2019.7.23 TUE. UPDATE インタビュー#05

収録現場の雰囲気はいかがですか?
とにかく現場の空気感が毎回すごく楽しいです。1人での撮影が多いのですが、三雲家でのシーンでは、ドライ(本番直前のリハーサル)の時点から渡部さんたちは同じ芝居をせずに、何かしら細かいところを変えるのが刺激的で勉強になります。会話のキャッチボールも面白くて、本番前はスタッフさんたちの笑い声が絶えないです。
武内監督の印象はいかがですか?
コメディー作品なので、分かりやすいぐらい振り切った演出をなさるのかと思ったら全く違いました。収録前から、演出プランがすごく計算されていました。最初の撮影の時、僕はあまり目が開いていない方なので、渉は表情豊かにした方が良いと思ったら“もう少し目を抑えて”と言われたんです。あれ?  最初からミスしちゃったかな?  と、思っていたんですけど(笑)。そこにも演出の意図がありました。撮影が進んでいくと、役者に自由度を与えてくださって、役者からの提案も受け入れてくださいました。安心して芝居をさせていただけるので楽しいです。
渉はどのようなキャラクターだと思われますか?
渉は“Lの一族”を引き継ぎたいという気持ちはあると思うんです。でも、渉自身は引きこもりということもあって、継ぎたくても出来ないという悩みを抱えています。家族はすごく愛しているので、今は引き継ぐことが出来ない中で自分に出来ることをやっているんですね。ハッカーとして盗む品物を選んだり、家族に目的地への侵入や逃走ルートを教えたり。家族を思うからこその行動なので、心優しい男だと思います。
渉は家族と面と向かっての会話はあまりありませんね?
はい。渉のようにタブレットを通しての会話が多い役も初めてなので難しいです。声だけで、渉の考えを家族や関係する人に届けなくてはいけないから、僕にとっては挑戦でもあります。しかも、ロボット的な音声に変えていますから。制作スタッフの遊び心だと思います。原作では家族と普通に話すので、ドラマ版ならではの渉になっていますね。
現場に行かないのに、なぜ渉も泥棒スーツに?
渉も一応“Lの一族”ですから。家業の時には家族全員が着替えないと意味がないのだと思います(笑)。
渉はハッカーですが、栗原さんご自身はパソコンなどの扱いは?
まだ10代の頃に自分のゲームのプレイ動画をサイトにアップしていたんです。今のように、日本がYouTuberブームになるずっと前にやっていたのでパソコンに対する慣れはあります。それでも、わからないことがあるので母に聞くと“おじいちゃん”呼ばわりされてしまいますが(笑)。
深田恭子さんの印象はいかがですか?
深田さんは以前から僕が一方的に出演されているドラマや映画を見ていた方です。今回は初めての共演なのですが、全く飾らず、ものすごく自然体な方だと思いました。それでいて、僕たちやスタッフさんへの気遣いもあって優しくて、お茶目で可愛らしい…本当に“ザ!  良い人”という印象です。
他の三雲家を演じる方々は?
渡部(篤郎)さんは芝居に真剣で集中されていて、最初は気安く話しかけてはいけないのかな?  と、思っていたんですけど、話してみるとすごく面白くて優しい方でした。尊として芝居をなさっている時と、収録合間のオンオフの切り替えがすごいです。合間にはご家族や以前出演された作品のことなどを楽しく、チャーミングに話してくださいます。小沢(真珠)さんは最初にお話しした時に根はすごく真面目であると同時に楽しい面をお持ちだなと思いました。小沢さんだけでなく、みんな個性的な役柄を演じてはいるのですが、その中でも、僕は小沢さんが一番のムードメーカーだと思っています。現場を一番明るくしてくださっています。どんぐりさんは、存在感が半端無いですね。画面に映っているだけで、全てを持って行ってしまうようなマツという役を演じられているんですけど、ご本人は落ち着いた方で、芝居がすごく好きだということが伝わってきます。
最後に視聴者のみなさんにメッセージをお願いいたします。
『ルパンの娘』は、いつもみなさんがご覧になっていた木曜劇場とはテイストがかけ離れた作品だと思います。でも、原作がすごく面白い作品ですし、ドラマでは活字からは想像出来なかったような映像を楽しんでいただけると思います。アクションも本格的ですし、コメディーとロマンスのバランスも絶妙ですので、みなさんを飽きさせることはないと思います。令和に元号が変わってスタートした夏のドラマとして、ご家族、お友達、恋人などと一緒にみなさんでご覧いただきたい作品だと思っています。

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