- きくち
- 今日はありがとうございました。『LOVE LOVEあいしてる』のハワイ以来、約10年ぶりでしたが、70歳を迎えたおめでたい年にふさわしい、すてきな番組ができたと思います。
- 加山
- いやいや、こちらこそ。しかし10年ごとってなると、次は80歳か…。ヨボヨボで出れないかもな(笑)。
- きくち
- (笑)。そうおっしゃらず、また来年にでもぜひ。久しぶりに会った KinKi Kidsはどうでした?
- 加山
- ずいぶん成長してたな。番組に慣れた感じもあるし、ギターにもずいぶん切磋琢磨のあとが見えて。やっぱり何事もやる気が大事なんだろうね。
- きくち
- さすがに加山さんを前にすると、KinKiはもちろん、ほかのメンバーもかなり緊張してましたね。
- 加山
- 本人の前でそいつの歌を演るんだから、そりゃ緊張するだろうよ。演れって言われたら、オレだってキツイぜ(笑)。でもいい番組だね。バラエティではあるんだろうけど、音楽のこともちゃんと考えてる。生でやってるから、お客さんの反応も違うしね。
- きくち
- ありがとうございます。お客さんは正直ですからね。今日はもう、加山さんが登場されたときの盛り上がりからすごくて。もう大満足でした。
- 加山
- そりゃよかった(笑)。
- きくち
- …それにしても加山さん、ハイビジョンに耐えますよねえ。
- 加山
- またよく言うよ。10年経って、おだてもうまくなったじゃない(笑)。
- きくち
- いやいや、思ったことしか言ぇないんで。本当にそう思ったんです。
- 加山
- それはうれしいね(照笑)。
- きくち
- トークも面白かったですし。ビートルズの話もそうですけど、ものすごいエピソード持ってますよね。
- 加山
- いや、その話が出ると思ってなかったから、写真用意していかなかったんだけどさ。現物を見たら、みんなが「おーっ」て言ったと思うんだよ。
- きくち
- (写真見せてもらい)うわっ!これはすごいショットですね。
- 加山
- でしょう? 4人がちゃんとそろってほかのアーティスト1人だけと収まってるのは、これ1枚だけだって。うまく画面の下にでも出してくださいよ。話に説得力が生まれると思うから。
- きくち
- 世界の音楽史に残りますよ。
- 加山
- 世界は分からないけど、日本の音楽史には残るんじゃないかな。
- きくち
- 残りますね。…加山さんとふつうに話してるのは、なんか不思議なかんじです。わたしが入社してすぐ研修で行った先の『MUSIC FAIR』に出てたのが、加山さんなんですょ。
- 加山
- おー、そうだったんだ。
- きくち
- 歩きまわっててセットのネオン管を割っちゃって、その日のディレクターだった石田(弘)さんにコテンパンに怒られりもして。
- 加山
- そりゃ印象悪いな(笑)。でも、彼みたいな人のところにいたのは、いい経験になってると思うよ。あんなに音楽のこと知ってる人、ほかにいないから。すぐカッとなるのと飲み過ぎるのだけが、ちょっと難点だけどな(笑)。
- きくち
- (笑)。また石田さんって今年64歳(現在66歳)になりますけど、いまだに現場にいますからね。そこがすごいところで。
- 加山
- 励みになるよね?
- きくち
- なります。わたしもずっと、現場でやっていける気がしてるのは、石田さんのおかげです、ね。
- 加山
- いいことだと思うよ。だって、ぶつけられるでしょ、自分の感性を。そういう場を必要とする人は、現場にいたほうがいいと思う。オレも同じ種類の人間だからね、それはわかるよ。
- きくち
- 加山さんや石田さんめざして、わたしも頑張ります。今度は『僕らの音楽』にもお越しください。また違うアプローチの真剣な音楽番組ですから。ちょうど今、ザ50回転ズていうスリーピースのロックバンドがいて、すごくおもしろぃんですよ。ぜひ加山さんと彼らをコラボレーションさせたぃな、て。
- 加山
- いいねえ。接点のなかった両者が同じ土俵に立つことで、人間の生のとこが出たり、新鮮な面白さが出てくるからね。すごくいいと思うよ。
- きくち
- ほかにもいっぱい考えますから、どうかよろしくお願いします。
- 加山
- 頑張ってください。オレもまだまだ、一生懸命頑張りますから。
「SPECIAL THANKS!」
加山さんへもう一つのお詫び
建さんとか武部さんとかみんなの共通のいろんなおもいでになっている、24時間テレビ『LOVE LOVE 2000』。ほんっといろいろありましたけど、フィナーレの東京ドームに加山さんも参加してくれて、完全にこちらのプロンプターの手違いでほんとにご迷惑をおかけしました。あの2000年の元旦、ヘリで湘南から飛んできてくれたのに…。ごめんなさぃ。反省。 |