#047
HomePageだけの特別編集版 さだまさし編
- 吉田
- どうもみなさん,明けましておめでとうございます.番組も約1年続いてきまして,さださんにお会いできる日が来るとは思っていませんでした.もう光栄で,今日はいてもたってもいられない気持ちです.ありがとうございました,今日は.お忙しいところを.
- さだ
- ありがとうございました.
- 吉田
- で,LOVELOVEな曲は何ですか?
- 剛
- もうですか!?
- さだ
- これだもんねぇ…….だから,今日はスタンスをはっきりさせて欲しいんですよ,拓郎さん.
- 光一
- そうですね.じゃあ,こうやってトークに入る前にまずはこちらを見ていただきます.
- 剛
- ちょっとVTRがございますんで.
- 光一
- こちらをどうぞ御覧下さい.
- 「1996年10月19日,第一回目のオンエアのVTRより」
- 「今年の6月21日オンエアで,谷村新司さんがゲストの回のVTRより」
- 光一
- というわけなんですよ.
- さだ
- なるほど.嫌われてますね.
- 剛
- 3回言ってらっしゃるんですよね.
- 光一
- 記念すべき第一回目から,オープニングのトークでいきなり言ってるんですね.
- さだ
- あ,あれ一回目?
- 光一
- 一回目なんです.
- さだ
- なんてことを,拓郎さん.
- 吉田
- いや,だから緊張してるね.
- 光一
- どうなんですか? 今日はっきりさせましょうよ.
- 吉田
- だからさ,っていうか僕は今,谷村新司のうちに遊びに行くぐらいの仲になっちゃって.
- さだ
- もしもし.
- 光一
- 谷村さんとは,すごく仲が良くなったんですか?
- 吉田
- うちに呼ばれてね,娘さんと仲良くしてんのよ.
- 剛
- 娘さんと仲良くしてるんですか?
- 吉田
- だから,今日から俺はさだ家と仲良くなる可能性はあるんだよ.
- さだ
- いいじゃないですか.
- 光一
- なるほど,この番組をもって.
- 吉田
- ただ,いちおうやっぱり男らしく言っておくと,なんで嫌いかっていうことが聞きたいでしょ?
- さだ
- うん.
- 光一
- 聞きたいですよ.
- 吉田
- 谷村の時は歌のスケールがでかすぎるっていう話だったでしょ.そういうのは俺は嫌だと.で,さだまさしはバイオリン持って歌うんだよ.
- 光一
- バイオリン.
- 吉田
- 僕の人生にね,バイオリンを持って歌う人っていうのは,考えられないの.こうやってバイオリンでヒョロ〜ってやった後に♪海は死にますか〜とか,わけのわかんないこと言って.これがそれでさ,歌う時の声が高い.出して,♪海は死にますか〜.
- さだ
- 出ないですよ,いきなり.
- 吉田
- すっげぇ高い声なの.少年のような声だよね.
- さだ
- そんなことないですよ.
- 吉田
- あるの!
- さだ
- あ,そうですか.
- 吉田
- 僕はそれが嫌い.
- 光一
- 子供みたいに.
- 吉田
- 本当に嫌いなの.
- さだ
- わかるなぁ.
- 吉田
- バイオリン弾いた後に高い声で,少年の澄んだ透明な清らかな感じなんだよ.それがね,俺の中にぜんぜんないわけ.
- さだ
- わかる.
- 吉田
- だから,すっげぇ不愉快だなって思ってんの,さだまさし.でも正直に言うと「関白宣言」っていうのと「雨やどり」っていうは,名曲中の名曲でね.本当に「まいったな」っていうぐらい良い曲だと思ってますよ.
- 光一
- このお二人のこんな姿を見れるのおかしいね,なんかね.不思議な感じ.
- さだ
- 俺ね,拓郎さんのアルバム3枚持ってんだよ.拓郎さん,ファンだったんです,僕.
- 吉田
- そうでしょ?
- さだ
- ええ.
- 吉田
- いや,僕ね,前からいい奴だなぁって思ってた.
- 剛
- ファンやったらええんですね.
- 吉田
- うん.あの,このあいだ谷村新司に会った時は,「今日から君についてく」っていう約束を彼としたんですけど,今日から君についていきます.
- 光一
- メチャクチャ調子のいい人じゃないですか.
- 吉田
- ええ.
- 光一
- でも,今までに接点って無かったんですか? さださんと拓郎さんは.
- 吉田
- 有ろうはずがないですよ.
- 光一
- マジですか?
- 吉田
- ええ.ぜんぜん違うんです,本当に.
- さだ
- あれ? 長崎で飲んだじゃないですか,一緒に.
- 吉田
- ああ,君におごってもらったんだよね.
- さだ
- メシ食った後に.
- 吉田
- あ,長崎で御馳走になってる,ええ.けっこうお世話になってんですよ.
- 光一
- あ,そうなんですか.
- さだ
- いや,でもね,「さだまさし嫌い」とかってわりとテレビで聞くじゃない.でもね,わかるね.なんかね,俺も自分のイメージってあんまり好きじゃない.なんかバイオリン持ってね,暗〜い感じじゃない.本当,俺,谷村さんの事務所に最初は入るかもしれなかったんですよ.
- 吉田
- 二人いたらすごいなぁ.
- さだ
- 最低でしょ.そうじゃなくて聞いて下さいよ.俺の写真見てあそこの社長が「こいつは嫌だ」って俺のことを.
- 吉田
- あ,君のこと言ってたの?
- さだ
- ええ.「こいつ,貧乏神みたいやろ」って.
- 吉田
- そいつもひどい奴だねぇ.
- さだ
- でも,貧乏神みたいだったんですよ.それで谷村さんの事務所に入らなかったっていういきさつがあるからね,やっぱり暗いイメージがあるね.
- 光一
- あ,そうですか?
- さだ
- いけない.ダスキンでだいぶ回復したけどね.
- 剛
- なんか僕もちっちゃい頃からダスキンとか本当に見させてもらって.
- 光一
- そうそう.
- さだ
- え? ちっちゃい頃から?
- 剛
- ええ.「100番100番」て.日曜日に僕がそろそろ宿題せなあかんかないう頃ぐらいに「100番100番」言うとりましたよ.
- さだ
- まあ,今日はPanasonicが提供だから.そこんとこはいちおう意識して.
- 剛
- そうですね.
- さだ
- そうか.だから,若い世代はもうダスキンのオジさんなんだよね.だからね,小学生に人気あるよ,俺.
- 光一
- ありますか?
- 剛
- チビっ子軍団に?
- さだ
- もうね,「オジさーん!!」とか言われるとね,もう手を振るしかないね.でも,わかりますよ,なんか嫌な感じっていうのは.
- 吉田
- いや,この人ね,僕,長崎で初めてお会いして.さださん長崎の出身ですからね.
- さだ
- 僕,長崎で2度目なんです,拓郎さんとお目にかかったの.アマチュア時代にね,拓郎さんが酔っ払って便所で用を足してる時に隣で用を足してたんです.
- 光一
- トイレで同じになったんですね.
- さだ
- で,「お!? 吉田拓郎だ」って思ってね.「サイン下さいって言おうかな? でも,酔ってるな.暴れたらどうしよう? 今日はそっとしとこう」って静かに手も洗わず先に立ち去りましたけどね.その後とっても拓郎さんが騒ぎ出しましたけども.
- 吉田
- この人ね,そういうイメージと違って,お酒飲んだりすると男くさいの.メチャクチャ男くさい.すごい男っぽいんですよ.だから,熱弁を振るうタイプなんですよ.それが嫌なの.
- 光一
- それがまた嫌なんですか?
- 吉田
- うん.
- 光一
- 例えば今のトイレの話じゃないですけど,今ここのスタジオのトイレで,もしも二人ではち合わせになったらどうなんですかね?
- 吉田
- いや,「どうも,よろしく!」とか言うんじゃないの?
- さだ
- そうですよね.
- 吉田
- 「前から好きだった」とか.
- 剛
- なんや? それ.
- 光一
- なんかまだ壁があるような気がするんですけどね.
- さだ
- あります? 拓郎さん.
- 吉田
- まあ,「ない」っていうのは嘘だと思うんだけど.
- さだ
- その壁を解き明かしましょうよ,この際ですから.
- 吉田
- こんなところで解き放したくない.
- さだ
- あ,そうですか.じゃあ飲みますか?
- 吉田
- やっぱり番組が終わった後にちょっと.
- 光一
- そうですね,まあ,共通点と言いますか,そういうの見つけましょうか.
- 吉田
- そういう話しばっかりなの? 今日.
- 光一
- いやいやいや.ちょっとさださんと拓郎さん,ちょっと共通点を見ますと.
- さだ
- 僕と拓郎さんの共通点?
- 光一
- ええ.
- (さださんと拓郎さんの顔が交互にアップに)
- 光一
- すごくわかりやすいですよね.
- 吉田
- これは何とも言えない問題ですね.
- 剛
- まあ,メガネというのもあるんですけど.
- 光一
- メガネもそうですけど.
- 吉田
- まあ,ちょっと上のほうか.
- さだ
- 俺のが勝ってるよね.
- 光一
- そんなんで勝負してどうすんですか.
- さだ
- 次に来る時は剃って来るよ,ダァーッと.あーあ.
- 光一
- じゃあ,まあ,このへんにしましょうか.じゃあ,続いてはLOVE LOVEなものについて.
- 剛
- LOVE LOVEなものをちょっと見せてしょう.
- 光一
- デジタルスチルカメラで.
- さだ
- これね,LOVE LOVEなものって教えてくれなかったんだよ.これは石川鷹彦さん.レコーディングをしてる最中にね,これをね,置いてかれたんだよね.だから何を撮っていいのかわからない.あ,これいいじゃん.
- 光一
- これ何ですか?
- さだ
- これはね,クラブ.僕がデビューして20年目に僕の兄貴分からね,贈ってもらったクラブのヘッドに刻んである文字なんですよ.
- 光一
- クラブっていうから,どっかの飲み屋かと思いました.
- 剛
- なんでやねん!?
- さだ
- これ,いいじゃないですか.ギンギラパラダイス.
- 剛
- パチンコ?
- 光一
- 無制限ですね.
- さだ
- これは好きですよ,パチンコ.やっぱり曲作りで煮詰まった時とかね.
- 剛
- 行くとけっこうストレス解消になります?
- さだ
- これは源さんですか.
- 光一
- このまえモンスターハウスやってきました.
- さだ
- モンスターハウスいいねぇ.
- 剛
- おまえ…….おまえ,やんなよ.
- 光一
- 俺だって18や!
- 剛
- そんな相方のプライベート初めてや,俺.
- 光一
- 俺やって18や!
- 剛
- いや,年的にはやってええんやけど,KinkiKidsのおまえ.
- 光一
- 俺やって18歳やねん.
- さだ
- いいじゃんね.
- 剛
- 初耳や.ほんまに?
- 光一
- いや,俺,3年振りぐらいにやってんけどね.
- さだ
- おいおい,おいおい.それはまずい.
- 光一
- まずいですね.
- さだ
- 今度これいってみて,ギンギラパラダイス.
- 光一
- これいいんですか?
- さだ
- なかなか楽しい.魚がヒューッて泳いでくるからね.
- 光一
- 拓郎さんパチンコは?
- 吉田
- やんないんですよ.
- さだ
- 嫌いですか? パチンコ.
- 吉田
- 嫌いですね.
- 剛
- 今度,二人でギンギラパラダイス行けばどうですか?
- 光一
- お二人でね.
- さだ
- 困ったな.息会わないな,やっぱり.どうしてもなんか接点を俺も探してんだ,今日.どうにか拓郎さんに気に入ってもらう方法はねぇかと思って.これは嫌いですか? 馬.
- 吉田
- 競馬? ぜんぜん.馬見るの好きだよ.
- さだ
- 馬きれいですよね.
- 吉田
- 馬はね.
- 光一
- 馬が好きな人はあれなんですよね?
- 吉田
- それはちょっと内緒で.
- 光一
- 内緒で.
- さだ
- 蛇は?
- 吉田
- 蛇? あんなの大っ嫌い.蛇好きなの?
- さだ
- いやいや.竜は?
- 光一
- それは「竜好きです」っていう人もあんまりいないと思いますけど.
- さだ
- そう? 名古屋系は多いと思うよ.
- 光一
- あ,そうですか.犬派ですか? 猫派ですか?
- さだ
- 俺,犬派だな.拓郎さんは?
- 吉田
- 犬.
- さだ
- ああ,やっと見つかった.
- 光一
- 良かった.
- さだ
- 良かったよ.
- 光一
- ビールと犬ですね.
- 剛
- 今んとこビールと犬ですね.
- さだ
- じゃあ,今度,拓郎さんちにビール持って犬連れて遊びに行きます.
- 剛
- もう朝まで語り合いますよ.
- 吉田
- 安易だね.
- さだ
- わかりやすすぎる?
- 吉田
- わかりやすい.
- さだ
- わかりやすすぎますよね.
- 吉田
- なるほどね.
- 光一
- さあ,続いてはガチャガチャマシーン・アルファにいきたいと思います.
- 剛
- いきましょう.
- 光一
- さあ,それではこいつを回していただきたいんですよ.中にいろいろな質問が入っております.
- さだ
- はい,出ました.
- 光一
- 「さだまさしさんの明るく暖かい人柄と,暗い曲との間にはかなりのギャップを感じてしまうんですが,本当は暗いんですか?」.
- さだ
- 明るいですよ.
- 剛
- 明るいですよね.
- さだ
- 基本的にはね.
- 光一
- けっこうお喋りも好きそうですよね.
- さだ
- やっぱり歌を作ったりする時って,振れるじゃない.なんか身体の中で振れるもんがあるでしょ.その両極端あるんじゃない.やっぱり誰でも暗いとこばっかりだと病気だし,明るいとこばっかりでもね,それはちょっと辛いし.だから,その振れる幅が大きいんじゃないかな.だから,躁状態に入ったら手がつけられないって言われるもんね,よく.
- 光一
- あ,そうですか.
- さだ
- 酒飲み初めてスイッチ入っちゃったら,そのまま走るからね,翌日まで.でも,あんまり人前で暗いっていうのはないかな.
- 光一
- 曲が暗いのが多いっていうか.
- さだ
- バランスとらないとね.普段明るくしててね,ずっと明るくしてるとね,疲れてくるんだね.で,暗い歌作った時のあの喜び.もうなんか,これ聴いたやつがみんな,「うわ,さだ,また暗い」って顔してくれるだろうなって思った時のあの喜びっていうのかな.
- 光一
- 変なところに快感を覚えてますね.
- さだ
- 「きたぁ,暗いぞ」「よしっ」っていうふうにね.例えばコンサートやってて,普段よく喋るのね,俺.ずっと喋ってて明るい歌とか歌ってないと,お客さん多分,30分ももたないと思う.暗い歌でちょっと休んでもらう.歌を歌ってる最中にみんな便所行ったり,スッと寝たり.で,俺が喋り出すとみんな起きて.バランス取らないと.
- 剛
- トークショウですか.
- 光一
- 拓郎さん暗い曲はどうですか?
- 吉田
- 暗いのも好きなのもありますけどね.さだ君の暗い曲は嫌いです.本当にどっぷり考えさせられてしまうんで.だから「俺,ダメだ,生きてちゃ」って思っちゃうんですよ.
- 光一
- あ,それはでもありますよね.
- 吉田
- 反省しちゃうんですよ,メチャクチャ.その♪海は死にますか〜関係は.
- 光一
- それだけ歌が伝わってるわけですよね,拓郎さんに.
- さだ
- 伝わってるじゃないですか,拓郎さん.
- 吉田
- よく知ってるんですよ,だからけっこう.さだ君はね,さっき自分でも話してたけど,お話しがメチャクチャうまいんですよ.深夜放送なんて聞いたことないでしょ,さだ君の.
- 光一
- なんか谷村さくんの時と同じような感じに.
- 吉田
- いや,だから,谷村,さだっていうのは,本当に両巨頭なんですよ,お話しの面白さは.
- さだ
- 前に僕の番組を拓郎さんが一週間だけやってくれたことがあるんですよ,ラジオで.覚えてます? 文化放送の.
- 吉田
- ええ.
- さだ
- その時に開口一番「さだ? あの野郎なぁ,喧嘩っ早いよな」っていきなり.
- 吉田
- 当たってるでしょ?
- さだ
- まあ,当たってますけどね.当たってなくはないですけど.でも,すごいですよ,拓郎さんて.
- 光一
- そうですか.でも,はっきりしてていいじゃないですかね.
- さだ
- で,そんなに深く考えずに言うタイプですよね,拓郎さんてね.
- 吉田
- そうです,そうでする
- さだ
- で,深く考えると静かになっちゃうタイプですよ,拓郎さんは.
- 光一
- なるほど.
- さだ
- 考えないで勢いでカーッと言ってる時がいいんで,それを後でVTRで見せられたりするのは,辛いんじゃないかな.ね,拓郎さん.
- 吉田
- あんまり俺の分析するコーナーじゃないんだから.
- 光一
- そうですか.じゃあ,もう一ついきましょう.
- さだ
- はい.
- 光一
- 「夜の街というイメージとは全く無縁に見えるさださんに質問です.でも,じつはこんなことわやってしまいました,という恥ずかしい夜の遊び体験をここだけの話ということでこっそり教えて下さい」.
- さだ
- 恥ずかしいかどうかわかりませんけども,あの,あんまり酔い潰れたっていう経験がないんですよ,飲んでても.わりと部屋に帰るまでは,ハイにはなるんだけど,記憶がないっていうことはないから.そう無茶しないですけど.僕はいつもオモチャ連れて歩いてるんですよ.
- 光一
- オモチャ?
- さだ
- ええ.マネージャーなんですけど.
- 光一
- マネージャーさん.
- さだ
- これが僕の代わりに数々やってくれます.
- 光一
- あ,そうなんですか.
- さだ
- フッと目で「そろそろじゃないか?」っていうと,「やめてくださいよ」って言いながらもう脱ぎに入ってるから.で,脱ぐという.
- 光一
- 脱ぐんですか.
- さだ
- で,一度ワァーッと仕事先の,コンサートの後ね,みんなと飲んでて.で,一人がパンツ一丁で便所掃除のホースを身体に巻いて,カウンターの上で踊ってるわけ,マネージャーが.で,「あの人マネージャーですか?」って真面目に聞かれた時に「え?」って言いかかって振り返ったら脱いでたから,「あれね,なんかどっかのショウパブのね,マスターなんだよ」って嘘ついたことあります.人に紹介できないマネージャー連れて歩いてるから,こいつらの話題が主ですね.
- 光一
- 恥ずかしい夜の遊び.
- さだ
- 一度ね,そう言えばあったあった.社員旅行かなんかで,みんかなでね,浴衣でね,ふんどし一丁になってね,ふんどしわざわざ作って.それで尻はしょってみんなで踊ってて.で,さだまさしに詳しい仲居さんが,「さだまさしがいる」「本当にさだまさし?」って見にきて.で,フッと尻出してる私を見て「さださんはあんなことしない」ってスッと帰って.
- 光一
- でも,良かったじゃないですか,バレなくて.
- さだ
- まあね.ても,バレてもべつに怖くないけど.もうね,アイドルじゃないし.拓郎さんもあんまり暴れたり………,暴れた事件の話しはやめましょう.さあ,次いきましようか.
- 光一
- そうですね,次いきましょう.
- 剛
- 次いきましょう.
- 光一
- それがあかんのちゃいます?
- さだ
- 俺もだんだんわかってきた.俺が拓郎さんに嫌われてる理由って,そういうね,余計な一言を言ったりするんだよ.あんまり深く考えずに言ってるんだけどね.
- 光一
- じゃあ,このガチャガチャマシーンはこのへんにしときましょう.さあ,このへんでLOVE LOVEな曲について.
- 剛
- お願いします.
- さだ
- 私のLOVE LOVEな曲はこれ.いかがでしょう? 「上を向いて歩こう」.
- 光一
- これはもう外国でもすごくヒットしたんですよね.
- さだ
- これはね,アメリカのチャートでも1位になったという.
- 光一
- すごいですよね.
- さだ
- 僕は小学校の頃だったんですけど,これがヒットしたのはね.あの,歌謡曲で中村八大っていう作曲家が僕はすごく好きでね.もともとはジャズの人だったんですけど.中村八大に憧れてたんですよ,もう亡くなりましたけどね.で,中村八大さんの曲と永六輔さんの詞っていうのがね,すごい好きだったです,子供の頃から.「遠くへ行きたい」とかね.例えば「こんにちは赤ちゃん」なんてのもこの二人のコンビですしね.いろいろいい歌があります.「かえろかな」とかね.なかでも,坂本九さんもなくなりましたけど,この曲はね,僕も大好きな曲の一つですね.
- 光一
- けっこう自分で作る時とか参考にしてらっしゃるんですか?
- さだ
- うん.あの,中村八大さんのサウンドってね,今でも新しいんですよ.今聴いても,もう40年近く前のものでもね,今聴いても十分感動できるサウンドをあの当時に作ってるってすごいなと思ってね.僕が生まれて初めて出会った歌謡曲っていうのは,中村八大・永六輔の作品なんですよね.だから,忘れられない.で,本当は「遠くへ行きたい」がいいかなと思ったんですけど,拓郎さんにまた「暗い」って言われそうなんで,明るい「上を向いて歩こう」.
- 光一
- 明るい「上を向いて歩こう」.
- さだ
- どうですか? この曲は.
- 吉田
- 最高ですよね,この曲はね.元気でるし.
- さだ
- これ,本当に元気でる.
- 吉田
- 「涙がこぼれないように上を向いて歩こう」ってさ,やっぱり時代越えていいよね.すごくいい.
- 光一
- そうですね.
- さだ
- そう思う.
- 光一
- これも共通点でしたね.
- さだ
- いいね.
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