2017年2月10日(金) 放送
【ゲスト】関根勤、的場浩司、安藤優子、大和田伸也、立川志らく
寒〜いこの季節、猛威をふるう「風邪」!
寒い季節に気にかけたいのが、『風邪』。人が一生に風邪を引く回数は、約200回ともいわれている。最も身近な症状ゆえ、日頃からさまざまな風邪対策を行っている人も多いはず。
あたりまえだと思っていた風邪対策は、間違っていた!?
「皆さんがやっている風邪対策、間違っていることが多いんです!」そう指摘するのは、芝大門いまづクリニックの今津嘉宏院長。
石鹸を使い、汚れを落とす…。一見間違いがなさそうだが、実はこれでは不十分。ウイルスは手のシワに残りやすいため、シワをしっかり伸ばして、洗って汚れを落とすことが大切!
★今津先生の教える正しい手洗い
手の平を精一杯広げてシワを伸ばし、シワに入り込んだウイルスを入念に洗い落とす。爪の間、指の間、シワの間、という3つの「間」をしっかり洗うのがポイント。手首の周りのシワも伸ばしてしっかり洗う!
家に帰ってすぐにガラガラうがい…。しかし、いきなりこのうがいをするのは間違い!いきなり喉を洗うと、もともと口の中にいたウイルスが喉の奥に侵入してしまうという!
★今津先生の教える正しいうがいの方法
(1)まずはブクブクうがいで口の中のウイルスをしっかり落とす。
(2)喉の奥を洗うガラガラうがい。
(3)最後は首を左右に傾けてガラガラうがい。喉の両端につくウイルスもしっかり洗い流せるという!
風邪をひいた時に辛いのが「高熱」。すぐにでも熱を下げようと、人によって身体のいろいろな場所を冷やすが…。実は、冷やす場所を間違えていることが多いと、今津先生は言う。
そもそも、なぜ熱が出るのか?人は体内に侵入したウイルスを倒す免疫をパワーアップさせるために発熱。つまり、風邪をひいて熱が出るのは、身体が正常に機能している証拠とのこと。
身体を守る発熱だが、温度が高すぎるとかえって身体は危険な状態に!今津先生によると、38.5℃よりも高熱になる場合は危険な状態だという。体温計の示す温度は皮膚表面の温度で、身体の深部はこれより1℃高いという。39℃を超えると意識が朦朧としたり、痙攣を起こすことも!さらに40℃を超えると命に関わる危険な状態になる可能性もあるという。
★今津先生の教える高熱の下げ方
高熱を下げようとする際、頭を冷やすことが多いが…これは脳の温度を下げるのが目的。身体に危険を及ぼすレベルの高熱を早く下げるためには、なんと、「おへそ」を冷やすのが効果的とのこと!
身体の中でも血流の多い太い血管が通るおへそを冷やすと、最も効率よく高熱を下げることができるという。血液が身体を循環するのは1分。太い血管を冷やすと、それだけ早く体温を下げることができるという。
どうやっておへそ近辺を冷やすのか?
今津先生によると、ペットボトルなどに水を入れ、凍らせ冷やしたものをタオルで巻いて、へその上に置くと良いとのこと。5〜10分置けば、冷やされた血液が十分に身体の中を循環してくれ、体温を下げてくれるという。
★お腹が弱い人は…
脇や首、そけい部など、次に太い血管がある場所を同様に冷やすと良いとのこと。
歯のトラブルの原因、食後すぐの歯磨きにもあり!
食事が終わって、すぐに歯磨き…。一見、あたりまえのような光景ですが、実はこれ、間違っているんです!
そう指摘するのは、ほんだ歯科理事長・本田俊一(しゅんいち)先生。食後すぐの歯磨きを続けていると、虫歯や知覚過敏など、歯のトラブルを引き起こす危険性があるという!
なぜ食後すぐの歯磨きがいけないのか?
普段口の中は中性状態。しかし口にする食べ物の中には酸性のものが多く、食事後は口内が酸性状態に変化してしまうという。
液性を測ることのできるpH試験紙と呼ばれるものを使用し、実際に食後の口内がどう変化しているのか検証してみると、食事直後は口内が酸性状態になり、30分経過すると中性状態に戻るという結果に。
実は歯は酸性に弱く、食後すぐは歯の表面にあるエナメル質が溶け出してしまっており、そんな状態で歯磨きをすると、歯を傷つけてしまう危険があるという。
さらに酸性状態のまま歯磨きをしてしまうと、最悪の場合「酸蝕歯」(さんしょくし)になってしまう可能性が!「酸蝕歯」(さんしょくし)とは、酸性状態によって溶けてしまった歯のこと。最悪の場合、知覚過敏や歯がすべて溶けてしまうこともあるという!
本田先生によると、歯のトラブル予防に有効なのは「唾液」!唾液には口内の酸性状態を中和する働きがあるという。食後すぐは口の中が酸性状態になっているため、すぐに歯を磨かず、唾液の働きで中性状態になった30分後以降に歯を磨くのがいいのだとか。
どうしてガサガサかかとになるのか?
冬の大敵「ガサガサかかと」。身体の大部分が汗と皮脂が混ざり合ってできた、皮膚を乾燥から守ってくれる「皮脂膜」で覆われているのに対し、かかとを含む足の裏には皮脂腺がほとんどないため、皮脂膜ができにくく水分が蒸発しやすくなり、かさついてしまうという。
ガサガサかかとの原因、保湿クリームの塗り方にもあり!
手のひらで温めながら塗る「温め塗り」、すり込んで馴染ませる「すり込み塗り」、クリームたっぷりでかかとにべったりと塗る「べったり塗り」などさまざまな塗り方がありますが、この塗り方全て間違っているんです!
そう語るのは、埼玉県済生会川口総合病院 皮膚科の高山かおる先生。多くの人があたりまえに行っている手のひらを使ってぐるぐると塗りこむ方法。実はこの塗り方ではあまり効果がないんだとか。必要なのは、皮膚の角質の奥までクリームを染みこませることだという。
ガサガサかかとを改善するには、ひび割れた溝や乾燥したシワに沿って保湿クリームを塗る「溝塗り」が効果的だという。
《溝塗りの方法》
★保湿クリームの量は、指の第一関節に乗る量(片足分)
(1)指先に取った保湿クリームをかかと全体にまんべんなく置く。
(2)ひび割れた溝を埋めるように塗る。
※溝に沿って塗ることで角質の奥の皮膚に浸透しやすくなる。
(3)かかと全体に保湿クリームを馴染ませる。
※高山先生によるとクリームをたっぷり塗っても溝の中までクリームが入りにくいので、十分な効果を得にくいとのこと。
ガサガサかかとの改善に効果的な「溝塗り」に、長年間違ったクリームの塗り方でガサガサかかとが治らなかった番組スタッフが、一週間の溝塗りにチャレンジ!果たしてその結果は…?
一週間前はガサガサひび割れたかかとが、溝塗りをすると、つるつるかかとに!水分量は11.1%だったのが、約3倍の32.4%に!検証の結果、「ガサガサかかと」が改善!
骨粗しょう症の原因、カルシウム頼りにもあり!
年齢と共に気になり始める…骨粗しょう症。骨粗しょう症とは年齢と共に骨がスカスカになってしまう病気。50代以上の女性の3人に1人が骨粗しょう症患者といわれ、中には40代からそう診断されるケースもあるという!
骨粗しょう症といえば、多くの人が思い浮かべるのが「カルシウム摂取」。しかし、骨粗しょう症の対策にカルシウムだけを摂っていれば良いというのは間違いだという!
そう警鐘を鳴らすのは、慶応義塾大学整形外科学 宮本健史(たけし)先生。骨は古くなった部分を破壊する“破骨(はこつ)細胞”とそれを修復する“骨芽(こつが)細胞”の2種類の細胞から成り立っていて、修復を助けるカルシウム摂取だけでは、骨の“破壊”と“修復”のバランスを保つことができないというのだ。(20代前半をピークに徐々に破骨細胞が増え、破壊のスピードに修復が追いつかなくなってしまう)
カルシウム摂取だけでは不十分!?骨粗しょう症対策に必要なのは?
宮本先生によると、年を重ねていくほど骨を破壊する“破骨細胞”を抑制することが重要になってくるという。近年、そんな“破骨細胞”を抑制してくれる飲み物が発見されたという!その飲み物とは…?
2015年に大阪大学が発表した研究によると、紅茶に含まれる「テアフラビン」という成分が、骨を破壊する“破骨細胞”を減らす効果があることが新たにわかったという。
大阪大学の実験によると、破骨細胞が正常の2倍ある骨粗しょう症のマウスに、テアフラビンを3週間で計7回投与したところ、破骨細胞が半分に減り、その結果骨密度が2倍に回復したという。
★最新研究によると、破骨細胞の抑制に効果のあるテアフラビンが最も多いのは現在わかっている中では「アッサムティー」だといわれている。
テアフラビンパワーを発揮するには紅茶を飲むタイミングも大事!
テアフラビンを効果的に摂取するには、紅茶を飲むタイミングも大切だという。骨をつくる骨芽細胞も破骨細胞も、活性化するのは寝ている時。紅茶を飲むなら夕食後がオススメだという。ただし、紅茶にはカフェインが多く含まれているので、飲み過ぎにはご注意を!
末端冷え性の原因、手の温め方にもあり!
暖かい室内なのに、手の指先が冷えてツライ…。これが『末端冷え性』。指先の温め対策に、カイロで温めたり、温かい飲み物で指を温めたり、ヒーターでただひたすら温めたりしている人も多いはず。しかし、これらの対策だけでは不十分!
末端冷え性にとって、一番の大敵は血行の悪化!
冷え性改善のスペシャリスト・末武先生によると、ヒーターなどで手を温めることは、一時的に手の体温を上げることはできるが、冷え性の根本的解決には至っていない。特に、末端冷え性にとって一番の大敵は血行の悪化。手の末端部の血行が悪くなると、温かい血液が送られなくなって冷えてしまうという。
末端冷え性を改善する対策法が「ため息」。さかえクリニック院長 末武信宏先生によると、ため息をつくと、指先の血流の流れが良くなり冷え性の改善が期待できるという。
ため息だけで指先の血流が変化するのか?実際に測定してみることに。指先の血の流れを可視化することができる血流計を使用。末端冷え性に悩む50代の一般被験者で、検証。果たしてその結果は…?
なんと、「はぁ~…」とため息をついてから6秒後、血の流れが活発に!ため息をついた直後は一時的に血流が停滞してしまうが、そのあと一気に活性化。検証の結果、10回の「ため息」全てに反応が!※結果には個人差があります。
なぜ、ため息をつくと指先の血流が変化するのか
ポイントは「自律神経」。自律神経とは、無意識に身体の様々な器官をコントロールしている神経。ため息をつくと身体がリラックスして自律神経の中にある、副交感神経が活性化する。すると、収縮していた指先の血管が緩んで、血流が良くなり温かい血液が、手先まで送られるようになり、末端冷え性の改善につながる。手の末端冷え性対策には、ため息をつき、温かい血流を指先まで送ることが重要!
ウォーキングで痩せにくい原因、単調な歩き方にもあり!
痩せようと思って行うのに、お手軽なウォーキング。しかし、ウォーキングをする時に単調な歩き方になってしまっていると、実はとても、もったいないことに!
ウォーキング研究の第一人者、松本大学大学院健康科学研究科 教授の根本賢一先生によると、たくさんカロリーを消費し、体重を落としたければ、ペースを速めたり緩めたりする歩き方がオススメだという!
アメリカ オハイオ州立大学の研究によれば、緩急をつけながら歩くと同じペースで歩く場合に比べて、最大20%消費カロリーが高くなるという結果が出たという。根本先生によると、ペースを変えることで足の筋肉に特に負荷がかかり、カロリーが多く消費されると考えられるとのこと。では、どんなウォーキングをすればよいのか?
早歩きを4歩、ゆっくり歩きを4歩。これを繰り返しながら歩く、「4・4ウォーク」という歩き方。
実際に4・4ウォークをすると、本当に消費カロリーは高くなるのか?3名の一般被験者で検証。果たしてその結果は…?
呼気ガス分析装置を使用し、運動中にどれだけ酸素を吸いこんだのかという酸素摂取量を基に消費カロリーを算出した。
まずは普段歩いているペースで5分間のウォーキング。休憩を入れた後、今度は4・4ウォークで緩急をつけながら、同じく5分間ウォーキング。結果は、3人とも4・4ウォークで歩いた時の方が消費カロリーが約20%高くなるという結果に!
ネギの“青い部分”を捨てるのは間違い!?
もしもネギの青い部分を捨てているのなら…その食べ方、損しているかも!
ネギの青い部分の内側には「ヌル」というヌメリ成分が含まれていた。ヌルは身体の免疫力を高めてくれると言われていて、加熱しても問題ないが、鍋の水分に溶け出してしまうのでつゆも一緒に食べるのがポイントとのこと。
アスパラガスを“丸ごと茹でる”のは間違い!?
アスパラガスの穂先には、老化抑制に効果があると言われる「グルタチオン」という成分が豊富に含まれている。グルタチオンは、水溶性で熱に弱いため、穂先まで茹でるとせっかくの栄養素が崩れてしまう。茹でる時は、穂先を立てかけて茹でるのがポイントだという。
アスパラガスの標準的な茹で時間は1〜2分と言われているが、下からの熱で、穂先を蒸すように茹でるため、食べごろになるには2〜3分がベストとのこと。
※アスパラガスの太さや火力により若干異なります。
人気沸騰中!ブロッコリースプラウトの食べ方、間違っている!?
昨年、出荷量が前年と比べ約2.5倍もアップするなど、人気沸騰中の野菜「ブロッコリースプラウト」(ブロッコリーの新芽)。もしも茹でたり、炒めたり、サラダでそのまま食べたりしているのなら…損しているかも!
食べ方は、生ですりつぶすくらいのつもりで細かく刻んで食べるのが一番。この野菜には生活習慣病予防に効果があるといわれている「スルフォラファン」という成分が含まれており、スルフォラファンは生で細かく刻んで食べるとより効果がアップ。7倍まで体内に吸収される量が増加したという研究報告も!
さらに一緒に食べることでスルフォラファンのパワーを高めてくれるのが、ツナ。ツナに含まれるセレンという成分と一緒にスルフォラファンを摂ることで、抗酸化作用がグンと高まるのだとか!
材料
材料をフードプロセッサーに入れ、ブロッコリースプラウトを細かく刻むだけで完成!サンドイッチやおにぎり、サラダなどさまざまな料理にアレンジ可能。
この番組は専門家の監修のもとに構成いたしました。
番組で紹介した事例は身体の悩みに関する原因とそれに対する解決策の1つです。事例により別の原因・学説があることをご承知ください。
医療行為を試される場合は医師に相談の上ご本人の正しい判断で行ってください。