モンテ・クリスト伯 ―華麗なる復讐―モンテ・クリスト伯 ―華麗なる復讐―
安堂 完治役 稲葉山奨之さん
『モンテ・クリスト−華麗なる復讐−』への出演が決まった時の感想はいかがでしたか?
「共演者の方々がそうそうたるみなさんで、すごく欲していたと言うか…素敵なみなさんと演じることで今の僕が変われるんじゃないかと、すごく楽しみになりました。また、頂いた安堂完治という役も魅力的だったので…。どんな役も演じがいはあるのですが、安堂は連続ドラマで3ヶ月間演じることで達成感を得られるのではないかと思いました
原作はお読みになりましたか?
「はい。出演が決まってからなので、まだ途中までなんですが(インタビュー時点)、とても読み応えのある作品です。僕は、今回のドラマとは全く違うもののような印象を受けています。舞台が現代の日本に変わっていることが大きいのかな?でも、原作もそうなんですけど、脚本も1話を読むのにこれほど体力を使った作品はおそらく初めてです。読みきるのにすごく時間がかかりました。たくさん出てくる登場人物一人一人に興味を持ってしまうので、誰かに思いをとらわれると、また最初から読み直して…という感じになってしまったんです」
さらっと読めるようなシーンが実は深いですね。
「そうなんですよ。“これって、こういうことだよな?”と考えて立ち止まり、さらに先の予想をしながらも読み返すので、1話を読み終わるのにほぼ1日かかりました」
安堂 完治役 稲葉山奨之さん
では、演じられている安堂はどのような男だと思いましたか?
「まず、何を考えているのかわからない男ですよね。台本では、ハッキリと2面性が描かれていますけど。留美(稲森いずみ)たちと一緒にいる時と、借金取りと会っている時の顔は明らかに違います。多分、後者が安堂の本性だと思うのですが…。内面的には、とても勘が鋭い男だと思います。例えばこういうことを言ったら、相手はこう返してくると先読み出来るんじゃないでしょうか。ですので、僕はそれを意識して、いつもより相手の目を見るように意識して安堂を演じています。キチンと相手のアクションを見てから行動や言動に移る作業を心がけています
かなりの悪人ですよね?
「たくさんの悪人が出てくるんですけど、安堂もそうですね。監督からは、悪人という面だけでなく、その中から滲み出る繊細さや可愛らしさも見せて欲しいと言われました。僕も脚本から安堂のこういうところは可愛らしいというところを見つけたので…ちょっと抜けていたり(笑)。先ほど、人によって表情を変えるとは言ったのですが、実は誰からも好印象は抱かれたいと思っている感じもありますね。安堂自身は変えているのでしょうけど、たまに変えきれなかったりするところは未熟ですよね」
安堂と真海(ディーン・フジオカ)の関係も気になるところです。
「僕は、お互いに騙し合っていると思っています。真海も復讐のためにいろいろなことを偽って生きています。安堂はその真海を騙して、お金を引き出そうとしていますから。でも、真海の方が常にひとつ上を行っている気がしますね」
真海は、安堂と留美に関係を結ばせました。安堂が留美を実の母親だと知った時、一体どのように思うのでしょう?
「普通なら相当なショックで…人として崩壊してしまうぐらいでしょう。それもすべて真海が計画していたものだと知ったら安堂は恨むでしょうね。真海の復讐が、新たな恨みや復讐を招いています。ことの発端は数人だったのに、いつの間にか登場人物たちに復讐の連鎖が生まれてしまっているんですよね。でも、例え安堂が復讐しようと思っても真海には勝てないでしょう」
安堂 完治役 稲葉山奨之さん
ディーンさんと演じてみて、いかがですか?
「撮影では本番に入る時のスイッチがすごい方です。本番前にリハーサルもするんですけど、お芝居の流れは同じでも、ちょっとした仕草や言葉のタイミングなどで僕の感じ方が変わります。ディーンさんが出してくるものにどうリアクションするか?が、僕の毎回の課題にもなっていて、いい緊張感をもって臨めています
稲森さんの印象は?
「最初はとにかく緊張しました。でも、最初は安堂と留美もそういう感じだったから良かったかも?と。僕、人見知りなんですよ(笑)。ですので、これから徐々に僕が打ち解けていけたら良いなと思っています」
神楽清役の新井浩文さんは?
「新井さんと以前も共演させていただいて、プライベートでも交流があるので、現場でお会いすると安心感と同時に気持ちが一段と引き締まります。僕もしっかり芝居をしないとって(笑)」
ドラマは復讐がテーマになっていますが…。
「復讐って、漢字からも怖いイメージを受けます。まず、復讐は真海もそうですけど人格まで変えてしまう気がします。だから、もし僕が誰かに復讐したいと思ってしまったら、どうなってしまうんだろう?と思うと全く想像も出来ません」
では、もし葉山さんが暖のような目に遭ったら?
「復讐よりも先に、脱獄も出来ずに死んでしまいそうですね。もしくは、脱獄をしようとするけど、もう少し!…のところで、息絶えそうです。やっと出られる!と、ホッとしてしまって…。何か、僕は人間ってそんな感じなんじゃないかな?と、思うんです」
最後に視聴者のみなさまにメッセージをお願いします。
「僕が演じている安堂は、実は留美との関係だけでなく、まだまだドラマをかき回します。実は、みなさんがまだ予想出来ない人物と関係があったり…。果たして、それが誰なのか?も、真海の復讐とともに楽しみにご覧ください。また、終盤につながるとても重要なシーンがたくさん出てきますので、見逃すことなくご覧いただけたらと思います」

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