トーク
「DOMOTO BROS. BAND&ゲストのトーク」
この HomePage だけのスペシャル編集版!


ゲスト:陣内孝則

歩  :はい,本日のゲストは陣内孝則さんです.
    よろしくお願いします.
陣内 :ども.
進  :よろしくお願いします.
歩  :さっそくなんですけど,すごい失礼なカンペが出ていて.
陣内 :何ですか?
歩  :「太りました?」って.
陣内 :違いますよ.僕は役作りで太ったんですよ.
歩  :役作りで?
陣内 :役者魂が炸裂したんですよ.
えなり:炸裂したんですか.
陣内 :ちょっと,たけしさんのオヤジさんの役とかやってました
    から,あんまり痩せてカッコいいと良くないんじゃないか
    と.一生懸命なんですよ,僕.
歩  :それは言い訳?
陣内 :いやいや,違う違う.そんなことない.役作り役作り.
    あと映画撮ってたんでね.映画撮ってる時って映るって
    プレッシャーすごいんですよね.監督やってみてわかった
    けど,やっぱり映らないでいいと思うとすごい楽になっ
    ちゃって,もう飲むわ食うわ.
歩  :じゃあオヤジになるための役作りを?
陣内 :そう.でも今,矛盾したこと言ってたな.
えなり:そうですね.
進  :矛盾してましたね.
歩  :えなり君なんかはどうやってオヤジになるための役作り
    を?
えなり:そうですね,っていやいやいや.僕はべつに役作りしてな
    いですから.
歩  :えなり君なりの役作れってどんなことするの?
えなり:僕はけっこうこもりますね.TOMさん何ですか?その注目の
    仕方.
TOM  :気になるもんね.
えなり:鏡見てます.
陣内 :あのさ,このトークはゲスト中心に行わないの?
えなり:いや,もちろとんゲスト中心なんですけど,ちょっと喋っ
    ていいですか?
陣内 :短くね.
歩  :鏡見るの?
えなり:はい.「こういう表情のがいいかな?」とか考えたりする
    じゃないですか.
歩  :そういうことされます?
陣内 :しない.
TOM  :由美ちゃんはステージ前どうなの?
吉村 :どうもないですよ.
えなり:高見沢さんはどうなんです?
高見沢:僕もそんな.でも鏡は見るな.
吉村 :ポーッとするんですか?
高見沢:なに?それ.
えなり:遠い目をしてそうですね.
高見沢:本当?それはしないけど.
えなり:TOMさんは?
TOM  :俺はどうでもいいんだ.
高見沢:集中しないの?
TOM  :何もしない.
高見沢:うそ?テレビ持ち上げたり.
TOM  :するよ,これから.
歩  :でも陣内さんは何気に緊張しぃな感じするんですけど.
TOM  :由美ちゃんも緊張しぃだよね.
陣内 :おい!ゲスト.
えなり:ゲストですからね.
陣内 :たのむよ.気ぃ使ってくれよ,もうちょっとよ.
歩  :あの,白髪がね,ちょっと.
陣内 :うん.染めるのちょっとやめてみたの.いつも染めてんだ
    けどさ.
歩  :それも役作りの?
陣内 :ううん,これはズボラで染めなかっただけ.
進  :ナチュラルに.
歩  :さあ,それではこのコーナーから参りましょう.
    堂本一問一答!いろんな質問がどんどんきますんで,
    あまり考えずに.
進  :率直で.
陣内 :率直に.
歩  :こちらお座り下さい.それでは参りましょう.
    堂本一問一答!

Q  :陣内孝則さんに質問です.ふる里の自慢を三つ挙げてくだ
    さい.
陣内 :婚礼家具で有名です.あと古賀政男先生の出身地.
    大川栄策先輩の出身地.かまぼこが美味しいです.
Q  :子供の頃よく親に言われたことは?
陣内 :「家業を継げ」と言われました.「大工になれ」と.
Q  :「学生時代こんな悪ガキでした」というエピソードはあり
    ますか?
陣内 :いや,すごく真面目な少年だったんでほとんどないんです
    けど,よく怪我をさせた少年の親から電話があって,
    お袋が謝ってたのを覚えてます.
歩  :真面目じゃない.
Q  :子供の頃の自慢を一つ挙げるとしたら何ですか?
陣内 :クジ運がよかったですね.クジで中学入りましたからね.
Q  :子供の頃好きだったアイドルは?
陣内 :アイドルはですね,子供っていうか,高校時代に
    真行寺君枝さんとかに憧れてましたですね.
高見沢:女優さんでしょ?シンジョウキミエさん?
陣内 :真行寺君枝さん知らない?
高見沢:シンジョージ?
陣内 :真行寺.
高見沢:そうだよ.
TOM  :知らないんじゃないか.中途半端なやつだなぁ.
高見沢:悪い悪い.
進  :ゲストですから,ゲスト立ててかなあかかんわけですから,
    僕らが後ろでああやこうや言うとかじゃなくてね.
陣内 :おいおい,あんまそういうとこで引っ張んなよ.
進  :すいません.
陣内 :早くやろうよ.
TOM  :巻いてくよ.
Q  :それでは質問です.初恋はいつですか?またそのお相手は
    どんな人ですか?
陣内 :中学2年生の時に,小柄な人が好きでしたから,小柄で
    ちょっと可愛い子でしたね.
歩  :やっぱり小柄がね.
進  :小柄がいいね.
えなり:いいですね.可愛らしい感じがありますね.
進  :152〜3かな.
えなり:160弱がいいですよ.
歩  :あ,陣内さん!
TOM  :陣内!帰ってきてくれ.
進  :陣内さん.
TOM  :じゃあすいません,次の質問お願いします.陣内,やっと
    くよ,先に.
歩  :どうした?剛.
TOM  :やられたな.
えなり:先生!先生!撃たれました.
TOM  :やられたな.
高見沢:やられた.
えなり:心拍数が下がっています.気道確保.
進  :大丈夫.
歩  :あ,陣内さん.
進  :いやいや.
陣内 :俺,もう今度からよそに話題が行った時帰るから.
TOM  :巻いてくから.
陣内 :どうもそういう魂胆じゃなさそうだから.はい.
Q  :お帰りなさいませ.それでは次の質問です.当時だから
    出来た,今では考えられないようなことはありますか?
陣内 :あのね,他局の24時間テレビが始まった頃に,
    萩本欽一さんが司会だったんですけど,その時にバンド
    マン時代なんですけど,新宿ロフトで24時間演奏したこと
    ありましたね.3バンドで.馬鹿みたいでした.決して
    地球を救わなかったですね.
Q  :それでは次の質問はこの方からです.
VTR(八嶋智人さん):劇団カムカムミニキーナ八嶋智人から
    陣内さんに質問です.一緒に舞台をやりましたね.あの時
    はお疲れ様でした.いろいろご馳走になりありがとうござ
    いました.その時は,ベタな芝居が二人とも好きだねって
    話してたんですけど,意外に要求される芝居はベタじゃな
    くて,味がある芝居という感じだったんですけど,本当は
    どっちが好きなんですか?「自分はベタなのが好きだ」っ
    て言ってたじゃないですか.信用してたのに.どうです
    か?
陣内 :八嶋君は僕が作った映画に出てくれたんでけすけど,
    八嶋君に要求したのは笑いをとる演技でした.ベタのほう
    が僕は良かったと思います.すごく面白くやっていただい
    たと思います.
Q  :さて,次の質問です.自分の身体の中でいちばん好きな
    部分はどこですか
陣内 :昔は鼻が好きだったんですけどね.キャメラとぶつかった
    時にちょっと低くなっちゃったんですね.本当に救急車で
    運ばれたんですけどね.「美容外科に行け」って言われた
    んですけど,そのままにしちゃってるんですね.あの時に
    いろんなとこ直しとけば「違うんだよ,成長したんだよ」
    とかって言い訳してみたかったな.
Q  :次の質問です.一ヶ月休みがとれたら何をしますか?
陣内 :ハワイでボーッとするか本読んだりしたいですね.
Q  :今年中に挑戦したいことはありますか?あればそれは何で
    すか?
陣内 :やり投げ.
歩  :っス!!
進  :なに?それ.
Q  :それでは苦手なスポーツはありますか?
陣内 :ゴルフ.
進  :やられそうなイメージありますけどね.
Q  :さて,次の質問はこの方からです.
VTR(塚本高史さん):塚本高史から陣内さんに質問です.「ROCKERS」
    が間もなく公開されますが,陣内さん,続編は考えていらっ
    しゃるんでしょうか?その時は僕は出してくれるんでしょ
    うか?というのが質問です.
陣内 :まだ公開してなからね.当たればまだ描き足りてないとこ
    がありますんで,当たれば考えると思いますけど.まあで
    も塚本君も今伸びてますからね,声かけたら「忙しい」と
    か言われたらなんか嫌だなと思ってますけど.
歩  :逆にね.
陣内 :よく芸能界あるじゃない.って,ちょっとリアクションく
    れよ.
えなり:したほうがいいんですか?
歩  :どっちなんや?
陣内 :ごめんごめん.
進  :迷うな.
Q  :次の質問に参ります.奥様を何と呼んでいますか?また,
    奥様には何と呼ばれていますか?
陣内 :カミさんは「エリちゃん」って呼んでます.カミさんは
    僕を「パパ」とか「孝則ちゃん」って呼びます.
歩  :エリちゃ〜ん.
TOM  :エリちゃ〜ん.
高見沢:いいじゃん.
TOM  :リアクションしないといけないかと思って.
陣内 :君,黙っててくれ.
TOM  :わかった.俺はうるさいよ.
Q  :それでは奥様のここには勝てないというところはどこです
    か?
陣内 :運動量ですかね.
歩  :運動量?
陣内 :すごい運動してますからね.1時間ジョギングした後に
    乗馬クラブ行って2〜3鞍乗って,それで子供迎えに行って
    とか,そういう生活してますからすごいなと思いますね.
Q  :次の質問です.奥様にダメ出しされたことはありますか?
陣内 :はい.
Q  :何についてダメ出しされたんですか?
陣内 :昔ですけど,ベッドシーンがあって,「家のクセが出てる」
    という.
歩  :ええ!?それはけっこう.
TOM  :エリちゃ〜ん.エリちゃんだけが知っている.
陣内 :あ,君ちょっと黙って.
TOM  :悪ぃ悪ぃ.
歩  :ワオワオ.
Q  :さて,ぶっちゃけた質問です.浮気をしたことがあります
    か?
陣内 :私の辞書に「浮気」という言葉はございません.
歩  :なんか古いな,それ.
TOM  :新しい辞書買え.
高見沢:そうですね.
Q  :陣内さんの自伝を出版することになりました.そのタイト
    ルは?
陣内 :何でもいいんだけど,「ここに幸あり」.
TOM  :いいなぁ.
歩  :なんか「幸あり」なのに幸薄そうな感じがする.
Q  :もし生まれ変われるなら何になりたいですか?
陣内 :そうですね,27〜8ぐらいの自分にもう一回生まれ変わっ
    てみたいですね.
Q  :陣内孝則さん,ありがとうございました.

歩  :さあ,お戻り下さい.いろいろ掘り下げて聞いてこうかと
    思うんですけど,親に言われたことは「家業を継げ」.
    大工さんだったんですか?
陣内 :婚礼家具を作ってましたね.僕で四代目だったですから.
    長男の長男の長男ですから,家を継ぐのが当然だと思われ
    てましたね.
歩  :じゃあ,継がなかったわけですよね.
陣内 :うん.
歩  :じゃあ婚礼家具は?
陣内 :今もう不況でね,あんまり婚礼家具って売れないんですよ
    ね.だから実家ってすごく不況で.だから今は親父と弟で
    やってますけど.
歩  :ちゃんとやってらして,弟さんが.
TOM  :ごめんね,素朴な質問がとなりの男からきちゃったんだけ
    ど,「婚礼家具って何?」だって.
高見沢:すいません.
陣内 :いわゆる三点セットってあるじゃないですか,タンスの.
    ああいうやつ.
歩  :ちょっと立派なやつですか?
陣内 :よく大川栄策さんが歌番組でかついでらっしゃったやつ.
    ああいうやつ.
歩  :婚礼箪笥って重いんですよね,すごく.
陣内 :重いですよ.コツがいりますよね,抱えられるけど.
歩  :べつに抱えなくてもいいと思うけど.
陣内 :いやいや,でもね,あの町はね,大川市っていう町は本当
    に家具の町なんですよ.7割方だいたい木工所,材木屋,
    建具屋,塗料屋,そういう職業なんで,本当に女性の人を
    選ぶ基準もタンスが抱えられるかどうか,みたいな.
歩  :ええ?
陣内 :僕すごい小柄な女の子が好きだったんだけど,小柄な子を
    家に連れてくると「ダメ,あの人は.タンス抱えきらさ
    ん」ってことよくそれを基準に言われましたもん.
歩  :そうなんや.貧弱だとダメなんですね.
陣内 :なんかそういう昔の人はね.
歩  :由美さん的にはタンス抱えてる男いい?
吉村 :いいじゃないですか,力がありそうな.どうなんでしょ
    う?
金城 :ガリガリな人よりも.
吉村 :ガリガリ派?
金城 :ぜんぜん.がっしりいいと思いますね.
歩  :こんな悪ガキでしたというエビソードということで,真面
    目な少年とおっしゃってましたが,しかし怪我をさせて親
    に電話がよくきたなと.
陣内 :中学時代ね.すごかったね.
歩  :真面目じゃないですよ.
陣内 :いや,真面目だったんだよ.真面目なんだけど,子供って
    やっぱり残酷じゃない.俺,越境で入った学校なんですよ,
    試験受けて.そうすると付属の小学校から上がってくるや
    つが7割ぐらいいて,地元の優秀な連中が2割ぐらいいて,
    あとの1割がよそから来る子.そうするとマイノリティじゃ
    ん.少数派ってだいたいいじめられるよね.で,要するに
    なんか言われると,本当は学校の先生とかは「勉強で見返
    してやりなさい」とかって言うだろうけど,俺なんか殴る
    ほうが簡単じゃん.だからもうだいたい入学式の翌日から
    便所の裏に連れてって殴って.で,6人ぐらい殴ったらす
    ごく居心地良くなった.
歩  :最悪じゃないですか.
えなり:それ,優等生なんですか?
TOM  :入学式の次の日だったら,いじめられるヒマもないうちじゃ
    ん.
陣内 :いやいや,いきなり「山猿」とか言う奴いたんですよ.
歩  :陣内さんに向かって?
陣内 :山猿もクソも田舎の町のことだから「何言ってんだ?」と
    思ったけど,なんかちょっとわかったほうがいいかなと思っ
    て.
歩  :わからせた.
陣内 :わからせたほうがいいかなと思って.それで俺,すごい
    神経質だったのね,中学時代.神経性脱毛症ってあるじゃ
    ん,本当にハゲが出来るの.
歩  :円パゲですね.
陣内 :そうそう.子供ってそういうの冷やかしたりするじゃん,
    もちろん.当然そうなっちゃうんだろうけど.だから冷や
    かした奴をまた片っ端から.
歩  :「円パゲ言うなぁ!!」.
陣内 :まあ,それに近い.
進  :なるほど.
歩  :そういう喧嘩で負けちゃったりしたことは?
陣内 :体育の教育実習生に負けたな.やっぱり一通り終わるとだ
    いたい体育の先生が目を付けるんだよね.で,体育の先生
    にしょっちゅう殴られて.当時はよく先生が殴ったよね,
    僕らの時代って.
歩  :先生が?
陣内 :殴られませんでした?
高見沢:殴られましたよ.
陣内 :今,先生が殴るってすごいね,いけないことじゃないです
    か.でも当時は.
高見沢:普通に殴ってましたね.
陣内 :普通に殴られましたよ.
歩  :僕が小学校の時って,小学校は短パンじゃないですか.
    それを男の子が半ケツにさせられるんですよ,クラスのみ
    んなの前で.それでバァーンって思い切り叩かれるってい
    うのが恒例でしたね.
陣内 :俺,高校時代角材とかね,そういうので.
吉村 :角材?
金城 :危ないよ.
TOM  :番組だぞ.わかってんだろうな?
陣内 :うん.ムチとか角材で殴られたことある.それは外人の
    先生だったけど.英語の宣教師の先生で,煙草が嫌いなん
    だ.煙草喫ってる生徒はすごく.匂い嗅ぐのよ.で,学生
    服ってすごく匂い付くでしょ.俺,下宿してたから,下宿っ
    てどうしてもたまり場になっちゃうからどうしても付いちゃ
    うのよ.で,カウンセラー室ってとこに呼び出されてムチ
    とかで殴られたんだけど.
進  :カウンセラー室でムチ?
えなり:宣教師ですよね?
高見沢:そういう学校?
陣内 :となりに大学があって,一度エスケープして大学で煙草
    プカプカふかしてて現行犯でつかまって.その時はチャペ
    ルの裏に連れてかれて.
進  :チャペル?
歩  :チャペルなんだ.
TOM  :絵が合わねえな.
高見沢:ムチ?
陣内 :なんか壊れかけた椅子があったのよ.その5センチ四方
    ぐらいの板をバッとひっぺがして「ハイ,オ尻出シナサ
    イ」って.
歩  :すごいな.
陣内 :次の日座れませんでしたよ.そういうことありました.
歩  :悪いことはしないように.
陣内 :そうね.しないほうがいいと思う.
歩  :そういうことですね.そして中学受験がクジで入ったとい
    うことですけども.
陣内 :いや,今はどうなんだろう?今,国立大学の附属中学って
    クジじゃないかな?
えなり:そうですね.
金城 :あみだクジですか?
歩  :何を言うとんの?
金城 :何のクジですか?
えなり:ものすごいたくさん受けるんですから.
金城 :どういうこと?
陣内 :半分ぐらいは学力で落として,あとはクジなんだよね.
えなり:そうですね.
陣内 :それで僕はクジ運良かった.
金城 :すいません,わかりました.
歩  :すいませんね.
陣内 :でも当時の同級生が今県知事になってますからね.佐賀県
    知事.最年少の県知事.
TOM  :その県知事はやっちやったほうなの?
陣内 :いやいや,そいつは孤高の人でしたから.すごい真面目な
    優秀な人でしたから.
TOM  :ちょっとあったみたいだね.
陣内 :ないよ.ないって.「応援に来てくれ」ってさんざん友達
    に言われたんだけど.
歩  :今は交流ないんですか?
陣内 :いや,俺あんまり政治と関わるの嫌だから.だから「ごめ
    んなさい」って.
歩  :他に何か「こういう商品当てた」ってないですか?
陣内 :そうね,馬券とかサッカーくじのトトなんかは.一等はも
    ちろんないけど,二等三等はけっこう.
進  :すげえ.
TOM  :幾らぐらいになるの?
陣内 :いちばん高額で50何万ってあったかな.
歩  :すごいですね.
陣内 :でも結局トータルすると,もらった分ぐらいは払ってるよ
    ね.
歩  :なるほど.どっこいどっこいかなと.
陣内 :あ,ごめん.当たったもの.妻.これは切らないで.
歩  :へぇー.
進  :「切らないで」って.
歩  :ミカちゃんでしたっけ?
TOM  :エリちゃん.
吉村 :エリちゃん.
歩  :エリちゃん.
進  :ぜんぜん違うから.
TOM  :当たっちゃったんだ,妻に.
えなり:嫌な言い方ですね.
陣内 :すごい嫌そう.
TOM  :生ものは足が速いからね.
歩  :そっちの当たっちゃったじゃないですよ.
TOM  :妻に当たったっていう言葉は素敵だね.
えなり:素敵ですね.
陣内 :本当にそう思ってる?
TOM  :いや,本当に素敵だと思う.そういうことが言える歳になっ
    たからいいんじゃない.カッコいいもん.
歩  :素敵ですよね,そういう旦那さんとか.
TOM  :そうやってカミさんを褒める時は,よっぽど悪いことして
    るかどっちかだよね.
陣内 :次行きましょうよ.
歩  :「浮気という辞書はない」とおっしゃってましたが.
陣内 :そこか.
歩  :何ですか?
高見沢:僕の辞書にも浮気はないよ.
TOM  :結婚してないんだもんね.
歩  :結婚しないんですか?
高見沢:なに?そんな急に.とりあえず今は予定ないですね.
TOM  :同じ世代なんでしょ?だいたい陣内さんと.
高見沢:そうですね.
陣内 :先輩ですよ,二人とも.
TOM  :二個ぐらいですよ.同じぐらい.
陣内 :高見沢さんもTOMさんも先輩だし.
歩  :奥さんと知り合ったのは?
陣内 :ええと,16〜7年前,当時うちのカミさんは,なんかやた
    ら売れてましたよね.「non-no」の専属かなんかで,
    モデルさんでしたけど.当時,僕は本当に薄給で.
    私の10倍以上稼いでたんじゃないですかね.
歩  :どういうきっかけで知り合ったんですか?
陣内 :その時,永島敏行さんと一緒に仕事した時にうちのカミさ
    んのことちょっと知ってて「紹介してくれ」って言ったら
    そこの事務所の社長が「紹介するわよ.いいわよ」って紹
    介してくれて,それからなんですけどね.あんまカミさん
    のこと聞いてもね.
歩  :やっぱり夫婦円満という感じでしょうか?今でも.
陣内 :円満ですよ.
歩  :その秘訣ってあるんですか?
陣内 :うん,やっぱり忍耐ですね.
歩  :耐えるんですか,やっぱり.
陣内 :いや,お互い多少は我慢し合って.そのさじ加減がうまく
    いくようになって長く続くんじゃないですか.そう思いま
    すよ.
歩  :結婚とは忍耐ですか.
陣内 :そうね.やっぱりネガティヴなこと多いほうがいいよね.
進  :結婚生活ですか?
歩  :そうですか?
陣内 :おそらくね,幸せ幸せでずーっと行ってる人ってどっかで
    破綻きたしたりするんですよ.お互い痛みとか苦しさとか
    しんどさとか,そういうものを共有してくと,お互いに同
    じテーマで苦労しちゃうと,意外とそれが長く続いたりす
    るよね.具体的に言うと会場が暗くなるから言わないけど.
歩  :そして挑戦したいスポーツ,やり投げ.
陣内 :なんかさ,俺,やり投げ投げられそうに思うんだ.子供の
    頃,肩よかったから.
TOM  :狙って来ただけだろ?
陣内 :いや,違うって.本当にやってみたいと思うよ.でもどこ
    でやっていいかわかんないんだよ.
えなり:確かにね.
陣内 :やり投げ場とかないしさ.
歩  :やる機会ないですね.
陣内 :どこに問い合わせしたらやり投げさせてくれるかわかんな
    いから.だからやり投げやってみたいな.
TOM  :このごろよく思うんだけど,やり投げでもハンマー投げで
    もそうだけどさ,投げ終わってけっこう経ってから「ああ
    ああ!」って言うじゃん.あれなに?もう投げちゃってるじゃ
    んね.
えなり:そうですね.
陣内 :念を送るんじゃないですか?
TOM  :「飛べ!」って?そんな馬鹿な.
歩  :そして苦手なのがゴルフ.
陣内 :ロックじゃないよね.
高見沢:そう思いますね,僕も.
陣内 :そう思いますよね.でもやったことあんの,俺.
高見沢:え?
進  :じゃあスィングとか大丈夫ですか?
陣内 :昔,「河童」って映画のロケやった時に,北茨城でロケだっ
    たんですよ,一ヶ月ぐらい.そしたらあのへんって本当に
    パチンコ屋さんかゴルフ練習場かゴルフ場しかない.
えなり:多いですね.
陣内 :しかも僕は阪上二郎さんと一緒だったんですよ.で,
    「陣内ちゃん,ゴルフやんなきゃダメだよ」って言われて,
    ちょっと空き時間ヒマだったから一緒に行って.初めてコー
    ス行った時も阪上さんと一緒だったんだけど,もう横でう
    るさいうるさい.耳元で「はい,陣内ちゃん,フェイスが
    違うフェイスが違う.肩の向きが違う向きが違う.それを
    吐くように振ると,飛びます飛びます」って.
えなり:本当ですか?今の.
陣内 :いや,本当,本当.
えなり:「飛びます飛びます」ってやりたかっただけじゃないんで
    すか?
陣内 :本当よ.本当に言うんだって,耳元で.もうゴルフどこじゃ
    ないんだよ.
TOM  :誰も信じてないよ,今.
陣内 :いや,本当に言うんだって.
歩  :今のはネタちゃうかな?ってみんな.
陣内 :いや,本当だって.
進  :ネタですよ.
陣内 :じゃあ本人にちょっと電話しろよ!
高見沢:でも面白かったよね.
陣内 :でもさ,本当に初めて回った時にキャディさんが「芸能人
    の方と回れてキャディやってて本当によかったわ」ってす
    ごいよろこんでくれてんの.でも,ハーフ回っただけであっ
    ち行ったりこっち行ったりするもんだから,「はぁーはぁ
    ー」って言いながらキャディさん走り回って息切れてるわ
    けよ.で,ハーフ終わった時に「次は何時ですからね!」っ
    て言いながら怒って行っちゃってさ.なんて人を不機嫌に
    させるスポーツなんだろうって.
歩  :えなり君的には.
えなり:危ないですけどね,やっぱり.プロアマとかあるじゃない
    ですか.お客さんとか入ってると本当に怖いですね.
歩  :危ないんだ.
えなり:球当たると死にますから.
歩  :俺らもオーストラリアでやった時に,ちょっとそれると
    超高級住宅街なんで,「そっちガラス割るとヤバいよ」っ
    て.
TOM  :え?家が建ってるの?
進  :家がけっこう建ってたんですよ.
えなり:けっこう外国は.
進  :その真ん中にグリーンホールがあって.
歩  :あれ緊張した.
陣内 :日本でもありますよね,住宅地というか邸宅がゴルフ場の
    中に.
歩  :ゴルフはロックじゃない?
高見沢:ゴルフの格好がね.スタイルがね.
えなり:そなことないですよ.
高見沢:こういう格好で出来ないじゃん.
陣内 :高見沢さん,やってみて下さいよ.俺カッコいいいと思い
    ますよ.
高見沢:そうですか?
TOM  :ちょっとスィングしてみ,ここで.
高見沢:出来ないもん.
TOM  :教えてくれるって.
高見沢:どうやるの?
進  :えなり君がまず見本を.
陣内 :もういいや,やってやって.
えなり:ごめんなさいね.
陣内 :いや,俺も勉強したいから.
高見沢:どう持つの?
えなり:そうです.そのまま上げてシュッと左に.
高見沢:肩上がらないよ.
えなり:その服だとちょっと.
陣内 :タイト過ぎるかもしれないですね.
高見沢:こう?
えなり:そうです,そうです.
陣内 :ヒジは伸びたほうがいいんじゃない?
えなり:いや,でもこういう服の場合は.それで振ってください.
    いいじゃないですか.
進  :陣内さんも素振りを.
陣内 :教えてくださいよ.こう?
えなり:お尻が張ってたほうがいいんですよ,背筋が使えるから.
    高見沢さんやって欲しいですね.
陣内 :カッコいいと思いますよ.それでやって欲しいですよ.
えなり:そうじゃないと高見沢さんじゃないですもん.
TOM  :少し動いたからいいんじゃないかな.
陣内 :ゴルフやらないの?
歩  :僕らやらないですね.どうしても野球になっちゃう.とい
    うわけですいません,ありがとうございました.さあ,続
    いてこのコーナーです.
進  :いきましょう.
歩  :自分撮りイレブン!見てまいりましょう,こちら.走って
    ますね.これは皇居前ですか?
陣内 :そうですね.やっぱりちょっと正直太ってきたんで,ちょっ
    と痩せなきゃと思って.
TOM  :太ってきてんじゃん.
歩  :さっきは役作りって言ってたじゃないですか.やっぱり言
    い訳でしたか.
陣内 :うん.
進  :やっぱりこれは毎朝自転車で走ってるってことですよね?
歩  :向こうの人じゃないだろ.こっちこっち.
えなり:剛さん.
陣内 :いやいや,いちおう僕センターで撮ってます.
進  :じゃあ,緑が好きなほうで?
歩  :今度は通り過ぎちゃったよ.真ん中真ん中.
進  :あ,真ん中.
陣内 :いちばん大きく映ってるのが僕.
歩  :奥さんもかなり運動なさってるっておっしゃってましたけ
    ど,一緒に走ったりは?
陣内 :いや,一緒には走らないですね.
歩  :あら,一緒に走りましょうよ.
陣内 :なんで?一緒には走らないでしょ.
進  :夫婦ランニングいいじゃないですか.
歩  :サキさんでしたっけ?
高見沢:エリちゃん.覚えろよ.
進  :ぜんぜん知らん人出てきた.やっぱり走ると身体の調子は
    いいですか?
陣内 :やっぱりいいですね.適度に走る分にはやっぱりいいんじゃ
    ないでしょうかね.
歩  :次の写真見てみましょうか.まだ走ってますね.
陣内 :これは迎賓館.
高見沢:迎賓館行っちゃったね.
進  :外出たりするとサインとか求められますからね.
陣内 :いや,もう誰もいませんでしたからね.
進  :でも奥の方でけっこう.
TOM  :だんだん次を見るのが楽しみになってきたな.
歩  :手前が陣内さんね.
進  :あ,手前ね.
陣内 :いちばん大きく写ってるの.なんで君は小さく写ってるの
    を俺にしたいわけ?Tシャツだって同じじゃん.
歩  :「ROCKERS」ですよ.
進  :すいません,「ROCKERS」ね.
歩  :じゃあ次の写真.
TOM  :うまいねぇ.
高見沢:最高.
歩  :まだ走ってますね.
TOM  :なんでこういう名所ばっかり走ってるの?さっきから名所
    ばっかじゃん.
歩  :これ,本当は車でブーッと移動して「はい,じゃあ撮る
    よ」って撮ってまた移動して.
陣内 :なに言ってんの?
TOM  :だって皇居のあとはまずこっち行くだろ,普通.
えなり:迎賓館行ってますからね.
TOM  :迎賓館行ってからこっちにこないだろ.
進  :あそこの奥でタクシーで降りて,走って前来ただけですよ
    ね?
えなり:「ちょっと待ってて」みたいなね.
陣内 :いやいやいや,いちおう全国放送だから東京ってわかると
    こで走ったほうがいいと思って.それも合わせてちょっと.
TOM  :次,どこの前を走ってるか当てない?
歩  :当てましょう.
進  :次は霞ヶ関の料金所.赤いボックスのとこで写ってたり.
陣内 :そんなマイナーなとこじゃないな.
TOM  :六本木ヒルズかなんかじゃない?
えなり:今ね.それかベタに東京タワー.
TOM  :ああ,東京タワーね.
陣内 :いいところ突いてるかもしれない.
歩  :はい,続いて.当たりました.
高見沢:素晴らしいね.
えなり:当たった.
進  :当てたね.
えなり:ありがとうございます.でもベタベタじゃないですか.
陣内 :わかりやすい絵がいいと思って.
TOM  :このために一生懸命やってたんだ.
陣内 :ロケに一日かかっちゃったよ.
高見沢:素晴らしい.
TOM  :夕方になってきてるし.
高見沢:ちょっと暗いよね.
えなり:暗くなってきてますね.
進  :すごいなぁ.
TOM  :陣内さんきカッコいい.
高見沢:素晴らしい.さすがロッカー.
歩  :週にどれぐらいのペース走ってるんです?
TOM  :この写真見たら説得力ねえよ.
陣内 :最近ぜんぜん走ってなかったから.
歩  :久々に走ったわけですね?
陣内 :1年振りぐらい.
歩  :このために走ってくれたわけですね.
陣内 :「何かやってることありますか?」って言われて,これか
    ら走らなきゃいけないなと思って.
歩  :これを機に.
陣内 :まだこれで終わってないんだよ.
TOM  :まだあんの?
えなり:次はどこですか?じゃあ.
高見沢:雷門.そこまでは行かないか.
陣内 :あ,俺もそれ考えた.
歩  :考えたんだ.
TOM  :上野までは行かねえだろ.
進  :どこやろ?
TOM  :東京駅のホームじゃない?
陣内 :近いかな.どこだろうな.
えなり:何だろうな?あと名所.
歩  :秋葉原.電気街.
陣内 :それもあったね.
TOM  :西郷さんが後ろに立ってるとかさ,ハチ公がとかモアイ像
    とか.
陣内 :ハチ公もあったね.
TOM  :違うんだ.
歩  :見てみましょうか.ここ.新宿だ.
金城 :都庁.
えなり:都庁か.
進  :これ一瞬よぎったのよ.
歩  :言っとけ言っとけ,そういう時は.べつに当たったからっ
    て何もないけどね.都庁.新宿まで行きましたか.
TOM  :この距離走ったらすごいよ.
高見沢:すごいよね.
進  :絶対これ車移動してますよね.
歩  :明らかに車ですね.
進  :明らかにそうやと思うですけど.
陣内 :でも俺は走ってるんだって.それをうまく切り取るために.
    わざと象徴的なとこで撮ってる.
進  :なるほど.
TOM  :だって今の順番で言うと,都庁が左手に見えたら,あなた
    は後ろ向きが見えるはずだもん.東京タワーから来たら.
高見沢:そうだね.
陣内 :あんまりそういうリアリティを追求されても.
えなり:わかりやすさを追求して.
陣内 :わかりやすさをね.
TOM  :じゃあ走ってねえじゃん.
歩  :これ,イヤホンしながら走ってるように見えたんですけど.
    何か聞きながら?
陣内 :あれは最近サントラ盤が出ましてね,「ROCKERS」の.
歩  :映画のサントラが.
陣内 :あ,出ました.あれ?なんでこんなショットがあるんだろ
    う?気になりますよね.何を聞いてるのか.何だろうな?
    次行ってみましょうか.
えなり:素晴らしい.
陣内 :すいません,ごめんなさい,ベタベタで.
歩  :だから車で移動しながら走ったと.
陣内 :そうですね.
歩  :認めちゃった.ということで写真ありがとうございました.
    自分撮りイレブンでした.はい,続いては新企画ですね.
    堂本恥ずゴロ名言集!これはハズゴロと聞いてちょっとピ
    ンとこないかもしれませんけど,恥ずかしい語録,略して
    ハズゴロと言ってみますけど.まあ,芸能人やってますと
    雑誌とかでインタビューとか受けますよね.けっこう昔の
    インタビューなんかだと恥ずかしかったり.
進  :けっこう言うてるやろな.
歩  :自分が言ってた名言だったり「こんなこと言っちゃってた
    な,俺」とかあると思うんですけど,人生観,恋愛観,い
    ろいろ見てみようかなと.というわけで,今日から始まり
    ましたけど,陣内さんはこんなこと言ってました.まずこ
    ちら.「音楽で負けても喧嘩で勝とう」.
高見沢:誰が言ってたの?
進  :「平凡パンチより」ですね.なるほど.
陣内 :これは僕が言ってたというより,僕らより上の先輩たちが,
    ロックバンド,サンハウスとかいろいろいたんですよ,
    博多にね,直系の先輩というか.そういう人たちがよく言っ
    てましたよね.当時はね,僕らの世代より上って本当に歌
    う暴力団みたいな人ばっかりでね.
高見沢:先輩後輩が厳しくて.
陣内 :いや,本当に.吉田建さんなんて今はああいう丸い顔して
    るけど,ひどかったね.
歩  :建さん?
高見沢:拓郎さんも怖かったよ.
陣内 :昔の人たちは怖かったですよ.やっぱりほら,フォーク
    ソングだとどっちかっていうと弱みとか痛みとか悲しみと
    か歌えるんだけど,ロックってどっちかっていうと「ぶち
    破れ」だの「食いちぎれ」だの,なんかね,そういう歌っ
    てるとさ,あんまり弱そうに見せられないんだよね.
進  :なるほどね.
陣内 :喧嘩弱くても強そうに見せなきゃいけないしさ.カップヌー
    ドル食っててもステーキ食ってるような顔しろってよく言
    われたし.とにかく音楽で負けるなら喧嘩で勝て,みたい
    なそういう世界.
歩  :それがロックだと.
陣内 :そういう間違った方向に.
歩  :音楽としては負けを認めちゃってるわけですからね.
陣内 :あんまりそれは,そこそこ活躍してるバンドで僕たちより
    下手なバンドっていなかったように思うけど.
歩  :完全に認めちっゃてるんですね.
陣内 :あんまり音楽でどうのこうのっていうか,そういう感じじゃ
    なかった.ハッタリが命だったですね.
高見沢:そう,ロックは見た目ですよね.
陣内 :そうですよね.
歩  :これ,実際に実行したことは?
陣内 :あんまりなかった.
歩  :あんまりっていうことは,多少はあるっていうことですね.
陣内 :だからさ,昔は今みたいに本当のファンが本当に来てくれ
    るコンサートとかイベントとかって少なかったですよ.
高見沢:対バンでね.
陣内 :対バンでいろんなイベントがあって.ダンスパーティーっ
    て言ってもほとんどみんな壁の花で冷たく見てて,ちょっ
    と悪そうな連中がいちばん前きてガン飛ばしてたりとか,
    そういうのがあったから.僕らの世代はアナーキーってバ
    ンドとか一緒にツアー回ったりしてましたから,暴走族の
    連中が来てみんなでステージに上がってきたりっていうの
    が一つのパフォーマンスだったです.
歩  :こんな語録もあったんです.ちょっとご覧下さい.「東京
    に一発蹴り入れてやるぜ」.1979年の博多ラストライヴで.
    これ,どういうことなんですか?覚えてます?
陣内 :覚えてますよ.つまり,コンプレックスの裏返しですよね.
    一発決めてやるぜっていう言い方がこういうふうになっ
    ちゃったっていう.
TOM  :それがさっき走り回ってた場所なんだ?
陣内 :そうそう.
高見沢:違うと思うな.
歩  :インタビューで「博多のラストステージはすごかったんで
    す.200人収容のライヴハウスに400人入った.酸欠で失神
    したやつが8人も出て,“よーし,東京に一発蹴り入れて
    やるぜ”と思って初めて天下取った気分になった」と.
高見沢:これはわかりますね.
陣内 :これ,本当にね,スライダースの方いたでしょ,土屋さん.
歩  :土屋さんね.
陣内 :スライダースのマネージャーのエミちゃんが.
高見沢:エミちゃんね.
陣内 :エミちゃんが80sファクトリーっていうライヴハウスの
    マネージャーだったんだけど,そこでやったんですよ.
    そこがね,本当に換気の悪いとこで,200人入ればってと
    こに400入れちゃったもんだから,本当に酸欠になって
    バタバタバタバタ.
えなり:危ない.
陣内 :音楽に感動してっていうか,シビれちゃって倒れるんじゃ
    なくて.
歩  :苦しいんだ.
陣内 :人間として呼吸できなくなっちゃって.
高見沢:生き物としてまずいと.
陣内 :そう.
TOM  :動物として倒れてんだ.
陣内 :そう.
歩  :僕聞いたんですけど,ステージ上に上がってきた人を蹴っ
    てたと聞きましたけど.
陣内 :そういうの喜ぶパフォーマーと.要するに僕らはとにかく
    上がってくるの蹴飛ばして歌ってましたから.今は違いま
    すよ.今は左の頬を打たれたら右の頬を出す男ですけど,
    当時はなんかピリピリしてたんだよ.なんか「ロックはこ
    うあるべきだ」みたいのですごくピリピリしてて.だから
    ね,このあいだびっくりしたのは,共演者で「僕,北九州
    の出身なんですよ」「そうですか」「僕,高校時代にロッ
    カーズ見に行って,ステージに上がろうとしたら陣内さん
    に“てめえ,上がってくんじゃねえ”ってみぞおち蹴られ
    たんですよ.すごくうれしかったんですよ」って.
歩  :うれしいんだ.
陣内 :「すいませんでした」ってすごい謝った.
歩  :謝っちゃったんだ.
陣内 :そういうの喜ぶ人もいたんですよね.
歩  :やっぱりアルフィーも♪メリーアン〜って蹴って?
高見沢:いや,それはなかったけどね.でも陣内さんの目つきって
    いうのがね.僕レコード会社一緒でしたからね.
陣内 :そうそう.担当ディレクターが一緒でしたから.
高見沢:そうそう.で,ロッカーズがデビューする時に会社で会っ
    たことあるんですよ.
陣内 :はいはい.
高見沢:その時ね,もうビッチリ決めてるわけですよ.で,眼光が
    鋭いわけ.「フォークなんてものは俺は嫌いだ」っていう
    のがね,全身に表れてて,ちょっと挨拶するんだけど「あ,
    こいつらアルフィー?」って感じでね.
陣内 :そんなことないですよ.本当にこうやって「あ,アルフィー
    さんだ」って拝んで.
TOM  :おまえ,それはどの口が言ってんだよ?
陣内 :そういうピリピリしてた時期があったんだよ.
TOM  :僕ね,けっこういろんな人と話してて,なかなか人の言葉っ
    て残ってないじゃない.陣内君の言った言葉で一つだけ残っ
    てるのは,昔一緒にバンドやった時に,男と女がある一線
    を越える瞬間ってあるじゃない,それって何が揃った時に
    なるの?って言ったら陣内君が「こたつ,みかん,間」っ
    て言ったの.その三つが揃ったら男と女になっちゃうって
    言ったのすごく印象に残ってる.
歩  :こたつとみかんと間.
高見沢:ロックだね.
歩  :そうですか?フォークですよ.
高見沢:いや,こたつがロックでしょ.
えなり:ロックなんですか?
陣内 :そんなこと言いましたね,確かに.
TOM  :すごい言葉だと思いましたね.
歩  :なるほど.じゃあ次の語録.「マンションに遊びに行って
    帰る時,ドアの向こうで鍵のかかる音が聞こえる女はダメ
    だね」.
陣内 :つまり,女性の部屋に遊びに行って「じゃあさよなら」っ
    て帰ってく時に,もうエレベーターに向かう時にカチャッ
    と聞こえるとなんか寂しいじゃない.
歩  :なるほど.
陣内 :とりあえずエレベーター乗るまで聞こえないっていうのが.
歩  :すごい細かいとこまで気を遣われる方なんですね.
陣内 :すごいセンシティヴなの.
TOM  :俺なんてあれだぜ,行ってピンポン「あ,TOMだけど」っ
    て言ったらガチャッてカギかけられた.
高見沢:閉められたの?
歩  :閉められちゃったんだ.
TOM  :そういう時も嫌だな.
歩  :自分もそういうことしないってことですね,彼女に対して.
陣内 :そうですね.でも今は防犯のこと考えるとすぐ閉めたほう
    が.物騒な世の中ですから,すぐカギかけたほうがいいで
    す.この頃はまだロマンチストだったんですね.
歩  :でもこれって女性目線からどうですか?
吉村 :嫌じゃないですか,かけられたら.
金城 :私はかけない.
吉村 :かけない.
歩  :偉い.
陣内 :やっぱりかけないですか.
吉村 :嫌ですよね.
歩  :金城さんは?
金城 :靴挟んでる,ドアに.
TOM  :それ,違うだろ?
高見沢:それ,意味違わないか?
TOM  :どういうことだかわかんねえよ.
金城 :靴挟んでるんですよ,いつも.
進  :換気してるの?
金城 :そうそう.本当に閉めないんですよ.
陣内 :ちょっと物騒じゃないですか.
歩  :閉めたほうがいいよ.
進  :危ないよ.
金城 :はい,今日からぜひ.
進  :今日からぜひね,締めていただかないと.
歩  :これはでも世の男性諸君,女性にも言えることですけど,
    確かにこれはそう思えば言えるなっていうとこありますね.
TOM  :うまいこと言うね.
高見沢:これ名言.
陣内 :ありがとうございます.
歩  :続いてこちら.「心はクールな製氷器」.
TOM  :ふざけんな.
高見沢:わお.
歩  :1982年に.
TOM  :次行こうよ.
高見沢:聞いてみようよ.
TOM  :どの口がいったのか聞いてみよう.
陣内 :あのさ,歌詞でしょ?
歩  :ロッカーズのアルバムの「バースト・シティ」という収録
    曲の中から.
陣内 :もう語呂合わせで適当に作ったんだよね.そういうのな
    い?要するにクールな言葉を吐き出しちゃうやつのことを
    表現したかったんだけど,適当な言葉がなかったんで製氷
    器ってつけた.製氷器って氷吐き出すじゃん.
歩  :なるほど.
陣内 :ちょっと表現として稚拙かもしれないけど,それで何か
    鬼の首を取ったような言われ方しちゃうと.俺だって,
    昔の日活のスターさんが歌ってる歌とか大好きだもん.
歩  :♪おいらはドラマー〜.
陣内 :そう.年がら年中ドラムを叩きゃ借金取りも逃げてゆく.
    そういう歌大好きだもん.
歩  :アルフィーではそういうのは?
高見沢:僕らが作った曲じゃないんだけど,「この曲を歌え」って
    もらったタイトルの曲があったんだけど,これがちょっと
    僕的には.二人は気に入ってたんだけど,「ちょっとこれ
    は」っていうのあったね.
歩  :どんなのです?
高見沢:「府中捕物控」っていう.これはちょっと待ってくれ,
    みたいな.これは有無を言わさずレコーディングしちゃっ
    たんだけど.
歩  :そうなんですか.
TOM  :俺たちもあるよ.俺たち「インド人のリンゴ売り」.
高見沢:そっちのがカッコよくない?
TOM  :カッコいい?
高見沢:語呂合わせ的に.
歩  :PUFFYは?
吉村 :なんでしょう?
金城 :世界中回る歌とかいいじゃないですか.カニとか食べるや
    つ.
吉村 :「渚にまつわるエトセトラ」.でもそんな突拍子もないの
    ないですね.
歩  :Kiroroでは?
金城 :Kiroroで突拍子のやつ?
高見沢:君がいちばん突拍子もないよ.
金城 :タイトル?金城綾乃って言うんです.
高見沢:あなたがいちばんすごい.
歩  :金城さんはさ,タイトル考えたことないの?
金城 :ありますよ.私たちっていつも曲の出だしがタイトルにな
    ることが多くて.「長い間」とか.で,「未来へ」ってい
    う曲があるんですけど,「ほーら」ってずっと呼んでたん
    ですよ,学生の頃.でもずっと「ほーら」じゃダメだからっ
    て「未来へ」ってしたんですけど.
歩  :「未来へ」って自分で考えたの?
金城 :千春が.
歩  :自分が考えたのは?
金城 :普通には,「本当は何になりたいんだろう」とか.
陣内 :昔,ロッカーズの頃にベースの奴が曲作ってきたの.それ
    がね,メロディが♪スウィートシェリーよりドライマティー
    ニ〜ってけっこういいメロディだったの.で,ある日さ,
    テレビをボーッと見てて「大江戸捜査網」やってたのね.
    そしたら♪ボンボンボ,ボンボンボ,ボンボンボボン〜.
    まったく一緒.
高見沢:偶然の一致.
陣内 :こういう偶然もある.不思議なんだな.ロック界には多い
    ですよね.
高見沢:特に大江戸はね.
陣内 :やっぱりありますか.
歩  :なるほどね.はい,というわけで以上,陣内孝則さんの
    恥ずゴロ名言集でした.
進  :でした.
歩  :続いてこのコーナー参りましょう.

「ベストヒットたかみー」

歩  :せーの.
進・歩:堂本!
高見沢:ベストヒットたかみー!それではまずはVTRからご覧下さい.
VTR:福岡県博多.この街には知る人ぞ知る数々のアーティスト
    を世に送り出し続けているライヴハウスがあるのです.
    1970年11月,博多に産声をあけだライヴハウス照和.学生
    運動で騒然としていた当時,世の中を明るく照らしたいと
    いうオーナーの熱い思いから照和の歴史は始まり,照和で
    歌いたいとやってくる地元のアーティストが後を断たなかっ
    たのです.チューリップ,海援隊,井上陽水,甲斐バンド,
    長渕剛,そして陣内孝則さんが率いたロッカーズなどなど,
    多くのスターがこのステージを踏んで巣立っていきました.
    日本中の音楽ファンに博多のライヴハウス照和を知らしめ
    たのです.今夜はこの今なお伝説の福岡の音楽シーンを代
    表するライヴハウス照和にスポットを当てます.
高見沢:今週はですね,博多のライヴハウス照和にスポットを当て
    てみたんですけど.これは陣内さんは出たことはもちろん
    あると思うんですけど,なんかオーディションがあるんで
    すか?
陣内 :僕の場合は違ったですね.THE MODSの森山さんって僕の
    ちょっと先輩なんですよ.それでモッズが出てて「30分時
    間やるから」って.
高見沢:やってみろと.
陣内 :マネージャーが認めたらレギュラーになれるからって.
    だからその時モッズの時間を30分もらって,やって,
    マネージャーが「来週から出てくれ」みたいなことで決まっ
    たんですよ.だからすごく森山さんには感謝してます.
高見沢:なるほど.
陣内 :甲斐さんも最初は生ギター一本でしたからね.
高見沢:あ,そうなの?
陣内 :「スヌーピーのTシャツを着た101匹ワンちゃんみたいな
    耳をした女の子が好きだ」みたいなこと言って歌ってまし
    た.
高見沢:本当に?
陣内 :そういう時代ありましたよ.喋りもうまいしね.すごい人
    気ありましたから.
高見沢:すごいですね,この照和っていう喫茶店.ライヴハウスで
    すけど,喫茶店なんですよね.
陣内 :喫茶店なんですよ.
高見沢:ライヴハウスのはしりというか.井上陽水さんであるとか,
    海援隊の皆さんとかですね,チューリップの皆さんである
    とか.
歩  :そうそうたるメンバー.
高見沢:KinKiの二人は知らないよな?
歩  :今見た初めて知りました.
高見沢:昭和生まれだろ?でも.
進  :それは昭和生まれではありますけど.
TOM  :ベストヒットたかみーっていつからこうなったんだよ?
    作曲家やるんじゃなかったのか?
高見沢:そんなに作曲家いないんだって.
TOM  :なるほどね.長渕君も出てるね.
陣内 :長渕さんはね,一度デビューして,レコード会社と喧嘩し
    たかなんがて帰ってきて.
高見沢:そうなんだ.
陣内 :その時に僕,同じ日に出てましたよ.
高見沢:ロッカーズと?
TOM  :対バン?
陣内 :対バンっていうか,一日2バンドっていうか,フォークの
    人とロックの組み合わせがあったりして,ロッカーズやっ
    て長渕さんやって,ロッカーズやって長渕さんやってって
    いう日もあったりして.
TOM  :明太ロックってここのことなの?
高見沢:博多で生まれたロックのことを.
陣内 :そうですね,博多全体で.
TOM  :まあ,だいたいこのへんでやってる人たち.
陣内 :僕たちのころは80sファクトリーとかパワー・ハウスとか,
    いろいろありましたから,ロック系の.
高見沢:ロッカーズ出てましたね,赤いスーツで.
歩  :ね.
陣内 :若かったですね.
高見沢:あの感じでガン飛ばされた,俺.
陣内 :そんなことないです.アルフィーが来たらもう「僕たちも
    売れますように」って.
高見沢:僕らも売れてなかったよ,あの時.
陣内 :そうでしたっけ?
高見沢:やっぱりフォークには冷たい目線で.
陣内 :またまた.そんなことないですよ.
高見沢:そうですか.で,照和は一度閉められたんですけどね.
    チェッカーズも出てたのね,そういえば.
陣内 :そう.それは僕チェッカーズっていうか,久留米の人に頼
    まれて僕らの前座っていうか,僕らが30分開けて,
    チェッカーズの前身のバンドをブッキングしたんですよ.
高見沢:陣内さんが.
陣内 :ええ.僕らの持ち時間の中でやってもらったんです.
高見沢:陣内さん詳しいですね,照和の.
陣内 :僕らの時代は実際やってましたから.その時ヴォーカルじゃ
    なくてコーラスやってたのが藤井フミヤだった.
高見沢:歴史があるところですね.こういうライヴハウスはやはり
    残してですね.一時閉鎖したんでけすど,また.
陣内 :僕らが半年やったらつぶれましたね.
高見沢:ロッカーズがつぶしたんですか?
陣内 :そういうんじゃないですけど.
TOM  :喫茶店ってお茶飲んでるとバンドが見れるんですか?
陣内 :あのね,喫茶の階が一階にありまして,それはちゃんとし
    た喫茶店なんですけど,地下に降りてくとライヴハウスだっ
    たの.それで僕らが出てた時代は四階にあったんですね.
高見沢:アンプ運ぶの大変だね.
陣内 :エレベーターありましたから.
高見沢:すいません.
陣内 :話に乗ってけなくてごめんなさい.
高見沢:昔ね,渋谷に屋根裏ってのがあって,パチンコ屋の二階だっ
    たんだけど.
陣内 :屋根裏大変でしたよね.キャバレーロンドンのあるとこで
    しょ?
高見沢:そうそう.アンプ運ぶのがもう大変で.桜井がベースでで
    かいアンプ買っちゃってね.二人で運んで.まあいいんで
    すけど.そのように今週はライヴハウス照和にスポットを
    当ててみたわけですけど.ということで今日はこの照和か
    ら出た中で,チューリップの3rdシングルで「心の旅」を.
歩  :これは誰もが知ってる曲ですよね.
高見沢:これは知ってますよね.これをみんなでセッションしたい
    と思います.
歩  :さあ,というわけで番組も最後になりました.いかがでし
    たでしょうか?
陣内 :楽しかったです.みんながこんなに冷たいと思いませんで
    した.
歩  :そんなことないでしょう?
陣内 :そう?なんか映画の話なんにもしなかったよ.
TOM  :そういうこと言ったら宣伝になっちゃうじゃん.
陣内 :そうだよね.僕,そういうつもりで出たわけじゃないから
    ね.
歩  :でも公開は?
陣内 :ええ,9月の27日.東京はね.
進  :言っちゃった.
歩  :陣内さんの人生みたいなもんですよね.
陣内 :いや,他界したんですよ.じつは相棒っていうか,
    ギタリストが.
高見沢:そうなの?
陣内 :谷ってサングラスかけてたやついたでしょ?
高見沢:ええ.
陣内 :あいつが18から一緒やってる友人なんだけど,7年前に
    バイク事故で他界しちゃって.そいつを主人公に映画作ろ
    うと思ったのが始まりなんですよ.やっとここへ来て実現
    したんでね.で,面白い話になったんで.若手の今元気の
    いい俳優さんたちがいっぱいやってますから.あとキョン
    キョンがボンテージファッションで出てくれたりね,あと
    佐藤浩市さん,中井貴一さん,鈴木京香さん,
    風間トオルさん,麻生祐未さん,そういう人たちも.
進  :すげえ.
歩  :すごいですね.9月27日.
陣内 :東京は27日からですね.博多は20日から.
歩  :ぜひチェックなさって下さい.というわけで本日のゲスト
    陣内孝則さんでした.どうもありがとうございました.
陣内 :どうもありがとうございました.
進  :ありがとうございました.
歩  :また来週です!

♪心の旅へ〜



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