9月で46年目に入った長寿の『MUSIC FAIR』は、今週来週放送分から、歴史的な2本録りをスタートさせました。35周年のTHE ALFEE、20周年の真心ブラザーズ、あと15周年のゴスペラーズ、そして中川翔子さん、SCANDAL5組で2週に渡って放送します。
2本録りは わたしの悲願でした。一昨年秋に責任プロデューサーとなってから、40年超の歴史の中で旧態依然に取り残されてしまっていた様々な因習、現在の番組制作の常識から懸け離れた旧い時代の慣習を、一つ一つ、お弁当を取るところから手直ししてきて、叶わなかった最後の大仕事が、毎週1本録りからの脱却、隔週2本録りの実現です。
たとえば美術さんがセットをまっさらなスタジオに建てたりバラしたりにかかるコストが、2本録りだと1本単価が半額になります。ほかあらゆる面でも予算効率における効果は絶大で、『LOVE LOVEあいしてる』時代に大赤字になったときに、バラエティ番組=2本録りの常識を覆す3本録りを発明して(笑)劇的に大黒字に転化しました。ばかりでなく、ADさんとかも本番のある週とない週のメリハリが、そんなこともとても大事。わたし的にも『堂本兄弟』と並びのスタジオでのダブル本番が解消されて両番組とも集中できます。
来春『MF』は2300回記念コンサートを予定してますが、昨春2200回記念の東京国際フォーラムでつくった、12組で全4週、毎週全員がうたう、を基本6組2週でつくるイメージ。その初回の1曲目に冨田ディレクターは「イメージの詩」を撰びました。アルフィーと真心とゴスに通ずるは吉田拓郎さん。
「古い船をいま動かせるのは古い水夫じゃないだろう」てね。
|