KIKCHY FACTORY
サンスポ 連載:きくち伸話
タイトルも見出しもわたしがキメたわけでは決してありません
オリジナル原稿 #72(04/03/19)


『ayu ready?』あす最終回

 1年半続いた浜崎あゆみさんとの生演奏音楽バラエティ番組『ayu ready?』が、明日土曜夜23時半からの第74回放送で最終回を迎えます。『LOVE LOVEあいしてる』終了後荒れに荒れまくった土曜23時半。『LOVELOVE』の視聴率が13%ほどだったのが、直後の番組では5%すら割り込む週も多々あり、『LOVELOVE』終了後の1年半で10%を超えたのはわずかに1回のみという荒れ場に、一昨年秋に登場した『ayu ready?』。数々の奇跡のセッションを生み出しながら、昨年1年間だけで4度も10%を超えて、とりあえずの結果を残すことが出来ました。
 当初は1本録りという贅沢な収録形態で、もっと贅沢なのは、浜崎あゆみのスケジュールを毎週 持っているという、とんでもない番組でありました。初回の放送前日には、朝一番の情報番組から夕方のニュースまで番組宣伝で1日フジテレビを電波ジャック、前の日の収録からほぼ27時間、デジカメが追っかけまわすなんて荒行もありました。
 長いようであっというまだった1年半。ちょうどこのコラムと同時期にはじまったので、浜崎あゆみさんとテレビのスタジオバラエティのレギュラーをつくる、というある種の奇跡、ある種の感動を、ここでもずいぶんと書かせてもらいました。あゆちゃんにはもちろん、なにより1年半もの長い間、彼女のスケジュールをなんとか都合をつけてくれたマネジャーさんたちには、ほんとうに感謝しています。
 最後の収録、スタジオで総集編のVTRをあゆちゃんといっしょに観ていて、いろんなことをいっぱい思い出して、ちょっとこみあげてきてしまいました。
 トークとかバラエティな部分で、あゆちゃんにずいぶんと無理なことさせてしまったなぁ、でもおもしろかったけど、という気持ちと、特に音楽のセッションでは、おそらくこれからどんな音楽番組がどんなにがんばってもたぶんかなわない、最強のコラボレーションを生演奏でいくつも実現できた、ともうこれは胸を張って実感しました。
 名演ばかりでありますが、初回のつんく♂とのセッションがまずいちばん。そしてなにげにスゴイのが持田香織さんとの互いの楽曲のデュエット。名作中の名作は和田アキ子さんとの「古い日記」。これはあゆちゃんもハマって、そのあとしばらく頭の中をメロディーがぐるぐる回っていた、と言っていました。中森明菜さんとの歌姫対決も、工藤静香さんとの夢のデュエットも、氷川きよしくんと「ズンドコ節」も、美川憲一さんとの「サソリ座の女」も、そして松たか子さんとの同窓デュエットなども、どれもこれも最初で最後の奇跡の共演でありました。
 精神的にはロックな番組でした。あゆちゃんとつくったこの1年半の経験値は、テレビの制作者としてのわたしの、いちばん新しい宝物です。彼女の多忙なスケジュールのなかで、またレギュラーという機会は難しいでしょうが、夏にでも特番でまた、こんなにあつい番組をごいっしょできたらば、と思っています。
 あゆちゃん、おつかれさま。これからもよろしくね。

フジテレビ きくち

 


モドル



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