モンテ・クリスト伯 ―華麗なる復讐―モンテ・クリスト伯 ―華麗なる復讐―
南条(旧姓:目黒)すみれ役 山本美月さん
ドラマは、序章からいよいよ暖=真海(ディーン・フジオカ)の復讐譚に入りました。すみれは暖を待てませんでしたね。
「結果的に待てませんでした。普通の話だったら主人公とヒロインがくっついてハッピーエンドになると思うんですけど、そこがリアルというか…。実際は15年も待てないよな…と、いう現実を、すみれが表現しているんだと感じました。すみれは、普通の人なんです。すごくいい子っていうわけでもなくて、きっと普通の女性だからこそ、15年も待てなかったんじゃないでしょうか…
でも、まだすみれは暖を忘れたわけではないようです。
「キレイに終わらなかった恋愛って、どこか心の中に残っている気がします。すみれも暖を嫌いになってさよならしたわけじゃないですから。暖が誰かに浮気したとか、すごく性格が合わなかったとか…そんな理由で別れていたら、全く心には残らないと思います。でも、今回の形では残ってしまうと思います
南条(旧姓:目黒)すみれ役 山本美月さん
すみれは真海と会いました。その時、すみれは真海が暖だと気づかなかったのでしょうか?
「心のどこかで気づいているかもしれません。でも、はっきり暖だとは決めつけられないと思います。私も100%すみれがわかっているとは思えません。これから真海を試すようなこともするので…。100%の確信があれば試しませんよね?自信がないから試すのでしょう。でも、すみれのその気持ちはいずれ確信に変わるかもしれませんね」
もし山本さんが愛した男性が、暖のように復讐鬼になってしまったら?
「私は愛せないです。愛は消えてしまうと思います。そもそも15年も空白があったら、私は多分、忘れてしまうと思います」
それでは、暖の復讐心をどう思いますか?
「台本を読んでいる時は想像だったんですけど、髪が長くてボサボサになっている暖の写真を見た時、本当に泣きそうになっちゃって…。すみれは暖を失って苦しい時期もあったけど、結婚して子供もいて幸せに生きていました。その間、暖がずっとずっと苦しい思いをしていたのかと考えると、すごく悲しい気持ちになりました」
真海はすみれにも復讐しようとしています。
「怖いけど、すみれはどこかで暖を信じている部分があります。昔の暖を知っていますからね。この先の台本がどうなるか?は、わからないんですけど、私は今のところ、すみれにそんな酷いことはしないだろうと思っています
母親でもあるすみれをどのように演じようと思いますか?
「役の年齢が私より上っていうことはあまり意識しすぎずに、1話で演じたすみれをきっちりと残しながら…見た目はすごく変わっているんですけど(笑)。それでもイメージは変えすぎずに、15年前のすみれを意識しながら演じたいと思っています。母親としての振る舞いは、まだ演じていない(インタビュー時点)ので…どんなふうに表現するか?は、私なりに考えてはいるんですけど監督と相談しながら演じていければと思います。」
南条(旧姓:目黒)すみれ役 山本美月さん
すみれをどういう女性だと見てほしいですか?
「母親としてはとても強い女性だと思います。女性としてもリアリティーがあるというか…彼女の生き方が見かたによっては決して正しいわけではない感じが、物語の中の女性というより、リアルな女性なんじゃないかな?」
では、このドラマで一番見て欲しいと思うことは?
人間らしさ…です。復讐劇をエンターテインメントとして展開させるアトラクションのような面白さもありますが、群像劇というか、キャラクターそれぞれの背景や、みんなが必死に生きている姿、そして恋愛劇として、すみれと暖の関係はどうなっていくのか?とか、いろいろな視点で楽しんでいただけると思います」
幸男や神楽、入間たちの背景も細かく描かれます。
「そうですね。みんなそれぞれに事情があって…嫉妬心とか出世欲、そんないろんな気持ちがあって、自分がその立場だったら“わかる”って思ってしまう部分もあります。かと言って、本当に悪い人は悪い人だったりするんですけど(笑)。それぞれ抱えてる思いが丁寧に描かれているのでそこも汲み取って見ていただければなと思います。

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