レポート

サンスポ 連載:きくち伸話
タイトルも見出しもわたしがキメたわけでは決してありません
オリジナル原稿 #117(05/02/04)


福山くんの一言・・・歌番組作りの難しさ痛感

 来週土曜日放送の『MUSIC FAIR』の収録で、1年とちょっとぶりに福山雅治さんに逢いました。『HEY!HEY!HEY!』のスペシャルで『料理の鉄人』の本物のセットをお借りして松本人志さんと「たこ料理」対決してもらったり、4年前には世界1周的な特番(『福山雅治・西川貴教のオールナイトニッポンTV』)でケニアやらシアトルやらいっしょに出かけたり、とかいろんな経験を共に重ねてきましたが、今回は、服部克久先生・隆之さん親子との共演で大ヒット曲「桜坂」はもちろん、故・服部良一大先生の「東京ブギウギ」「銀座カンカン娘」を福山さんがうたうという、音楽的に胸を張ったお仕事ができました。
 その前日リハーサルの前に、控え室でふたりきりで、去年の『FNS歌謡祭』の中継ありがとう、とか話してたら、福山が「きくちさん、正直今の『HEY!』はちょっと出にくいよ」とかぶっちゃけて話してくれて「そうだよね…」返す言葉もなく、あらためて今の時代の夜20時台の歌番組の難しさを痛感しました。視聴者のみなさんからもキビシイご意見を多々いただいておりますが、20時のお茶の間と視聴率で闘い続けているわたしたちは、試行錯誤のなか数字というビジネスだけを真剣に考えてがんばっていくしかない。
 そんな時代に『僕らの音楽』ができたことは、もう奇跡というか、感謝に堪えません。テレビの音楽番組の最後の良心といっていいかもしれない。一昨年の『FNS歌謡祭』が3年ぶりに20%を超えて、民放の年間ただ1本の20%音楽番組となり、そこでつかんだ「音楽のリアリティ」という志を高く掲げて、1年間がんばってきました。そして去年また『FNS歌謡祭』に『僕らの音楽』での経験値をフィードバックして、前年をも上まわる好成績をあげられたことは、わたしのテレビ人生で、今のところいちばんのよろこびです。
 いつもより50分おしで、深夜24時20分からはじまる、明日の『僕らの音楽』は女子十二楽坊が2度目の出演。昨年、テレビの世界に「大人の音楽番組」ムーブメントを起こすことはできましたが、正直高視聴率とは言い難いこの番組を、支えてくださっているみなさんに心から感謝しながら、できるならもっとずっとたくさんのみなさんに、この良質な音楽番組をたのしんでいただきたい。そして、テレビが音楽のためにできることをこれからも提案していけたら、と真摯に考えています。

フジテレビ きくち
 

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