制作発表レポート
2003年3月10日号

愛しき者へ


約半年ぶりとなる本格“ドロドロ路線”の復活

 1985年に連載、文庫化された今も名作として読み継がれているわたなべまさこ氏のコミック「独りまつり」をベースに描く愛と絆の物語で、『真珠夫人』『新・愛の嵐』以来半年ぶりとなる本格“ドロドロ路線”の復活です。

 出演は昼ドラ初出演となる馬渕英里何、国生さゆり。女の火花散らす演技は注目です。また劇団俳優座で数々の舞台に出演する実力演技派・増沢望も見逃せません。

▲左から升毅増沢望馬渕英里何国生さゆり津嘉山正種


▼佐伯春菜役・・・馬渕英里何 今回このような大役をいただきまして、そしてとても素敵な作品に参加させて頂きましてとても光栄に思っております。撮影が始まって1ヵ月半が経ちますが、あと2ヶ月ぐらいありますので最後まで頑張りたいと思います。

▼松園 薫役・・・国生さゆり 毎日とても緊張感のある撮影が続いていますが、なんとか皆さんのお力を借りながら松園薫を演じることが出来ています。とてもテンションの高いお芝居が続いていますので、気力と体力の持続を心がけながら、毎日一生懸命生きています。

▼松園貴士役・・・増沢 望 この物語は、1人の女性から1人の女性へと感情が移っていく物語ではなく、2人の女性を同時に愛してしまうと言う所に、非常に私の役の難しいところがあります。実際演技をしていましても、今どちらに気持ちが揺れているのか、自分の中でバランスがとりづらく、右往左往しながらやっております。毎日遅い時間まで緊張感のある撮影が続きますので体力的にも精神的にもタフに乗り越えて、毎秒ちょっとずつでも上達出来たら良いなと頑張っております。

▼宇治正臣役・・・升 毅 私の役は、日本ではまだ認められていない代理母出産を行ってしまうという医者の役です。この役を通して、代理母ということに関し非常に勉強させられています。
私とヒロインお二人の間には、愛したり愛されたりと言う関係はございません。仕方がないので増沢君を愛しています。(笑)
お医者さんの役は今までもいろいろとやってきましたが、産婦人科医という役は初めてで、セットの中にある産婦人科医独特の器具などを見ると脂汗が出てくるのですが、終わるまでになんとか子どもをとりあげる腕を身に着けたいなと思います。

▼佐伯泰三役・・・津嘉山正種 私は田舎で小さな診療所を営んでいる医者の役です。血のつながりのない娘は、これから医者になりたいと東京へ出掛けて行って東京でいろんな意味で苦労しておりますが、その大きな理由が“お金”のためです。ですから彼女が苦労している大きな責任の一つに、私が貧乏であるということもありますので、責任の一端は、私にもあります。
ただ、たくさんは出てこないですが、東京で、愛とか憎しみとかに巻き込まれて苦労している娘が田舎に帰ってきた時に、とても居心地が良くて温かくて、また新たに勉強し、人生に立ち向かって行こうと強くなれるような、ある意味癒しの場所として今回の田舎の家庭が描ければ良いなと思います。
今までの私の役どころの多くは、官僚や弁護士などどちらかと言うと冷たいタイプでしたが、今回は真反対でとてもほのぼのとした温かい役柄なので、そのような役柄にすべく、その役に命を吹き込むべくやっているところです。

▽東海テレビプロデューサー・・・風岡 大 このドラマはタイトルにもあります通り、愛についてのお話です。子どもを産めなくなっている妻の身代わりとなって、その夫の子どもを産むという契約を引き受けたヒロインが、言わば妻公認の不倫をしてその夫婦の子どもを産もうとする愛と命の誕生をめぐる物語です。
ドラマは、夫をすごく愛してはいるがその夫との愛をなんとか形にしようとして別の女の人と寝させてまでもその夫の子どもを手に入れようとする薫の壮絶な愛と、契約で禁じられているにも関わらずお腹の中で子どもを、命を育んでいるが故にとめどなく溢れてくる春菜と貴士の恋、この2つの交錯を軸に描いていきます。
東海テレビのドラマはおかげさまで先月、放送1万回を迎えまして、この「愛しき者へ」で155作目になると思います。よく“ドロドロ”と言われまして話題になったりしますが、このドラマもある意味で言うと“ドロドロ”という範疇に入るかと思います。ただ、ドラマというのはもともと非常に豊かな物語性があって、その中であたりまえではないこととの出会いがあるものがドラマだと思っていまして、そういう意味でこのドラマも劇的なものであって欲しいなと思って作っています。
春菜と薫がこれから歩んでいく道のりは、とても尋常ではないこととなっていきますが、その中でふたりの女性が必死に生きて、愛して、命を育んでいく姿を通して、愛とかあるいは命とか、あるいは絆といったものが決して手軽なものではなくて、大きな痛みと引き換えに、けれども人が営みの中で一生懸命織り成していくものなんだということをぜひ視聴者の方に感じ取っていただければと思っています。

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