レポート

サンスポ 連載:きくち伸話
タイトルも見出しもわたしがキメたわけでは決してありません
オリジナル原稿 #101(04/10/08)


あす『僕らの音楽』にさだまさしさんが出演
初めて観るグレープの生演奏に感無量


 この期首期末は『HEY!HEY!HEY!』の10周年記念特番があったり、『最新堂本兄弟スペシャル』で『LOVE LOVEあいしてる』から8年間のKinKi Kidsとわたしたちのレギュラー番組を振り返ってみたり、とわたしたちが観ていて感慨深い、いろんな大事なことを思い出したり、考えさせられたりもしました。
 そして10月。今週からまた新たなるスタート。明日の夜23時45分からの『僕らの音楽』は、さだまさしさんが出演。グレープ時代の相棒吉田政美さんと30年前の大ヒット曲「精霊流し」を、そしていちばんあたらしいクリスマスソング8分にも及ぶ大作「遙かなるクリスマス」を24名のストリングスを含む33名の大編成で生演奏しました。
 このクリスマスソングが最高で、収録に参加していたおそらくはさださんの曲をはじめて聴いたであろう10代の女の子たちが感動して泣いていたくらい。わたしもさださんとはもうかなり長いつきあいになりますが、あったかいメロディーにのった、言葉の強さに、中学生のころのように純粋にヤラれてしまいました。
 「精霊流し」を共演した吉田政美さんは、わたしが仕事をはじめたときにはもう活動されていなかったので、はじめて知り合ったのは、所ジョージさんのレコーディングディレクターとしてでした。1998年に、所さんと坂崎幸之助さんと篠原ともえで『MUSIC HAMMER』という番組をはじめたときに、わたしと坂崎さんが掲げた目標が、所さんがキャニオンレコード時代に発表した数々のLPなどの音源をCD化することと、所さんのライブを実現することでした。所さんはTVの世界の超売れっ子のタレントさんですが、わたしと坂崎さんのあいだでは、もう30年ちかく前から、繊細な詞とメロディーを笑いに包む、天才シンガーソングライターだったので。そのときに強力にお手伝いいただいたのが、所さんのディレクターだった吉田さんでした。ですから、吉田さんがアコースティックギターを抱えてスタジオに入ってきたときにはちょっと感動。リアルタイムでは目の前で観ること聴くことのかなわなかったグレープの演奏は、それは感動的でした。
 わたしが高校のころ、さださんのアルバムには1枚に3か所くらい読めない漢字、知らない言葉がちりばめられていて、それがなんか大人なかんじで(笑)、大学でこっちに出てきてからは湯島や鎌倉や京都やら、さださんの詞に出てくる世界を歩いて追体験したこともありました。『夜のヒットスタジオ』のADのころにも何度もお仕事させていただきましたし、『LOVE LOVEあいしてる』にも来ていただきましたが、今回こうやってピュアに、リアルに、わたしの音楽番組で演奏して、語っていただいて、満足感でいっぱいでした。
 鳥越俊太郎さんによるインタビューは、さださんの高校時代の通学路だったという、神宮外苑の聖徳絵画館の前で、そして生まれ育った長崎、子供のころ遊んでいた諏訪神社や中島川を歩く、ドキュメンタリータッチの映像なども交えて、さださんを体験したことのない若いみなさんにこそおたのしみいただきたい、ていねいな作品です。
 フジテレビ「音組」がんばります。やさしくそして厳しく見守ってやってください。

フジテレビ きくち

 

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