●駅伝、新時代へ
いよいよ、学生駅伝シーズンが開幕する。
昨年は、駒澤大学、山梨学院大学の2強が学生駅伝界をリードしていた。駒澤は出雲:3位、全日本大学:優勝、箱根:優勝と、出雲こそ3位に甘んじたが全日本、箱根では王者の貫録を見せつける横綱レースをした。山梨学院は出雲を7年ぶりに制し、勢いをつけてのシーズンインとなったが、全日本、箱根では駒澤の強さに屈し2位にとどまった。今年もこの2校が軸となっていきそうな学生駅伝界ではあるが、異変―勢力図の変化が起きている。
昨年の出雲で2位に食い込んだ神奈川大学は箱根ではまさかの11位で、7年ぶりのシード落ち。90年代、学生駅伝で優勝争いの常連校だった神奈川大学をはじめ、古豪も苦しんでいる。早稲田大学も出雲出場権を初めて逃した。中央大学、順天堂大学も出雲こそ出場権を得ているが、全日本の予選会を勝ち抜くことができなかった。そのようななかで日本大学、大東文化大学、日本体育大学が上向きの様子を見せている。学生駅伝界の勢力図の変化を、出雲で見てほしい!
また、以前は、出雲といえば、全日本、箱根の前哨戦というイメージがあったが、コースが変更し、3区がエース区間として確立してから「タイプの違った駅伝」とコメントする監督・選手が増えてきており、「前哨戦ではなく、学生スピード駅伝」として定着してきている。そのあたりのスピード感もぜひ体感していただきたい!
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●2連覇なるか!山梨学院大学
出だしの1区で流れを作りだし、エース区間である3区で各大学から選ばれたエースと勝負をし、出雲で最も長い距離を走る最終区間の、3つの区間に力のある選手を配置したオーダーが組めるかどうかが勝負の鍵を握る出雲。山梨学院大学には、今季学生長距離界のトラック王者(日本インカレ5000m、1万m2冠)の橋ノ口滝一を1区に、高校時代より安定感抜群でどんな時でもきっちりと走り抜く調整力を持ち合わせるキャプテンの高見澤勝を3区に、そして、アンカー区間までに1分程度のビハインドがあってもそれをひっくり返す力を持つオンベチェ・モカンバが起用される可能性が多いため、2連覇は濃厚だ。
橋ノ口、高見澤の4年生2枚看板はこれが最後の出雲となる。絶対に負けられないと意気込み十分
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●駒澤大学が王者の貫禄を見せるか
駒澤大学にはキャプテンの内田直将に、塩川雄也、田中宏樹、太田貴之の3年生トリオで主要区間を固める。エース内田は、夏場に故障をし出雲に間に合うかどうか現段階では不明。内田を欠くことになれば多少の戦力ダウンは否めないが何しろ層の厚さがある。力のある新人を多く起用し、2区、4区、5区という区間で差をつける作戦を立ててくるかもしれない。大八木弘明助監督の采配にも注目したい。エースを欠く可能性のある駒沢だが、王者の底力を見せつけるか。
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●山梨、駒澤対決に割ってはいるか、大東文化大学、日本大学、日本体育大学
大東文化大学、日本大学も、山梨学院大学、駒澤大学なみの力を持ち虎視耽々と優勝戦線を目指す。
大東文化大学には、柴田純一、村田義広の4年生エースに、安定した走りをする佐々木誠をはじめ、着実にタスキリレーをこなす選手が揃っている。今季、村田はユニバーシアードに出場。ハーフマラソンで堂々の4位入賞を果たした。世界での経験を生かし、優勝へ導くエースの走りが見られることだろう。
日本大学もおもしろい。橋ノ口とともに今季、学生長距離界のエースとして名乗りをあげるキャプテンの藤井周一に、中谷圭介、3年生の岩井勇輝と、高校時代から全国区で活躍してきた選手が顔を揃える。エース藤井は春先好調だったが、その後トーンダウン。だが、先日(9月23日)行われた日本体育大学記録会では中谷とともに13分台で走るなど、上向きにしてきている。
日本体育大学は5年ぶりの出雲駅伝となるが、3年生の山田、四辻聖、1年生の鷲見、保科と、実力者がおり、常連校にも引けを取らない。
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●出雲から世界へ
出雲で全国にその名を轟かせた選手といえば、鹿屋体育大学時代に大活躍した永田宏一郎がいるが、今年も新しいエース達の走りを見逃せない。
「打倒関東」を目指し、立命館大学の田子康宏は1500m学生チャンピオン(1年時)のプライドを持って出雲に挑む。日本インカレ5000m2位の徳山大の白浜三徳をはじめ、京都産業大学の上位進出もありうるだろう。
1年生ながら箱根5区の山登りで区間新の力走を見せた東海大学の中井祥太も忘れてはならない。7月の全日本インカレハーフマラソンではぶっちぎりの優勝。出雲ではどんな走りを見せるか注目だ。
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