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「ハッピーバースデー」シンポジウムに原作者青木和雄先生・吉富多美先生ご登場!
心を打つ先生の一言一言に感動!

「家族の忘れもの」をテーマに、揺らぎ続ける日本の“家族の肖像”、そのあり方を問うスペシャルドラマであり、プロデューサーの中村百合子も「ドラマの冒頭は、表面的に見るとショッキングな親子関係。しかし、その根底にあるのは“どこにでもありうる親子”であり、普遍的な家族の葛藤(かっとう)であると思います。」と語っているようにドラマ「ハッピーバースデー」は誰もが抱える問題を描いているのです。
よりドラマへの理解を深めていただくことにより、より深くドラマを楽しんでいただけたらと思い、今回原作者の青木和雄先生と吉富多美先生をお招きしてシンポジウムを開くことと致しました!
会場には子育て真っ最中のお母様たち、お父様たちなど未婚既婚を問わず教育に感心のある方々をご招待し、さらにはインターネットを通じ、子育て真っ最中のお母様たち10名ほどにご参加いただきました。
シンポジウム冒頭でまずは、木村佳乃さんが娘を愛せない母親を熱演され、大橋のぞみちゃんが声を失う役を一生懸命演じてくれたことにより無事クランクアップしたことをご報告。さらにのぞみちゃん演じるあすかの心の支えとなる三國連太郎さんが特別出演され、学校のクラス担任役として田中裕二さん(爆笑問題)も友情出演されるといったニュースをご報告、出席者皆さんの強い関心を得ていました。

今回お招きした原作者の青木和雄先生は校長先生も務められ長年にわたり教育カウンセラーとして活躍されてきました。また吉富多美先生も執筆活動の他、「神奈川子ども未来ファンド」というNPOを通し、子どもたちは皆の宝と考え子どもたちを様々な形で支える活動を続けています。

「ハッピーバースデー」は小説ですが、実は実際に青木先生が出会われた母と娘がモチーフになっているのです。

ある日お母さんが娘を連れて、娘の声が出なくなった、と相談に来たそうです。お母さんは「この子は本当にぐずで」と娘本人の愚痴を語り始めたそうです。
母親は子どもに対し「あんたなんか産まなきゃよかった」と言ったこともあったと聞き青木先生は驚き「お母さんそんなことを言ったらどんなにお嬢さんは辛かったことか」と言わずにいられなかったそうです。次第にお母さんと話しを進めていく内に母親自身から、「実は私母親に愛されてこなかったのです。」という告白があったそうです。そんな母親からの言葉を受けながらも青木先生が娘に「お母さんのこと好き?」とたずねるとこくりとうなずいたそうです。「大好きなのに自分が悪い子だからお母さんが好きって言ってくれないの」というお嬢さんの心の叫びが聞こえたように青木先生は思ったそうです。

この体験を通じて、心の叫びが大人に通じてない、理解されてない、ということを世に伝えたいと思い、吉富先生としるしたのが「ハッピーバースデー」なのです。
さらに、この本を初めてしるしたのは1997年。神戸の児童殺傷事件や、動物殺傷事件が多数の学校で起きていた頃で、「命の大切さを伝えたい」と思われたこともこの本をしるした大きな理由になっているということです。

吉富先生も様々な親子の悩みに向き合ってきた中であるエピソードが忘れられないと言います。
その母親は「子どもと相性が合わない」と訴えてきたそうです。そんなショッキングな一言にカウンセラーをやめようかとまで思われたそうですが、親子との対面を根気強く続けたそうです。その結果見えてきたのは母親が抱えていた問題でした。子どもの頃からずっと裏切られてきた、と語る母親は誰も信じられない人となってしまい心にプロテクターを付けずには生きられない人となってしまったのでした。吉富先生は子どもを虐げる母親というのは自分とは無関係の人間と思っていたけれどそれは傲慢な考えだったとその時発見したそうです。もしも自分も親から愛を受けていなかったら、友人がいなかったら。自分にもそのような親になってしまう可能性があると知ったのです。
一日一回でいいから子どもを抱きしめてあげてほしいと吉富先生は母親に語ったそうです。
その後母子は転居してしまい連絡も取れなくなり心配していたところある日その母親から手紙が届いたそうです。「抱きしめても最初は固かった子どもの体がだんだんと柔らかくなり、昨日初めて子どもが私の胸の中に飛び込んできてくれました。温かい体温を感じました」と書いてあったそうです。

吉富先生も自分自身に問いかけるそうです。ぜひ皆さんも、「どれだけ子どもの言葉に耳を傾けてきただろうか、心に寄り添えたか」、と問い直していただきたいと語っておられました。ドラマがそんなことを考えるきっかけになることを願っていますという吉富先生の言葉にシンポジウム主催者もあらためてドラマに課せられた使命を感じました。

今回のシンポジウムを行うに当たり、事前に「妊娠・出産・育児情報サイト・ベビカム」を通じ、約600名の育児真っ最中のお母さんたちにアンケート調査を実施しました。
質問内容は以下の5つ。

質問(1)については、かわいくないと思ったことがある、たまにあるが6割以上、質問(2)愛してない、愛せないと思ったことがある、たまにあるという方は、4人に1人もいる、ということが明らかになりました。
アンケートへいただいた具体解答の中には、
「最近は、妙にベタベタされたり金魚のフンみたいに付きまとわれる事。」が嫌というお母さんの正直な意見もありました。
「小4で、かなり一人前の事も言うし対等に話しを出来、同性の友人の様な感じなのにベタベタするのが自分として違和感を感じます。それにつけて女特有のややこしい部分も出てきて、うっとうしいと思う事も多々あります。」ということなのです。
愛せないという声が決して少数派ではないという実態を受けて、青木先生や吉富先生は、親に限らず子どもが信頼できる大人が一人でも存在することが大切、と語っておられました。

質問(3)自分の親に言われた(された)嫌だったことを子どもにしてしまうことはありますか。 ある、たまにある という解答が3割ほどありました。
事前アンケートに寄せられた具体的回答には、
○「嫌な子やな」といってしまう。
○母が厳しい人で怒られた記憶ばかりがあります。体罰もかなりありました。ほめられた記憶よりも叱られた記憶ばかりで、今でも母親が苦手です。上の子供のときと同じようなことはすまいとおもっていましたがやはり同じように怒ってばかり。自分でも嫌になることがあります。
といった回答が寄せられました。

さらに、ドラマの設定と同じように、
質問(4)子どものせいで自分のキャリアや人生設計を邪魔されたと思うことがありますか。というアンケート調査も行いました。
ある、たまにあるが全体の1/4程26%程の方々がある、たまにあると考えています。
具体的な回答として、ネットでの参加者の方より、
「専門職です。すごく我儘な気持ちだとは思うのですが、子供を持たず、ずっと働き続けて来ている学生時代からの友人(同業種)と比べると、出産→子育てと、プロフェッショナルの道とはかなり外れてしまい、もう戻れない自分を悲しく思います。責任を持ってしっかり仕事をしようと思うと家庭を顧みない生活になるしかなく、それをしてしまうと子供・家庭生活は崩壊するのは確実です。だからと言って子供が居なかったらっていう考えもなく、しょうが無いのかななんて思います。」
といった心からの訴えもありました。

さらに、吉富先生からぜひ聞いてほしいというご要望をいただいた質問を皆さんに追加調査しました。
質問(5)子育ての悩みを相談できる人はいますか。
相談できる人はいるという答えが6割以上ながら、その相談相手に多いのはパートナーだけにパートナーにまつわる相談をする相手はいない、深い内容の相談はできないといった声が集まりました。
ネット参加のお母様たちからも、
簡単な相談はママ友にできるけれど、深い悩みになるとどんな風に広まってしまうかも不安でママ友には相談できない。
と言った声が寄せられました。

シンポジウムの進行を行ったのは、フジテレビ松尾紀子アナウンサーです。
松尾アナ自身も中学3年生の女の子と小学5年生の男の子を育てるお母さん。親子揃って青木先生、吉富先生の著書の愛読者だそうです。長年にわたり教育について取り組んできた松尾アナは、自身の子育ての経験をも交えつつ先生のお話とお母さんたちの声の橋渡しを行い、さらに今、お母さんたちが抱える問題点を浮き彫りにしてくれました。

会場では、子どもたちは様々なシグナルを発信しているという話題になると、ネット参加をしていたお母様から、
「子どもが給食を食べない」「どの程度になったら相談したらいいのでしょう」という質問が寄せられました。
両先生は程度がわからないと具体的なアドバイスはできませんが、と語られつつ子どもが発信するシグナルについて以下のようなアドバイスが青木先生よりありました。
「ちょっとでも気になったら、わかろうとしてあげてください。「うん。うん。」と聞いてあげるんです。一番信頼している親が、自分の悩みを理解してくれていると思うと、子供の情緒は安定します。安定する前に否定してしまうと、わかってくれてないと思って、ますますマイナスになってします。
わかってあげた上で、「私はこう思うよ」と伝えてあげれば良いのです。」と。
吉富先生からも「アンテナを張る必要はあるけれど、こどもの失敗を認められるような心の広さや安心感を子どもに与えられることが大事なんじゃないかと思います。」
日々、子どもが立ち向かっている現実、親が対峙している問題に向き合っているお二人ならではの解答の数々に会場の皆さんも深くうなずくことあり、涙ぐむ一幕もあり、とひじょうに心揺るがされるひとときとなったようです。

シンポジウムを終了するに当たり、
吉富先生は「子どもは愛を注がれて育ちます。自分の子どもだけでなく、地域の子、世界の子が愛を欲していますのでぜひ愛を注いで下さい。」と強く訴えておられました。
また、青木先生も「子どもたちの心の叫びをわかろうとしようよ、そのためには聞こうよ。感情も受け入れようよ。親子関係のベースのところにこれが必要だな」とメッセージを贈られました。

シンポジウム終了後、ネット参加して下さったお母様から以下のようなご意見が届いていましたのでご紹介したいと思います。
「子供たちを救うためには、一番傍で接するお母さんお父さんをまず救うのが早いと思います。こうしたシンポジウムは、何かしらご自身の子育てに不安がある方が耳に目にとらえてやってくると思います。どうか、その「本当はとても罪悪感にさいなまれている」お母さんたち自身をみんなで愛してほしいのです。お母さんの子供を抱く力は、どれだけお母さんが抱きしめられているかの力に比例します。愛されている、そう感じているとき私たちは、他の人をあしらったり、邪険にはしないものです。」という切実な訴えをいただきました。

子どもたちだけでなく、子どもを育てる親の皆さんのことも一緒に、世の中皆で温かく支えていける、そんな社会にするにはどうしたらよいのでしょう。
今回のドラマ「ハッピーバースデー」が子育て真っ最中の方々だけでなく、全ての人たちに、皆が支え合う社会、温かい絆で結ばれる人間関係を築いていくことなどを考えるきっかけとなればと願うばかりです。

シンポジウムのご感想、ご意見のある方ぜひホームページへぞくぞくご投稿下さい。お待ちしております。