サンスポ 連載：きくち伸話 タイトルも見出しもわたしがキメたわけでは決してありません オリジナル原稿　#01（02/10/04） スタートは『夜ヒット』 『全部の仕事を全員で』が旗印 「サンスポ」でははじめまして！フジテレビのきくちと申します。入社以来ずっと、ざっくり音楽バラエティー番組の制作を生業としてきました。 　入社して最初についた番組が『夜のヒットスタジオ』で、実に上から16番目の、壮絶なスタートラインでした。 　そのころ『夜ヒット』班は、今なお続く『FNS歌謡祭』はもちろん、『スターどっきりマル秘報告』『オールスター水泳大会』などレギュラーの特番から、チェッカーズのコンサート収録など多数の単発の特番まで、読んで字のごとく「全部の仕事を全員で」取り組む、当時の厳しい制作現場のなかでもずばぬけてキツい班でした。 　そのころフジテレビに入社した制作志望者の誰もがそうだったように、わたしも『オレたちひょうきん族』が大好きで、三宅ディレクターにあこがれて、お笑いをやりたいと考えていました。 　けれど、やっぱりフジテレビに入ったからには『夜ヒット』が観てみたくて、研修のとき当時の編成局長(現 会長)におねだりして亀山さん(現 映画制作局長)にスタジオまで連れて行ってもらいました。ところがその『夜ヒット』のカメラリハーサル、スタジオの入り口に場内整理のお兄さんが立っていて入れてくれません。亀山さんが怒ってケンカ腰で交渉してくれて、それでも中には入れませんでした。 　これが悔しくって悔しくって、後日制作に配属になった新入社員のわたしは部長に希望を尋ねられ、『ひょうきん族』か『夜ヒット』と答えてしまったわけです。 　そこが今のわたしのはじまりです。以下次回また。 フジテレビ　きくち 　 (C) OTOGUMI ALL RIGHTS RESERVED.