2020.9.23 WED. UPDATE interview #04玉井伽耶子役 中村アンさん

シーズン2の制作決定を聞いた時のお気持ちは?
続編をやりたいという願望があったので、それが現実になって嬉しかったです。シーズン1のときに、織田裕二さんを始めとする出演者のみなさん、スタッフのみなさんとも良いチームワークが出来ていましたから、またお会いできて幸せでした。
劇中でも『幸村・上杉法律事務所』のメンバーは、
チカ(鈴木保奈美)さんを筆頭にファミリー的な描かれ方が
されていますが、このチームには普段からそういう雰囲気が
ありますよね。
私もそう思います。世代もほどよくバラけていて……。ただ、冷静にテレビを見ていると、凄いことだなって思います。本当に凄いメンバーなので。だから、たくさん学ばせていただいています。
1度演じた役を再び演じることについては?
分かっているから演じやすいのでしょうか?
それとも、逆に難しいのでしょうか?
私は、こういう経験が初めてだったので、他の現場を経験してそこで力をつけて戻りたい、という思いはありました。「見た目が変わったりしていないかな?」というドキドキもあったんですけど(笑)。ただ、急に現場に入るのではなく、リハーサルをしてから入れたので、そこで少し緊張も和らぎました。「ああ、そういえば『SUITS/スーツ』ってこんな感じだった!」と思い出してから取り組めましたし。
クランクインのとき、あの豪華なセットに佇む玉井さんを拝見して、
「玉井さん、カッコいいな」と思いました。
「アンさん、仕上げてきたな」と(笑)。
(笑)ありがとうございます!
何か特別な準備は必要でしたか?
そうですね……この髪形も「中村アン」としてのイメージがあるんですけど、それを思う存分発揮できるのが『SUITS/スーツ』の玉井だと思っているので。得意分野って言ってしまうとヘンですけど、ぴったりした服装でカツカツ歩く、みたいな部分はなるべく自信を持って演じようと思っているんです。体は普段から鍛えてはいるんですけど、『SUITS/スーツ』の世界観では姿勢にも気を遣って、「キレイに見せるにはどうしたらいいのか?」ということを常に考えています。インナーマッスルを鍛えて、肩甲骨を寄せて、肩が前に出ないようにちゃんと胸を張って、みたいな。
改めて、織田裕二さん、中島裕翔さんらと再会しての印象は?
シーズン1が終わってからも、違うメディアでいろいろ拝見していたんですけど、みなさんお変わりなく、程よい緊張感の中でお会いできたので良かったです。今回は、代表のチカさんや甲斐先生と、もう少し対等に渡り合うような感じを見せたかったんです。前回のときは、私の未熟さで、ちょっと下がってしまうような部分もあったので。1年半経って、あの時よりも少し自信もついた気もしていたので、その姿勢がぶれないように心がけています。
ただ、今回は撮影期間も長いですし、
その間にコロナ禍で撮影中断もあって……。
2月からやっていましたからね。もともと、通常より放送回数が多い作品だったので、台本も多かったですし。玉井が解雇されてしまう流れは、物語的にも中盤の山場だったので、クランクインのときからそこに向かって演じていたような気がします。撮影が中断しているときは、みなさんと同じように家で過ごさなければいけなかったんですけど、ドラマの撮影中はやっぱり頭のどこかにずっと役のことがあるので、2月からもう8ヵ月も同じような状態で過ごしているような気がします(笑)。
自粛期間中はどうされていましたか?
放送が始まってからのことでしたから、「ああ、なくなっちゃった……」みたいな喪失感はありました。いつ再開されるかもわからなかったので、その間、ネットでもう1回原作ドラマを見たり、シーズン1の再放送を見たりして、いつ再開してもいいような心持ちでいました。それ以外は、いままであまりしてこなかった料理に挑戦したり、部屋を片付けたり。料理と断捨離ですね(笑)。
時間があっても、
遊びに行けるわけではありませんでしたからね。
そうですよね。だから、ちょっと孤独感もありました。ただ、その期間も『SUITS/スーツ2』のメンバーで、「出来ることがあったらやっていこう」みたいに話していたんです。「みんな、心の中にはあるんだな」って気持ちが通じ合っている感じにも助けられました。
モチベーションを保つのも難しいのでは?
先が見えなかったので、「もしかしたら、このまま終わっちゃうのかも……」という思いもどこかにありました。私たちは2月から撮影していたので、割と先の回まで撮っていたんです。だから余計に、「早く戻りたい!」っていう気持ちが強かったんだと思います。で、再開してすぐくらいに、玉井にとって大事なシーンの撮影があったんです。だから力技で自分を戻して。パワーが有り余っていましたし、いろいろ考えることも出来たので、いま振り返ってみると、結果良かったんじゃないかな、とは思っているんですけど。
原作ドラマとの大きな違いのひとつが、
甲斐先生と玉井さんの関係性だと思います。
演じる上で、何か意識されていることはありますか?
LOVEの部分はあまり描かれていないですし、そう見せているわけでもないというところで……。ただ、模擬裁判の回を見ていたら、やっぱりちょっと切なかったですね(笑)。
蟹江(小手伸也)先生じゃないですけど、
玉井さんは彼を愛しているんですか?
確実に『愛』はありますよね。織田さんがいつもおっしゃっているのは、大輔(中島裕翔)と真琴(新木優子)はリアルな恋愛模様で、甲斐と玉井の関係の汲み取り方は人それぞれでどうぞ、ということで(笑)。まあ、シーズン2は「君が必要だ」みたいなセリフもありましたし、甲斐先生と玉井は、人としても信頼し合っていて。きっと玉井はそこに愛情もあると思うんです。ただ、何よりも仕事が優先なのでそこは1回置いておいて、みたいな(笑)。個人的にはそのさっぱりした感じが好きなんですけどね。
ずっと一緒に戦ってきた同志みたいな感じかもしれないですね。
玉井がいなくなって、新しい人が来たけどあまり上手くいかなくて、「玉井、意外と大事だったんだな」と気づいたとか?(笑)。多分、私たちで言うと、マネージャーさんとの関係に近いのかもしれないですね。一緒に頑張ってやっていく、みたいな感じなので。マネージャーさんが変わると「あれ?」みたいに思うことって結構あるから。
最後に、視聴者のみなさんに向けて、
メッセージをお願いします。
玉井は華麗に復帰したので(笑)、最後まで甲斐先生、そしてファームのために頑張っていきますので、応援よろしくお願いします。

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