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江戸時代後期、盗賊・凶賊たちから「鬼の平蔵」と恐れられた、火付盗賊改方(ひつけとうぞくあらためかた)長官・長谷川平蔵を描いた池波正太郎の人気小説「鬼平犯科帳」(文春文庫刊)。1989年7月に中村吉右衛門主演でドラマがスタートしてから、2001年5月まで連続ドラマとして全137本、2005年2月放送の『鬼平犯科帳スペシャル 山吹屋お勝』から昨年12月放送の『鬼平犯科帳スペシャル 浅草・御厩河岸』まで単発のスペシャルドラマとして12本、計149本を放送してきました。これまで長きにわたって、時代劇ファンのみならず、数多くの視聴者を魅了し続けてきた『鬼平犯科帳』ですが、今年12月の2夜連続放送(前後編をあわせ、シリーズ通算150本目)をもって、いよいよファイナルを迎えます。

先日、『鬼平犯科帳 THE FINAL 前編 五年目の客』に若村麻由美、谷原章介、渡辺大、平泉成ら、『鬼平犯科帳 THE FINAL 後編 雲竜剣』に田中泯、中村嘉葎雄、木下ほうか、石倉三郎ら、そして前後編を通じて尾上菊之助、橋爪功がゲスト出演を果たすことが発表されましたが、今回新たに『鬼平犯科帳 THE FINAL 後編 雲竜剣』に、さだまさしがゲスト出演することが明らかになりました。

原作を何度も読み返すほど、生粋の『鬼平犯科帳』ファンで、スタッフから今回のオファーを聞いた際には、「出るに決まっているだろ!」と即答したというさだが演じるのは、町中の白玉売り。『鬼平犯科帳 THE FINAL 後編 雲竜剣』では、さだが白玉を売っていると、中村吉右衛門演じる長谷川平蔵がそれを買おうと立ち寄るというシーンが描かれます。実際に出演した感想を「ちょっと通りすがるとか、その程度だろうなと思っていたんですが、セリフがあるとは(笑)。まさか、吉右衛門さんと絡むお芝居をさせていただけるなんて想像もしていないですから、台本をいただいた際にはちょっと震えましたね」と語ったさだ。出演シーンはわずかであったにも関わらず、自ら売り声名人の宮田章司のもとに出向き、当時の白玉売りの売り声を学ぶなど、出演に際して入念な役作りを行ったというさだの熱演に注目していただきたい。

シリーズ150本という節目の放送をもって、フィナーレを飾る『鬼平犯科帳』。これまで、人間国宝・中村吉右衛門をはじめ、多岐川裕美、梶芽衣子といったレギュラー出演者たちや、豪華なゲスト陣の確かな演技によって、江戸に生きる市井の人々の義理人情を丁寧に描いた、濃密で情緒あふれる人間ドラマとして高い評価を得てきた同作も、ついに大団円を迎えます。ファイナルに花を添えるように、豪華ゲスト陣が出演し、スタッフの総力を結集し紡ぎ出した『鬼平犯科帳 THE FINAL 前後編』。テレビ時代劇の歴史に金字塔を打ち立てた『鬼平犯科帳』の有終の美を、是非堪能いただきたい。

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