KIKCHY FACTORY

TV LIFE 連載:KIKCHY FACTORY
#07(00/08/30)



『GIRL POP』をちりばめた20世紀最後の夏休み

 20世紀最後の夏が終わります。今年も何本かイベントをやらせてもらいました。「GIRL POP」だった今年の夏。もうちょっと昔の言葉になってしまった?ガールポップってちょっとわくわくする響きが、この夏のテーマでした。

 オリジナルが多くないこと、それから彼女たちに自分のいちばんいい声を教えてあげるために、ガールズバンド「chee's」のコたちには、たくさんのガールポップをカヴァーさせました。ショコラからはじまって、児島未散さん、井上昌己さん、加藤いずみちゃん。リンドバーグやJAMも、いわゆるヒット曲じゃないものばかり撰びました。

 あたりまえのように今のコたちはそれは知らないわけで、演るほうも聴くほうも、だから彼女たちがうたっているのがもうオリジナルなんですが、けどでもちょっと前の日本の ポップシーンに、こんないい曲が、こんないいうたがあったことも知ってほしくて。ファンのかたが中古レコード屋さん探して、本当のオリジナルをみつけだした話とか聞くと、もうとってもうれしくなります。

 篠原ともえ率いる?LOVEx2なコーラスグループ「ねずみがえし」のライブは、もともとが番組で演奏したLOVEx2なうたからガールポップの名品を撰んで構成したので、それはもう、めっちゃガールポップな仕上がり。家族連れも女の子も多いアットホームなコンサートでした。おとうさんおかあさんにも去年今年の曲も聴いてもらって、ちっちゃいコにもキャンディーズを聴いてもらって。3人の持ち歌は演らなかったのですが、ちょこっとはしっこのほう「カロゴンズのテーマ」と「はじまり」だけ入れてみました。どちらもいろんなふうにとられがちなのですが、ガールポップとして優れた作品と考えて。

 8月8日「ともえちゃんまつり」これはもう教育テレビ(笑)「アナム&マキ」から「0930」まで、「花*花」も松本英子さんも、たぶんなかなか自分からは聴く機会のないであろうガールポップを、右から左まで?いちはやく生で聴いてもらいました。篠原を観に来た女の子たちにも、chee'sを観に来た男の子たちにも。ガールポップなFACTORY、いいイヴェントだったと、勝手に満足しています(笑)

 HEY!とかもそうなんですけど、わたしたちの仕事っていい音楽をみつけたとき、それをなるべくはやくに、なるべくじょうずに、テレビをつかって聴いてもらうことなんじゃないかと思っています。今のうたでもちょっと前のうたでも、みんなにわかってもらえて、音楽が世代を越えた、かなっていう瞬間、テレビマン冥利につきるとでも言いましょうか(笑)

 大好なガールポップをちりばめて、ごめんなさい、極私的なイベントの夏でした。


フジテレビ きくち



モドル




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