KIKCHY FACTORY
サンスポ 連載:きくち伸話
タイトルも見出しもわたしがキメたわけでは決してありません
オリジナル原稿 #44(03/08/29)


こんな時代だからこそ・・・LOVE & PEACE
フォークソングで幸せに


 短い夏が終わりを告げようとしています。今年の夏をもりあげたフジテレビ開局45周年イヴェント「お台場冒険王」もわたしたちのステージは今日で最後!社屋の真ん前の「メディアージュ」6階のライブハウス「スタジオドリームメーカー」で5夜連続「坂崎幸之助のお台場フォーク村」そして「冒険ランド」では夕方から中島美嘉さん、bird、外道など10組のアーティストと「Sony SUMMER NIGHT」(ソニサマ)を2年連続で開催します!
 フォーク村では初日に、吉田拓郎さんの復帰後初ステージ。「サンスポ」さんでもかなり大きくとりあげていただきましたが、これはさすがに感動的でありました。前日の日曜に10時間近いリハーサルを、ALFEEと4人でみっちりこなしてつくりあげた45分にも及ぶ大作「君に会ってからというものわたしは」25年前に小室等さんの目黒区民会館での「23区コンサート」でゲストの拓郎さんと即興的に作ったかけ合いソングのリメイク。この日29回目のデビュー記念日を迎えたTHE ALFEEの3人のなれそめ、拓郎さんとの出逢いから今日に至るまでを、4人のうたい廻しで綴った抱腹絶倒のステージ。リハでは22分ほどだったのですが、本番では雑談もいっぱいいっぱいに入ってきて、そんなとてつもない長い楽曲に仕上がりました。この日は全編、笑い声にあふれたあかるい復帰ステージになりましたが、最後に1971年の名曲「どうしてこんなに悲しいんだろう」を声をはりあげてうたうのを聴いたときには、一拓郎ファンとして万感の思いがこみあげました。わずか千円!されどわずかに500枚の超プレミアチケット!この日ごらんになれたみなさんの鳴りやまない拍手が、拓郎さんへの最高のエールでありました。
 森下愛子夫人とのハワイ旅行を1日削っていただいて実現したこのライブ。飛行機が苦手な拓郎さんは、渡航の前日は必ず家でおとなしくじっとしているのですが(笑)、この夜は特別に打上げに参加。ALFEEの3人と観に来ていた篠原ともえちゃんとわたしたちスタッフとこじんまりと、しかしかなりのハイペースでおいしいお酒を飲みました。最後は結局いつもの拓郎さんで、ビールをピッチャーで2杯半!病みあがりとは全く思えない、人一倍元気な拓郎さんはご機嫌であかるく家路につきました。
 この夏なにかとフォークソングにどっぷりつかりなおして思うのは、坂崎さんも言っていましたが、反戦歌とかプロテストソングとか、今の時代のほうが当時よりもリアルに聴こえくるということ。木曜に坂崎さんがうたった「チューリップのアップリケ」に何とはなしに泣けてきました。
  SMAPのライブとか観ているとこれはもう今の時代のメッセージソングだなぁー、って、なんか胸が熱くなります。平川地一丁目のうたを聴いていると、自分が失くしてしまったものを目の前に叩きつけられるような衝撃を受けます。
  こんな時代だからこそ、LOVE&PEACEでありたいし、せめて音楽はいつでも、拓郎さんのうたのようにハッピーであってほしいことなものです。

フジテレビ きくち

 


モドル



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