KIKCHY FACTORY
サンスポ 連載:きくち伸話
タイトルも見出しもわたしがキメたわけでは決してありません
オリジナル原稿 #65(04/01/30)


ソロシンガー『なっち』楽しみ
今も変わらない眼差し、とびっきりの笑顔


 まずは今週月曜日、KinKi Kidsが初出演した『HEY!HEY!HEY!』が無事オンエアされました。音楽的にもバラエティー的にも大いに上出来の1時間、わたしも大満足でしたが、みなさんにもご満足いただけたようで、視聴率もここ1年のレギュラーではサイコーを記録しました。まだまだここから、今度はまた次の夢にむかってがんばります。応援してやってください。
 さてそんなこんなですが、先週の日曜日は安倍なつみさんの、モーニング娘。としての最後のコンサートへ出かけてきました。
 モーニング娘。の前マネジャーの和田さんはシャ乱Qがデビューする前からのわたしの「戦友」で、その和田さんになっちを紹介されたのが、5人組のモーニング娘。でデビューする直前、今からちょうど6年前の平成10年の初頭。当時なっちは16歳、当時の広末涼子さんを感じさせる清楚なイメージで、まるで昨日北海道から出てきたばっかりのような純朴な女の子でした。それは今も変わらず、ちょっと訛りとか方言とか残った打算のない言葉と、まっすぐなまなざしととびっきりの笑顔で、たぶんお仕事のひとたちのなかにも彼女のファンは多かったと思います。抜群に声がいいわけでも、抜群にうたがうまいわけでもない彼女が、いいお仕事を重ねてきたのは、彼女がそんな「なっち」だったから、かもしれません。
 本番寸前のバックステージ、いつもと変わらない緊張感といつもと変わらないドタバタのなか、妙なテンションに振りまわされてるのは大人だけで、なっちも飯田さんも矢口さんも辻もメンバーはみんな、びっくりするくらいふつうに元気でした。
 ちょっと拍子抜けして客席にもどるとほどなく、客席の異常なもりあがりとは関係なく、ふつうにコンサートがはじまりました。わたしはこの6年のこととか勝手にいろいろ巡らせながら、関係者席で観ていました。人数もユニットもものすごい増えた「ハロープロジェクト」、正直わたしなんかでも知らない曲がいっぱいあって、それが余計にいろんなことを考える余裕もくれました。
 そしてアンコール。クライマックスは横浜アリーナいっぱいの白いサイリウムライト!なっちの故郷;北海道の真っ白な雪をイメージさせるファンのみなさん一丸となった演出に、絶句。わたしもロイヤルボックスの関係者席に座りながらも、心の中で「なーっち!なーっち!」と白いサイリウムを振っていました。5分もあろうかという長いカーテンコールに応えて、ひとりで出てきた彼女がソロデビュー曲をセンターステージでうたって、そしてモーニング娘。のメンバーひとりひとりと、お別れのあいさつ。いろんなことをいっぱい思い出してわたしも感極まってはいましたが、一言も話せずに泣き崩れる辻ちゃん、なっちといちばんのなかよしの辻ちゃんがスタッフに抱えられて場を後にするのを見て、やっぱり涙が出てきました。けどそれは悲しい涙ではなくって、感動しての涙。この日のなっちはまちがいなく、世界でいちばんのしあわせものでした。そしてその場に立ち会えたわたしたちも、しあわせだったと思います。
 これから彼女が、念願のソロシンガーとしてどのように生きていくのか、あるいは女優さんとしてどのように育っていくのか、とてもたのしみにしています。なにしろ彼女は、まだ22歳。これから、です。

フジテレビ きくち

 


モドル



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