NONFIX過去放送した番組

2007年、初夏。アマゾンインディオ、カヤポ族の長老であり呪術師であるラオーニ・メトゥティレ(推定年齢90歳)が、18年振りに日本にやって来た。ラオーニは、1989年、イギリスのミュージシャン、スティングと共に「熱帯雨林保護」を訴えて世界16ヵ国を行脚したアマゾンインディオのカリスマであり、リーダーの1人である。
今回ラオーニを日本に呼んだのは、「熱帯森林保護団体」の代表、南研子(みなみけんこ)さん。彼女とラオーニの出会いは18年前。当時はアマゾン川の場所さえ知らなかった南さんは、ラオーニとの出会いをきっかけに、現在に至るまで幾度も現地へ赴き、インディオたちの視点に立ちその暮らしを守るために支援を続けている。

広島、奈良、東京、そして長野へと講演や交流会をしながら回る一行。精霊と話が出来るというラオーニは、旅の途中、日本の精霊たちとも交流していく。様々な人と出会い、日本への理解を深め日本人を兄弟だと言うラオーニ。

インディオの長老の目に、飽食と格差の日本はどの様に映ったのか?
精霊と話すという異形の老人からのメッセージを、日本人たちはどう受け止めたのか?
アマゾンと日本、インディオと日本人──言葉と生活習慣の違いを越えて両者は出会い、理解し合うことができたのか?

カヤポ族を始めインディオの人々の暮らしを守るための支援は容易なことではなく、現状はきびしい状態が続く。支援を続ける南さんの想いとは?

自然を崇拝し、自然と共に生きるカヤポ族の暮らしは、今脅かされている。バイオ・エタノール燃料のためのサトウキビ畑や、日本人の暮らしに欠かせない大豆の畑などをつくるために自然破壊が進み、密猟も絶えない。そんなアマゾンの惨状を訴えるために来日したインディオの長老と、彼を迎えた南さんやスタッフたちとの、2週間に及ぶ旅の日々に密着した。