その原因、Xにあり!

身体のお悩み解決バラエティ 毎週金曜よる7時

おさらい

2017年3月24日(金) 放送

【ゲスト】的場浩司

  • 諦めない病院選び!人生を変える専門外来SP!

    どの病院に行ってもよくならない、もはや行っても意味がない…そんな「もう治らない」と諦めていた身体の不調も治療できる可能性が十分にある。それが「専門外来」!今回は近年急増している、ひとつの病に特化し細分化された専門外来をご紹介。

    1.老眼外来

    50歳以上の8割が悩む「老眼」。2145人を対象にメールで行ったある調査では、現在老眼であると答えた人が50歳以上では実に82.3%。
    ※出典:ゆこゆこネット

    そもそも老眼とは、レンズの働きをしている「水晶体」の動きが年齢とともに悪くなり、狭い範囲内でしかピントが合わなくなってしまう。10万件以上の眼科手術執刀経験がある冨田実(とみた・みのる)医師は「近くの視力がまず下がって、そのあと遠くの視力が下がる。元々目が良かった人が、遠くも近くも見えなくなってくるケースが多い」と語る。

    「老眼外来」では、どうやって老眼を改善させるのか?

    今回取材した「冨田実アイクリニック銀座」では、「遠近両用レーシック手術」で老眼を治療するという。使用するのは1秒間に1050発レーザーの治療が可能だという 「アマリス1050RS」という機器。この機器で角膜の表面にレーザーを当てて削り、表面に凹凸をつけることで遠くも近くも見える、いわば遠近両用メガネを目の中に作るのだという。

  • 実際の「老眼外来」の治療に密着
    新聞の文字も読めないほどの老眼に悩む患者(61歳・女性)の手術に密着。
    目薬で部分麻酔をし、さっそく角膜にレーザーを当てる。手術時間は10分程度。これだけで手術は終了。
    ※事前の検査などに別途時間がかかります。

    30分後、様子を聞いてみると、メガネ無しで新聞の文字が読めるという!
    ※視力が落ち着くまでの時間は個人差があります。
    気になる費用は、両目で46万8千円(税別)。保険の効かない自由診療のため保険は適用されないとのこと。

  • 2.いびき外来

    自覚症状が無い人も含めると、約2000万人がかくといわれる「いびき」だが、実際に治療を受けている人は、わずか20万人程度とも。

    これまでいびきに悩む、のべ1万人以上の患者を治療したという慶友銀座クリニックの大場俊彦院長のもとには最近、多くの女性が治療にやってくるという。

    喉と顎のラインが一直線だと要注意
    大場先生が言うには、「喉と顎のラインが一直線になっている人はいびきをかきやすい」とのこと。

    喉いびきの治療法

    体重の増加や加齢により、寝ている間に舌が落ち込み、気道を圧迫して喉の奥の粘膜が振動し発生する「喉いびき」。

    まずは患者に合ったマウスピースをオーダーメイド。このマウスピースは普通のものとは違い、下顎が4〜7mm前に出るように設計されている。これをつけることで顎の位置が変化し気道が広がり、寝ている間のいびきが改善できるという。費用は約2万円。
    ※睡眠時無呼吸症候群と診断され保険適用で3割負担の場合。
    ※診察料などが別途かかります。

    しかし、マウスピースでは改善しないいびきがあるという!

    いびきの原因、鼻の粘膜の肥大化にあり!

    鼻いびきの治療法
    「鼻いびきは、鼻の奥の粘膜が肥大化していることが原因で起こる」と大場先生はいう。鼻の粘膜が肥大している人は鼻が詰まりやすく、息を吸った時に乱気流が起きていびきになってしまうとのこと。これは鼻が細い、女性に多く見られるという。

    大場先生のクリニックでは針のような形状の器具を使い、電磁波により肥大化した鼻の粘膜を収縮させることで乱気流を抑え治療を行う。手術時間は麻酔を入れて約40分。費用は保険適用で約7000円。※保険を使用し3割負担の場合

  • 3.ネット依存外来

    急増する「ネット依存者」
    「ネット依存」とはパソコンやスマホで長時間インターネットやゲームにハマり、日常生活に支障をきたすほど依存してしまうこと。厚生労働省の調査によると、疑いがある人を含め2008年で約275万人だったネット依存者が、2013年では約421万人。わずか5年で1.5倍以上に増加している。

    日本で初めてのネット依存外来
    神奈川県の久里浜医療センターでは2011年に日本で初めてのネット依存外来を設置。年間300人近くの患者が訪れるという。20歳以下の患者が7割とはいうが、中には主婦や高齢の方もいるとのこと。

  • ネット依存の原因、突然増えた在宅時間にもあり!
    久里浜医療センターで治療にあたる中山秀紀(なかやま・ひでき)先生によると「就労者の場合は仕事を辞めたり、学生の場合は長期休みなどで家にいる時間が急に増え、家にいる時間が長くなった時についネットゲームで暇つぶし、というところから始まるケースが多い」という。

    ネット依存外来では、どんな治療をしているのか?
    ネット依存からの回復には人とのコミュニケーションが大事とのことで、患者同士で「今後のネットとの向き合い方」のグループディスカッションを行ったり、体育館で体を動かしたりなど、人とコミュニケーションをとりながらネット以外の時間を過ごす治療を行っている。

  • 4.医療ジャーナリストが教える「失敗しない賢い病院選びの秘訣」とは?

    賢い病院選びの秘訣は「かかりつけ医」
    医療ジャーナリスト長田昭二(おさだ・しょうじ)氏は、「普段から“かかりつけ医”を持つ事が重要。(医療の)素人が専門医を見つけるのは大変なことだが、“かかりつけ医”は代わりに良い専門医を見つけてくれる。」という。

    良い「かかりつけ医」を見つけるポイントは?
    他人にとっての「良い医者」が自分にとって良いかは別。人それぞれ“良い医者”は違ってくる。重要なのは「相性」とのこと。

    定期検診やワクチンの接種など、健康な時に医者と会い、相性の良い先生を見つける。基本的には全身を見る事に長けている内科の先生が良いとのこと。

    基本的に看板に最初に書いてある科が、その先生の得意分野。また、分からない事を「分からない」と伝える医者は良い先生とも。

  • 5.ひざ痛外来

    日本人の4人に1人が抱えるという辛い痛み「ひざ痛」。※出典:日本整形外科学会
    辛い痛みのもとは、主にひざの内側の損傷。だから簡単には治らないと諦める人も多い。

    「損傷」と「痛み」は別
    連日100人以上の患者が全国各地から訪れるという、石川県の加茂整形外科医院の加茂淳(かも・じゅん)院長は「半月板が傷んでいるというのは正しい、しかしそれと痛みの治療は別問題」と語る。

    また「痛みの原因は、ひざそのものの異常だけではない。まずは痛みそのものを取り去る事が重要だ」と加茂先生は考える。

  • ひざ痛に悩む いとうまいこ(52)が名医のもとへ
    ひざの痛みに悩み、数年前に「半月板の損傷、一生付き合う痛み」と診断されたいとうまい子(52)が加茂先生のもとへ。まず足全体を触り、指で押すと痛いポイントを探す。加茂先生は「多くのひざの痛みの原因はひざ周辺の筋肉の痛み、指で押して痛みを感じたポイントが原因だ」という。

    ひざ痛のメカニズム(加茂先生による)

    ひざ周りの筋肉が傷つくと緊張状態になり、血管が収縮。
    血液の流れが悪くなり、痛みの原因「発痛物質」が出てくる。その信号が脳に行き、痛みを感じるとのこと。

    つまり「ひざ関節内部の損傷」ではなく、「ひざ周辺の筋肉の痛み」が原因だと、加茂先生は考える。

  • ひざ痛の引き金「トリガーポイント」
    加茂先生によると、ひざ痛の引き金となる「トリガーポイント」。そのポイントに約0.3mmの極細針で局所麻酔を打つ。(痛みはほとんど無いとのこと)トリガーポイントは人によって場所は様々。いとうの場合は、太ももの両側に数カ所みつかった。

    10分ほどの治療で、いとうの痛みは改善。しかし、ここで疑問に思ったのが「麻酔が切れたらまた同じように痛みがでるのでは?」という点。
    しかし先生は、局所麻酔が切れても痛みはぶり返さないという。果たしてなぜなのか?

    トリガーポイントに麻酔注射を打つと、脳に送られる痛みの信号をブロックすることで筋肉の緊張がほぐれ、血液の流れが良くなり、元の正常な状態にリセットされるという。

    さらには痛みをかばうことで他の筋肉にも緊張を生み、肩や腰など、様々な場所に新たな痛みを誘発する「痛みの悪循環」もリセットできるとのこと。

    ひざの痛みに改善の兆し!

  • 6.物忘れ外来

    物忘れを自覚する人は40〜60代で約8割!
    ある調査では、40代から60代の約8割の人が「以前はなかった物忘れをするようになった」と回答。※出典:サントリー健康情報レポート
    そのため、現在全国で約2500施設にものぼる、物忘れを専門的に治療する「物忘れ外来」があると言われている。

    予約殺到のドクター!その診察法とは?
    そんな中、10年間で10万人以上を診察している奥村メモリークリニックの奥村歩(おくむら・あゆみ)先生は、あまりの人気に初診は3カ月待ちだという。

    奥村先生の診察の特徴は、その類まれなる診断スピード。物忘れの要因は、認知症や脳腫瘍、うつ病、更年期障害など多岐に渡ると言われ、その要因を割り出すのに何日もかかるとされていた。
    しかし奥村先生にかかれば「半日で診断できる」という!いったいなぜ?

    おくむらメモリークリニックでの「物忘れ」治療
    MRIで脳に異常がないかをチェック
    問診→世間話をして会話ができているかチェック
    手の動き、歩き方で記憶、認知機能のテストを行う

    このようにMRIでのチェックに加え、問診やいくつかのテストを行う事で、物忘れの原因をあぶり出し、診療をスピーディーに行っている。

    物忘れの原因、脳過労にもあり!
    そんな奥村先生の患者の中で、ある原因での物忘れが急増しているという。それが「脳過労」。患者の約半数が、脳過労が原因だという。

    脳過労とは?
    1日仕事をすると身体が疲れるように、脳も疲れる。これが脳過労。身体の疲れは食事と睡眠で取れるが、脳の疲れはそれだけでは取れないという。

    なぜ脳過労が物忘れを引き起こしてしまうのか
    現代人は、ネットやスマホなどから膨大な情報が脳に入り、整理整頓できなくなっている。年配の方も同様に加齢による脳機能の低下により、少しの情報でも整理整頓できなくなる。
    それにより欲しい情報を見つける事が困難になり、物忘れを引き起こす。

    どうすれば「脳過労」は改善できるのか?
    奥村先生によると、「お風呂などリラックスできる場所で目を閉じてたった5分!その日の出来事をボンヤリ振り返るだけで改善する」という。

    脳の中に新たな情報が入らないようにし、今日の出来事を振り返る事で、散らかってしまった情報の整理整頓ができるとのこと。

この番組は専門家の監修のもとに構成いたしました。
番組で紹介した事例は身体の悩みに関する原因とそれに対する解決策の1つです。事例により別の原因・学説があることをご承知ください。
医療行為を試される場合は医師に相談の上ご本人の正しい判断で行ってください。