KIKCHY FACTORY
サンスポ 連載:きくち伸話
タイトルも見出しもわたしがキメたわけでは決してありません
オリジナル原稿 #48(03/09/26)


ライブの醍醐味を再認識

 今週月曜日は『HEY!HEY!HEY!』400回記念スペシャル!さいたまスーパーアリーナから3時間の生放送で、総勢27組名曲の数々をお届けしました。なんかどうもここのコラムに直後の番組のことを書くと、視聴率に恵まれないというジンクスがあって、先週書かなかったらば大正解(笑)。まだまだではありますが、最近の音楽番組としてはまぁまぁ胸を張れる結果で、ちょっとほっとしています。
 今回『夜のヒットスタジオ』のように、出演者の「たまり」席を用意して、自分の出番以外はそこでほかの出演者のうたを聴く、というスタイルを強引にやりとげました。安室奈美恵さんや浜崎あゆみさん、工藤静香さんなどが、快く協力してくれたので、本番一発、このかたちが実現したのですが、みなさんにもそこそこたのしんでいただけたようで、無理を聞いていただいただけのことはあったかな、とこれもちょっとほっとしています。
  放送が終わってから、浜崎さんが「華原朋美さんの「I'm proud」を生で聴けたのがいちばんうれしかった」と言ってくれましたが彼女がこの日いろんな楽曲の最中にしばしば見せてくれた素のリアクションは、まさしくわたしたちの狙ったところで、浜崎さんの飾らない人柄にわたしたちスタッフのなかでは著しく好感度がアップしました(笑)。
 自分の出順までの1時間半、客席のすみっこでただひとり他の出演者のリハーサル「見学」していた松浦亜弥さん。その松浦さんのバラッドを、本番のたまりでくいいるように見つめる後藤真希さん。静香さんの「嵐の予感」を振り付きで口ずさむPUFFYの由美ちゃん。ダンディー坂野さんの「ゲッツ」をまねするモーニング娘。の辻ちゃんと年少組。この日ならではのめずらしいシーンが、いろいろとたのしめました。
 わたし的にしびれたのは、曲目紹介もなくいきなり、Every Little Thing「fragile」のイントロが流れ出した瞬間の「ごぉーっ」と会場全体がふるえるような、お客さんのものすごいもりあがり!これこそライブの醍醐味!楽曲の持ってるパワーってすごい!持田香織ちゃんも終演後の打上げで「あれで一気に緊張感が高まった」と笑っていました。
  そしてなによりこの夜を象徴していたのが大トリの和田アキ子さん。制作サイドのもっとずっとバラエティな意図とはまったくちがうところで、大きな大きな仕事をしてくれました。場内を凌駕する圧倒的なヴォーカル!じっと聴き入る、たまりのKICK THE CAN CREW、ORANGE RANGE、ロードオブメジャーといった若きアーティストたち。名曲「あの鐘を鳴らすのはあなた」に1万2千人のお客さんが一体になって、最後は文句なしのスタンディングオベーション!歌番組をつくってきて、ほんとうによかった。そう胸を張れる瞬間でした。
 リハーサルのときにはバックステージで、浜崎さんに携帯電話の留守メッセージの残しかたを教えてもらっていたアッコさん(笑)。最後にはちゃんと「うた」で後輩たちを圧倒して『HEY!』2年半ぶりの一大イヴェントを締めてくれました。
  10月13日からはじまる、新たなる『HEY!HEY!HEY!』胸を張った「歌番組」です!ご期待ください!

フジテレビ きくち

 


モドル



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