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コラム

vol.12

文=高樹ミナ

2016年9月7日

リオパラリンピックがついに開幕! 注目ポイントはココ!

8月はオリンピックで沸いたブラジル・リオデジャネイロで、いよいよパラリンピックが始まります。日本選手団も続々と現地入りし、開幕を今か今かと待っているところ。最初は静かだった選手村もすっかり賑やかになり活気に満ちあふれています。

現地時間7日(日本時間8日)、マラカナン・スタジアムで開会式が行われるリオパラリンピックは、新競技のカヌーとトライアスロンを加えた22競技528種目で争われます。28競技のオリンピックよりも競技数は少ないのに種目数がやたらと多いのは、パラリンピックには障害の種類や程度などによる「クラス分け」があるためです。分け方は競技ごとに異なりますが、競技によってはちょっと複雑。最初はとっつきにくく感じるかもしれませんが、この後、注目選手をご紹介しながら、具体的なクラス分けにも触れてみたいと思いますので、少しずつ慣れていって下さい。

大会前半からメダルラッシュに期待!

開会式の翌日からは相次いで競技が始まります。花形競技の陸上や水泳は大会を通して注目選手が続々と登場。特に水泳は前半からパラリンピックメダル常連の鈴木孝幸選手や成田真由美選手、若手の山田拓朗選手や一ノ瀬メイ選手、後半は木村敬一選手ら楽しみなスイマーたちが複数種目に出場し、メダルラッシュが期待されています。
ちなみに水泳のクラス分けは視覚障害と肢体不自由に分かれ、視覚障害は3クラス、肢体不自由は平泳ぎ(SB)が1〜9クラス、自由形、背泳ぎ、バタフライ(S)および個人メドレー(SM)が1〜10クラスに分けられます。実際の表記は、例えば50、100、400m自由形と100mバタフライに出場する山田選手は全てS9クラスとなりますが、これが鈴木選手になると100、200m自由形がSB5、50m平泳ぎがSB3、150m個人メドレーSがSM4と少し複雑になります。これはクラス分けの上に、複数種目に出場可能な水泳ならではといえるでしょう。

水泳の山田拓朗選手。悲願のメダル獲得を目指す!

水泳の山田拓朗選手。悲願のメダル獲得を目指す!

水泳の一ノ瀬メイ選手。この笑顔をリオでも期待したい

水泳の一ノ瀬メイ選手。この笑顔をリオでも期待したい

オリンピック並みのパフォーマンスは見逃せない

大会後半も注目選手が目白押しです。陸上では2018年北京大会で、日本人の義足アスリートとして初めてメダル(銀)を取った、走り幅跳びの山本篤選手(T42:大腿切断などのクラス)が登場。そして、クラスは違いますが、同じ走り幅跳びで見逃せないのがドイツのマスクス・レーム選手(T44:片足下腿切断などのクラス)。オリンピック金メダリストを上回る記録の持ち主とあって、今大会でも世界中をあっと言わせる大ジャンプを目撃できるかもしれません。
走り高跳びでも、世界で一握りの2mジャンパー・鈴木徹選手(T44)が悲願のメダル獲得に挑戦。2000年シドニーから連続でパラリンピックに出場している鈴木選手は、ベテランになった今も自己ベストを更新しており、“5度目の正直”がおおいに期待されます。
そして、パラスポーツの有名人といえばこの人、車いすテニスの国枝慎吾選手。今回のリオで前人未到のシングルス3連覇を狙います。今年4月、内視鏡による右肘のクリーニング手術を受けた影響が心配されていますが、これまでも幾度となく試練を乗り越えて来た国枝選手は、リオ前に出場したカナダ・トロントの大会でシングル優勝。順調な仕上がりでリオに乗り込みました。また、女子も世界ランキング2位の上地結衣選手がメダル候補とあって、日本人のアベック優勝が見られるかもしれません。
他にも挙げればきりがない注目競技と選手たち。私たちはこれから連日、彼らの超人的なパフォーマンスの目撃者となるのです。驚きと発見に満ちた12日間を、ぜひお楽しみ下さい!

陸上の山本篤選手。日本の陸上義足選手で唯一のパラリンピックメダルホルダー

陸上の山本篤選手。日本の陸上義足選手で唯一のパラリンピックメダルホルダー

陸上の鈴木徹選手。5大会連続の出場となるリオパラリンピックで、悲願のメダル獲得を目指す!

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