2019.9.17 TUE. UPDATE インタビュー#12

ここまでの『ルパンの娘』の放送をご覧になっていかがですか?
最近、一番笑ったのは8話で、渡部(篤郎)さんが(菅原)文太さんのような格好をしてデコトラで乗り付けるところですね(笑)。黄色いハンカチのパロディーも面白かったです。他にもいろいろあります。解散した三雲家に憂いを感じていたのに、すぐに再会しましたし、どんぐりさんの白塗りもね。おかしいだけでなく、ウルウルさせるシーンもあるのも良いです。一人になった渉くん(栗原類)が公園の遊具の中で、子供たちにイジメられそうになるのも、おかしさの中に憂いがありました。華(深田恭子)が土管の中で雨風をしのぐ姿も同じですね。
巌はどのようなキャラクターと捉えていらっしゃいますか?
演じていると、『雪の渡り鳥』という歌を思い出すような時代錯誤な感じで(笑)。とにかく頑固な男ですが、心根は優しい男だと思っています。マツへの愛を貫くために、お天道様の届かない世間の裏街道を歩んでいるのですが、意外と堂々としている感じもあるかな?  普通なら隅っこを選んでいそうですけど(笑)。みなさんには、侘しい旅を続ける神出鬼没な男に見えていれば良いですね。
巌は伝説のスリ師です。
まあ、スリ師って言っても自分みたいな男が近寄ったら、みんな逃げてしまうんじゃないかな?(笑)。少し手つきが怪しいように見えれば良いんですが、そういうシーンはあまり出て来ません。むしろ、人間離れした大技を使っているので(笑)。典和(信太昌之)の逮捕術から逃れる術なんて、忍者みたいでしたから。そういうシーンは楽しんで演じています。
回想シーンの登場が多かった巌は、中盤から登場し始めました。
まだシーンは少ないですけど、みなさんとお会いするのは楽しいです。特に三雲家には泥棒仲間という意識がありますからね(笑)。深田さんとは恥ずかしくてまともに目を見ることが出来ないんですよ。本当につぶらな瞳をされているので。役としては華を泥棒に仕込んだんですけど、役を離れると深田さんの美貌にはドギマギしてしまうんです。
泥棒スーツの着心地はいかがですか?
巌のマントはいろんな場所に引っかかりそうで、泥棒としてはどうなのでしょう?(笑)  逃げようとしたら何かをガチャン!  と倒して目立ってしまいそうですよね。でも、あの衣装も『ルパンの娘』の荒唐無稽さを表現していて良いと思います。自分自身は泥棒ダンスの時に、マントがフワッとしてくれるので、踊りの下手さを誤魔化せるのでありがたいです(笑)。
ドラマも終盤に入りましたが、麿さんは
華と和馬にどのような結末を望みますか?
もちろん、ハッピーエンドになって欲しいです。ただ、どういう形が本当のハッピーエンドなのかはわかりませんが。泥棒と警察官というアクロバチックな恋愛ですから、結ばれるとしても、ご覧のみなさんに納得して頂けるか?  は、ハラハラしますね(笑)。監督や脚本の方は、ものすごく頭を悩ませていると思います。和馬くんが我々“Lの一族”の一員になるのか?  華が警察官になっちゃうのか?  この結末は、ものすごい方程式を解かないと出て来ないような気さえします。僕自身も楽しみにしています。
最後に視聴者のみなさまにメッセージをお願いします。
ここまでバラバラに出て来たパズルが、どのようにまとまって一枚の絵になるのか?  は、相当面白くなると思います。一枚でもハズれると、みなさんもパニックになってしまうぐらいスリリングなパズルなので、そこを楽しみにして頂きたいです。先日、小さなお子さんに“『ルパンの娘』見てます。おじいちゃんガンバッてください”と言われて、とても嬉しかったなぁ。自分は“盗っ人”役なので、ガンバって良いのか、答えに困ったんですけど(笑)。とにかく、最後まで楽しんでご覧ください。

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