レポート
サンスポ 連載:きくち伸話
タイトルも見出しもわたしがキメたわけでは決してありません
オリジナル原稿 #78(04/04/30)


『僕らの音楽』あすaiko登場

 毎週土曜夜の新しい音楽番組『僕らの音楽』。明日深夜24時20分からの第5回放送はaikoが出演。松任谷正隆さんが絶賛する大名曲、音楽スクールの生徒さんがうたうのを聴いて自らTSUTAYAまで出かけて生まれてはじめて自分で買ったCDだという「カブトムシ」、そしてヒット曲「桜の時」、わたし的な最近の大名曲「かばん」をストリングスやホーンセクションなども組み込んだ生演奏でうたいます。この番組にポップないわゆるバンドセットが組まれるのははじめて。ドラムがちゃんと鳴ったときに、果たしてどんな音楽がつくれるだろうか、ちょっと不安もありましたが、だいじょうぶ、最上のバンド演奏のなか、aikoの言葉が、きちんと届いてきました。
 木曜日、ツアー最終日の武道館に出かけてきましたが、aikoのボーカリストとしてすごいところは、しっかりしたバンド演奏で、ギターがベースがキーボードがドラムがしっかり鳴っていても、彼女の言葉が全部客席までちゃんと届くこと。はじめて彼女をライブハウスで観たとき、なによりそこに感動して、翌日また2日連続で出かけてそれを確かめたものでした。仕事がらわたしは、毎年ざっと128本ほどのステージを観ています。ライブですから、バンドとしての圧倒感や一体感はもちろん大事ですが、それが「うた」である以上は、なによりボーカリストの言葉が伝わってほしいと客席でわたしは感じています。いろんな日常、いろんな思いを抱えて武道館にやってきた1万人のお客さんに、aikoのうたは2時間半の非日常を届けてくれました。aikoのうたを聴いて、あしたからもまたがんばろう、ってわたしもふつうに思いました。これが音楽の持つ意味のひとつかもしれない。
 スタジオで『僕らの音楽』を体験したお客さんは、必ず感動してくれます。目の前でいい生演奏を体で感じれば、やっぱり素直にわたしたちも感動します。ただ今感じているこの音圧やリアリティを電波に乗せてちゃんとお茶の間まで届けることができるのか、テレビの限界を考えてしまうこともしばしばあります。この感動をなるべくリアルになるべくたくさんのみなさんと共有したい。それがわたしたちの願いであり、目標でもあります。
 あしたはaiko。来週の第6回は一青窈さん「もらい泣き」、再来週の第7回は山崎まさよしさんの「セロリ」など、名曲をラインナップして、音楽のリアリティをなるべくそのままたのしんでもらえるよう、わたしたちもがんばります。
 日曜夜22時は『堂本兄弟』。明後日は河口恭吾さんとオフコースの名曲「愛を止めないで」を生演奏。月曜日夜19時からは『HEY!HEY!HEY!』2時間スペシャル(一部地域を除く)。10年間のパーフェクトランキングを飾ったベスト100曲を、爆笑トークの名場面も織り交ぜて一挙に大公開。音楽番組10年ぶりの冬の時代。深夜のロック番組『FACTORY』、CSの『フォークデイズ』、ほかにもいろんなアプローチで、音楽に愛のある番組を、わたしたちは作り続けます。
 わたしたちはフジテレビの「音組」です。

フジテレビ きくち
 

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