SUPER RICH

STORY

春野優 役赤楚衛二さん

江口のりこさん

『SUPER RICH』は完全オリジナル作品です。最初に台本を読んだ時の感想はいかがでしたか?

「完全オリジナル作品に出演するのは“いつぶりなんだろう?”と思うぐらい久しぶりです。まず、読んだことのないストーリーですし、台本の先の読めない展開にワクワクしました。台本からスピード感や情熱も感じたのですが、実際に現場に入ると共演者のみなさんは柔らかいイメージの方が多かったんです。あまり”うおー!”という感じではなく、サラッとしているような?それが面白い。みなさん芯に熱いものを秘めて演じているような現場です。」

春野優をどのように演じようと思いましたか?

「まず、優がおかれた“貧乏”という設定を自分の過去から思い出すために、贅沢することを止めました。例えば、デリバリーを頼まないようにしたり、電車に乗らずに歩ける距離なら歩いてみようとか。歩くのはキツイですね(笑)。日常的に優を体に染み込ませることで、収録現場で共演者のみなさんが演じる役との化学反応に期待しようと思いました。」

実際に収録に入って効果はありましたか?

「感じています。優が自分の過去を吐露するシーンなどですね。自分が本当にしんどかった時の思い出が、優に重なって出て来た感覚があるので、方法的には間違えていなかったと思います。でも、まだ手探りの状態ではあるので、これからもっといろいろと試してみたいです。」

優は生い立ちや、置かれた環境に不公平感を持っています。赤楚さんご自身は不公平だと思ったことはありますか?

「やっぱりお芝居に関してのセンスかな?どんなセンスかは人それぞれだと思うんですが、僕は何も持ち合わせていないジャンルの人間だと思っているんです。本当に上京して1年ぐらいは、演技中に右手と右足を同時に出して歩いてしまうぐらいガチガチでした。初めて演技をする人でも簡単に出来るのに…。自分はセンスないなぁ、神様って不公平だなと思いました(笑)。ですが、優は不公平なことを嘆いているのではなく、人生をマシなものにするために光をつかみにいくような前向きなキャラクターなので、そのマインドが素晴らしいと僕は感じています。」

氷河衛を演じる江口のりこさんの印象は?

「怖い方だったらどうしよう?というのがお会いする前のイメージでした。最初にご挨拶した時は、僕が人見知りということもあって、少しビビっていました(笑)。でも、クランクインしてみると、とても優しい方で、鋭いツッコミもしてくださるような面白くて素敵な方でした。」

一緒に演じてみて、いかがですか?

「一緒に演じるのも本当に面白いです。衛のセリフは台本でも関西弁で書かれているんですが、実際に関西出身である江口さんが関西人役を演じることで、より面白くなっていると思います。また、お芝居はすごく新鮮というか、毎回違う反応をなさるのでとても勉強になります。」

収録現場の雰囲気は?

「収録の合間は楽しいですよ。江口さん、町田(啓太)さん、志田(未来)さんとご一緒した時は、“20万円あったら何に使う?”と、ずっと話していました。ちょうど、“20万円を渡す”というシーンで、本物のお札があったんです(笑)。江口さんは“椅子を買う”とおっしゃったので、“椅子なら6千円ぐらいで買えるので、残った19万4千円どうします?”とツッコんだら“じゃ、もうひとつ椅子買うわ”って(笑)。町田さんは冷蔵庫で、志田さんはソファー。僕はドラム式の洗濯機でした。そんなたわいもない会話をしています。」

衛は“プラチナ・ウーマン・オブ・ザ・イヤー”を受賞する、働く女性の代表のような存在です。赤楚さんご自身は、そんな女性をどう思いますか?

「とても素敵だと思います。僕もどうしても今の仕事をしたかったので、仕事をいただけるのがありがたく、いつも全力でがんばっています。そういう思いを持つ方たちからは、男女関係なく良い意味での刺激をもらえます。そんな仕事をする姿の中に、プライベートな面が垣間見えたりすると“キュン”としますね。優も、衛に対してそんなことを感じる場面が出てきたら良いと思っています。今のところ、2人の関係は柔らかかったり、ソリッドだったりと変化しています。これから、さらに見たことのない雰囲気や、関係性も生まれると思いますので、どうなるのかを楽しみにご覧いただきたいです。」

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