2009年4月2日
アメリカ大統領の試練
Q & A
北朝鮮が"人工衛星"と称するミサイル発射はオバマ政権にとっての初めての国際危機となりました。 金正日総書記は発射を強行する構えですが、このような形で、就任直後に大統領としての資質をテストされたのはオバマ大統領だけではありません。 この試練にオバマ大統領はどう答えるのでしょうか?
松本方哉
国際社会の反対にもかかわらず北朝鮮はミサイルの発射実験を行う構えです。アメリカ政府が、いま、もっとも重視している事は何でしょうか?
キーリー・ラディア記者
ゲーツ国防長官が「アメリカにできることはそれほど多くない」と言っているように、オバマ政権は、発射自体は、すでに受け入れています。 もしミサイルがアメリカに届くようなものではなかったら、焦点は再び外交に戻り、アメリカは同盟国と共に対抗措置を取るでしょう。 ただし、オバマ政権は、北朝鮮問題の最終目標を忘れていません。 それは6カ国協議に戻すことです。 つまり発射に対し各国が足並みを揃えた厳しい対応を取ることを重視しながらも、同時に、北朝鮮が交渉から遠のかないようにする必要もあると考えています。
松本方哉
2人のアメリカ人女性ジャーナリストが拘束されている問題は、弾道ミサイルの発射問題とどう関連しているでしょうか?
キーリー・ラディア記者
これは北朝鮮にとっては棚からぼたもちです。 もし発射に対するアメリカの反応が平壌にとって挑発的と映ればこの二人を交渉の切り札にすることが出来ます。 そして彼女たちが置かれた状況が急速に悪化する恐れがあります。 ご存知のように北朝鮮はひどい人権侵害を行ってきました。 合衆国はアメリカ人が同じような運命を辿るのは見たくありません。
松本方哉
あなたが国務省で取材していて、ブッシュ前政権とオバマ政権の間で違いのようなものを感じますか?
キーリー・ラディア記者
いい質問ですね。今回の北朝鮮問題に関して、オバマ政権とブッシュ政権の間に大きな隔たりはないと思います。クリントン国務長官と前任のライス長官の発言も共通しています。 しかしオバマ政権の国際問題への取り組みには顕著なトーンの違いを感じたと思います。 特にそれが多くの同盟国の思惑が微妙に異なる場合です。 その場合オバマ政権は公の場で同盟国のそれぞれの懸念は認識しているとオープンにするのです。このトーンの違いが前の政権との大きな違いではないでしょうか。