- きくち
- (トロフィーを出して)『2007 FNS歌謡祭』きくち大賞、おめでとうございます。
- 櫻井
- ありがとうございます(笑)。…「きくち大賞」、ですか?(笑)
- きくち
- 学生のころから毎年勝手に表彰してるんですけど、こなぃだの『FNS歌謡祭』の「旅立ちの唄」が、あまりにも感動的だったから勝手に表彰しちゃぃます。客席の出演者たちも目の前のライブをたのしんでた。涙ぐんでるコもいたょ。もう1曲が、まさかの「名もなき詩」だったし。
- 櫻井
- 綾戸さんがノッてくださってる姿が、ステージからも見えて。あとコブクロが一緒にうたってくれてたりもしてたので、心強かったですね。
- きくち
- 『FNS歌謡祭』5年連続で20%とれたのは、ミスチルのおかげです(笑)。
- 櫻井
- (笑)。
- きくち
- Bank Bandの話は1月に2枚目のアルバムが出ますね。
- 櫻井
- 今回はどちらかというと、楽しい曲が入ってる感じですね。最初のはメッセージ色が強かったんですけど、もうちょっと肩の力を抜いた感じのほうがいいのかなと思ったもので。
- きくち
- けっこうシブイ曲もありますょね。「ap bank fes」もそうだけど、どうやって選曲してるの?
- 櫻井
- 基本的には昔聴いてた曲や好きな曲ですね。たとえば「MR.LONELY」だったら、「こんな僕でもやれることがある」ってフレーズを環境問題に引っかけてもらえたら…とかって、ちょっとした裏メッセージを随所に散りばめてる感じです。
- きくち
- 曲に込められたメッセージを自然に感じてもらえればって?
- 櫻井
- そういうふうであればいいなと思うんですよ。あらゆることに言えるんですけど、人間が考え抜いて出した答えって、たぶん正しくないと思うんです。それよりも五感で感じたほうが、いい答えが出る。だから環境や教育のことも突き詰めて考えるんじゃなく、頭の片隅にちょっと置いとく、ぐらいがちょうどいいんじゃないかなと。
- きくち
- 話を訊いてて思うのは、櫻井さんの音楽を通じて伝えたい気持ちって、すごいちゃんとしてるんですね。
- 櫻井
- “ちゃんと”はしてないですね(笑)。むしろ、ぼんやりとしてるのかも。…でも、言葉で説明できないものも世の中にはたくさんあるし、そのぼんやりした感じが逆に伝わりやすくなったりするのかな、と思ってます。
- きくち
- すばらしいですね。わたしはわたしで、櫻井さんが伝えたいことをうまく電波に乗っけられるようがんばらなくちゃ。Bank Bandのあと、Mr.Childrenとしてはどういう予定なんですか?
- 櫻井
- 今年はほぼレコーディングですね。うまくいけばアルバムが出せるかも、ぐらいな感じで。もう曲も揃って、曲順もほぼ決まってるんですけど。
- きくち
- えっ!?曲順とかって、録ってから考えるんじゃないの?
- 櫻井
- そのときどきですけど、今回はなんとなく、だいたいの曲順がイメージできてたので。レコーディングもそのイメージ通り、1曲目からやってくつもりです。…今のところは(笑)。
- きくち
- 楽しみー。アルバムのころにまた『僕らの音楽』で逢えたらうれしいです。
- 櫻井
- ぜひぜひ。『僕らの音楽』、すごくいい番組だと思ってますので。
- きくち
- ありがとうございます。今テレビって画がすごいきれいになったじゃないですか。ハイビジョン。でも音はまだまだだと思うんですよ。『FNS歌謡祭』もそうだけど、あとでビデオで観なおして、すごくいいんだけど、なんか目の前で感じた音圧に遠く及ばなくて。これからテレビが考えていかなきゃいけないことだと思う。櫻井さんたちの音をもっとリアルに届けられるようにがんばりたいと思ってます。いろいろ助けてね。
- 櫻井
- とんでもないです。今年もひとつ、よろしくお願いします。
- きくち
- どうもありがとう。なんかインタビュー、うまくいかなかった。つきあい長いのになんか緊張しちゃった。
- 櫻井
- (笑)。ありがとうございました。
「SPECIAL THANKS!」
14年間ずっと大好きな櫻井さん
櫻井さんとは1994年初頭『MJ』のMr.Children「CROSS ROAD」以来のおつきあい。きくち大賞も第14回『Atomic Heart』第16回『深海』、『BOLERO』「掌 / くるみ」などあって、前回は Bank Bandとして「to U」で第26回きくち大賞を、勝手に受賞させられています。(そのあとさらに『SUPERMARKET FANTASY』で第28回記念きくち大賞を受賞) こんな長いこと大好きな男子もいなぃかも。今年もよろしくね。
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