その原因、Xにあり!

身体のお悩み解決バラエティ 毎週金曜よる7時

おさらい

2017年4月21日(金) 放送

【ゲスト】的場浩司、東貴博

  • 河合美智子を襲った病

    河合美智子を突然襲った「脳出血」

    女優・河合美智子(48)
    映画や舞台で活躍する、オーロラ輝子として紅白歌合戦にも出場。そして4月には結婚も発表。そんな河合さんを突然襲ったのは、脳出血だった。

    脳出血とは?

    脳の血管が破れ脳内で出血してしまう病気。“脳梗塞” “くも膜下出血”と並ぶ脳卒中の一つ。脳出血により命を落とす人は、年間約3万2000人以上。
    ※出典:厚生労働省「平成27年人口動態統計の概況」

    また死に至らなくても、運動麻痺や感覚障害など後遺症が残ることも少なくないという。くどうちあき脳神経外科クリニック 工藤千秋院長によると「1秒でも早く治療に取りかかること。これが命を左右する大事なポイント」という。早期治療が運命の分かれ道。だからこそ、身体に現れるサインに気づくことが大事。

  • 河合美智子を突然襲った「脳出血」身体に現れた3つのサインとは!?

    脳出血のサイン(1) 簡単な計算ができなくなる
    2016年8月13日午後7時。車で芝居の稽古に向かっていた。駐車場に車を停めようとした時、駐車場が2つ並んでいてどちらが安いのか計算ができない。

    この時身体に何が起こっていたのか?
    工藤千秋先生によると、簡単な計算ができなくなった時点で、すでに脳内で出血を起こしていた可能性がある。出血によって周りの神経が圧迫され、計算ができない、数が数えられないという症状が出たと考えられる。早い時点で見つけていられれば、身体に麻痺が残る可能性は低かったかもしれないという。

    脳出血のサイン(2) 右半身が麻痺
    2016年8月13日午後7時40分。床に座って稽古を見ていていた。立ち上がろうとしたその時、右脚に力が入らず、そのまま尻餅をついてしまった。そのまま石のように固まり、全く動かせなくなってしまった。スタッフが異変に気づき、救急車を呼ぶことに。

    脳出血のサイン(3) ろれつが回らなくなる
    2016年8月13日午後8時。救急車が到着。救急隊員が駆けつけると、さらに身体の異変が…。駆け付けた救急隊員に症状を説明しようとするとろれつが回らない状態に。

    はじめのサインから約2時間。病院に緊急搬送。左脳に出血があったため、計算ができなくなったり、右半身の麻痺が起こったことがわかった。運ばれた直後の脳のMRI画像を見てみると、左脳に出血。
    計算ができない
    右半身が麻痺
    ろれつが回らない
    というサインが現れていた。

    工藤千秋先生によると、出血のスピードと量に命を取り留めたポイントがあったという。出血の仕方はゆっくりで、出血の量もそんなに多くなくじわじわじわと増えた。出血量が少ない時点で対処ができたことが、命を救われた大きなポイントだった。

    通常、脳内の出血量が31cc以上の場合、開頭手術をして出血を取り除き、止血する。河合さんの出血量はおよそ30ccだったため、開頭手術をせずに血圧を下げる点滴処置で済んだという。

    入院4日目。リハビリを開始。はじめは右脚に力が入らない状態。8ヶ月後の2016年3月27日には自分の足でしっかりと歩けるように。食事をはじめ、身の周りのことも自分でできるまでに回復。

  • 河合美智子の脳出血の原因、塩分の摂りすぎにもあり!

    河合さんは、しょっぱい味が大好きで何にでも塩をかけていたという。工藤先生によると「塩分の摂りすぎも(脳出血の)大きな要因の一つ」という。

    なぜ塩分の摂りすぎが脳出血につながるのか?

    塩分を摂りすぎると血液中の塩分濃度が上がり、それを薄めるために血管中に水を取り込む。すると血液の量が増え、血圧が上昇。血圧が高くなり血管に圧力がかかり続けると、血管の壁が硬くなり弾力性を失って破けやすくなる。

    脳出血のおよそ8割は、高血圧が原因だと言われおり、高血圧の基準が140mmHg(収縮期血圧)に対して河合さんは150〜160mmHg(収縮期血圧)になることもあり、あきらかな高血圧だった。
    ※出典:日本高血圧学会 「高血圧治療ガイドライン2014」

    工藤先生によると、塩分の摂りすぎのほかにも、ストレス、アルコールの過剰摂取や喫煙、運動不足も脳出血を引き起こす原因になりうるという。

    さらに、糖尿病(2型)患者の4割から6割が高血圧と言われ、脳出血などの合併症を引き起こす可能性が高いと言われている。

    今では、塩分を控え、リハビリに励む河合さん。今後の目標は、走れるようになりたいという思いから、刑事役をすることが目標とのこと。

    河合さんの場合、周りが脳出血のサインに早く気付いたことが命が助かったポイント!脳出血には、 周りが気づくことが出来るサインがあるという。

    脳出血を周りが気づけるサイン
    1. 1まっすぐ立っていられない

    2. 2生あくびが出ている

    3. 3よだれが垂れている

    脳出血している人を見た時どういう風に対応すればいいのか?

    脳出血した人に対する緊急処置

    横向きに寝かせる
    麻痺している方の体を上にする
    ※脳出血を起こした人は吐くことが多いため、喉に詰まらせないよう、横向きにする。

  • 鳥越俊太郎を襲った病

    鳥越俊太郎を今も苦しめ続けている病、そのサインとは?

    ジャーナリスト 鳥越俊太郎(77)
    キャスター・コメンテーターとして活躍し、2016年には東京都知事選挙にも出馬。2005年に直腸ガンを患い、2007年肺(右・左)に、2015年肝臓にガンが転移。これまで幾度のガンを克服。鳥越さんを15年以上前からある病に苦しめられていた。その病の正体とは!?そして、身体に現れるサインとは?

    病のサイン(1) 耳鳴り
    1999年秋。友人3人とゴルフに行った時。ティーショットを打とうとした瞬間、後ろでシャーン・シーンとセミが鳴いているような感覚に陥った。辺りを確認をしたがセミは見当たらず、耳の中で鳴っているのではと気づく。耳鳴りを経験したのはその時が初めてだった。

    病のサイン(2) 難聴
    テレビドラマを見ていると聞き取りづらく、役者が何を言っているのか分からなかったため、テレビの音量をどんどん上げるようになった。それから音に対しての認識が下がってきた。テレビが大音量でないと聞こえない。生活の中で様々な音が聞き取りにくくなっていった。

    病のサイン(3) めまい
    このころになると耳鳴りは24時間続くように。日に日に、悪化する耳鳴りと難聴。ある朝、お風呂から上がった直後。突然気持ちが悪くなり、あたりがぐるぐると回るめまいが起きた。急に吐き気をもよおしてそのままトイレで、便器を抱えてずっと吐き続けたという。

    鳥越さんを襲ったこれらのサイン、いったいどんな病なのか?

  • 鳥越さんを襲った病、「メニエール病」

    メニエール病とは、「耳鳴り」「難聴」「めまい」などの症状が伴う耳の病気こと。

    虎の門病院 耳鼻咽喉科・聴覚センター熊川孝三先生によると、鼓膜の奥にある「内耳」という規管が異常を起こして発症する。内耳とは音を感じたり、身体の平衡感覚を保つのに重要な部分。この内耳に溜まっているリンパ液が過剰に増えてしまうと神経を圧迫し、耳鳴り・難聴・めまいの症状が現れるという。

    メニエール病は原因が未だ完全に解明されていないため、一度発症すると、現代の医学では、完治させるのが難しいと言われている。

  • 鳥越俊太郎のメニエール病の原因、ストレスにもあり!

    虎の門病院耳鼻咽喉科 熊川先生によると、メニエール病はストレスが大きな1つの原因。ストレスの影響を受けやすいわりと細かな人がなりやすいという。

    鳥越さんの場合、メニエール病を発症した当時は、インターネットの記事を毎日休み無く投稿しており、慣れないパソコンでの作業で、耳の神経にストレスがかかっていたのかもしれないという。

    鳥越さんは内耳のリンパ液を取り除く手術を受け、その結果、耳鳴り、難聴の症状は続いているものの、めまいの頻度をおさえることができているという。

    メニエール病のサイン
    1. 1耳鳴り
      加齢が原因の高音ではなく「ブーン」などの低い音が聞こえてくる。

    2. 2難聴
      男性の低い声が聞き取りにくくなる。

    3. 3めまい
      10分以上視界が激しく回転し吐き気を伴なう。頭の位置を変えてもおさまらない。

    メニエール病になりやすいタイプ

    神経質、クヨクヨする、責任感が強い、頑張り屋
    不規則な生活(睡眠不足も大きな要因)

    熊川先生によると、メニエール病はサインを見逃さずに早く受診をすれば、病期の進行や再発を食い止められるという。

  • 宮川大助を襲った病

    ベテラン漫才師 宮川大助(66)
    夫婦漫才で知られる宮川大助・花子は結成38年。大助さんは今年3月、ある病のため5時間近くにもおよぶ大手術を受けた。宮川大助を襲った病とは?

    宮川大助を襲ったのは
    「腰部脊柱管狭窄症(ようぶせきちゅうかんきょうさくしょう)

    脊柱管は、背骨にある脳と全身をつなぐ神経の通り道のこと。腰部脊柱管狭窄症とは、腰の神経の通り道が狭くなり、足腰に痛み、しびれを起こす。

    近年では中高年に急増しており、50歳以上では8人に1人、70歳以上になると2人に1人が発症しているともいわれる。
    ※出典:山崎健「腰部脊柱管狭窄症の疫学調査とQOL調査」

    北野病院 整形外科 太田雅人先生によると早いうちに病気のサインに気づいて適切な治療を受ければ、手術をしなくても症状をおさえられるという。

  • 宮川大助に現れたサインとは!?

    腰部脊柱管狭窄症のサイン(1) 下半身のしびれ
    もともと20年来の腰痛持ち。大助さんが身体の異変に気付いたのは今から1年前。舞台の出番を待っていた時のこと。おしりから太ももにかけてしびれが起こり、半紙の1枚上からさわっているような感覚だったという。

    腰部脊柱管狭窄症のサイン(2) 歩くのがつらいほど脚がしびれ前かがみになると治る
    数週間後。次の仕事の現場へ移動をしていると、脚のしびれに耐え切れず、わずか50mも歩けない状態に。またしびれにも特徴があり、壁に手を置いたり猫背になると楽になったという。

    腰部脊柱管狭窄症のサイン(3) 尿の感覚がほぼ無い
    さらに今年に入ると、下半身全体にまでマヒが及び、尿が出ている感覚がほぼ無い。

    腰部脊柱管狭窄症のサイン(4) 10分立っているのがつらくなる
    しかし症状はさらに悪化。15分だった持ち時間を10分に縮めてもらうも、立っているのがやっとの状態に。それでも舞台に立ち続け、演目中も立っているのがつらくなり、そこでようやく病院に駆け込んだ。

    実際に大助さんを診察した北野病院太田先生によると、「かなりの高度(進行した)の狭窄を起こしている」状態だったという。

    正常な人と大助さんの腰のMRI画像を比較してみると、大助さんの脊柱管は3カ所がかなり狭い状態。脊髄の通り道が狭くなってほとんど見えない状態に。いったい、なぜこんな状態になってしまったのか?

  • 宮川大助の腰部脊柱管狭窄症の原因、悪い姿勢にもあり!

    清水整形外科クリニック清水伸一院長によると背骨のS字カーブは、頭の重さや衝撃の負担を分散しているので、足を組んだり、悪い姿勢を続けていると、背骨本来のS字カーブが崩れ腰に過剰な負担に。

    宮川大助の腰に起きた症状とは

    太田先生によるとさらに大助さんを襲ったのは、腰部の骨のトゲにあった。骨のトゲとは加齢や過剰な負担によって、腰の部分の骨がトゲのように変形したもの。

    大助さんの場合 このトゲが脊柱管を狭めて神経を圧迫し、下半身の痛みやしびれを引き起こしていたという。

    大助さんは、ついに手術を受けることを決意。5時間に及ぶ手術を受けた。手術翌日からリハビリを開始し、4日後に歩行訓練を開始。手術から1週間後には、自力で歩けるまで回復し、3月29日に退院。

  • 清水先生による1日3分でできる!
    腰部脊柱管狭窄症を予防する「∞(無限大)体操」!!

    ∞(無限大)体操
    1. 1足を肩幅に開き 腰に手を当てて、∞を描くようにゆっくりと5回まわす。

      ★ポイントは呼吸!∞の前半を描くときは息を吸いながら力をこめる。
      ★∞後半を描くときは息を吐き出して一気に腰の力を抜く。

    2. 2同様に反対方向も5回まわす。

      ★まっすぐ立って腰を回すのがつらい場合は、壁に手をついてもOK。

    3. 3朝昼晩1日3セット行う。

    最初は小さく回し、だんだん大きく。決して腰を無理にねじらないように注意する。
    ※試される場合は安全な環境のもと、体調に留意して行って下さい。
    ※ストレッチなどで身体をほぐしてから行いましょう。

    清水先生によると、∞体操は、体幹筋を活性化させ、背骨の負担を軽減。毎日続ければ身体全体のバランスを整え、背骨が安定化し脊柱管の通りがスムーズになるという。

この番組は専門家の監修のもとに構成いたしました。
番組で紹介した事例は身体の悩みに関する原因とそれに対する解決策の1つです。事例により別の原因・学説があることをご承知ください。
医療行為を試される場合は医師に相談の上ご本人の正しい判断で行ってください。