８月６日土曜日「音組」初の過去VTR番組『FNS歌謡祭 うたの夏まつり』を放送しました。実に濃密な４時間超の視聴率は17.8％、世帯視聴率が１年で最も低い夏枯れのこの時期には健闘しましたが、老若男女揃う視聴者のなかでもさらに音楽の嗜好は細分化しているこの時代、全ての音楽を全てのひとに届ける、音組の理想の具現は難しい。
震災直後３月27日に放送した「音楽特別番組『上を向いて歩こう』うたでひとつになろう日本」は、東北出身のテレビ音楽番組制作者としてできる最上の生演奏を丁寧に３時間生放送しました。終演後に私は感極まり号泣、個人的にもたくさんの「感動したょ」「泣いちゃったメール」もいただき満点の出来でしたが、裏の『金八先生ファイナル』に遠く及ばず視聴率的には惨敗。あの時期は日本の空気感が日々変わっていた時期で、この夜の空気がそういうことだったと。
翌週また変わった空気感の中、春の恒例『Ｍステ』さんの特番がアレンジを加えつつ例年通りに放送され高視聴率を獲得して、音組も夏に再び音楽特番をと、命をいただきました。
なので、今回視聴率的にもフジテレビに貢献できることを考えました。放送日がキマり、８月の土曜日はイベントやライブなども多く、生放送は早くに断念。老若男女の全てに世代を超えた楽曲を届けるため名曲のサビを短く大量に繋ぎ、近年縮小を重ね続ける『FNS歌謡祭』の過去VTRコーナーのように、会場でアーティストがたのしむ、『僕らの音楽』仕込みのＣＧ合成を多用した作品となりました。収録日はスケジュールの合うところで最長２時間の３回し。ほかに４アーティストを別録り、ドラマかＣＭのように合成しました。
次は12月。今度は退けない、ガチンコ生演奏の生放送です。
|
