KIKCHY FACTORY
サンスポ 連載:きくち伸話
タイトルも見出しもわたしがキメたわけでは決してありません
オリジナル原稿 #23(03/03/21)


60歳を目前にしたストーンズのように
拓郎さんも無敵でいてほしい


 一昨日木曜日、吉田拓郎さんと7か月ぶりにお仕事をして、ひさしぶりに焼肉に、そして飲みに出かけました。お仕事のほうは、まあそのうちに発表があるはずなので、ご期待ください、といったところですが、電話やらメールやらではやりとりしていたものの、拓郎さんと目の前でお逢いすること自体、もう去年夏の『拓郎・マチャミの夜のヒットパレード』以来、ずいぶんとおひさしぶりでした。
 ずいぶんとおひさしぶり、だったんですが、逢ってみるとそして飲んでいると、まあ先週逢ったばかりのように、一瞬で関係というか感覚が戻る。拓郎さんもそうおっしゃっていましたから、もう2年前に解散した『LOVE LOVEあいしてる』でのどっぷりと濃厚なおつきあいはやっぱすごかったんだなあ、としみじみ感じました。
 1996年の10月、あの番組がはじまったときは、毎回毎回収録が終わる度に麻布のバーに連れてかれて、最初のうちは緊張しながらも和やかな場が続くのですが、拓郎さんが、「きくち!オレもう帰るからちょっと5分だけ」と、そこからいつも必ず説教がはじまって(笑)、わたしの横で「ミュージシャンに対するスタンディングオベーションが足りない」と言うお話を十遍も二十遍も、もう3時間くらい熱弁されるわけです。おっしゃることは全くそのとおりなので、わたしもディレクターもとりあえず「はい。はい。」とうなずきながらただ飲むしかなくって、それで、明けた水曜日『HEY!HEY!HEY!』の会議中に、よくトイレに駆け込んだものでした。
 それで周年パーティーのときには「いつでもへいへい言ってるあたしじゃないところを拓郎さんにもみせてやる!」と、ひどい飲みかたをするようになって、拓郎さんにも無事(?)「きくちは飲むとタチが悪い」と、わかってもらえるようになりました(笑)。
 ただわたしは、小学校のころからの拓郎ファンで、お仕事で拓郎さんに手が届いたときは、それはもう夢のようでしたし、拓郎さんと焼肉を食べたりお酒を飲んだり説教をされたりすること自体、たのしくってしょうがないのです。
 たのしくって一昨日もやっぱり飲み過ぎてしまいました。そんな量でもなかったはずだけど、ひさしぶりの拓郎さんに、よっぱらってしまいました。まだちょっと頭が痛いですが、拓郎さんと真夏の神宮球場で、カーッとビールを飲める日をたのしみにしています。
 ストーンズが60を超えても無敵のロックンローラーであり続けるように、もうすぐお誕生日の拓郎さんにも、ずっと無敵の吉田拓郎でいてほしいことなものです。

フジテレビ きくち

 


モドル



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