦那に。もう少し欲を持てと。私、小さい頃から父親にもよく怒られてたんですけど。「おまえは欲がなさすぎる」って。だから、一生懸命、欲をもとうとは思っているんですけど。まあ「お金持ちになりたい」とか、そういう欲じゃなくて、こうやって少しでも長くみんなの前で音楽が出来たりとか、またこうやって朋ちゃんとお話が出来たりとか、そういう。
- 華原:
- ありがとうございます。私、今日は安心して眠れそう。
- 藤田:
- なんで?
- 華原:
- なんか安心できて。
- 藤田:
- 眠れない時ありますか?
- 華原:
- あります。
- 藤田:
- どういう時?
- 華原:
- もうね、不安で不安でしょうがない時。毎日が不安だから、私は。
- 藤田:
- どうして?
- 華原:
- だって、1分先のことなんてわからないから。
- 藤田:
- そうね。
- 華原:
- そういうこと考えて眠れない時はいっぱいある。
- 藤田:
- あ、そう。でも、きっと朋ちゃんを見てすごい憧れてて、「ああいうふうになりたい」って思ってる人もたくさんいるから、そういう意味ではすごいたくさん夢を与えてるじゃないですか。
- 華原:
- ありがとうございます。
- 藤田:
- だから、そういう人たちのためにも頑張ってもらってね、そんな不安なんて言ってちゃダメよ。
- 華原:
- ごめんなさい。
- 藤田:
- だって、みんな憧れてる人いっぱいいると思うし、「朋ちゃんみたいな立場になりたいな」って思ってる人いっぱいいるし。それは誇りですから、ゆっくり寝て下さい 。
- 華原:
- ゆっくり寝る時は、ゆっくりすぎちゃって。もう本当、冬眠するっていう感じになっちゃう。
- 藤田:
- 寝溜めできるのかな?
- 華原:
- できます。
- 藤田:
- 私は毎日だいたい寝れます。寝るのが楽しいんですよね。
- 華原:
- そうですか。
- 藤田:
- 寝れないことがないぐらい。
- 華原:
- 休みの日とかは、何をしてるんですか?
- 藤田:
- 休みの日は、そうですね、ここんとこ家でのんびりしてることが多いです。
- 華原:
- 家で寝てるんですか?
- 藤田:
- 最近思うんですけど、寝てるのももったいないなと思って、なるべく早く起きるようにして。でも、あんまり外に出かけるのも得意じゃないんですよ。おうちの中でゴロゴロしてるのが好きだから、何にもしてないですね。
- 華原:
- 旦那さんと一緒にお出かけしたりとか?
- 藤田:
- そうですね。一日に1〜2回は二人で出かけますね。けっこうね、スーパーとか行くんですよ。行きますか?
- 華原:
- スーパーですか? えぇと、コンビニ行きます。
- 藤田:
- あ、コンビニ。うちはね、スーパー行って、なんかもの珍しい食材を漁るのが彼が好きなんですね。
- 華原:
- 私はそういう時は、半年に一回ぐらいあります。なんか、不思議なものを見つけたいと思う時は。
- 藤田:
- 料理とかする?
- 華原:
- 料理ですか? 今はもう、とてもじゃないけど出来ない状況で。
- 藤田:
- ですよね。うちはね、私はもう本当にお料理しなくなっちゃったんだけど、専業主婦の時はちゃんとしてたんですけど、彼のほうがね、お料理するのが好きで。けっこう昼間はスパゲティとか作ってくれたりするんですよ。
- 華原:
- いいなぁ。
- 藤田:
- だから、スーパー行ってもだいたいスパゲティの材料とか。あとはお豆腐が好きで、お豆腐の材料を見て、「あ、これはあんまりいいの入ってないからダメ」とか「これは大豆と何か使ってぐらいだからいい」とか言って、品定めがすごいんですよ。だから、私もずっとそのへんに立って待ってるって感じで。
- 華原:
- 旦那さんの良いところとか、悪いところとかありますか?
- 藤田:
- 良いところはあれですね、やっぱりけっこう情に厚いっていうか、見た目よりも寅さんみたいな感じですかね。情けに厚いというか。
- 華原:
- それは良いところ?
- 藤田:
- 良いところですね。まあ、悪いところはね。
- 華原:
- そうですよね。
- 藤田:
- 取り立ててないですね。
- 華原:
- 寅さんの映画とかを見て微笑んだりとかするんですか?
- 藤田:
- あのね、付き合い始めた頃「じゃあ、今日は寅さんのビデオを見よう」って言われて。その頃、見たことなかったんですよ。で、毎回毎回マドンナが出てきて、だいたいほら、結末は同じみたいな感じに捉えてたから「そんな面白くないんだろうな」と思ってて「ええ?」とか思ったんですけど、とにかく「これを見てもらう」みたいな感じで魅せてもらったら、始まって5分ぐらいして、もう私、泣きながら笑ってるんですよ 。
- 華原:
- 泣きながら笑う?
- 藤田:
- すごく珍しくって。なんかおかしいんだけど泣いちゃうっていう、なんか不思議な現象で。なんか「この映画って不思議な魅力がある」って思って。それから大好きになったんですよ。だから、うと、寅さんのビデオいっぱいあるんですけど、もう何回も同じの見て。そう、二人の一番好きな映画ですね。寅さんのなかには、いろんなものが詰まってて。なんかあの、日本人が忘れてたような部分とかもあったりするし、私が子供の頃に見た景色とか、感じたものがすごい詰まってたりするから。だから、そういう音楽もやりたいなぁとかって思うっていうか、なんかインスパイアされる映画でもあるんですけど。
- 華原:
- インスパイアって車ですか?
- 藤田:
- えぇと、なんかすごく刺激を受けて、インスピレーションをもらうっていうのかしら。「こういうものを作ろう」とかってなんか、教えてくれるような。そういう映画ですね。だから、二人にとってはすごく思い出の映画です。なんで寅さんの話になっちゃったのかわかんないけど。
- 華原:
- おうちではビデオ見たりすると思うんですけど、どんな音楽を聴きますか?
- 藤田:
- そうですね、私はね、女性ヴォーカルが多いんですけど、やっぱり外国ものが多いですね。
- 華原:
- 外国の人。
- 藤田:
- アコースティックな感じのものが多いです。だから、あんまりみんなが知らないようなものとか、あとアイルランドの民謡みたいのが好きで聴いてたりしますね。彼はすごくね、やっぱりルーツが。「この人はどういう音楽に影響されてるんだろう?」とかって思って、辿っていって聴くんですよ。だから、けっこう50年代60年代あたりのものとかは、すごいよく知ってますね。
- 華原:
- 旦那様は。
- 藤田:
- だから、いろいろ教えてもらうんですけど、私、覚えが悪くて。
- 華原:
- 私もです。
- 藤田:
- すごいいろいろ大事なこと教えてもらってるみたいなんですけど、すぐ忘れちゃうんですけど。でも、やっぱりビートルズとかはずっと。このあいだもアンソロジーのビデオを買ってきて、二人で見たりして。
- 華原:
- アンソロジーっていうグループ?
- 藤田:
- いえ、ビートルズのなんて言うのかな? ビートルズの歴史って言ったら変かもしれないけど、なんかそういう。10巻ぐらいあるのかな? あるんですよ、アンソロジーっていうビデオが。
- 華原:
- あ、ビデオが。
- 藤田:
- 去年か音としぐらいに出たんですけど。ビートルズ結成からずっと、サクセスストーリーで解散してってとこまで。まだ最初の1〜2巻しか見てないんですけど。そんなのを見て、二人で。
- 華原:
- 日本で歌を作ったり曲を作ったりするのと、海外で曲を作ったりとかするの、どっちが気持ちがいいですか?
- 藤田:
- このあいだスウェーデンら行った時は、たまたますごく鼻歌のような感じでレコーディングが終わりましたけど。まあ、東京のほうがいろんな面ではやりやすいかもしれないですけど。ただ、環境を変えて、ただ気分が変ったりとかっていうのはやっぱりね、外国に行くのもいいなと思いますけど。どっちでもいいです。
- 華原:
- 外国、外人の歌が好きじゃないですか。
- 藤田:
- はい。
- 華原:
- だから、外国で歌ったほうがいいのかなって思ったんですけど。べつにそんなこだわりはないですよね。
- 藤田:
- うん、こだらりはないです。
- 華原:
- ただ、普通に自分が安らげるみたいな、安定できる場所が。
- 藤田:
- そうですね。それが一番いいですね。
- 華原:
- それはそうですね。それはそうかもしれない。あと、猫との語らいって書いてありました。語らいっていうのは、お話をすることですか?
- 藤田:
- そうですね。いちおうお話してるつもりなんですけど、向こうは「ニャア」しか言わないんで。
- 華原:
- 猫を飼ってるんですか?
- 藤田:
- はい、2匹飼ってて。
- 華原:
- あ、そうなんですか。
- 藤田:
- で、一匹のほうは、私たちの部屋で生活してるんですよ。で、もう一匹は後から来た猫で、一緒にするとちょっと仲が悪いから隔離してて。で、そっちの隔離してる猫とお話したりとか。
- 華原:
- 隔離されてるんですか。
- 藤田:
- そう。なんか「お天気いいね。気持ちいいね」とかって言うと「ニャア」とかって向こうが返事して。「そんなに今日、幸せなの?」とか言うと、「ニャッ」とか、そんな会話なんですけど。でも、けっこう猫と話してて、自分が癒されるじゃないけど、すごくなんか安心するっていうか。私、あんまりストレス解消ってないんですよ。そんなにストレスたまらないから。でも、猫と喋ってると、けっこう解消されてるのかなっていう感じはありますね。キティちゃん好きなんですよね?
- 華原:
- 好きです。
- 藤田:
- キティちゃんがはやったのって、朋ちゃんの影響なんですってね。
- 華原:
- でも、キティちゃんはずっと昔からいたから。
- 藤田:
- いましたよね。私も中学の頃、キティちゃんのバッグもって中学校通ってましたもん。でも、ここまでのブームになった火付け役って。
- 華原:
- 私はただね、口がないのに口が見えるところが好きなんです。キティちゃんには口がないんですよ。ないじゃないですか。
- 藤田:
- あ、そういえばない。鼻しかないんだっけ?
- 華原:
- 鼻と目とあって。で、口がないでしょ。
- 藤田:
- そういえばないよね。
- 華原:
- だけど、口が見えるんです。それは、本当の話で、キティちゃんには口がないのはなぜかっていうと、そのキティちゃんを見た人が想像するんだって、口を。
- 藤田:
- ああ、なるほどね。
- 華原:
- だから、すごく好きです。
- 藤田:
- いっぱい持ってるんですか? キティちゃん。
- 華原:
- いっぱい持ってます。
- 藤田:
- 本物の猫はいないんですか?
- 華原:
- 本物の猫もいます。
- 藤田:
- いますか。
- 華原:
- 実家にいます。
- 藤田:
- お話しますか?
- 華原:
- お話は、多分、恵美さんみたいには、お話はできないと思いますけど。でも、抱っこして、ガァーって引っ掻かれてっていう。
- 藤田:
- 慣れてる? それ。
- 華原:
- 慣れてます、もう。
- 藤田:
- あ、慣れてるんだ。
- 華原:
- ゴミ箱から拾ってきた猫とかいます。
- 藤田:
- え? そんなにいっぱいいるの?
- 華原:
- いた時期あります。10何匹。10匹近く拾ってきちっゃて。
- 藤田:
- すごい。で、またいなくなっちゃって?
- 華原:
- うん。
- 藤田:
- 音楽好きな猫とかいませんか?
- 華原:
- このあいだ、実家に帰った時に猫がいて、猫の部屋にラジオがあるんですよ。
- 藤田:
- 猫の部屋にラジオ?
- 華原:
- ラジオがあって、こたつがあるんですね。で、そこに2匹いるんですけど。で、なんか寂しそうだったから、ラジオを付けて帰ったんです。だから、好きかどうかはわからないですけど。
- 藤田:
- うちはね、歌の練習すると、すごい勢いで走ってくるんですよ。
- 華原:
- 歌の練習をおうちですると?
- 藤田:
- 歌を歌ってると、ダーッと走ってきて、なんか擦り寄ってきて。なんか嬉しそうに擦り寄ってきちゃあ、ガブッと噛むんですけど。で、前、うちの部屋でデモテープを録ってたんですね。で、けっこう高い声のとこがあって、私も目をつぶってマイクで歌ってたら、マイクを奪う手があるんですよ。パッと目を開けたら猫で、「ニャァ!!」って言ってんですよ、自分でも。で、その猫は、なんか歌好きみたいで。音楽が好きみたいなんですけど。彼がギター弾いてても、なんか擦り寄ってきて、手でやったりとか。
- 華原:
- そういう猫が。
- 藤田:
- そうなんです。
- 華原:
- おうちでレコーディング出来るんですか?
- 藤田:
- いちおう4トラックとかあって。それで簡単なデモテープ作ってやってます。
- 華原:
- すごいいいな。おうちでレコーディング。
- 藤田:
- うちのはね、うちのレコーディングは、もうすごい原始的ですよ。最近はちょっと進歩しましたけど、最初の頃は、ドラムとかも電話帳とか叩いて。
- 華原:
- 電話帳?
- 藤田:
- 全部、彼が重ね録りするんですけど。で、楽器とかもいっぱいあるんですけど、古道具屋さんで買ってきた楽器がいっぱいあるんですよ。だから、2千円とか千円とか、そういう楽器がうちにいっぱいあって。それを重ね録りして作ったりして遊んでたんですけど。
- 華原:
- 私はあれ持ってます。
- 藤田:
- え?
- 華原:
- えぇと、普通のラジカセっていうか、マイクがつながってるやつで、おもちゃですね、要するに。おもちゃにテープを入れて、「録音」とか「音楽を聞く」とか「音楽を止める」とかいうボタンがあって。
- 藤田:
- 日本語で書いてあるの?
- 華原:
- キティちゃんのやつなんですけど。そういうおもちゃがあってマイクがついてて、それで歌いながら。「自分は朋ちゃんで、I'm proudが好きです」とかなんか言って、それで聞いてみたりとかして。
- 藤田:
- それ、カラオケなしで歌だけ?
- 華原:
- 歌っていうか、自分の声を確認するの。
- 藤田:
- あ、なるほど。「こんな声で録れてるのかな」とか。
- 華原:
- 自分の声は、本当にこれでいいのかな? とか考える時があって。
- 藤田:
- あ、なるほどね。
- 華原:
- そういう時は、それを持って自分で問いかけるんですよ。
- 藤田:
- 自分が想像してるっていうか、自分が出してるなっていう声と、録れてる声って同じですか?
- 華原:
- 同じです。いつからかっていうか、すごく悩んでた時期もあったんですけど。
- 藤田:
- デビューしてから?
- 華原:
- はい。自分の声がね、一回すごいつぶれちゃったっていうか、もうガラガラになっちゃってる時があって。で、その時とか、「どうしたんだろう?」って思った時があったんですけど。でも、全部自分の声だから。でも、時々不安になって確認するみたいな。
- 藤田:
- キティちゃんで。私もやってみようかな、今度。
- 華原:
- 今後の展開とかを教えて下さい。
- 藤田:
- 今後の展開ですか? 今年のですか?
- 華原:
- 今年でも、これからでも。
- 藤田:
- えぇと、今年、今のところですね、ライヴやりながらいろいろなところを回るんですけど。あとは、春ぐらいにシングルとアルバムを出して。
- 華原:
- 春ぐらい?
- 藤田:
- はい。春は、4月とか5月とか、そのへんですかね。まあ、6月とか、そのへんぐらいに出して。っていうのは、簡単な予定ですけど。
- 華原:
- 簡単じゃないよ、大変。
- 藤田:
- 大変ですね。ですけど、まあ、基本的には夫婦揃って。みんなが暖かくなれるようなものをやれたらいいなって。あんまり取り立てて派手なことも出来ないので。それでも何か伝わるものがあったらいいなって。そういうものをやっていきたいと思っています。
- 華原:
- 10年後のLe Coupleはどうなってますか?
- 藤田:
- 10年後ですか? うーん? そうですね、音楽わやってるといいですけど。そうですね、音楽はやっていたいし、どんな形にせよね。例えば自分の子供に歌ってるかもしれないし。
- 華原:
- 子供いるんですか?
- 藤田:
- いないんです。今は猫にしか歌ってないんですけど、そういうこともあるかもしれないし。まだ見ぬいろんな人に聞いてもらってるかもしれないし、わかんないですけど。でも、せっかく歌を歌うっていうことを、そういう立場をいただいたから、一生懸命音楽をやっていきたいと思います。
- 華原:
- そうですか。子供が出来たらもっと変るんですかね?
- 藤田:
- うーん? よくみんな変るっていいますよね、なんか。気持ちの上で表現の仕方が変ったりとかって言いますよね。どうなんでしょうね? だけど私はね、不器用だから、両方いっぺんには、なかなかウマくは出来ないかもしれないですけど。でも、歌は歌っていきます。
- 華原:
- はい、わかりました。じゃあ、春に楽しいことがあるということで。
- 藤田:
- はい、そうですね。
- 華原:
- 楽しみにしています。
- 藤田:
- ありがとうございます。
- 華原:
- ありがとうございました。
- 藤田:
- ありがとうございました。
- 華原:
- 旦那様によろしくお伝え下さい。
- 藤田:
- ありがとうございます。今度、ラーメンを行きますか。
- 華原:
- ラーメンを。連れてって下さい。
- 藤田:
- きっと、いいとこ教えてくれると思います。醤油の細くて。
- 華原:
- 細くて、あんまり硬くないのが。
- 藤田:
- 具があんまりなくてね。
- 華原:
- なくて。そういうのを。
- 藤田:
- はい、言っておきましょう。
- 華原:
- ありがとうございました。