その原因、Xにあり!

身体のお悩み解決バラエティ 毎週金曜よる7時

おさらい

2017年3月3日(金) 放送

【ゲスト】雛形あきこ

  • 気象病の原因、『敏感耳』にあり!

    天気が悪くなると体調が悪くなる?

    男女3542人にアンケート調査したところ、60%の人が「天気が悪くなると体調不良になる」と回答。
    ※出典:株式会社ウェザーニュース

    天気の崩れが理由で体調不良を起こす病気「気象病」

    天気のせい、体質だからと諦めていた体調不良にはれっきとした病名が。それが「気象病」。気象病に悩んでいる人の推定人数は1000万人以上。
    ※愛知医科大学学際的痛みセンター 佐藤医師の推計
    季節の変わり目、特に春先に起きやすいという。気象病には、頭痛、めまい、肩こり、関節痛、神経痛、腰痛、古傷の痛みなどの症状がある。

    気象病の原因は…「敏感耳」!?

    気象病の名医、愛知医科大学学際的痛みセンターの佐藤純先生は、「気象病の原因は、敏感耳にある」という。鼓膜の先にある気圧の変化を察知して脳に伝える器官「内耳」(ないじ)。この内耳が過敏に働いてしまい、少しの気圧の変化でも必要以上に反応してしまうことで、体調不良を起こしてしまうとのこと。

    気圧が変化すると、身体にはどんは変化が起こる?

    気圧とは大気の圧力のことで、「ヘクトパスカル」という単位で表される。(気圧は1013ヘクトパスカルを切ると低気圧)
    ※標準状態での海水面上の気圧を測ると約1013ヘクトパスカル。これを1気圧とし、一般的にそれより高い場合を高気圧、低い場合を低気圧としています。
    高気圧だと晴れ、低気圧だと雨の傾向がある。

    ポテトチップスの袋の場合、低気圧になるとだんだん袋が膨らんでいくが、これと同じことが身体でも起きるのだという。

    天気の変化と気象病の関係は?

    通常、内耳は天気が悪くなると気圧が下がったことを察知。情報を脳へと伝え、脳が身体に膨張を抑えるため収縮するように指令を出す。特に内耳が敏感ではない人はその指令が穏やかに出るため、身体に不調が出にくい。

    敏感耳の人はわずかな気圧の変化に過剰に反応してしまい、脳から急激に身体を収縮させる指令が出る。血管や筋肉も締めつけられ、体調不良が起こってしまうとのこと。

    敏感耳だと、どのような不調が起こるのか?

    頭痛:膨張した血管を収縮させようと血管が必要以上に締め付けられ痛みが起こる。

    肩こり・腰痛:膨張した筋肉を収縮させようとするときに起こる痛み。

    神経痛・関節痛:けいれんを起こした血管が神経に触れ、痛みが起こる。古傷の痛みも同じ原理で起こる。(過去に痛めた部分の神経が、痛むような錯覚を起こす)

  • 客室乗務員に代々受け継がれている「気象病対処法」

    気象病が起こる時と同じように気圧が下がってしまう状態が、空を飛ぶ飛行機の中でも起こっている。そこで、日頃飛行機に乗っている客室乗務員に気圧が下がった時の対処法を教えてもらった。それは…「耳当て」!

    耳当てとは、気圧の変化によって違和感を感じた方の耳を手で覆う方法。こうすることで道具を使わずに、通常業務を行うことができるという。「耳当て」について佐藤先生の見解は、気象病の人は耳の血行が悪いため、耳に手を当てることで血行を良くするということにつながるとのこと。

    カンタン!実際に治療にも導入されている気象病予防法
    「くるくる耳マッサージ」
    1. 1耳を軽くつまみ、上・下・横 それぞれ5秒ずつ引っ張る。

    2. 2次に軽く引っ張りながらうしろに向かって5回ゆっくり回す。

    3. 3その後、耳を包むように折り曲げて5秒間キープ。

    4. 4最後に耳全体を手のひらでゆっくり円を描くようにうしろに向かって5回マッサージ。

    これを朝昼晩、痛みが出ない程度の力で行う。

    気象病予防法「くるくる耳マッサージ」のルール

    • 1日3回、朝昼晩、くるくる耳マッサージを行う
    • 期間は2週間
    • それ以外は普段通りの生活
  • 検証結果!

    中学生の頃から約30年、天気が悪いと起こる頭痛に悩まされてきた雛形あきこ。さらに気象病歴10年で頭痛・めまいをに悩まされているという一般被験者2名も参加し、予防法に挑戦。果たしてその結果は…?

    雛形あきこ(39)は、検証前は1021ヘクトパスカルで調子を崩していたのが、999ヘクトパスカルと大幅に気圧が落ちた状態でも、薬を飲まずに仕事ができるようになった。

    林万起さん(28)、酒井紳江さん(61)も体調不良を起こしていた気圧より約20〜30低い気圧でも体調不良を起こさずに元気に過ごせるようになった。
    ※結果には個人差があります。

    佐藤先生によると「くるくる耳マッサージはあくまでも予防法であり、実際に体調が悪くなってしまった場合は対処療法として、『酔い止めの薬』を飲むこともおすすめ」だという。耳の興奮を抑える成分の入ったものを飲むことで、効果を得られることもあるのだとか。
    ※症状やその時飲んでいる薬との相互作用などもありますので、必ず医師や薬剤師と相談するようにしてください。

    3名とも改善の兆し!

  • 睡眠トラブルの原因、『ジェットコースター血糖』にもあり!

    熟睡できない、睡眠時間は十分なのに朝スッキリ起きられない、昼食の後眠くなってしまうという睡眠トラブル。

    睡眠障害に悩まされている人の数は約1500万人。
    ※出典:厚労省平成25年 国民健康・栄養調査結果の概要

    多くの人が「疲れているから・睡眠時間が短いから」と諦めているこの睡眠障害、一般的には「血圧が低い」「体内時計が乱れている」ということが原因だといわれるが、他にも原因が。

    新宿溝口クリニック・溝口徹院長によると「ジェットコースターのように乱高下する血糖値にも原因がある」とのこと。

    睡眠障害の原因の一つ「ジェットコースター血糖」

    ジェットコースター血糖とは、寝ている間に血液中の糖の濃度「血糖値」が急激に上がったり下がったりすること、と溝口先生はいう。

    「ジェットコースター血糖」になってしまう原因は?

    溝口先生によると、山盛りのごはん、寝る前の甘いもの、晩酌などによるアルコールの摂取による「寝る前についつい摂り過ぎてしまう糖質」が原因だという。

    しかもこのジェットコースター血糖が頻発する状態が続くと、糖尿病(2型)の危険が高まり、さらには脳卒中や心筋梗塞で命を落とす危険性もあるという!

  • 「ジェットコースター血糖」のメカニズム

    (1)寝る前に糖を取りすぎてしまうと血液中に糖がたまり、血糖値が急上昇。
    (2)血糖値を急いで下げようと血糖値を抑えるインスリンを必要以上に大量分泌。
    (3)血糖値が急激に下がると命の危険があるため、興奮ホルモン「アドレナリン」を大量に分泌して血糖値を上げようとする。
    (4)過剰に血糖値の上げ下げが繰り返されることで長時間全力疾走しているような負担がかかる。
    (5)身体は休まっていないので、朝起きると疲労感が残っている。

    なぜ糖尿病(2型)のリスクが高くなってしまうのか?

    インスリンの過剰分泌が毎晩続くと働きが鈍くなり、血糖値が下がりにくくなって糖尿病(2型)の危険性が高まるとのこと。

    あなたは大丈夫?ジェットコースター血糖チェック
    1. 1歯ぎしりや歯を食いしばる癖がある

    2. 2寝汗をたくさんかいてしまう

    3. 3怖い夢を見る

    (1)~(3)は全てアドレナリン分泌による興奮状態がその原因。
    ひとつでも当てはまるとジェットコースター血糖の疑いあり!

    このほか、デスクワークなどでじっとしていると、身体を動かして糖を消費することがなくなるため、糖が多いまま寝ているのと同じような状態になってしまう。するとインスリンが過剰に分泌されてしまいジェットコースター血糖になってしまうという。

    食後2時間くらいで眠たくなるという人もジェットコースター血糖の可能性があるのだとか。

  • ジェットコースター血糖予防に「リンゴ酢」

    糖尿病の専門医 辛浩基(しんこうき)先生は「ジェットコースター血糖予防のためにはリンゴ酢を飲むことが効果的です。」と語る。

    酢の成分「酢酸」(さくさん)は胃の動きを遅くし、糖の吸収をゆるやかにさせる。そのため急激に血糖値が上昇するのを予防する役割を果たすのだとか。リンゴ酢はその酢酸の量は変わらないが、穀物酢と比べて飲みやすいのが特徴とのこと。

    またアリゾナ州立大学の研究によると、リンゴ酢を飲んで7時間後の血糖値が飲む前と比べて4%減少したという検証結果も出ているそう。つまり夕食前にリンゴ酢を飲めば、寝ている間のジェットコースター血糖を抑える効果が期待できるとのこと。
    ※出典:アリゾナ州立大学応用栄養学部Diabetes Care 2007

    リンゴ酢の摂取方法

    大さじ1杯のリンゴ酢に大さじ5杯の水や炭酸水を加えて混ぜる。

    ※酢酸は刺激が強いため、原液のまま飲むと胃を傷めてしまう可能性があります。試される場合は、体調に留意してください。

    リンゴ酢摂取のルール

    • 夕食前に薄めたリンゴ酢を飲む
    • 普段通りの食生活を送る
  • 測定結果!

    睡眠トラブルを抱えて20年の春香クリスティーン(25)と3名の一般被験者がリンゴ酢改善法に挑戦。果たしてその結果は…?

    睡眠の深さや質をグラフ化できる機材を使用し、リンゴ酢の効果が表れたかどうかを検証。

    春香クリスティーンの場合

    これまでは「10時間寝てもスッキリ目覚められたことがない」といい、「体質かも?意志が弱いから…しょうがない」と諦めていた春香さんが、夕食前にリンゴ酢を飲むことで、翌朝すんなり早起きできた!

    睡眠の質をグラフで見てみると…
    ※グラフが高く全体に青い部分が多いほどぐっすり眠れていることを示している。
    検証前
    急激に落ち込み途切れている部分がある。ジェットコースター血糖の影響で熟睡できていない可能性が高い。
    検証後
    青い部分が増え、深い睡眠が続いている。

    他の被験者の場合

    検証前と比較すると青い部分が増えて深い睡眠が続いている。

    4名とも改善の兆し!

  • 肩こりの原因、『垂れまぶた』にもあり!

    叩いても、揉んでも治らないと諦めていた肩こり。以前番組では肩こりの原因として「足」に注目!立った時に足の指が地面につかない「浮き指」が肩こりを引き起こす原因であることを紹介した。
    ※#01 2016年10月28日放送
    「肩こり」には他にも原因があった!

    肩こりの原因は、“垂れまぶた”にもあった!?

    松尾形成外科・眼瞼クリニック、松尾清先生は「肩こりの原因は、“垂れまぶた”にあると思います」という。垂れまぶたとは、まぶたがたるんで視界を狭くするほど目を覆ってしまっている状態の通称。まぶたが垂れるとまゆ毛を上げて視界を維持しようとするが、その時にできるおでこのシワ、それが問題だと松尾先生はいう。

    実はおでこから肩までの筋肉はつながっており、まゆ毛を上げておでこの筋肉が縮まると、それに引っ張られる形で肩の筋肉が突っ張り、肩こりを引き起こすのだという。

    あなたは大丈夫? 垂れまぶたチェック

    目を閉じて、まゆ毛を指で動かないようにしっかり押さえる。その状態で目を開き、黒目の中心に注目。黒目の縁にまぶたがかかっていれば垂れまぶたの可能性があるという!

  • なぜ「垂れまぶた」になってしまうのか?

    松尾先生によると、まぶたを頻繁にゴシゴシこすって刺激することで、まぶたが垂れてくるという。

    おでこから始める!肩こり改善マッサージ!

    あきカイロプラティック 檜垣暁子(ひがき あきこ)先生が提案するのは「おでこから始める肩こり改善マッサージ」。おでこから後頭部までつながっている筋肉を順番にもみほぐすことがポイント。

    1. 1まゆ毛の上に指の腹をあて、円を描くように5回くるくる回す。

    2. 2同じように「おでこの中心」「生え際」「頭頂部」「後頭部」も5回もみほぐす。これを1日3セット、朝昼晩行う。

    「肩こり改善マッサージ」のルール

    • 肩こり改善マッサージを朝昼晩3セット行う
    • 期間は1週間
    • それ以外は普段通りの生活
  • 測定結果!

    筋肉の硬さ60以上が肩こりを示す数値

    垂れまぶたで肩こりに悩む4名の一般被験者に肩こり改善マッサージを1週間続けてもらった。果たしてその結果は…?
    全員、肩の筋肉の硬さを示す数値が減少!

  • 4名とも改善の兆し!

  • こむら返りの原因、『あおむけ寝』にもあり!

    寝ている間にも突然起こるふくらはぎの激痛「こむら返り」。「こむら」とは、ふくらはぎの筋肉、腓腹筋(ひふくきん)のこと。腓腹筋の「腓」の字は「こむら」とも読む。防ぎようがないと諦めていた「こむら返り」には意外な原因が!

    原因は、あおむけで寝ていること!?

    こむら返りのスペシャリスト、出沢明先生によると、「寝ている間に起こるこむら返りの原因は、あおむけ寝にあります」という!

    そもそもこむら返りとは、筋肉が異常に縮みすぎてしまって起こる現象で、その痛みは筋肉の間を通る血管が、縮み過ぎた筋肉に圧迫されて起こるもの。

    あおむけに寝ていると、布団の重さでつま先が伸びてしまっている場合が。その時、ふくらはぎの筋肉は縮みやすい状態になっているという。睡眠中は、ふくらはぎの筋肉の縮み過ぎを防ぐセンサーのような役割を担う腱紡錘(けんぼうすい)が休んでいるため、筋肉が縮み過ぎるのを防げず、こむら返りが起きてしまうという。

    1日1分!寝る前のこむら返り予防法「壁押し」

    どうすれば寝ている間のこむら返りを予防できるのか出沢先生に聞いたところ、「“壁押し”がおすすめ」とのこと。

    「壁押し」の方法
    1. 1片脚を前に出し、壁に手をつき、前脚のひざを軽く曲げ1分キープ。この時後ろ足のかかとは 床から離れないようにする。

    2. 2これを両脚行う。

    ふくらはぎの筋肉を柔らかくすることで、寝ている間でもセンサーの役割を果たす腱紡錘が反応しやすくなるという。
    毎晩寝る前に行うと、より効果的とのこと。

この番組は専門家の監修のもとに構成いたしました。
番組で紹介した事例は身体の悩みに関する原因とそれに対する解決策の1つです。事例により別の原因・学説があることをご承知ください。
医療行為を試される場合は医師に相談の上ご本人の正しい判断で行ってください。