レポート

サンスポ 連載:きくち伸話
タイトルも見出しもわたしがキメたわけでは決してありません
オリジナル原稿 #121(05/03/04)


敬愛するボスの35周年 清志郎さんに"おとしまえ"

 明日夜、いつもよりちょっとおそい深夜24時10分からの『僕らの音楽』は題して「忌野清志郎35周年RESPECT!」。わたしの敬愛するボス;清志郎さんが、RCサクセションの大名曲「雨上がりの夜空に」をYO-KING×ガガガSPと、「スローバラード」をサンボマスターとセッション。そしてボブ・ディラン、THE BANDの名曲「アイ・シャル・ビー・リリースト」をあのギタリスト(仲井戸 "CHABO" 麗市)とふたりっきりで生演奏。もちろん若さみなぎるロックな新曲もサイコーの映像でおたのしみいただきます。もうこれはなんというかやりたい放題、完全にわたしの趣味の世界。ごめんなさい。でもサイコーのロックンロールショウですから。
 清志郎さんともやっぱり20年近いおつきあいになりますが、ステージの上で苛烈に正論を叩きつける清志郎さんと、放送メディアとは折り合いが悪いことも多くて、FMラジオとももめた一昨年の武道館のイヴェントのテレビ放送でも諸般の事情で結果放送できなかった曲があったり、その2年前、間寛平さんとおふたりのユニットで『堂本兄弟』に来ていただいたときにも、収録から放送までのあいだに例の「9・11」があって歌詞の一部分が時節がら放送できなかったり、とか、なんか清志郎さんに謝ってばっかりだったので、今回こそ堂々胸を張った放送がつくれたことは、わたしのなかでロックの神様におとしまえをつけた、そんなかんじです。
 特に「アイ・シャル・ビー・リリースト」清志郎さんからも(CHABOさんからも)「なんでこの曲なの?」とツッコまれましたが、清志郎さんが書いた日本語詞の最後の1行、「いつの日にか自由をうたえるさ」。坂崎幸之助さんとの「フォーク村」での放送禁止歌、そして映画『パッチギ!』を体験して、テレビの制作マンとして音楽とどう向き合うべきか、今わたしのなかにある問題意識に、15年前のこのうたは時空を超えて突き刺さります。
 あまりに青臭いけれど、みんなが音楽を聴いてしあわせな気持ちになれる、そんな音楽が世の中に届くお手伝いをすることが、わたしたちの仕事、なのだと考えて今日もがんばっています。
 清志郎さんデビュー35周年の夜の『僕らの音楽』。リアルタイムでおたのしみください。

フジテレビ きくち

 

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