今井弁護士コラム裁判員制度ドラマスペシャル サマヨイザクラ
 

年明け早々に、東宝プロデューサーの窪田さんから、「これをドラマにしたいので法律監修をお願いしたい」と言われて、手渡された漫画『サマヨイザクラ』。これまでにも幾つか裁判員制度の企画に参加させてもらいましたが、制度の本質を鋭く突いた『サマヨイザクラ』にびっくり。しかも、制度が始まる1年以上も前から、このような作品の連載を始めていたとは、作者の郷田マモラさん は スゴイ!いったい何者? と正直思いました。
市民が法律のプロと一緒に裁判に参加する裁判員制度。この制度は、間違いなくこれからの日本の司法、そして社会の仕組みを変えていくと思っています。導入には未だに賛否両論ありますが、ボクはこの裁判員制度に大いに期待しています。市民に正しい判断が下せるか、裁判官より良い判断ができるか、といった視点で考えていると答えは堂々巡り。だって、“正しい”とか、“良い”というのは実際のところ誰も分らない。
人間は誰しも間違いを犯す。裁判だって同じ。しかし、たとえ神のみぞ知る真実と違った判断をしたとしても、イヤでも強制的に実現させられてしまうのが裁判というもの。となれば、間違っても強制されてしまう判断を、ひと握りの法律エリートに委ねてはならないから、必然的に市民が裁判に参加すべきだと理屈づけられる。自分たちの権利義務を最終的に決めるのは自分たちにしかできない。しかも、このドラマ、サマヨイザクラでもお分かりのとおり、市民の叡智は素晴らしく、決して侮れない。それぞれ生きてきた人生をバックに存分に議論すればいいし、十分やれる。
ただ思うのは、「裁く」って言う言葉は辞めた方がいいですね。ボクだって、“あなたは人を裁けますか?”って言われたら尻込みしてしまう。裁判は決して神の裁きじゃない。証拠に基づき自己の良心に従って「判断」し、争いを「解決」することだから。。
さてさて、ドラマの『サマヨイザクラ』。法律監修なので法廷シーンの撮影に立ち会わせて頂きました。前に他局のドラマでご一緒させて頂いた大杉漣さんが裁判長・鷹尾役。「被告席に立ったことは 何度もあるが、こっちの席は初めてだ。」とおっしゃっていたのが笑えました。(^o^)宮崎美子さん のオドオド感溢れる主婦の名演技、ぴかぴかに光ってました。☆//
主人公・相羽圭一役の 伊藤淳史さんと、聡明な学生・吉井由美香役の加藤ローサさんは、まさにはまり役。圭一や由美香のような若者がまさに司法を変えていくのだと思う。 被告人・鹿野川雪彦役の 塚本高史クン。おちゃめで原作漫画のイメージとは少し違いますが、本番ではアンニュイないい感じ。さすがです。(^_-)検察官の九折は、そのまんま本物。九折役の 利重剛さんとは年も近く、ボクは元検事だったので勝手に親近感を覚えました。 けれど・・・ボクは今、弁護士なので、スレンダーでちょー格好いい弁護士・舞村咲役のいとうあいこ さんが、やっぱボクの一押しかな。。。 (*^_^*)
ドラマがどのように完成されるのか、本当に楽しみです。

裁判員制度

殺人や放火等の重大な刑事事件の第1審(地方裁判所)に導入。
裁判官3人と市民から選ばれた裁判員6名の合計9名の合議体で審理。有罪・無罪のほかに量刑も決める。最終的には過半数の多数決で決めるが、有罪とする場合には必ず裁判官が1名以上入っていなければならないので、裁判員6名全員が有罪でも、裁判官3名が無罪なら、判決は無罪となる。
裁判員は選挙人名簿からくじで選定されるが、辞退事由(70歳以上、学生、重要な用務があることなど)がなければ辞退できない。なお、旅費(交通費)のほか、日当等が支給される。
裁判員は審理に関して終身の守秘義務を負う。違反した場合は、6か月以下の懲役刑または50万円以下の罰金刑。

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