歩 :はい,本日のゲストは哀川翔さんです.よろしくお願いし
ます.
哀川 :ども.
歩 :「堂本兄弟」初登場になりますね.
哀川 :そうですね.
歩 :僕は,はじめましててですね.
哀川 :はじめましてですね.どうぞよろしくお願いします.
歩 :よろしくお願いします.剛くんは番組でね,お世話になっ
たことが.
進 :ええ,ちょっとツブしにいきました,いろいろ二人で.
哀川 :何を?
進 :いやいや,もういろんなしょーもない連中をバシバシバシ
バシ.
哀川 :あの時は悪かったね.
進 :いや,あの時はね,僕がジェットコースター嫌いなの知っ
てるでしょ?
歩 :はいはい.
進 :でも哀川さんとやったら大丈夫っていう気持ちになってし
まって,乗ってもうたんですよ.
歩 :そんな時,哀川さんはどんなリアクションを?
進 :「目つむっちゃダメだよ,目つむっちゃダメだよ」って.
哀川 :ちゃんと見てね,「大したことないよ」ってね.
歩 :「ワァーッ!!」とか言わないですか?
進 :ぜんぜん笑ってましたよ.
哀川 :いや,俺は言わないけど,基本的には「ワァーッ!」って
言ったほうがいいんだよね.
歩 :そうなんですか?
哀川 :そのほうがいい.
進 :息止めると気持ち悪くなるからって.
哀川 :そう,普通にね.
進 :「息ちゃんとしといたほうがいいよ」ってずっと言われて
たんですけど,僕ずっと息止めてて.
哀川 :もう酸欠.
歩 :酸欠状態?
進 :気持ち悪くなって.で,じんましん出てきて.
哀川 :本当に悪いことしたなと思ってね.
進 :いやいや.
哀川 :そんなに嫌なのかなと思って.
進 :いや,僕が乗るって言ったからそれはいいんですけど.
じんましんが引くお薬もいただきまして.
歩 :あら.
哀川 :じんましんが出るほど嫌だったらね.
歩 :皆さんは面識はあるんですか?
哀川 :TOMさんとはあります.
歩 :あ,TOMさんとは悪仲間って感じですか?
TOM :いやいや.
哀川 :十何年振りですけど.
高見沢:あと昔,歌番組で.
哀川 :お久しぶりです.
高見沢:お久しぶりです.
歩 :由美さんは?
吉村 :初めてです.
哀川 :初めてです.
歩 :金城さんは?
金城 :はじめまして.
哀川 :はじめまして.
吉村 :はじめまして.ちょっと真似してみました.
歩 :金城でーす.
進 :金城でーす.
歩 :さあさっそくこのコーナーから参りましょう.
堂本一問一答!さあ,次々質問が来るんで.あまり何も
考えずに思ったことを答えてください.それでは参りましょ
う.堂本一問一答!
Q :哀川翔さんに質問です.子供の頃,通信簿によく書かれた
ことは?
哀川 :「キミを説得するのは難しい」.
高見沢:すごいな.
金城 :カッコいい.
Q :子供の頃やっていた習い事は?
哀川 :書道.
Q :小さい頃になりたかった職業は何ですか?
哀川 :体育の先生.
Q :そんな子供の頃の自分を一言で言うと?
哀川 :普通の子.
Q :上京するきっかけは何ですか?
哀川 :進学です.
Q :いちばん最初にした仕事は?
哀川 :雑誌のライターかな.
歩 :ライター?
Q :その仕事の内容は何ですか?
哀川 :ええと,「ポップティーン」という若者向けの雑誌の,
若者の風俗というか,文化のページを書いてました.
Q :今,役者以外になりたいものは何ですか?
哀川 :なれるものなら内閣総理大臣.なれるもんならね.
Q :スバリ,哀川さんの肩書きは?
哀川 :歌手?いやいや,難しいですね.
Q :得意な料理は何ですか?
哀川 :たこ焼きとか焼きそばとか餃子とか.
Q :死んでも食べたくないものは?
哀川 :納豆.
歩 :納豆ダメですか?
哀川 :納豆ダメですね.
吉村 :調子いいね,納豆になると.
Q :好きなアニメは?
哀川 :子供の頃,「タイガーマスク」.
Q :宝物は何ですか?
哀川 :健康.
Q :特技は?
哀川 :トランプ手品.
Q :趣味は何ですか?
哀川 :趣味は釣り.ボウズにもなるけど.
Q :口癖は何ですか?
哀川 :「大丈夫?」.
Q :次の質問です.座右の銘は何ですか?
哀川 :早寝早起き.
TOM :うそ?
歩 :妙に健康的だな.
Q :よく家に遊びに来る有名人は誰ですか?
哀川 :よくってこともないけど,柳葉.で,まあ渡部篤郎.
ウッちゃんなんかも来るな.勝俣.
Q :カバンの中に必ず入っているものは何ですか?
哀川 :カバン持ってない.
TOM :すごい.
Q :最近,涙を流したのはいつ?
哀川 :最近ないな.
Q :今までの人生でいちばん長続きしていることは?
哀川 :この仕事.
Q :今まで死にそうになったことはありますか?
哀川 :2回,死んだことあるね.
Q :「人にこうされるのは,どうしても我慢できない」という
ことは?
哀川 :目突き.
歩 :目突き?
哀川 :これは許せない.
TOM :普通の人はやんないよ.
Q :他人に指摘されて初めて気付いた自分のヘンなところは
どこですか?
哀川 :俺の声って,そんなに変かな?
Q :お風呂でつい口ずさんでしまう歌は?
哀川 :風呂では歌を歌わないな.俺には鼻歌がない.
Q :生まれ変わるなら何になりたいですか?
哀川 :亀.
歩 :亀?
進 :亀ですか?
TOM :長生きしたいんだ?
Q :その理由は?
哀川 :防御だけっていうかね,そのマイペースぶりが.防御
オンリーのマイペースっていいな.
Q :今まで見た夢の中で印象に残っている夢は?
哀川 :なんか俺のとこに爆弾がボォーン!「うわ!爆弾だ!」って
その夢を見た時いちばんちょっと「どういうことだろ
う?」って感じがしましたね.
Q :ムカつくことがあった時に,どのように発散しますか?
哀川 :寝ますね.
Q :女性を見る時に最初に目が行くところは?
哀川 :顔かな.
Q :哀川さんが一目惚れした奥様を一言で言うと?
哀川 :インディアン.
Q :次に挙げる言葉から想像されることを一言でお答え下さい.
「役者」.
哀川 :魂.
Q :「男」.
哀川 :女.
Q :「子育て」.
哀川 :修行.
Q :「長渕剛」.
哀川 :桜島だなぁ.
Q :最後に哀川さんのいちばん怖い顔をお願いします.
哀川 :怖い顔?
Q :哀川翔さん,ありがとうございました.
歩 :ありがとうございます.
哀川 :難しいなぁ.
歩 :そう,難しいんですよ,ちょっと.さあ,見ていきましょ
う.子供の頃の自分は普通の子だったと.
哀川 :普通ですね.
歩 :でも通信簿には「キミを説得するのは一苦労です」と.
哀川 :言われてたね,なんかそういうふうに.
歩 :これは要するに暴れたと?
哀川 :いやいや,そういうことじゃなくて.また算数とかでそう
いう時期ってあるじゃないですか.「この考え方でこうなっ
てこうですよ」とかね.理解できないとにっちもさっちも
行かないというか.
歩 :あ,「何で?何で?」って.
哀川 :そうそう.「何で?どうして?」って授業が進まないという
か.
歩 :辿りついた結果を言ったとしても「何で?」っていう人い
ますよね.
進 :なんでそんなボタン式のおもちゃみたいな.
歩 :何で?
哀川 :いやいや,そういう言い方じゃなくて.
進 :なんかガキ大将みたいなイメージあるんですけど.
歩 :やっぱりどうしてもそういうイメージは.
進 :小学生なのにサングラスみたいな.ランドセルしょって
サングラスみたいな.
哀川 :それはないでしょ.普通に喋らないしね.無口な.
歩 :哀川さんにもやっぱりランドセルしょってた時代があるわ
けですよね.
哀川 :それはあるでしょ.
歩 :そりゃそうやな.
哀川 :ピッカピカでしたらね.
歩 :好きなアニメはタイガーマスクと.
哀川 :うん.
歩 :タイガーマスクあこがれましたか?
哀川 :俺も強くなりたいなってね.
歩 :強くなりたいっていう.
哀川 :普段とタイガーマスクのギャップがね.
歩 :ギャップというと?
哀川 :要は,正体を明かさない時のその姿というか.なんか
タイガーマスクを想像させないというかね.それがすごく
良かったな.子供ながらにいいなと思いましたね.
歩 :哀川さん自身,そうやって誰にも見せない自分って持って
ます?
哀川 :ないんじゃないですかね.
歩 :ないですか?
哀川 :ないと思うんですけどね.なんかそんな変わった趣味も
ないし.あります?
歩 :いっぱいありますね.
進 :僕もありますよ.
哀川 :本当?そんなないですけどね.
歩 :みんなだって,どっかしらあるんじゃないですかね.
高見沢さんとかいっぱいありそう.
高見沢:たくさんあるよ.絶対見せたくない.
哀川 :あります?そういうの.何だろう?
歩 :でも,ある意味本当に自然体の自分でいられるっていうの
は,すごくいいことですし.
哀川 :自分でいられるっていうか,まあ,自分なんだよな.まあ,
団体でグループ生活も長かったし.一人がいいなと思うの
は寝る時ぐらいだからね.あとはなんかやっぱりワイワイ
やってたほうが面白いからね,それは.
歩 :なるほど.
金城 :なんで大人になったんですか?
TOM :え?
金城 :大人になったと思う時はいつですか?
歩 :なんで大人に?
TOM :すごい質問だなぁ.
哀川 :俺もその境目ってわかんないですけどね.
歩 :いや,いい質問だよ.
哀川 :なんか自分自身が大人になるってその境目っていうのは,
あんまりよくわからないんですけど.
歩 :大人っていう定義もよくわかんないですもんね.
哀川 :二十歳からとなってますけどね.でもなんていうか,周り
の人が勝手に大人になったのかなというもんですかね.
金城 :はい,ありがとうございました.
歩 :金城さんは大人になったなっていう時はあるの?
金城 :はい,やっぱりバスが大人になって.
歩 :あ,そう.大人料金ね.
哀川 :それ,だいぶ早いよね.
歩 :中学生からだからね.
金城 :あ,そうかそうか.
TOM :いいんじゃないか,それで.
金城 :ごめんなさい.皆さんはどこかなって思って.
歩 :プロレスラーに憧れてなりたいと思ったことはあるんです
か?
哀川 :とりあえずはね.
TOM :プロレスラーになった時の境目ってどこだったんです?
哀川 :なってない.
歩 :なってないですよ.
進 :一回もなってないですよ.
哀川 :なりたいなぁって,タイガーマスクには.
歩 :なんか写真があるということなんですけど.
進 :なんか翔さんのが怖いですね.
哀川 :そう?
進 :タイガーより怖いですよ.
哀川 :なんか記念にね,もらって.
歩 :ご本人に?
哀川 :そうです.
TOM :本物なんだ?これ.それはすごいですね.
進 :初代ですよね.
TOM :佐山さんですか?
哀川 :はい.
進 :うわ,すげえ.
哀川 :なんかもう,タイガーマスク出てきた時は本当にびっくり
したからね.「うわ,こんなの本当に出てきたな」と
思って.
TOM :アニメの中ではあまりにもすごかったから,生で出来るか
どうかって思いましたもんね.
哀川 :そうですね.だからそれはもう完全にアニメの世界でした
けど,ああいうふうに出てきた時にものすごい衝撃で,
俺もなろうと思って.
進 :だってロープアクションとかもすごかったですからね.
哀川 :すごかったからね.それからけっこう頑張ってやったんで
すけどね,なかなか難しくて.
進 :ロープアクションも?
哀川 :まあ,いろいろ.
歩 :哀川さん,これまでずっと映画やってらっしゃるじゃない
ですか.その100本目の作品が今度公開されるんですよね.
哀川 :そうですね.
歩 :それがかぶりものというふうにお聞きしましたが.
哀川 :ええ.
歩 :100本目の作品が.
哀川 :ええ,「ゼブラーマン」という.
歩 :「ゼブラーマン」.
進 :写真があるみたいなんで,ちょっと見せてください.
哀川 :これはまあ,ゼブラーマンなんで.
歩 :まあ,ゼブラだけにシマウマですわな.
哀川 :まあなんかそういうものが目に付く.
歩 :ゼブラ柄が目に付く?
哀川 :いてもたってもいられなくなるというかね.
TOM :そういうゼブラーマンなの?
哀川 :いやいや.
歩 :それをやったことによってそうなってしまったと?
哀川 :やっぱり自分が「ゼブラーマン」というヒーローものをね,
初めて100本にしてそういう形になったですね.それで
ゼブラはシマウマなんでね,そういう縞模様を見てしまう
と何となく親しみがっていうか.
進 :これですか?
歩 :あ,カッコいい.
哀川 :ゼブラーマンっていうのは,その映画の中で要するに人気
のなかったヒーローものなんです.それに憧れを持つダメ
教師がいるんですが.まあ,そのダメ教師がコスプレに
走ってるわけですね.
TOM :コスプレなんだ?
歩 :コスプレなの?
哀川 :そのゼブラーマンっていうのは,要は生身で,改造人間で
もない.
歩 :強くなるわけじゃないんですね?
哀川 :マスクをかぶって自力で強くなるって,そういうヒーロー.
TOM :自力で?
哀川 :そこに憧れを持ったダメ教師.で,学校でもボロボロ,
家も大変.その教師が家ですがるものっていうのは,
ゼブラーマンのコスチューム作りという.そのコスチュー
ムを着てですね,出来が良くて,「ちょっと外に出てみよ
うかな」って.そういう気持ちから街に出ると事件に遭遇
してしまうと.
歩 :普通の教師役での写真も出てますね.それがこうなってし
まうと.
哀川 :そうですね.それで街で繰り広げられる怪奇現象,そこで
悪党と戦うわけですね.それがじつは宇宙人だったと.
歩 :え?
哀川 :終いにはその宇宙人と戦う羽目になってしまうという.
そういう物語です.
歩 :ちょっとここまで聞くと気になっちゃいますよね.
TOM :そんな無茶な組み立て見てみたい.
高見沢:すごいね.
歩 :気になっちゃうね.見たいね.
TOM :見たい.
高見沢:これまでの映画とぜんぜん違うんですね.
哀川 :そうですね.ヒーローものとしては初めての試みじゃない
ですかね.
TOM :でもヒーローじゃないわけですよね.
哀川 :ヒーローですね.エイリアンと戦いますから.
歩 :でも強いわけじゃないんですよね?
哀川 :それは見てのお楽しみ.彼が地球を救うことが出来るか.
歩 :なるほど.
進 :かなり面白いですね.
哀川 :これは写真集ですね,「ゼブラーマン」の.これは100本
目になったんで,全作品が載ってる100本締めという.
進 :全作品が?
哀川 :一本目から.
歩 :載ってますね.
TOM :何年で100本ですか?
哀川 :丸13年です.
TOM :年間8本?
哀川 :7〜8本ですね.
歩 :そんだけ映画を撮るって.
TOM :すごいことだよな.
進 :すごい体力ですよね.体力,時間,精神力,本当にぜんぶ.
哀川 :まあ,最初はやっぱり少ないペースでしたけど,ここ
5年間ぐらいは10本ペースでしたね.
進 :すげえ.
哀川 :300日現場でしたね.
金城 :すごいね.
TOM :これ,言っていいのかわからないですけど,僕きっとね,
ご近所に住んでるんですよ.
哀川 :あ,そうですか?
TOM :この前ね.
歩 :え?ゼブラーマンが走ってた?
TOM :いや,ゼブラーマンよりびっくり.普通に散歩しててさ,
「すごい家だな.“哀川翔”って書いてある」.
哀川 :書いてないって.
TOM :なんか黒い豹みたいな.
哀川 :あ,それ自分ちじゃないです.
高見沢:違う人だよ.
TOM :じゃあ,その人すごいファンですよ.でもすげえと思って
た.
歩 :今そのゼブラーマンの中でも教師という役をやってらっしゃ
るということなんですけど,なりたかった職業が体育の
先生.
哀川 :なりたかったですね,体育の先生には.
歩 :でも意外に合ってる感じもね.
哀川 :どうなんですかね?子供の頃からずっとスポーツばかり
やってましたからね.まあ,体育の先生いいなと思って.
TOM :それは小学校の時ですか?中学校の時ですか?
哀川 :もう高校の時は完全にそう決めてましたね.
TOM :高校の教師になると.
哀川 :そうですね.
歩 :なんで体育教師なんですか?
哀川 :やっぱり自分の将来を考える時期でもありますよね.で,
まあ,子供の頃は野球選手になりたいとかね,生物学者に
なりたいとか,いろんな夢があった中で,初めて現実的な
ものを考えたのが体育の先生で.
歩 :でもならなかったわけですよね?
哀川 :なれなかったですね.
歩 :なれなかった?
哀川 :入学願書出してなかったですね.大学行くのにね.なんか
推薦で何かって話をしてて,先生が全部やってくれるもん
だと思ってて.
TOM :大学の準備を?
哀川 :そういうもんかなと思って.で,ある日「おまえどうした
んだ?」「いや,あの進学で」「願書出したのか?」「え?
何ですか?それ」って.もう木っ端みじんですよ.
もう立ち直れない.もう終わってたというか.
歩 :でも上京するきっかけとなったのは進学ですよね?
哀川 :そうですね.やっぱり大義名分は進学しかないですよね.
鹿児島から出て行くわけですから.ですから,とりあえず
進学しましたが.
歩 :ちょっと番組が用意した資料によると,高校卒業後に強面
の方にスカウトされたという.
哀川 :まあ,卒業時期でさぁね.「俺の車,キャデラック運転し
ろよ」「え?俺がキャデラック?」なんていう.ヤバいで
しょ.
歩 :でもやっぱりそれって言われる筋合いがあるわけですよ
ね?
哀川 :何だろうね?それ.俺も不思議でね.
歩 :何かやんちゃしてた頃にそういう人が.
TOM :おまえ,何が言いにくいんだよ?言えよ,ストレートに.
何を遠回しに.
歩 :いちおうね.
TOM :「いちおうね」じゃねえよ.
哀川 :何がどうこうってことでもなかったんですよね.何か高校
の時にちょっとしめ縄を売るとかね.
歩 :しめ縄?
哀川 :で,どういう事情か俺もわかんないでしょ.だからとりあ
えず先輩が売るから.
歩 :事情がわからないのに「しめ縄いかがっスか」?
TOM :べつに駅の中じゃないんだから.
哀川 :それは年末のあっと言う間なんですけど,その後の祭の
「イカを焼け」っていうのはね.
歩 :「イカを焼け」.
哀川 :これはちょっと引いたな.
TOM :そういうことやっちゃってたんですね.
哀川 :いや,やらされたっていうかね.そこがきっかけでなんか.
歩 :それも強面の方に?
哀川 :まあ,何となくラインは.
歩 :ということは,そういう筋合いはあるわけですよね?
哀川 :いや,まったくないんだよね.
歩 :若い頃にやんちゃしてたのを,そういう人に見られて.
哀川 :いや,何となくたまたま巻き込まれて,そうなってしまっ
たっていうところですかね.
歩 :でも初めてやった仕事ですけど,これ意外でしたけど,
ライターをやっていたと.
哀川 :うん.19でしたね,まだね.
歩 :「ポップティーン」って今もまだあるよね?
哀川 :自分らの頃はまだけっこうとんがってましたよ.
進 :けっこう脅迫する感じでインタビューも?
哀川 :いやいや.
進 :ちょっとチラつかせながら.
歩 :「白状しろよ」って.
哀川 :そんなことしない.
進 :「リンゴが?はい,好き」って感じでインタビューを?
哀川 :いやいや,そういうところにはやっぱり回されなかったか
らね.
歩 :まあ,文化・風俗系の記事を.
哀川 :そうですね.若者の文化・風俗を追いかけるほうでしたね.
「ちょっと見てこいよ,探してこいよ」みたいな.
歩 :でも,そういう出版社に出入りするきっかけになったの
は?
哀川 :東京に出てきてたまたまカメラマンの人と知り合って.
歩 :それは「ワーッ!!」ってやってるときに「何かやってるぞ.
撮りに行け」っていう?
進 :カシャーンカシャーンカシャーンカシャーン.
哀川 :いや,たまたまですよね.本当にたまたま.
歩 :そういう現場にカメラさんが来たわけではないと.
TOM :哀川さんあれですよね,出てらしたものがそういうイメー
ジがあるからみんなそういうふうに見るじゃないですか.
哀川 :そうなんですよね.
TOM :今度100本目で「ゼブラーマン」やっちゃうと,今度はそ
ういうイメージで全員見ちゃうわけですよね?
哀川 :ええ,たぶんそこにはね,新たな自分がいますからね.
自分を2回ぐらいしか見たことない人は,誰だかわからな
いと思いますよね.そんな感じが醸し出されて,自分と
しては「お?大型新人現るって感じだな」って.
歩 :また新たな気持ちで.
哀川 :自分でも「あれ?今まで見たことないな」っていうような
感じですから,それはそれで面白かったです.
歩 :それは新鮮でいいですね.ライターの仕事をなさって,
一世風靡に至るにはどういうきっかけで?
哀川 :要はその風俗っていうか,それを追いかけてる最中ですよ
ね.要するに渋谷のNHKホールの人もあまりいないとこで,
何か集まってゴチョゴチョしてる団体がいたんですね.で,
面白くてね,けっこう毎週通うようになって.まあ,
一世風靡っていう名前が付く前ですね.いろいろ腕立て伏
せやったりね.
歩 :路上で腕立て伏せ?
哀川 :まだ踊りを踊るとか,そういう前ですね.それでなんか
面白いから毎週通ってやりとりして,何となく入ってしまっ
たという.
TOM :一世風靡自体がダンサーとかじゃなくて,けっこうバラバ
ラな職業の人ですよね.
哀川 :ぜんぜんバラバラですね.だから,いわゆるそういう志向
の者もいなくて.で,まあ,なんか自分たち若いし,お金
はないし,地位も名誉もない.でも時間だけはたっぷりで
したからね.何かあるんじゃないかというところですよね.
それが最初のきっかけというか.それでやり始めて.
歩 :メンバーも集まって.
哀川 :まあ,自分,出版社出入りしてましたから,記事入れて.
デビューも何にもしてないのにポスター作ったりしちゃい
ましたよ.
歩 :なるほど.
TOM :え?自分の?
哀川 :自分らの.
歩 :言うてみれば職権乱用ですよね?
哀川 :まあまあ.ただほら,そういうものを追いかける雑誌です
からね.
歩 :そうですね.「今,若者にはこういうのもあるぞ」と.
哀川 :そういうとこでやったりしてました.
歩 :なるほどね.そして趣味が釣りということで,剛と一緒や
ね.
進 :そうですね.僕も釣り大好きですから.
歩 :哀川さんは釣ったら食べるほうですか?リリース派?
哀川 :食べますよ.海が多いですよ.
進 :水族館ご一緒したんですけれども,やっぱり釣りをしてな
い人間は「ああ,綺麗やねぇ.大きいねぇ」で終わるんで
すよ.二人でね,エスカレーターを登ったり降りたりして
るとこが水槽になってるとこあるやん.普通に哀川さんが
怖い顔しながら「なるほど,ああいうとこに棲んでるん
だ」.
TOM :「ああいうとこに棲んでんだ」?
進 :「ああいうとこに投げればいいんだな,みたいな」.
歩 :「仕掛けはこうするか」みたいな.
哀川 :そういうのイメージするわけね.だから闇雲に何も考えな
いで投げてるわけじゃないと.
歩 :水族館で釣りを考えてるのもなぁ.
進 :でも考えますよね.
哀川 :考える考える.
歩 :写真あるそうです.
進 :これ,木刀ですか?あ,ああ,竿か.
歩 :これで何人ぐらいを?
哀川 :なに言ってんの?
歩 :どれぐらい骨折ったんです?
哀川 :これ,どこまで真面目に聞けばいいの?
進 :いや,ずっとまじめに聞かなくていいですよ.
TOM :ずっと真面目に聞かなくていいんだ.
歩 :いやいや,それだけずっと年間映画をやってらしたら.
進 :そうですよね.
歩 :釣りをやってる暇ないですよね?
哀川 :もう釣りはほら,「行くぞ」って決めればスッと行けるか
ら.ゴルフとかは段取り組んだりとか,面子組んだりしな
くちゃいけないけど.釣りはね,もう次の日が休みだと思
えば,まず潮を見て.
進 :見ますね.
歩 :釣りって朝早いイメージあるんですけど.
哀川 :朝はね,ぜんぜんいいもん.
歩 :でも映画とかずっと撮影してると,朝早くシュートして
終わりも遅くて,みたいな感じじゃないですか.
哀川 :同じでしょ,釣りは.
歩 :次の日も「また朝から釣りか」って.
哀川 :いや,それはだって毎日それだからね.だいたい俺,
今日なんかも6時半前に起きたよ.まだ日が昇ってなかっ
た.
TOM :え?新聞とか配ってないですよね?
哀川 :配ってないです.だいたいその,まあ,今から7〜8年ぐら
い前からそういう習慣になってしまったんですけど.
歩 :聞いてると,けっこう健康に気を遣ってるんだなぁって
感じしますけどね.
哀川 :いや,そうでもないんだけどね.早起きすると早く寝ちゃ
うでしょ.
歩 :そうですね.
哀川 :で,遅く起きると寝るのも遅くなるじゃない.だからまあ.
歩 :サイクルが出来てると.
哀川 :そうそう.早く起きたら自然に.
歩 :寝るのはだいたい何時ぐらいです?
哀川 :8時9時.何もない時よ.
歩 :早いなぁ.
金城 :早い.
TOM :すいません,これがテレビ番組だって知ってます?
哀川 :知ってます.
TOM :絶対見れない時間だよね.
進 :そうですね.
哀川 :だから本当に気合い入れてね,見る時は.
進 :夜更かししないと.
哀川 :目覚ましかけて.
TOM :8時9時か.早いなぁ.
哀川 :まあ,何もない時ですよ.そうすると朝完璧ですね.
完璧な目覚め.
進 :確かにそうですよね.
哀川 :子供がポンッと起きるでしょ.あれに近いような感じです
よ.
TOM :起きた時から100?
哀川 :まあ,言ってみれば目覚ましが鳴る5分ぐらい前に起きて,
ニヤッみたいな.
歩 :「俺のほうが先だぜーっ」みたいな.
哀川 :そうそう.
TOM :窓カーッと開けてそのへん掃除したりしてお茶飲んだ後に
新聞が来るみたいな.
哀川 :まあ,そんなバタバタしてないですけど,みんな寝たりし
てるね.そこがけっこう自分の時間っていうか.ビデオ
見たり本読んだりって時間になってますけど.
歩 :なるほど.そして生まれ変わるなら亀.
哀川 :「動物なら何がいい?」とかあるじゃない.
歩 :防御でということなんですけど.
哀川 :攻めないでしょ?
歩 :ないですね.
哀川 :亀の攻め見たことないよね.
歩 :ないですね.常に防御ですからね.
哀川 :常にあの守りの体勢.あれけっこういいよ.
歩 :亀.皆さんどうですか?動物に生まれ変わるなら.僕は
ネコなんですけどね.
吉村 :私もネコがいいな.
高見沢:俺,鳥がいいな.
吉村 :飛べるからですか?
高見沢:飛べるから.
吉村 :ああ,それもありですね.
金城 :でも感電しませんか?
高見沢:感電しねえよ.
TOM :なんで感電するんだよ?
金城 :落ちて.
高見沢:焼き鳥だよ,それ.
歩 :剛は何?
進 :いろいろ迷うけど,一回魚になりたいな.
哀川 :釣られるよ.
進 :自分,魚になったらすごい釣られると思いますね.普通に
「うまそうやなぁ」っていきそうですけどね.なんか実際
自分が海の中で魚になった場合,生きていけないとは思う
んですよ.
歩 :いや,べつにそんなとこまで聞いてへんよ.そんな真剣に
聞いてへん.
進 :いや,釣りをする人間って,魚の気持ちに一回なって釣り
をするわけ.
哀川 :魚よくわかったりしてるんじゃない?海にドーンと落ちる
じゃない,防波堤から.上の音がよく聞こえるんだよね,
水の中から.
進 :すごい聞こえます.
哀川 :「大丈夫か?」とか聞こえるんだ,潜ってるのに.だから
魚はよく聞こえるんだよ.
進 :よう聞こえてるし,よう見えてますよね.
歩 :空気より水のほうが音の電動いいっていいますからね.
哀川 :やっぱりバレてるよね.
進 :バレてますよね.だからいろいろ考えるわけですよ.
歩 :もういいよ.
進 :この子はどういう経路でここに来たのかとか.
吉村 :長いねえ.
歩 :俺の水みたいなもんだな.
吉村 :どっちもどっちだね.
歩 :TOMさんは何に?
TOM :聞いてどうすんだよ?
高見沢:答えろよ.みんな答えたんだから.
TOM :嫌だね.
歩 :嫌なんだ?
TOM :だって俺もそうやって言うと「感電する」って言われるも
ん.
金城 :言わない.言いません.
TOM :ちょっと鳥.
吉村 :そういう綾乃ちゃんは何なの?
金城 :私はね,キリンか珊瑚礁.
歩 :珊瑚礁?
進 :すごい差が.
金城 :どっちかなんですけどね.
高見沢:珊瑚礁ってなんで?
進 :でも珊瑚礁も魚と珊瑚礁のいい関係とかもあんねんで,
ちゃんと.
金城 :クマノミがね.
哀川 :あれはイソギンチャクじゃないの?
金城 :あ,そうでした.
高見沢:ぜんぜん知らないじゃないか.
TOM :いい加減な話するのやめてくれないか?
歩 :グダグダやないか.亀は飼われてないんですか?
哀川 :飼ってますよ.
進 :何匹?
哀川 :2匹.
歩 :写真あるみたいです.
TOM :これ,大きくなる亀じゃありません?
哀川 :そうですね.今はちっちゃいですけどね.
歩 :何亀ですか?
哀川 :毛爪陸亀.
TOM :本当に大きくなるやつですね.
哀川 :60センチぐらいかな.
TOM :どうするんです?そんな大きくなったら.
哀川 :まあ,大きくならないね.
歩 :自分よりも長生きしますよね?
哀川 :まあでも,5〜60年かな,たぶん.
歩 :世話してるんですか?
哀川 :今はね.
歩 :何を食べるんですか?
哀川 :こいつはね,草ですね.草食ですから.
歩 :名前付けてますか?
哀川 :名前は特別ないんですけど.
歩 :呼んだりしないですか?
哀川 :いや,呼ばないでしょ.
TOM :亀呼んだって.
歩 :いや,呼ぶのかなって.「何々ちゃん,ご飯だよ」って.
TOM :せっかくだから決めてやれよ,名前.
歩 :じゃあ決めて,剛.
TOM :剛,決めてあげればいいじゃん,翔さんちの亀の名付け親
だぜ.
歩 :どうしましょうね.
TOM :もし付けてくれたら呼びますよね?
哀川 :そうですね.
進 :ええと,じゃあ,ソリコミでいきましょう.
歩 :「はい,ソリコミ,ご飯だよ」.
哀川 :雰囲気なさそうだなぁ.
歩 :返事しなそうですよね.
金城 :じゃあ,産卵とか見れるんじゃないですか?
哀川 :いや,それは無理だと思う.
歩 :亀の産卵ね.
哀川 :やはり難しいでしょうね.
歩 :そして哀川さんは特技がトランプということでございます.
ちょっと見せてもらっていいですか?
進 :見たい.
哀川 :そんなあれだよ,ムチャクチャ何がどうこうっていうこと
ではないよ.とりあえず一つぐらい.
TOM :俺たち後ろにいますけど平気ですか?
金城 :いいんですか?
哀川 :ぜんぜんいいですよ.
歩 :見ていいですか?
哀川 :はい,覚えてください.
歩 :じゃあ,ちょっと皆さんにも見せますんで,モニター
見ないように.
哀川 :後ろ向いてるね.
歩 :申し訳ないです.こちらです.わかったかな?(ダイヤの5)
はい,ありがとうございます.
哀川 :じゃあここに戻して.これを適当にカットしまさぁね.
で,適当なとこでストップをかけてもらいます.
歩 :はい.てぃっ!これですか?
哀川 :だと思うんですけど.
歩 :あ!(ダイヤの5)
進 :おお!
金城 :すごい!
吉村 :ええ!?今べつに何もやってない.
歩 :あれ?すごい.
哀川 :まあ,普通の.
TOM :もっともっと.
哀川 :じゃあTOMさん一枚取って.
TOM :はい.(ダイヤの2)
哀川 :なかなか難しいんですよ.まあ適当にカットですから.
歩 :TOMさん,指入れて.
哀川 :で,手を.これかな?(ダイヤの2)
金城 :すごい!
進 :すごい!
歩 :あれ?
金城 :なんで?
TOM :カッコいいね.
高見沢:難しいんですか?
哀川 :いや,そうでもないですよ.慣れですかね.
高見沢:うちの桜井もけっこうやるんですけど,ぜんぜん翔さんの
ほうがすごいです.あいつのタネ見えちゃいますから.
TOM :もっとないですか?
哀川 :いやいや,もう.
進 :ないですか?
歩 :持ちネタないですか?
哀川 :持ちネタ?なんだろう.俺も一年に一回か二回とかやらな
いですからね.じゃあ,これ.
歩 :エースを全部取り出しましたね.
TOM :音楽いらないですか?
哀川 :いや.まずこれを覚えてください.(スペードのエース)
これをここに置きます.で,カード一枚下に回して,
これは何ですか?
歩 :クローバーのエース.
哀川 :ですよね.このカードもここに置きます.で,とりあえず
これを回して.クローバーのエースはどっちだ?
歩 :こっち.
哀川 :これ見ると?(ハートのエース)
歩 :おお!
哀川 :こっちはこれ.(ダイヤのエース)
金城 :なんで?
高見沢:なんで?
哀川 :残りはこっち.(置いてないほうにスペードとクローバー
のエース)
進 :すげえ!
高見沢:プロだ.
歩 :あれ?おかしいなぁ.
TOM :インチキ賭博とかやってました?
哀川 :やってない!
歩 :あれ?今のすごい.
高見沢:もう一回出来ます?
哀川 :いや,もう出来ない.
TOM :練習してらっしゃるんですか?こういうの.
哀川 :練習はしてないけど.
歩 :哀川さんがなんでトランプの手品をやろうと思ったんです
か?
哀川 :なんか知り合いがやってるのを見てて「なんか面白そうだ
な」と思って.どうやってるのかなって.
TOM :絶対これで飲んでたりしたらウケるよね.
歩 :悔しいな,さっきのわかんなかったの.
哀川 :でもまあ,タネがあることだからね.
TOM :手品の好きな人さ,「偶然なんだけどさ,今ここにピンポ
ンの球があるんだよ」とか言う人いるけど,偶然持ってる
やついないよな.
哀川 :いないですね.
TOM :いやぁ,でもすごい.
金城 :素晴らしい.
進 :すごいですね.
歩 :それでは続いてのコーナー参りましょう.堂本ハズゴロ
名言集!芸能人になると雑誌などのインタビュー受けるこ
とがたくさんあると思います.昔は恥ずかしいことを言っ
てたり,今とは違ったり.そんなギャップをちょっと見て
行こうかと思います.哀川さん3年前になるんですね,
2000年10月16日号の雑誌「SIGHT」という雑誌で,
哀川さんの役者としてのポリシーとでも言いましょうか,
信念を語っているということです.覚えてますか?どんな
こと言ってたか.
哀川 :いやぁ,ちょっと思い出せませんけど,言ったことに関し
ては責任を.
TOM :責任を?
歩 :わかりました.じゃあ,ちょっと見てみましょう.
「芝居で“これ,やれますか?”と聞かれ,“ノー”と言っ
たことがない」.役者魂ですね.
哀川 :「こういうふうにやってもらえませんか?」って言われて,
あんまりノーって言わないですね.
歩 :それはやっぱり監督さんが求めるものに?
哀川 :いや,そんなにとんでもないことはないですよ.
TOM :でも危険なこととか危ないこととか.
哀川 :それもないですね,どっちかっていうと.
歩 :たまに台本読んでて,「これちょっと筋違うんちゃう
か?」って思うこととかたまにないですか?
哀川 :そういうふうに感じられるところは,台本をもらった段階
で.現場でどうこうってことはあんまりないですね.
歩 :現場で「こういうふうに芝居してほしいんだ」って言われ
たことにはノーと言わないと.
哀川 :そうですね.言われた通りやるように.
歩 :そんなカッコいい,本当にカッコいい哀川さんですけども,
この発言の後,これは最近ですね,2001年の7月号の雑誌
「CUT」でこんなこと言ってるんです.「好き嫌いは一つ
だけ.俺の場合,演技でいうならケツを出す」.これは
ノーなんだ?
哀川 :これはね,やっぱりノーですね.
歩 :監督さんに「哀川さん,ここでちょっとケツ出してもらえ
ないですかね?」.
哀川 :それはやっぱり根拠がわからないと.
歩 :なるほど.
哀川 :ですから,まあそれは,自分,最初の一本目やった時ね,
そういう女性との絡みのシーンがあった時に,「ちょっと
全部脱いで」って言われた時に,「ええ?全部脱ぐんです
か?これ,男が脱ぐっていうことに関しては,何か意味が
あるんですか?」なんて言って,脱がなかったんですよ,
自分は.なんか「そこにどういう意味があるんだろう?」
と思って.「映るんですかね?ちゃんと」ってところある
でしょ.それで監督にものすごくやりとりしたんですね,
一本目で.で,なんとなくそのことを思い出したというか,
「あ,なんかあったな一個」と.まあ,その後そういうこ
とはないんですけど,一個だけあったなぁと.
歩 :トラウマ的な.
哀川 :トラウマじゃないですけど,何か自分が言ってること,
さっきのと微妙に意味合い違うんですけどね.だから先に
言っとこうと.
TOM :例えば出入りのシーンとかで,キュッと締め込みしてバッ
と後ろからとかだったら.
哀川 :それはぜんぜん問題ないですね.本当にふんどし一丁とか
ありますけど.見られ方としてはそんなに変わらないんで
すけど,ただ意味合いが.
歩 :ちゃんと筋が通ってれば,だいたい要求されたことであれ
ば.
哀川 :だいたいのことは大丈夫だと思ってますね.
歩 :じゃあ,「ここでドラえもんの物真似をする」みたいな
ト書きがあったらどうします?
哀川 :意味ない.
進 :そこにね,やる意味が作品にどれだけのスパイスを.
哀川 :やっぱりね,それは.
歩 :すごい意味があったらどうします?それに.
哀川 :どうなんだろう?でもそのやりとりって台本の段階でです
ね.もうやっぱりそこでやるのかやらないっていうのは
決まるじゃないですか.
歩 :もちろん役柄設定としてそこから入ってくもんですからね.
哀川 :ね,設定としてあるわけだから.そういうのに出会ったこ
ともないし,やったこともないですけど.でもなんか
ドラえもんにはなれないけど,河童にはなれたりね.
歩 :河童になったことは?
哀川 :河童になったことあんのよ.だからそういうのは平気だっ
たね,芝居の中での.なぜか河童.まあ,異常な河童でし
たけどね.そういうのありますけど.
TOM :正常な河童知らないからよくわからないけど.
歩 :ね.さあ,続いては15年前の1989年11月号の雑誌「ef」で,
すごい方を引き合いに出して自分の目標を語ってるという
ことなんですが.15年前.誰を引き合いに出しているのか.
「長嶋茂雄レベルじゃ物足りない.歌の世界でモハメッド・
アリを目指す」.
高見沢:すごい.
金城 :すごい.
TOM :何か言ってごらんなさい,これに対して.
哀川 :わかるような気もしますね.
歩 :歌の世界でと言いながらスポーツ選手を引き合いに出して
る.誰か歌手を引き合いに出せばいいと思うんですけどね.
哀川 :いや,それは引き合いに出せないですね.
歩 :ちょっとずらすことによって.
哀川 :一世風靡セピアってそういうグループだったような気がす
るんですね.
歩 :なるほど.
哀川 :だから表現者として,長嶋さんの在り方もすごいじゃない
ですか.ただ,モハメッド・アリの蝶のように蜂のようにっ
て,あの立ち回り方っていうか,そこは自分たちに匹敵す
るものがあるなという感じがしたんですね.ですから,
モハメッド・アリかなと.
TOM :すごいキャッチーだよね.
哀川 :だから気持ちはそういうところにありましたね.
歩 :この目標は今となってはどうなったんですか?
哀川 :今ですか?今?
歩 :15年前のこの目標は.
哀川 :まったく違うところにあるんじゃないですかね.歌も
10何年やってないところにありますから.13年前ぐらいか
ら映画やり出しちゃいましたからね.
歩 :別のところに来てしまったと.
哀川 :ですよね.
歩 :続いては18年前の1985年.
哀川 :すごいのあるな.
TOM :どんどん古くなるな.
歩 :11月号の雑誌で,当時24歳だった哀川さんが,イメージ
通りの豪快さとお茶目な部分を同時に見せた発言をされて
いるということですね.当然覚えてないと思いますが.
哀川 :覚えてるんじゃないかなぁ?
歩 :見れば覚えてますかね?
哀川 :見ればね.
歩 :じゃあ,ちょっと見てみましょう.「いちばん好きなのは
ステーキで,一回に700グラム食べた.鍋とか麺類?あれは
お菓子だ」.
進 :すごい.
高見沢:お菓子ですか.
TOM :カッコいいの?これ.
進 :いいっスね.いいっスよ.
哀川 :なんでこんなこと喋ってんですかね?まあ,当時はそうで
したね.
進 :ステーキが主食だったんですか?
歩 :哀川さんにとって.
哀川 :ステーキが自分のエネルギー源.
進 :鍋,麺類よりはそっちのが.
哀川 :ラーメンなんかやっぱりお菓子的でしたよね,当時はね.
だから一番食べた時は,肉1キロ食べたことある.
進 :1キロ?
歩 :すごい.
TOM :1キロって量あるよ.
金城 :一日?
哀川 :一回で.タン塩を13人前食べたことあります.
歩 :13人前?
進 :食えないですよ.
哀川 :いや,食えたよね.
進 :13人前いったんですか?
TOM :それ以外にも食べてますよね?
哀川 :食べてますね.ご飯はね,たぷんコムタンかなんかのご飯
食べてますよね.で,その前にカルビなんかも食べてます
よね.
歩 :そのぐらい食べてて太らなかったですか?
哀川 :太らなかったですね,当時は.やっぱり稽古が半端じゃな
かったですから.
進 :動いてっていう.
哀川 :それがあったから,どんどん食べないと.
進 :身体が動かないし.
哀川 :身体が求めてたっていうのありますしね.
歩 :今はどうですか?
哀川 :今はそんな食べられないよ.200グラムでいいって感じ.
歩 :そうですよね.
哀川 :自分で食べてんだけど,ちょっと不思議だね.
歩 :ラーメンとか鍋とかはお菓子だと.
哀川 :もう自分の中の感覚ではね.
歩 :今は?
哀川 :今ですか?まあ,どっちかっていうと鍋いいなってね.
歩 :やっぱり変わってくるわけですね.
哀川 :変わってきますね.
進 :不思議ですね.
歩 :皆さん,こんだけ食ったぞってあります?
高見沢:ご飯おかわり自由なとこで,丼10杯ぐらい食ったことある.
TOM :ご飯を?
高見沢:そうそう.
哀川 :まあ,似たようなもんですよね,ステーキに合わせるとね.
高見沢:ステーキのがカッコいいですけどね.
進 :ですね.豪快さがあって.
高見沢:ご飯だけだとオバケのQ太郎みたい.
進 :懐かしい.
歩 :いいな,大食いか.やっぱりそれぐらい食う男の人ってい
いでしょ?
吉村 :うん,そう.グワーッて食べるほうが.
哀川 :やっぱりエネルギー使ってたっていうかね.
進 :俺ら焼き肉行くと30分内で終わるよな.
歩 :終わる終わる.
哀川 :そんな早いの?
進 :早さではけっこう早いんですよ.5人前ずつとか頼むじゃ
ないですか.それで30分ないですね.ご飯はおかわりして
るんですけど.
TOM :だって脂身食ってたの高校生ぐらいの時だもんな.卒業し
たら「ハラミがいいよ」って言ってたもんな.「ハラミと
タン塩がいいよ.もたれてもたれて」って.
哀川 :本当?
歩 :今25歳なんですけど,カルビ2枚食ったらお腹いっぱい.
哀川 :ヤバいんじゃないの?それ.
歩 :この発言されてるのが24歳でしょ.
進 :わかった.俺,今日は700グラム食うわ.
歩 :ダメ.おまえ太りやすいんだから.
哀川 :でも勝手に身体が欲しがるっていうかね.
進 :勝手に700グラムを?
哀川 :うん.
歩 :その分,動かなあかんねんで.哀川さんは動いてた.
進 :たぶん俺,今日食べました.車乗るのやめてそのまま高速
乗るわ.
歩 :そしたら大丈夫.健康的.
哀川 :でもね,やっぱり食べてたでしょ.高校生とか,学生の頃
よりもやっぱり食べてるわけですよ.それで肺活量が3000
しかなかったのが,一世風靡が終わった時には5800あった.
歩 :増えたんだ.
哀川 :ものすごいことになってたね,中身が.
金城 :すごい.
哀川 :それくらいなんか.
歩 :食べて運動して.すごい.というわけで,以上,哀川さん
のハズゴロ名言集でした.さあ,続いてのコーナーです.
「ベストヒットたかみー」
進・歩:堂本!
高見沢:ベストヒットたかみー!今日はですね,肉をたくさん食べ
たという哀川さん.哀川翔さんと言えば長渕剛さんです.
TOM :え?何言ってんの?
高見沢:聞いて聞いて.哀川翔さんと言えば長渕剛というイメージ
あります.ということで,今夜はですね,長渕剛さんの
「STAY DREAM」をセッションしたいと思います.それ言っ
ちゃいます.その前にですね,哀川さんに長渕剛さんとの
出会いというか,イメージってどういうものがあったのか
をお聞きしたいです.
哀川 :そうですね,やっぱり「とんぼ」でも共演がきっかけです
よね.その前に歌番組なんかですれ違ったっていうことは
あったんですけど.武道館でコンサートをやられるってい
う時に,たまたま知り合いの長渕さんの関係者の方が,
自分たちの事務所に遊びに来てましてね.それで自分が
長渕さんの「泣いてチンピラ」っていう曲をギターで弾い
てたっていうか.で,「コンサートあるけど見に来な
い?」って言われたのがきっかけなんですけどね.
高見沢:そうなんですか.
哀川 :それでライヴを見て,その帰りに「楽屋にちょっと来な
い?」って.その時ですね,「“とんぼ”というドラマや
らないか?」って言われたのが第一声というか.
高見沢:そうなんだ.
哀川 :それでまあ,自分も「芝居ちょっと向いてないだろうな」
って.
高見沢:当時やったことなかったんですか?
哀川 :やったことあったんですけど,取り決めがわからないって
感じで,やっぱり俺には向いてないなと思ってた時だった
んで,「いや,自分,向いてないですから」って話をした
んですけど,「大丈夫だよ.そのままやればいい」って.
高見沢:そのままやればいいと.
哀川 :ただ,そのままっていうわけにもいかないから.でもまあ,
TBSでやった番組ですけどね,その機会がなかったら,
たぶん主演100本っていう形もなかったと.
歩 :なるほど.すごいですね,いろんなタイミング,いろんな
偶然が.
高見沢:お互いが鹿児島出身ということで.
哀川 :そうです.鹿児島出身の大先輩ですよね.時々,電話いた
だいたり,FAXいただいたりして.
高見沢:この曲,「STAY DREAM」に対する思いってあります?
哀川 :長渕さんの曲って,その時その時で感じ方が違って.これ
はなんか自分的なことなのかなっていうのもあるんですけ
ど,そういう歌だなっていうのがあって.なんか最近,
妙に「STAY DREAM」いいなという.個人的にですね,
いろんな「STAY DREAM」を弾いたりですね.
高見沢:なるほど.
哀川 :そういう感じで接しているというか.音楽に対する思いと
いうか.それとまあ,それは芝居もそうですけど,何でも
ものに対するこだわりというか,ああいう人もあまり見た
ことないなという.そういう感度がすごく伝わって来る人
でしたね.それがなんか見せつけられたというか,叩きつ
けられたというものがありましたから.
歩 :なるほど.
哀川 :まあ,一つのあそこがなかったら,100本っていうふうに
はならなかったと思いますね.
歩 :すごい出会いですね.
高見沢:すごい出会いだよね.まあ,「STAY DREAM」ということな
んで,夢ですけども,それぞれ夢というんですか?
光一くんはどんな?
歩 :僕,夢ってないんです.
高見沢:ないの?ないって若いんだろ?まだ.
歩 :ある意味まだ夢の途中なんでしょうね.
高見沢:なるほど,夢の中にいるから.
TOM :へぇー.
高見沢:剛くんはどうですか?
進 :すごい身近いとこでいきますと,一人で生きていけるよう
な自分を手に入れたいですね.
歩 :暗い話になっちゃった.
進 :すごく遠いところでいくと,おおまかにいくと,たぶん
音楽はずっと携わっていたいなっていうのはありまして,
その間にいろんな人との出会いがあって,お芝居もします
し,今やってるようなことがずっと続いて,たくさんの人
と出会いたいっていう感じですね.
高見沢:STAY DREAMですね,まさにね.この番組は前日にも
リハーサルをやるんですけど,前日のリハーサルから
哀川さんは立ち会ってくださって.
進 :来ていただきました.
高見沢:「音を作ってるとこから見ないと俺はダメだ」と.
歩 :さすがだ.
高見沢:これはね,前日のリハーサルから出たゲストの方っていう
のはですね,アルフィー以外いないんですよ.
進 :そうでしたっけ?
歩 :アルフィーそうですね.
高見沢:僕らの場合,不安だから出てるんですけど.素晴らしいな
と感じましたね,僕も.で,じつはですね,哀川翔さんが
テレビで歌うのは15年振り.
歩 :これまたすごいこと.
進 :すごいですね.
高見沢:あの日,モハメッド・アリを目指した男が,15年経ってこ
うなりましたということで.
TOM :余計なことを言うな.
高見沢:いいじゃん.俺,絶対に今日はいいと思うよ.ずっと
リハーサルやってきたから.素晴らしいですよ.
哀川 :長渕さんパワーすごいですね.独特な世界があって.
だから一生懸命やりますよ.
高見沢:お願いします.はい,それでは長渕剛さんの「STAY DREAM」
をみんなと一緒に演奏したいと思います.
哀川 :お願いします.
♪STAY DREAMへ〜
歩 :はい,本日のゲストは哀川翔さんでした.
どうもありがとうございました.
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