KIKCHY FACTORY
サンスポ 連載:きくち伸話
タイトルも見出しもわたしがキメたわけでは決してありません
オリジナル原稿 #31(03/05/30)


温かい歌声が魅力の久本雅美さん
ぜひまた音楽番組で一緒に仕事を


 今週はまた日火木と飛び石で『HEY!HEY!HEY!』『堂本兄弟』『ayu ready?』の収録が続きまして、昨日収録明日放送の『ayu?』では、なんと!浜崎あゆみさんと叶姉妹おふたりとのまさかの共演が実現しまして、まあ、こんなこともあろうかという、ものすごい組合せでのトークと演奏が、オンエアできることになりました。まだまだ編集作業中ですが、ご期待を裏切らない30分に仕上がるはずです。ちょっとどきどきです(笑)。
 そして火曜の『堂本兄弟』では、久本雅美さんが1年ぶり2度目のご出演。KinKi Kids、そして堂本ブラザースバンドと、青春歌謡ポップスの大名曲、青い三角定規の「太陽がくれた季節」をセッションしてくれました
 音楽系の番組ばかりつくっているわたしたちですが、昨夏の『拓郎・マチャミの夜のヒットパレード』以来、久本さんとはなにかとお仕事する機会も増えまして、3月に『ayu ready?』4月には和田アキ子さんとの新型ユニット「ババロア@」で『HEY!HEY!HEY!』にもご出演、そして今週の日曜日、6月1日放送、2度目の『堂本兄弟』とつながりました。
 久本さんは基本的に歌番組などでまじめにうたうのを照れて、極端に嫌がるのですが、今回はわたしからご本人へ直接のたってのお願いで、なんとか実現にこぎつけました。
 昨年の『拓郎・マチャミ』のオープニングメドレーで、ちょっとだけ吉田拓郎さんと「てんとう虫のサンバ」をデュエットしていただいたのですが、久本さんのうたう声がなんともキュートで(笑)。それからわたしは久本さんにお逢いするたびに、彼女に「久本さんのうたは魅力的です」と呪文のように言い続けてきました。
 それでたどりついた今回の『堂本兄弟』、KinKiとえなりくんと高見沢さんと由美ちゃんと、みんなでうたった「太陽がくれた季節」、その真ん中に久本さんがいる、このかんじはサイコーでした。
 入社以来音楽番組の制作に携わってきて、わたしが常々思うのは「うたはうまい下手じゃない」ということ。うたの上手なひとは日本中にいくらでもいて、でもそれが誰でもプロの歌手として成功するか、と言ったらばまったくそうではない。自分のうたがうたえること、うたを言葉を聴くひとに届けられることこそが、肝要だと思うのです。
 わたしが『LOVE LOVEあいしてる』の4年半で、いちばん印象に残っている曲は、150回記念のときに中居正広くんがうたってくれた。ブルーハーツの「チェインギャング」です。彼の、抜群に上手とは言い難い、けれど懸命なボーカルは、歌詞の一言一言がそのまま、わたしの心に突き刺さりました。ああ、やっぱり、うたはうまい下手じゃないんだと、痛切に感じた瞬間です。
 もちろんひとそれぞれだと思いますが、わたしにとってはおなじように、久本さんのあったかいうたう声が、やわらかく届いてくるのです。
 ご本人は収録した楽曲のプレイバックを、楽屋でごらんになって、「きくっちゃんにどんなにたのまれても、もう絶対うたわへんで!」と暴れてらっしゃいましたが(笑)、だいじょうぶ、久本さん、あなたのうたはとってもいいかんじです。そんなこと言ってないで、また音楽番組でお仕事させてください!

フジテレビ きくち

 


モドル



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