レポート
サンスポ 連載:きくち伸話
タイトルも見出しもわたしがキメたわけでは決してありません
オリジナル原稿 #92(04/08/06)


伝わりやすくわかりやすい
GLAYの誠実な『ロック』


 先週土曜日は大阪はユニバーサルスタジオジャパンで開かれたGLAYの10万人野外コンサートに出かけてきました。昨年一昨年と『HEY!HEY!HEY!』で大がかりなロケを敢行したこともある、勝手知ったるUSJでしたが、あの駐車場にあんな巨大なセットを組んであの人数を集めてのライブは、やっぱりスゴかった。先日のわたしたちの『LIVE FACTORY』生放送もそうでしたけど、夏の野外は、前のほうで熱くもりあがるお客さんもいれば、いちばん後ろでまったりと聴いているカップルなどいたりとか、自由勝手好きなように音楽をたのしんでるのがとってもいいかんじ。そんな「野外フェス」を単独でつくれちゃうGLAYはやっぱすごいよなぁー、って感動します。
 彼らの音楽はそのメジャー感から、コアな音楽ファンからはいわゆる「商業ロック」とも誤解されがちですが、なるべくに伝わりやすい、わかりやすいメロディーに、伝えたい気持ちや切ない想いを言葉に乗せて演奏している。これは音楽の在りかたのひとつとして、わたしは実に誠実であると思います。どんなに売れてメジャーになっても、あんなに切ないある種青臭い詞を書けるTAKUROはかっこいいと思うし、それをちゃんとした万人に届く旋律にのせて、けれどそれをTERUの声でうたうことで、GLAYの「ロック」は完成するのだと思う。わたしもマニアックなロックバンド、メジャーシーンに敢えて展開しない男前なバンドたちも大好きですが、やっぱり、メディアとも上手につきあって、なるべく幅広い層にメッセージを届けるべく努力を惜しまない、そんなGLAYのやりかたは、音楽界にとって大事だと考えています。
 明日夜23時半からの『僕らの音楽』は、そんなGLAY。番組開始以来はじめて迎えるバンドです。今までのわたしたちと彼らのお仕事ではまだなかった、音楽との向き合いをつくりこんでいます。TERUひとりでの「HOWEVER」、ソングライターであるTAKUROが鳥越俊太郎さんに語るGLAYのピュアリティー、JIROくんがHISASHIがストリングスとセッション。深夜に及んだ収録の最後まで、4人は音楽に誠実でした。わたしたちも胸を張って誠実な音楽番組をつくるべく、ここからもずっとがんばります。
 あさっての日曜日、8月8日フジテレビの日には「お台場冒険王」の野外ステージで、恒例の「フォークジャンボリー」を開催します。THE ALFEEの坂崎幸之助さんを司会に、イルカさんからソニンまで十数組四十数曲、4時間超の野外フェスティバル。30年前アルフィーがデビューした1974年のフォークソングを10曲、保田圭さんが生演奏でカバーするコーナーなど、いろんな意味でももりだくさんですから、お時間がありましたらば是非お台場まで、いい音楽をたのしみにいらしてください。
 フジテレビ「音組」一同、お待ちしております。

フジテレビ きくち

 

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