2019.8.20 TUE. UPDATE
- 『ルパンの娘』の放送をご覧になられていかがですか?
- 正直、僕は後世に残る傑作だと思っています。バカバカしさの度合いも非常に心地が良いと言いますか、清々しいと言ったら良いのでしょうか。そんな感じで見ています。自分が出演している作品はすぐには見ずに時間を置いてから見る場合が多いのですが、今回はオンタイムで毎回見ています。こういう質問をいただいたので、見ていて良かった(笑)。
- 収録現場の雰囲気はいかがですか?
- 柔らかい空気の中で、粛々と撮影が進んでいるような感じです。雰囲気はすごく良いと思います。雰囲気を感じ取れるほど、現場に何度も来ているというのは俳優としては本当に幸せなことです。誰とも話さずに一瞬で出番が終わってしまうような役も随分やってきていますから(笑)。典和という役を頂けた事に感謝しています。現場で一番最初に会う、衣裳さんやメイクさんが緊張をほぐして下さるのも助かっています。
- 典和というキャラクターをどのように捉えていらっしゃいますか?
- 信念と自負の男で、まっすぐすぎるが故に周囲に迷惑をかけてしまうキャタクターと捉えています。熱さが空回りするのですが、仕事への情熱は尋常ではありません。
- 典和を演じる上で留意なさっていることはございますか?
- コメディーを意識しないということです。最初の顔合わせで監督が“意識しないで下さい。台本を真っ直ぐに演じていただければ面白くなるように書かれています”と、おっしゃったことが響いていて、余計なことはしないようにと心がけて演じています。ただ、私以外のみなさんのキャラクターが強いので、笑いはみなさんにお任せしています。と、言いながら、私もやりすぎて監督に抑えられることもありますが(笑)。
- 桜庭家は警察一家ですが…。
- 仕事の話は家族同士でとてもしやすい環境だと思います。そういう結束が固い反面、世間への視野が狭くなってしまう側面もあるかもしれませんね。ただ、典和のような男には、最高に過ごしやすい家族だと思います(笑)。
- 桜庭家を演じる、瀬戸康史さん、マルシアさん、
藤岡弘、さんたちの印象は?
- 瀬戸さんは、芝居の勘や反射神経がズバ抜けていると思います。僕がポンコツになり始めている年齢なので、いつも惚れ惚れしながら見ています。芝居のキレなどが素晴らしいです。マルシアさんは未だに日本語のセリフに苦労なさっていると話されていたのですが、全くそんなことは感じません。素晴らしい演技で美佐子という人間のニュアンスをものすごく上手に表現されていると思います。藤岡さんですが…私は藤岡さんが演じられた初代『仮面ライダー』世代。ですので、私のヒーローなんです。今回、初対面でお会いした時に、藤岡さんが破顔一笑で力強く握手をしてくださったことが嬉しくて、一生忘れることが出来ないと思います。そして、藤岡さんが演じる和一の後半での活躍を楽しみにしています。
- 深田恭子さんの印象は?
- 実は、今までセリフの掛け合いがほとんどないので、現場ではあまりお話が出来ていないんです。話したいんですよ、でも、用もないのに私から話しかけるのは恥ずかしいですし(笑)。お話をキチンとした上ではないのですが、数々の主演を演じられて来られた深田さんには、スッと芯の通った強さを感じます。間違っているでしょうか?(笑)。反面どこかで、天然さの露呈を期待しているのですが、今のところ見せてくださらないんですよ(笑)。僕にとって素の深田さんは謎なんです。そこがまた魅力的に思えるのかもしれませんね。
- ここまで演じて来られて、面白かったシーンはございますか?
- 4話のSATの出動シーンは、演じていても客観的に見ても本当にバカバカしくて面白かったです。渡部(篤郎)さんの演技も圧巻でしたから。放送後のネットに“SAT弱!”とか“日本の警察舐めんな!”という言葉も踊っていたのですが、それはコメディーならではの愛ある罵声と受け止めています。本当のSATがあんなに弱いわけはありません(笑)。SAT隊員を演じた皆さんにも感謝と労いの言葉を、こちらをお借りして送らせて頂きます。
- 演者として興味を持たれた方は?
- この作品に入る時に、みなさんの芝居をこんな感じになるのではないかな? と予想をしていました。ところが、皆さん、そんな僕の想像を超える圧倒的なパフォーマンスを発揮されているので、日々刺激を受けています。ですから、みなさんです。
- 最後に視聴者のみなさまにメッセージをお願いします。
- まず、華と和馬の恋の結末は脚本の徳永(友一)先生と、視聴者のみなさまが今抱いている予想にお任せします(笑)。何はさておき、最初に申し上げましだが、『ルパンの娘』は本当に傑作だと思います。繰り返し見ることによって、どんどん新たな可笑しさが込み上げてくるんです。バカバカしい発見が多々あるんです。涙が滲むかもしれません。不思議ですが、そんな素晴らしい作品になっています。この類のないエンターテインメント作品を、是非、多くの方にご覧頂きたいと思っています。また週末を元気に乗り切るためにも木曜夜10時を『ルパンの娘』でお楽しみ下さい。テレビの中でお待ち申し上げております!